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久保田利伸が語る、“時”が育ててくれた経験。「知らないことがある」と思えるメリットとは

久保田利伸が語る、“時”が育ててくれた経験。「知らないことがある」と思えるメリットとは

久保田利伸が「自分時間のすごし方」について語った。

久保田が登場したのは、J-WAVEの番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)のワンコーナー「MUSIC+1」。音楽以外の「+1」なトピックをゲストに尋ねるコーナーだ。ここでは6月10日(月)オンエアの内容をテキストで紹介する。

CITIZEN 100周年のために書き下ろした新曲

久保田は6月19日(水)、新曲『the Beat of Life』を配信リリースする。同楽曲はCITIZEN 100周年を記念したコレクション「LAYERS of TIME(時の積層)」のCMソングのために、久保田が書き下ろしたものだ。久保田はこの「LAYERS of TIME(時の積層)」というテーマについて「とてもすばらしいテーマ。長い時間と人生にもなぞらえることができる」とコメントし、どう触発されたかを語った。
久保田:説明文のなかに「人間は時に育てられる。時に磨かれる」と書いてありました。これはいい言葉だなと思って、これをヒントに僕は曲を膨らませて、「悲喜こもごもが人生を作っていく」という歌詞のテーマに反映させました。僕の場合は『the Beat of Life』というタイトルだけれども1本の太いビート、いろいろな経験が太いビートを作っていく、太いグルーヴを作っていく、というところに結び付けたので、今回の曲はとてもCITIZENさんのテーマと仲良しです。

サッシャ:ということは久保田さんのビートも、以前よりもいまのほうがもっとどんどん太くなっていっていると。

久保田:そう思います。曲を作りながら歌詞を書きながら「そうだな」と。急に太くなることはないけれども、1年、5年、10年のなかで太くなったり、強くなったり、味気を帯びたりということだと思います。ちゃんと生きていれば。

サッシャ:久保田さんの場合はどうですか? 音楽において昔よりもいま、時が育ててくれた経験が積まれたことによって磨かれた部分はどんなところですか?

久保田:自信のあるものは、もっともっと自信がつきました。あと、「まだまだ俺は知らないことはいっぱいある」と同時に思える。ちょっと前だと、がむしゃらな自信や、わかってないんだけれども強がったりとか、そういうことが人生にはありますよね。そうじゃなくて「わかんねえことがあるのが当たり前」みたいな気持ちで、それが逆に余裕になるかもしれないしね。でも「俺が好きなものはこれだぞ」という揺るぎないものはあるだろうし、そこは自信だし。なんかまあ、そういう感じです。

サッシャ:自信と確信はあるけど、謙虚さもということですか?

久保田:結果そうですね。自分で謙虚さというのも変だから、人が言ってくれてよかったです。

サッシャ:(笑)。そういうのが備わっていくというのがある意味、自信があるからこそ、人に対して謙虚になれると。

久保田:わかってないことがいっぱいあるということを言えちゃう、思えちゃうということが逆に言うと自信なのかもしれないです。

オンオフをはっきりさせたい

この日の「+1」では6月10日が時の記念日ということで「自分時間のすごし方」について久保田に訪ねた。

久保田:「オンオフ」というのがものすごく大事です。本当にゆったりした自分だけの時間、自分のやりたいことだけをやるオフの時間を、どうしても1日1回は(作りたい)。作れなかったら週に1回、3日に1回、もしくはなにかのタイミングで絶対作りたい。そのときに少しでもオンが入っていると嫌なので、とにかくオンオフをはっきりしたいんです。

ノイハウス:オフのときにはなにをするんですか?

久保田:なにもしない。プランゼロ。どこに行く、何時からなにをする、誰かの連絡を待っておくとか、プランゼロです。そのためにそれ以外の時間というのは頑張るんです。

ノイハウス:オンの時間はいっぱい頑張って、オフは無になるみたいな?

久保田:オフは本当の無にします。

サッシャ:流れに身を任せるみたいな感じ?

久保田:だからなんの欲もないし、したいこともないし、食事……おいしいご飯を食べに行こうぐらいはいいか。

サッシャ:それはオンではないですね。オンは音楽のことを考えているということですか?

久保田:音楽を中心に考えている。もしくは自分の仕事、曲を作っていなくても「人とこの話をしておかなきゃいけないな」とか。あとは俺、連絡無精なので連絡はオンなんです。

ノイハウス:そもそも誰かに連絡するというのが、タスクになってしまうということですね。

久保田:みんなには悪いけど、はっきり言うとタスクなの。俺、嫌なんだけどしています。そこは大きいかな。だからオンのときに頑張って礼を尽くしてちゃんとやることを連絡して、見るものを見ている。で、オフのときは一切見ない。

ノイハウス:あまりものを吸収しない、そういうオフの時間というか。見なきゃいけないものもないし、発信しなくてもいいし。

久保田:そうするとそのあと、オフ明けは身体がわりとスポンジ状態になって、いろいろなものが入ってくる「上手い流れ」になるんです。

ユニークなツアータイトルに隠された“奇跡の一致”

久保田は9月より「TOSHINOBU KUBOTA CONCERT TOUR 2024-2025『佐藤さん、いつものでよろしいですか?』」を開催する。一風変わったタイトルにサッシャが「どういうことですか?」と質問すると、久保田は「タイトルが面白いでしょ?」と、その由来を語り始めた。

久保田:何年かぶりの久しぶりツアーですけど、そのあいだにライブハウスでボサノヴァだけのライブをやったりしていたんです。だから「久保田利伸、これからなにをやるんだろう?」と思っているところに「いやいやみなさん、いつものツアーいきますよ。いつもの僕の3、40年続いているこのスタイルを」と。

サッシャ:みなさんがお待ちのあれですよ、と。

久保田:だから「いつものでいいですかみなさん?」くらいの意味を込めて、タイトルも「いつものでいきますよ」ぐらいでよかったんだけど、なんかノリがいまいち出ないなと思って、人の名前をつけちゃえと。「佐藤さん、いつものでよろしいですか?」、「これオシャレだな」と。「いいセンス」と思ってにっこりしていたの。ところが今日、ここに来て初めて知ったんだけど、CITIZENの社長さんの苗字が「佐藤さん」だったんです。

ノイハウス:それは偶然?

久保田:偶然。というかいま、放送の10分前に知ったの。

サッシャ:すごい! なんという奇跡的な一致。

久保田:あれですよ? 今回「お世話になるのでお名前を……」というのは、一切ないですから。やはり僕は日々の行いがいいんですね。

ノイハウス:まさにそうですね(笑)。

久保田の最新情報は、公式サイトまで。

J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「MUSIC+1」では、ゲストとして毎回話題のミュージシャンが登場する。放送は月曜~木曜の12時30分ごろから。

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