大橋トリオがニューアルバム『GOLD HOUR』や、収録曲『空とぶタクシー』への想いについて語った。
大橋がゲストとして登場したのは、11月24日(日)に放送されたJ-WAVE『SAISON CARD TOKIO HOT 100』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)だ。
クリス:この17年間はどうだったでしょうか。自身が前に出る以前は音楽家として、どちらかというと裏方のポジションだったのが、表に出て17年ぐらい経ちます。自分の立ち位置とかを考えたときはありますか?
大橋:やっぱり独特なところには、居られているのだろうなとは思います。
クリス:ですよね。ご自身もいわゆるアーティストとして活動しているけれど、ほかのアーティストとコラボしたり、サポートしたりされてきました。
大橋:自分みたいな人ってほかにいるかな? と考えたときに自分では思いつかない。アーティストとしてすごくかっこいいことはなんだろうと考えたりします。自分のジャンルを作りあげることができた人、というのがかっこいいかなと。そこに片足は突っ込めているかな、くらいの感じがします。
クリス:いつも絶妙なポジションにいるなと僕は思っています。
大橋:ありがとうございます。
クリス:常に主役をはっているというよりは、いわゆるバイプレイヤー。役者さんでもバイプレイヤーはおいしいじゃないですか。そのあたりのポジションが一番、心地いいのかなという気もします。
大橋:どうでしょうね。もっと「こうあったらな」「もっと売れたいな」と思ったりもしますが、結局ここの立ち位置というのはおいしいんだろうなと。結局、どう考えてもそこにたどりつく感じがあります。
クリス:「売れればいい」というわけではないのだろうし、逆に自分の感性でもしかすると、自分の本来目指している音楽性と違う場合もあったりします。そういう意味でクオリティはグラフでいうと非常にきれいに、限りなく円に近いような存在なんじゃないかなと。いびつな感じがしません。
大橋:ありがたいことに自分のやりたいように、すごくやらせてもらえている人だと思います。
クリス:16枚目のニューアルバム『GOLD HOUR』をリリースされましたが、締め切り超えてしまったんですよね。
大橋:余裕で超えました。
クリス:先日終わったツアーに間に合わせるつもりだったのだけれども、最終日だけ間に合ったのでしたっけ。
大橋:ツアー最終日の3日前にやっとリリースできました。
クリス:本来はツアーが始まる前にリリースして、ちゃんと聴いていただいてみなさんにツアーに挑んでもらって、ということではなかったと。
大橋:ではなかったです。だから「誰も聴いたことがない曲をいまからやります」と、毎回言い訳しながらやっていました。
クリス:でも向こう(観客)は逆にうれしいですよね。
大橋:ですよね? そういう人もいますよね。
クリス:コンサートとか13、4歳のころから行っているけど、初めて聴いた曲は逆にすごく感動します。
大橋:そういう人が1人でも多くいたら、今回よかったなとは思います。海外のアーティストは収録する前にツアーで一通りやってから収録する、みたいな話も聞いたりします。それもあるしいいかなと。
クリス:僕がアメリカに行ったときはカレッジサーキットというのがあって。みんなリリースするかしないかぐらいに、大学を回っていました。それが一番いいサンプルだから。何十年も前の話ですが、リリースする前に各々の学校に行って、いろいろ回ってライブをしていました。これはなぜ『GOLD HOUR』にしたのですか?
大橋:たまたまで、アルバムタイトルを最後に決めるのですが、誰かが「GOLDどうですか?」と言って「いいですね」となって、誰かが「HOUR」と言って「いいですね」と。「GOLDEN HOUR」だったら普通に夕方前の時間帯みたいな感じですが「DEN」を取って『GOLD HOUR』、これが今回の感じにしっくりきたのでたまたまこうなりました。
クリス:大橋トリオはやっぱり、けっこうデモクラシー(民主主義)ですね。『空とぶタクシー』のネーミングもみんなで会議して。
大橋:『空とぶタクシー』に関しては詞のコンペを初めてやってみました。そのなかで「空飛ぶタクシー」というワードがある歌詞があって、それを採用させてもらいました。とにかく「面白味」がないと、引っかかってきません。そういうところにビビッときたので、これをチョイスさせてもらいました。
クリス:『空とぶタクシー』というのはコンペで上がってきたと。コンペというのは今回初めてだったのですか?
