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有名ピアニストが“北米のパリ”モントリオールを案内

有名ピアニストが“北米のパリ”モントリオールを案内

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「ANA WORLD AIR CURRENT」(ナビゲーター:葉加瀬太郎)。3月11日(土)のオンエアは、ピアニストの西村由紀江さんをゲストにお迎えし、カナダ・モントリオールについてお話していただきました。

西村さんは幼少の頃から音楽の才能を発揮し、世界各国の演奏旅行に参加。大絶賛されて桐朋学園大学入学と同時にデビューします。西村さんが奏でる美しく切ないメロディは、幅広い層から支持されており、TVドラマ「101回目のプロポーズ」や映画「子ぎつねヘレン」など、ドラマ・映画・CM音楽を多数手掛けるほか、メディア出演やエッセイの執筆も行うなど幅広いジャンルで活躍しています。

そんな西村さんが今回語るのは、“北米のパリ”と呼ばれる、カナダ・モントリオール。西村さんが訪れたのは、2012年4月、5月、2013年の3回。そこではとても良い出会いがあったようです。

「私が20年くらい前からずっと敬愛している、アニメーション作家のフレデリック・バックさんという方がいて、彼がモントリールにお住まいで。バックさんとの共同でCDを作らせてもらうために行ったんです」(西村さん)

西村さんがバックさんの作品と出会った20年前の当時、ご自身の音楽の方向性について迷っていたそう。このとき西村さんが観たのは「木を植えた男」のアニメーションビデオ。ある男が荒れ果てた大地に一本一本、木を植え続けて最後に森を再生させる…というあらすじです。この出会いで「自分の思っている道を進もう」と思えたとか。

「絵本も素晴らしいんだけど、ビデオがアニメーションで、木がどんどん、海になっていったり、海が人の顔になっていったり。その流れるような絵の動きというのが、あとで聞いたんですけど、バックさんがお一人で2万枚くらいの絵を、5年半掛けて作ったんです」と西村さん。その枚数も年月もすごいですね。

このときすでに、バックさんはご高齢で日本にもあまり来たことがなく、お会いできることはないだろうと西村さんは思っていたそうなのですが、東日本大震災が起きた2011年に、「フレデリック・バック展」が日本で開催されて来日。そこで直接お会いできた西村さんは、「情けないくらい、こんなに言葉が出ないのかって思うくらい、あまりにもうれしくて…もう涙しか出てこなくて。でもそんな私を『何かこの人は言いたいんだろうな』ってバックさんは思ってくださったみたいで、ひたすら手を取って見守ってくださいました」と振り返ります。

後日、西村さんは、改めてバックさんに伝えたかったことを手紙にして送りました。するとバックさんから「あなたの音楽に絵で伴奏させてください」とお返事がきたのです。そのCDのレコーディングをするために西村さんはモントリオールに行ったのです。現地ではバックさんの自宅に招かれ、たくさんの絵を見せてもらったそう。西村さんも自身の曲を聴いてもらい、そこからイメージしたという「ウォーター」「ツリー」などの言葉や絵をもらい、日本に戻って曲作りをスタートさせました。

曲が完成し、再びモントリオールを訪れた西村さんですが、現地のレコーディングスタジオにとてもびっくりしたそう。「太陽の光が普通に当たる、普通の家なのね。私はレコーディングというと、常に閉ざされた空間っていうか。窓があるっていうのはないじゃない? ちょっと田舎だから、窓があっても周りの音とかは全然気にしなくていい」と、日本との違いに驚かれたようです。「それは演奏も変わってくるよね!」と葉加瀬。実際、とてもリラックスして演奏できたそうなので、環境も演奏に大きな影響を与えるのでしょうね。

その作品は「フレデリック・バック meets 西村由紀江」としてリリースされているので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「ANA WORLD AIR CURRENT」
放送日時:毎週土曜 19時-19時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/worldaircurrent/

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