なぜBLACKPINKは世界で人気なのか?「売れる要素を最初から満たしていた」その正体を分析

ソロ活動を経て再始動したBLACKPINKの人気の背景を、ハリー杉山が分析した。

この内容をお届けしたのは、1月19日(月)放送のJ-WAVE『MIDDAY LOUNGE』(ナビゲーター:ハリー杉山)の「MUSIC EXPLORER」。世界の音楽シーンのムーブメントを“いま”の視点で考察するコーナーだ。

『MIDDAY LOUNGE』はグローバルなルーツを持つ国際色豊かなナビゲーターたちが、リスナーと一緒に「新しい自分、新しい世界と出会う」3時間のプログラム。ナビゲーターは、月曜 ハリー杉山、火曜 市川紗椰、水曜 クリス・ペプラー、木曜 ジョン・カビラが日替わりで担当している。

デビュー直後から異例の速さで人気を獲得

BLACKPINKは1月16日から18日までの3日間、ワールドツアー「BLACKPINK WORLD TOUR [DEADLINE] IN TOKYO」の東京ドーム公演を開催。世界的ガールズグループであるBLACKPINKは、近年はメンバーそれぞれがソロ活動に力を注いできたが、今回のワールドツアーは日本では約2年7カ月ぶりの開催となった。その人気は健在で、東京ドームを埋め尽くした観客の熱狂ぶりは各メディアでも大きく報じられている。

今回は、その東京ドーム公演にも足を運んだ大ファンであるタレントの小林麗菜をゲストに迎え、「世界がBLACKPINKを愛する理由」をあらためて考察。まずは、ハリーがBLACKPINKのこれまでのキャリアを紹介する。

ハリー:BLACKPINKは2016年に結成された韓国の4人組ガールズグループです。メンバーは、メインラッパーのジェニー、メインボーカルのロゼ、メインダンサーでリードラッパーのリサ、リードボーカルのジスです。2016年8月に1stシングル『SQUARE ONE』で韓国デビューします。2018年8月にリリースされた『DDU-DU DDU-DU』が世界的にヒットし、K-POPガールズグループとして初めてYouTube再生回数10億回を突破。この曲でBLACKPINKの名前が一気に世界へ広まりました。

BLACKPINK - ‘뚜두뚜두 (DDU-DU DDU-DU)’ M/V

BLACKPINKは2018年10月、アメリカの名門レーベルであるインタースコープ・レコードと契約。これを機に、グラミー関連イベントへの出演や、2019年のコーチェラ出演などを通じて、アメリカを中心とした本格的なグローバル展開が始まる。

ハリー:2019年1月からは初のワールドツアー「BLACKPINK 2019–2020 WORLD TOUR IN YOUR AREA」を開催。16カ国22都市30公演、すべてソールドアウトです。

小林:すごい! 人気がうなぎ登りですよね。

ハリー:アーティストとしてだけでなく、俳優、シンガー、モデルとしても活躍し、世界トップクラスのメゾンと仕事をしています。ソロでも大活躍の4人ですが、麗菜さんはこの状況をどう見ていますか?

小林:デビュー当初から追っているんですけど、追いつけないくらい、彼女たちがどんどん大きくなっていったんですよね。ファンとしてはうれしさと、ちょっと複雑な気持ちもあります。ただ、BLACKPINKの音楽って最初から世界基準だったんですよね。EDMやヒップホップなど、欧米の最新トレンドと同時進行していて、英語歌詞も自然に織り込まれています。翻訳前提ではない響きが、グローバル化の入口だったと思いますね。その流れでどんどん人気が広がって、2023年にはアメリカのコーチェラと、イギリスのハイドパークでヘッドライナーを務めました。

ハリー:ハイドパークのヘッドライナーって、世界のモンスター級のバンドしか立つことを許されないポジションですからね。

小林:コーチェラとハイドパーク、両方のヘッドライナーを務めるという時点で、支持層の厚さは圧倒的ですよね。

BLACKPINKが世界中で支持を集めている理由は?