大橋:初めてですね。そんな“技”があるというのも知りませんでした。「やってみますか」と言われて「やってみましょう」という感じでした。
クリス:『GOLD HOUR』もコンペだったのですよね?
大橋:これはスタッフで話し合ってという感じです。
クリス:民主主義でいろいろ、1人だけじゃなくて。
大橋:最近自分だけの意見でやっていくのは「なんかダメかも」と思って。周りの意見をすごく聞き入れるようにはしています。
クリス:音楽家は人に聴いてもらってなんぼのものですから、当然主観はすごく大事ですが客観性も必要なところがあります。
大橋:でも、最終的には自分が最初に思ったやつが採用になったりもします。
クリス:今回のこの曲ですが、大橋さんにとっては珍しい8ビートでポップな仕上がりです。
大橋:ここまではっきりとした「8ビートです!」という。ロックというか疾走感とテンポ感のある8ビートというのは、あまりやってこなかったような気がしています。
クリス:あまり自分のタイプではなかった、という感じなのかな?
大橋:大橋トリオのカラーとしては、ちょっとポップすぎるというのがあって、ちょっと避けていた部分でした。だけどアコギメインのアプローチを思いついたときに「これはいけるかも」と、あえてポップな8ビートに持っていってみました。
クリス:これがエレキだったら、また違うだろうということですよね。
『SAISON CARD TOKIO HOT 100』ではさまざまなデータをもとに、世界の音楽シーンからJ-WAVEが厳選した100曲をカウントダウン。放送は毎週日曜の13時から。
大橋がゲストとして登場したのは、11月24日(日)に放送されたJ-WAVE『SAISON CARD TOKIO HOT 100』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)だ。
独自の立ち位置と音楽観
2023年1月以来、1年10か月ぶりの登場となった大橋。2年間のインディーズ時代を含め、デビュー17周年を迎えた大橋に、クリスは現在までの軌跡について問いかけた。クリス:この17年間はどうだったでしょうか。自身が前に出る以前は音楽家として、どちらかというと裏方のポジションだったのが、表に出て17年ぐらい経ちます。自分の立ち位置とかを考えたときはありますか?
大橋:やっぱり独特なところには、居られているのだろうなとは思います。
クリス:ですよね。ご自身もいわゆるアーティストとして活動しているけれど、ほかのアーティストとコラボしたり、サポートしたりされてきました。
大橋:自分みたいな人ってほかにいるかな? と考えたときに自分では思いつかない。アーティストとしてすごくかっこいいことはなんだろうと考えたりします。自分のジャンルを作りあげることができた人、というのがかっこいいかなと。そこに片足は突っ込めているかな、くらいの感じがします。
クリス:いつも絶妙なポジションにいるなと僕は思っています。
大橋:ありがとうございます。
クリス:常に主役をはっているというよりは、いわゆるバイプレイヤー。役者さんでもバイプレイヤーはおいしいじゃないですか。そのあたりのポジションが一番、心地いいのかなという気もします。
大橋:どうでしょうね。もっと「こうあったらな」「もっと売れたいな」と思ったりもしますが、結局ここの立ち位置というのはおいしいんだろうなと。結局、どう考えてもそこにたどりつく感じがあります。
クリス:「売れればいい」というわけではないのだろうし、逆に自分の感性でもしかすると、自分の本来目指している音楽性と違う場合もあったりします。そういう意味でクオリティはグラフでいうと非常にきれいに、限りなく円に近いような存在なんじゃないかなと。いびつな感じがしません。
大橋:ありがたいことに自分のやりたいように、すごくやらせてもらえている人だと思います。
ツアー最終日に完成した『GOLD HOUR』
続いてクリスはニューアルバムに関する質問を投げかけた。クリス:16枚目のニューアルバム『GOLD HOUR』をリリースされましたが、締め切り超えてしまったんですよね。
大橋:余裕で超えました。
クリス:先日終わったツアーに間に合わせるつもりだったのだけれども、最終日だけ間に合ったのでしたっけ。
大橋:ツアー最終日の3日前にやっとリリースできました。
