俳優の要 潤と松下奈緒がJ-WAVEで対談。要が仮面ライダー役への葛藤や、25年ぶりの再集結への思いを語った。
ふたりがトークを展開したのは、5月8日(金)放送のJ-WAVE『KENEDIX CROSSROADS』(ナビゲーター:松下奈緒)だ。毎月ひとりのゲストを迎え、成功の背景にある「決断」「迷い」「出会い」を掘り下げながら、「人生の分岐点」について語り合う30分。音楽とともに、ライフデザインのヒントを届けていく。
番組では、毎週月曜7時に再編集版ポッドキャストを配信中。要が登場したオンエアの2回目のポッドキャストは以下で聴くことができる。
・ポッドキャストページ
松下:この役はオーディションで?
要:オーディションですね。当時は正直、仮面ライダー役をやると、あまりにも看板がデカすぎて俳優としてその後はどうなの? みたいな。「えー、仮面ライダーですか……」みたいな感じだったんです。
松下:そんなに乗り気じゃなかった?
要:全然乗り気じゃなかったんですが、マネージャーに「オーディションに慣れなさい」と言われて、本当にやる気なく行ったら、控室にものすごい人数の人がいたんです。「えっ、こんなにいるんだ」って感じでした。5人ずつオーディション会場に行って、みなさんそれぞれが気合いを入れて、革ジャン、革パン、赤マフラーの人もいたし、書状みたいなのを出して「私は仮面ライダーになるために俳優になりました!」みたいな人たちもいて「すげえ」と思ったのを覚えています。俺は手ぶらで、どちらかというとネガティブな感じで行って、監督さんに「仮面ライダーは観たことありますか?」って聞かれて、「ないです」って言ったの。「あ、そうですか」みたいな反応でめっちゃスルーされて、「まあ、落ちたな」と思っていたら、次の日くらいに「2次審査がある」って言われたんです。「えっ、2次!?」みたいな。その当時はお金がなくて、会場までの電車代もなかったんです。
松下:そっちの心配ですか(笑)。
2次審査に進むと「仮面ライダーの変身ポーズをやってください」と求められたという。
松下:あの伝説のポーズね。
要:「(オリジナルのポーズは)お考えでしょうか?」みたいな。
松下:それぞれに発表しなきゃいけないんですか。
要:2次審査に来るくらいだから、それぐらいは考えてきてるでしょう、みたいな感じですよね。でも、もちろんそんなのないじゃん。こっちはネガティブに行ってるんだから。適当に「はい、こんな感じです。えい、やー」みたいにやって「ありがとうございました」と。
松下:そんなに気合いは入ってない?
要:全然入ってない(笑)。そうしたら「3次審査があります」って言われて「えー!」と。
松下:そのへんから「ちょっと俺、いけるかも」みたいにならないんですか?
要:いや、本当に嫌だったの。無理無理、みたいな。だって、会場に行くお金がないんだから。それで、3次審査は人数も限定的で、オーディションっていうよりもなんかお食事会みたいな感じでした。
松下:もう決定じゃないですか。
要:そう。でも19歳だし、そんなことはわかんないわけ。ただ、ごはんを食べさせてくれたから「よっしゃ! ごはん1食分浮いたぜ!」みたいな感じで。
松下:そっち(笑)?
要:それで帰って。そうしたら「決まりました」「何ですか? また、あそこに行くんですか?」みたいな。それで「『仮面ライダー』だ」って言われました。
松下:いつになったら「この役をやってよかった」ってなるんですか?
要:ぶっちゃけて言うと、その半年後くらい。
松下:それだとけっこう撮影が進んでますよね(笑)。撮影期間はどれくらいだったんですか?
要:1年間でした。
松下:1年間の半分が過ぎても、まだ半信半疑な感じだったんですね。
要:半信半疑というか、デビュー作なので当たり前ですけど、お芝居ができないじゃないですか。なおかつ、当時はとにかくスタッフさんが厳しかった。新人なので礼節もなってないし、それに僕は(この役が)嫌だったじゃないですか。その姿勢が撮影ににじみ出ちゃっていた。また、撮影所が遠いんです。電車賃がめっちゃかかるじゃないですか。だから「もう行けないかもしれない」って(笑)。お金もあとから入ってくるから、バイトしながら「やべえ」みたいな。
松下:そのころもバイトされてたんですか?