BLACKPINKはメンバー全員が国際的なバックグラウンドを持っている。インタビューやスピーチ、リアクションに至るまで、その感覚は極めてグローバルであり、そうした点も世界的に受け入れられている理由のひとつだと小林は分析する。

ハリー:非日常的なパフォーマンスのかっこよさ、セクシーさ、キラキラ感はもちろんですが、インタビューではすごくフランクに日常を語ってくれるし、あとはシンプルに仲がいいですよね。そして、言うべきことを恐れずに言う姿勢もあります。

小林:世界で売れるグループに必要な要素を、最初から満たしていた存在だと思います。YGエンターテインメントには、ガールズクラッシュ(女性が憧れる女性)の象徴的なグループである2NE1がいました。そのYGから、実に7年ぶりにデビューしたガールズグループがBLACKPINKだったこともあり、女の子からの支持は最初から圧倒的に強かったんです。女性の支持が強いグループは、世界に出るスピードも速い気がします。

ハリー:アジアのグループが、文化や人種、肌の色の壁を越えて、ここまで世界的に受け入れられる。それを目にすると、すごく誇らしい気持ちになります。音楽で人を感動させるだけじゃなく、ある種、政治レベルのパワーを持つグループなんだなと感じます。

小林:まさに社会現象ですよね。

BLACKPINK - ‘Pink Venom’ M/V

日本ならではのファンサービスで会場は大盛り上がり

この日の「MUSIC EXPLORER」では、1月16日〜18日に行われたワールドツアーの東京ドーム公演を体験した小林が、感想を語る場面があった。小林は今回の公演について、「これまでの歴史がギュッと詰まったライブ」だったと振り返る。

小林:毎回そうなんですが、今回はさらに厚みが増したなと感じました。今回の公演は5部構成で全30曲と、かなり多い曲数ですよね。前回が2023年の来日公演だったと思うんですけど、この3年でそれぞれのソロ曲が一気に増えました。ハリーさんももちろんご存じだと思いますが、『APT.』や『like JENNIE』など、それぞれが人気のソロ曲を持っているんですよね。4人が揃ってグループ曲を歌って踊るときはもちろん大盛り上がりなんですが、ソロ曲の盛り上がりも本当にすごかったです。

ハリー:ソロ曲をやっていいのが素敵ですよね。

小林:ブルーノ・マーズとコラボしたロゼに関しては、『APT.』の前に、3公演3日間それぞれ日本寄りの演出をしてくれたんです。1日目は曲前にたこ焼き、2日目は東京ばな奈、3日目は大福を食べてくれました(笑)。

ハリー:最高やん(笑)!

小林:日本のファンに喜んでもらおうという気持ちが伝わってきました。

ROSÉ & Bruno Mars - APT. (Official Music Video)

沈黙すら武器になるBLACKPINKの強み

最後に小林は、BLACKPINKの魅力と今後への期待を語る。楽曲やメンバーそれぞれの個性に加え、彼女たちの特徴として挙げたのが、「カムバが少ない」という点だった。

小林:K-POPでは、新しいアルバムやシングルを出して音楽番組に出演したり、プロモーションを再開したりする期間を「カムバック」、通称「カムバ」と言いますが、BLACKPINKはとにかくそれが少ないんですね。だけど、彼女たちはこの沈黙さえも戦略にできるブランド力を持っているんですよ。

ハリー:なるほど!

小林:カムバが少なくても、話題性が絶対に落ちないのが強みです。次に、全員ソロでも成立している点です。BLACKPINKというグループ自体が、もうラグジュアリーブランドと化しているんです。ハイブランドとのコラボもありますが、彼女たち一人ひとりがカルチャー全体を背負える存在になっているんですよね。

ハリー:経済にも影響を与える存在にもなってきているわけですね。今後のBLACKPINKの活動ですが、3rdミニアルバム『DEADLINE』を2月27日(金)にリリースすることを発表しています。およそ4年ぶりのニューアルバムです。彼女たちがどんな進化を見せてくれるのか、楽しみです!

J-WAVE『MIDDAY LOUNGE』のコーナー「MUSIC EXPLORER」では、世界の音楽シーンのムーブメントを“いま”の視点で考察する。放送は月曜~木曜の14時ごろから。
番組情報
MIDDAY LOUNGE
月・火・水・木曜
13:30-16:30

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