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イスラム教徒の食事「ハラルフード」とは? 屠畜の方法も定められている

イスラム教徒の食事「ハラルフード」とは? 屠畜の方法も定められている

J-WAVEで放送中の番組『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:玄理)のワンコーナー「WORLD CONNECTORS」。11月18日(日)のオンエアでは「ハラルフード」について、一般社団法人ハラル・ジャパン協会代表理事の佐久間朋宏さんにお話を伺いました。


■「ハラルフード」とは?

世界の57カ国で信仰されているイスラム教。イスラム教徒は世界の人口の4分の1を占めています。イスラムの教えにより食べることが許されたものを「ハラルフード」と呼びます。まず「ハラル」とは何を指すのでしょうか。

佐久間:イスラム教徒の人は、食べ物だけではなく、生活全般でやっていいことをハラルという概念で信仰しています。その中でも特に食べ物を重視して「食べられる物」のことをハラルと呼びます。

ハラルフードには2種類あります。

・ハラル認証がついたもの
・イスラム教徒が「食べられる」成分が入ったもの

「ハラル認証」とは工場や成分をチェックし、問題がなかったものに付けられます。

佐久間:「豚が入ってませんよ」「アルコールが入ってませんよ」というのを証明したマークだと思ってください。
玄理:ということは、特に気を遣うのは豚肉とアルコールになるんですかね?
佐久間:そうですね。肉で言うと豚ですね。鳥や羊や牛は食べられるんですけど、イスラム教徒の方法で屠畜したものしか食べられないんです。
玄理:「屠畜」というのは殺すということですよね。その方法も細かく決まっていると。
佐久間:はい。イスラム教徒の方がお祈りをして、所定の方法で屠畜したことを認めたお肉という、かなり限定されたお肉になってます。

宗教によって食が制限されるということは日本人にはピンと来づらいかもしれませんが、日本でも仏教徒は精進料理のみを食べており、佐久間さんに言わせると「究極のハラルフードでありベジタリアン」だそうです。

イスラム教徒の方が日本で「ラーメン」を食べる場合。上に乗っているチャーシューはもちろんダメで、とんこつスープもダメ。魚介ダシや鶏ダシのものであれば大丈夫ですが、麺の中には防腐や保存のためにアルコールが含まれているので食べられません。お店で食べるときは注意が必要のようです。


■「宗教は何?」と訊くのは失礼だから…

最後に玄理が、こんな質問をしました。

玄理:初対面だったりまだそんなに親しくない人に「あなた宗教は何?」って訊くことは、海外ではちょっと失礼だったりするじゃないですか。佐久間さんは、どのあたりをどうお考えですか?
佐久間:そうですね、宗教を訊くんじゃなくて食べ物で判断を。まず「どこの国の方ですか?」というのを聞くと、宗教がある程度わかる。そして「食べ物で何かお嫌いな物ありますか?」とソフトに聞くといいと思います。
玄理:そこから察するというのがマナーかもしれないですね。

日本で暮らしていると、あまり考えることのない宗教と食の関係。「食べ物で判断」という基準は覚えておいて損はなさそうですね。

【番組情報】
番組名:『ACROSS THE SKY』
放送日時:毎週日曜朝9時-12時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/acrossthesky/

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