クリス:本来はツアーが始まる前にリリースして、ちゃんと聴いていただいてみなさんにツアーに挑んでもらって、ということではなかったと。
大橋:ではなかったです。だから「誰も聴いたことがない曲をいまからやります」と、毎回言い訳しながらやっていました。
クリス:でも向こう(観客)は逆にうれしいですよね。
大橋:ですよね? そういう人もいますよね。
クリス:コンサートとか13、4歳のころから行っているけど、初めて聴いた曲は逆にすごく感動します。
大橋:そういう人が1人でも多くいたら、今回よかったなとは思います。海外のアーティストは収録する前にツアーで一通りやってから収録する、みたいな話も聞いたりします。それもあるしいいかなと。
クリス:僕がアメリカに行ったときはカレッジサーキットというのがあって。みんなリリースするかしないかぐらいに、大学を回っていました。それが一番いいサンプルだから。何十年も前の話ですが、リリースする前に各々の学校に行って、いろいろ回ってライブをしていました。これはなぜ『GOLD HOUR』にしたのですか?
大橋:たまたまで、アルバムタイトルを最後に決めるのですが、誰かが「GOLDどうですか?」と言って「いいですね」となって、誰かが「HOUR」と言って「いいですね」と。「GOLDEN HOUR」だったら普通に夕方前の時間帯みたいな感じですが「DEN」を取って『GOLD HOUR』、これが今回の感じにしっくりきたのでたまたまこうなりました。
クリス:大橋トリオはやっぱり、けっこうデモクラシー(民主主義)ですね。『空とぶタクシー』のネーミングもみんなで会議して。
大橋:『空とぶタクシー』に関しては詞のコンペを初めてやってみました。そのなかで「空飛ぶタクシー」というワードがある歌詞があって、それを採用させてもらいました。とにかく「面白味」がないと、引っかかってきません。そういうところにビビッときたので、これをチョイスさせてもらいました。
ポップな8ビートに挑戦
番組では『空とぶタクシー』をオンエア。大橋は曲への思いを語った。クリス:『空とぶタクシー』というのはコンペで上がってきたと。コンペというのは今回初めてだったのですか?
大橋:初めてですね。そんな“技”があるというのも知りませんでした。「やってみますか」と言われて「やってみましょう」という感じでした。
クリス:『GOLD HOUR』もコンペだったのですよね?
大橋:これはスタッフで話し合ってという感じです。
クリス:民主主義でいろいろ、1人だけじゃなくて。
大橋:最近自分だけの意見でやっていくのは「なんかダメかも」と思って。周りの意見をすごく聞き入れるようにはしています。
クリス:音楽家は人に聴いてもらってなんぼのものですから、当然主観はすごく大事ですが客観性も必要なところがあります。
大橋:でも、最終的には自分が最初に思ったやつが採用になったりもします。
クリス:今回のこの曲ですが、大橋さんにとっては珍しい8ビートでポップな仕上がりです。
大橋:ここまではっきりとした「8ビートです!」という。ロックというか疾走感とテンポ感のある8ビートというのは、あまりやってこなかったような気がしています。
クリス:あまり自分のタイプではなかった、という感じなのかな?
大橋:大橋トリオのカラーとしては、ちょっとポップすぎるというのがあって、ちょっと避けていた部分でした。だけどアコギメインのアプローチを思いついたときに「これはいけるかも」と、あえてポップな8ビートに持っていってみました。
クリス:これがエレキだったら、また違うだろうということですよね。
『SAISON CARD TOKIO HOT 100』ではさまざまなデータをもとに、世界の音楽シーンからJ-WAVEが厳選した100曲をカウントダウン。放送は毎週日曜の13時から。
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2024年12月1日28時59分まで
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番組情報
- SAISON CARD TOKIO HOT 100
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毎週日曜13:00-16:54
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クリス・ペプラー