要:もちろん、バイトしないとお金ないから。
松下:あんなにいっぱい撮らなきゃいけないのに。
要:そう。現場に行くためのお金を稼ぐために。でも、撮影に行くと厳しいし、お芝居もできないし。足取りが重かったです。
しかし、次第に要はスタッフの厳しさも愛のある鞭だったのだと気づいていったという。共演者との結束も生まれ、自身も芝居の楽しさを感じるようになったそう。
要:撮影が半年経つと夏になって、映画を撮って公開するんですよ。それまでずっと撮影所通いで、テレビは放送されているけど街なかで「仮面ライダーだ」って言われることはないんです。一般的に知名度があるわけじゃないし。ただ、映画が公開して、舞台挨拶のために銀座の駅で降りて劇場まで歩いて向かうときに、ファンの人が多すぎて行けなかったの。駅で「要くーん! ギャー!」ってなって捕まっちゃって。「これ、何が起こっているんだろう?」みたいな感じでした。劇場の前にもいっぱい人がいたんですが、そこでようやくスタッフの人に「こちらです」と案内されました。
松下:ひとりで行っていたんですか?
要:もちろん、電車で。だって、当時は何も支障がないから(笑)。それで舞台挨拶に立ったときに、本当に割れんばかりの歓声っていうやつで、「あ、プロとしてやらなきゃいけないんだ。これだけ支えてくれる人がいらっしゃるんだ」って再認識したんです。
要:まったく知らない人が、うちわに自分の仮面ライダーの写真を貼っていたり、グッズを持っていたりして、熱狂みたいなものを感じたときに「裏切れない」、「ちゃんとやらなきゃいけないんだ」と思いました。
松下:「今までの俺じゃダメだ」と。
要:電車賃で悩んでる俺、ちっちぇえ、みたいな(笑)。この人たちのために、もっと頑張らなきゃいけないんだって純粋に思いました。20歳だったので、そういう経験はもちろんありませんでした。
松下:そこでプロとして心を入れ替えたんですね。
『仮面ライダーアギト』は、平成仮面ライダーシリーズにおいて平均視聴率11.7%という最高記録を今なお保持する伝説的な作品となった。
そして今年は、仮面ライダー生誕55周年という節目の年。その記念作として、『アギト-超能力戦争-』が4月29日に全国公開。要は主人公・氷川 誠の再演を果たした。
『仮面ライダーアギト』の共演者やスタッフとは、25年にわたって定期的に集まっていたという。
要:その集まりのときに、誰かが「なんかやります?」って。定期的に会ってはいたんだけど、テレビシリーズのときの思い出話とかが多くて、「なにかをやりましょう」って話になったことはそれまでなかったんですよ。それで、プロデューサーが考え出して「うーん……やりましょう」って。
松下:それが形になったんですか?
要:その話が2025年で、急に「いつ空いてる?」って話になって。全然時間がないなかで当時の監督、脚本家、プロデューサー、キャストが再集結したんです。本当に奇跡だなと思いました。
最後に、「要さんにとってのヒーローはどんな人ですか?」と問われると、要は「ベタだけど、諦めない人」と答えた。
松下:それはそうだと思います。ずっと挑戦し続ける人というか。
要:大人は自分の都合で諦められるじゃないですか。でも、今回の25年でみんな集まったっていうのも、みんなそれぞれヒーローですよ。
松下:そういうことですよね。いくつになってもヒーローを追いかけている大人たちがいるんです。この映画の中にも。
要:みんなそれぞれ追いかけているんです。すなわち、みんながヒーローなんです。
松下:どんなヒーローを今回演じられているのかは、映画でぜひ楽しんでいただきたいですね。
要:ぜひ、お近くの劇場でご覧ください。
要 潤の最新情報はPLAN-Dの公式サイトまで。
毎月ひとりのゲストを迎え、「人生の分岐点」について語り合うJ-WAVE『KENEDIX CROSSROADS』は毎週金曜24時30分からオンエア。要は5月のゲストとして次週5月15日(金)、22日(金)、29日(金)にも出演する。オンエアから1週間はradikoタイムフリー機能で再生可能だ。
ふたりがトークを展開したのは、5月8日(金)放送のJ-WAVE『KENEDIX CROSSROADS』(ナビゲーター:松下奈緒)だ。毎月ひとりのゲストを迎え、成功の背景にある「決断」「迷い」「出会い」を掘り下げながら、「人生の分岐点」について語り合う30分。音楽とともに、ライフデザインのヒントを届けていく。
番組では、毎週月曜7時に再編集版ポッドキャストを配信中。要が登場したオンエアの2回目のポッドキャストは以下で聴くことができる。
・ポッドキャストページ
「全然乗り気じゃなかった」オーディション当時の本音
5月のゲストとして要 潤を迎えた『KENEDIX CROSSROADS』。2回目となる今回は、「キャリアの中のクロスロード」をテーマに、要の俳優デビュー作となった2001年放送のテレビシリーズ『仮面ライダーアギト』について、当時の心境を聞いていく。要は警察官・氷川 誠/仮面ライダーG3を演じた。松下:この役はオーディションで?
要:オーディションですね。当時は正直、仮面ライダー役をやると、あまりにも看板がデカすぎて俳優としてその後はどうなの? みたいな。「えー、仮面ライダーですか……」みたいな感じだったんです。
松下:そんなに乗り気じゃなかった?
要:全然乗り気じゃなかったんですが、マネージャーに「オーディションに慣れなさい」と言われて、本当にやる気なく行ったら、控室にものすごい人数の人がいたんです。「えっ、こんなにいるんだ」って感じでした。5人ずつオーディション会場に行って、みなさんそれぞれが気合いを入れて、革ジャン、革パン、赤マフラーの人もいたし、書状みたいなのを出して「私は仮面ライダーになるために俳優になりました!」みたいな人たちもいて「すげえ」と思ったのを覚えています。俺は手ぶらで、どちらかというとネガティブな感じで行って、監督さんに「仮面ライダーは観たことありますか?」って聞かれて、「ないです」って言ったの。「あ、そうですか」みたいな反応でめっちゃスルーされて、「まあ、落ちたな」と思っていたら、次の日くらいに「2次審査がある」って言われたんです。「えっ、2次!?」みたいな。その当時はお金がなくて、会場までの電車代もなかったんです。
松下:そっちの心配ですか(笑)。
2次審査に進むと「仮面ライダーの変身ポーズをやってください」と求められたという。
松下:あの伝説のポーズね。
要:「(オリジナルのポーズは)お考えでしょうか?」みたいな。
松下:それぞれに発表しなきゃいけないんですか。
要:2次審査に来るくらいだから、それぐらいは考えてきてるでしょう、みたいな感じですよね。でも、もちろんそんなのないじゃん。こっちはネガティブに行ってるんだから。適当に「はい、こんな感じです。えい、やー」みたいにやって「ありがとうございました」と。
松下:そんなに気合いは入ってない?
要:全然入ってない(笑)。そうしたら「3次審査があります」って言われて「えー!」と。
松下:そのへんから「ちょっと俺、いけるかも」みたいにならないんですか?
要:いや、本当に嫌だったの。無理無理、みたいな。だって、会場に行くお金がないんだから。それで、3次審査は人数も限定的で、オーディションっていうよりもなんかお食事会みたいな感じでした。
松下:もう決定じゃないですか。
要:そう。でも19歳だし、そんなことはわかんないわけ。ただ、ごはんを食べさせてくれたから「よっしゃ! ごはん1食分浮いたぜ!」みたいな感じで。
松下:そっち(笑)?
要:それで帰って。そうしたら「決まりました」「何ですか? また、あそこに行くんですか?」みたいな。それで「『仮面ライダー』だ」って言われました。
ファンの熱量で変わった意識
その後、『仮面ライダー』の台本が届き、そこに自分の名前が載っていたという。松下がそれを見たときの気持ちを尋ねると、要は「まだ嫌だった」と振り返る。松下:いつになったら「この役をやってよかった」ってなるんですか?
要:ぶっちゃけて言うと、その半年後くらい。
松下:それだとけっこう撮影が進んでますよね(笑)。撮影期間はどれくらいだったんですか?
要:1年間でした。
松下:1年間の半分が過ぎても、まだ半信半疑な感じだったんですね。
要:半信半疑というか、デビュー作なので当たり前ですけど、お芝居ができないじゃないですか。なおかつ、当時はとにかくスタッフさんが厳しかった。新人なので礼節もなってないし、それに僕は(この役が)嫌だったじゃないですか。その姿勢が撮影ににじみ出ちゃっていた。また、撮影所が遠いんです。電車賃がめっちゃかかるじゃないですか。だから「もう行けないかもしれない」って(笑)。お金もあとから入ってくるから、バイトしながら「やべえ」みたいな。
松下:そのころもバイトされてたんですか?
要:もちろん、バイトしないとお金ないから。
松下:あんなにいっぱい撮らなきゃいけないのに。
要:そう。現場に行くためのお金を稼ぐために。でも、撮影に行くと厳しいし、お芝居もできないし。足取りが重かったです。
しかし、次第に要はスタッフの厳しさも愛のある鞭だったのだと気づいていったという。共演者との結束も生まれ、自身も芝居の楽しさを感じるようになったそう。
要:撮影が半年経つと夏になって、映画を撮って公開するんですよ。それまでずっと撮影所通いで、テレビは放送されているけど街なかで「仮面ライダーだ」って言われることはないんです。一般的に知名度があるわけじゃないし。ただ、映画が公開して、舞台挨拶のために銀座の駅で降りて劇場まで歩いて向かうときに、ファンの人が多すぎて行けなかったの。駅で「要くーん! ギャー!」ってなって捕まっちゃって。「これ、何が起こっているんだろう?」みたいな感じでした。劇場の前にもいっぱい人がいたんですが、そこでようやくスタッフの人に「こちらです」と案内されました。
松下:ひとりで行っていたんですか?
要:もちろん、電車で。だって、当時は何も支障がないから(笑)。それで舞台挨拶に立ったときに、本当に割れんばかりの歓声っていうやつで、「あ、プロとしてやらなきゃいけないんだ。これだけ支えてくれる人がいらっしゃるんだ」って再認識したんです。
25年を経て実現した“奇跡”の再集結
「撮影から半年後、いちばん変わったと感じたことは何だったのか」と問われると、要は「やっぱり影響力じゃないですか」と回答。自分が取り組んでいることや撮影している姿を誰かが見てくれている、という実感があったと語った。要:まったく知らない人が、うちわに自分の仮面ライダーの写真を貼っていたり、グッズを持っていたりして、熱狂みたいなものを感じたときに「裏切れない」、「ちゃんとやらなきゃいけないんだ」と思いました。
松下:「今までの俺じゃダメだ」と。
要:電車賃で悩んでる俺、ちっちぇえ、みたいな(笑)。この人たちのために、もっと頑張らなきゃいけないんだって純粋に思いました。20歳だったので、そういう経験はもちろんありませんでした。
松下:そこでプロとして心を入れ替えたんですね。
『仮面ライダーアギト』は、平成仮面ライダーシリーズにおいて平均視聴率11.7%という最高記録を今なお保持する伝説的な作品となった。
そして今年は、仮面ライダー生誕55周年という節目の年。その記念作として、『アギト-超能力戦争-』が4月29日に全国公開。要は主人公・氷川 誠の再演を果たした。
映画『アギト-超能力戦争-』予告
要:その集まりのときに、誰かが「なんかやります?」って。定期的に会ってはいたんだけど、テレビシリーズのときの思い出話とかが多くて、「なにかをやりましょう」って話になったことはそれまでなかったんですよ。それで、プロデューサーが考え出して「うーん……やりましょう」って。
松下:それが形になったんですか?
要:その話が2025年で、急に「いつ空いてる?」って話になって。全然時間がないなかで当時の監督、脚本家、プロデューサー、キャストが再集結したんです。本当に奇跡だなと思いました。
最後に、「要さんにとってのヒーローはどんな人ですか?」と問われると、要は「ベタだけど、諦めない人」と答えた。
松下:それはそうだと思います。ずっと挑戦し続ける人というか。
要:大人は自分の都合で諦められるじゃないですか。でも、今回の25年でみんな集まったっていうのも、みんなそれぞれヒーローですよ。
松下:そういうことですよね。いくつになってもヒーローを追いかけている大人たちがいるんです。この映画の中にも。
要:みんなそれぞれ追いかけているんです。すなわち、みんながヒーローなんです。
松下:どんなヒーローを今回演じられているのかは、映画でぜひ楽しんでいただきたいですね。
要:ぜひ、お近くの劇場でご覧ください。
要 潤の最新情報はPLAN-Dの公式サイトまで。
毎月ひとりのゲストを迎え、「人生の分岐点」について語り合うJ-WAVE『KENEDIX CROSSROADS』は毎週金曜24時30分からオンエア。要は5月のゲストとして次週5月15日(金)、22日(金)、29日(金)にも出演する。オンエアから1週間はradikoタイムフリー機能で再生可能だ。
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2026年5月15日28時59分まで
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番組情報
- KENEDIX CROSSROADS
-
毎週金曜24:30-25:00
-
松下奈緒
