今年デビュー20周年となるスキマスイッチの大橋卓弥(Vo/Gt)と常田真太郎(Pf/Cho)が、デビュー当初の思い出などについて語った。
2人が登場したのは、J-WAVEで7月5日(水)に放送された『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)のワンコーナー「TALK TO NEIGHBORS」だ。
大橋:20年もやれると本当に思ってなかったんですけど。
クリス:そういうものなんですか?
常田:目指してなかったですね。
大橋:10周年のときは「10年はやりたいな」みたいな。
常田:単純にすぐそばにある目標としては10ぐらいだった気がします。
クリス:10でも長いですよね。2003年デビューということになりますが、結成は99年ですから、そこは数年あるわけですよね。
大橋:いわゆる下積み時代というのがありました。けっこう下積み時代に、曲を本当にたくさん書いてというか、書かされて(笑)。
クリス:デビュー前に何曲も?
大橋:ストックは100はあったと思います。「デビューしてからは忙しくなるから、曲を書く時間なんかないから、お前ら曲は絶対に書いておいたほうがいい」と言われて。「とにかくアルバム3枚分ぐらいはデビュー前にストックがないとダメだ」という話で、すごく書かされていました(笑)。
クリス:急に「すごく書かなきゃ」という気持ちに?
常田:そういう意味で言うと、公聴会みたいなスタッフと一緒に聴く会が定期的にあるので。そこで書いておかないとって。いま卓弥が言った通りデビューしてから書く時間がなくて。「一気に作ると同じ曲ばかり並ぶぞ」と言われたので、それは自分たちとしても嫌だなというのもあったんです。
クリス:実際に「デビューして忙しくて」というのはありました?
大橋:ありました。ストックがあってよかったなと思いました。
クリス:たしかデビュー前だったと思うんですけれど、私はとある方の結婚式でスキマスイッチを初めて聴いたんです。『奏』を歌っていらして。
大橋:多分デビューしたてぐらいです。
クリス:会場のみんなが「あのアーティストすごいね」ってもちきりでした。
大橋:あのころだったらみんな、真太くんのアフロしかみんな見てないです。「あのアフロすごいね」だったらわかりますけど。
クリス:あはは! アフロでしたね(笑)。
常田:僕のほう向いて、卓弥が歌い始めたらみんなそっち向くという。
大橋:「そっちが歌うの」ってね(笑)。
クリス:「あれ?」って(笑)。衝撃だったのは覚えています。そこで最初に聴いたのは覚えていて「堂々としていてすごいなあ」と思っていたし「いいアーティスト」だねって。
【関連記事】スキマスイッチ、デビュー当初は「奏というバンドだと思われていた」
クリス:20年のあいだに「アフロストップ事件」もあって、あれはいつ?
常田:デビューして5年です。
クリス:意外とノンアフロの時代が長いんですね。
常田:15年ですから(笑)。そういう意味ではうれしくもあり、さみしくもあるという。いまだに言ってもらえるうれしさと、いまだに浸透していない悲しさという。
クリス:なんで最初アフロだったんですか?
常田:卓弥的には組んだ人がアフロだったんです。僕はもともとアフロだったので。
大橋:ある日突然、真太くんの自宅に行ったんです。そうしたら真太くんがアフロで出てきて。僕は本当に奥でパーティ中だと思ったんですよ。
クリス:(笑)。
大橋:パーティ用のアフロをかぶっているんだと思って。そうしたら「いや、アフロにした」って。
常田:キーボードやっているときに、もうちょっと目立たないとほかに仕事がこないなと思っていたんです。なのでドレッドとかやっていたんです。髪の毛真っ青とかモヒカンとかいろいろなのをカットモデル的な感じで。友だちが美容師でよく練習台になってやっていたんです。
クリス:そこが表現の場だったんだ。
常田:彼がアフロのやり方を身につけてきたので、それを試したらああなったという。
クリス:友だち思いのところがあるんですね。
常田:そういう意味では友だち思いのアフロです。
クリス:いまさらアフロの話を引っ張りだしちゃってごめんなさい。
常田:ははは(笑)。
【関連記事】スキマスイッチ・常田、アフロ時代に参考にしたアーティストは…あの大先輩!
クリス:デビューから完全にセルフプロデュースというのが、スキマのすごいところなんだなと改めて。プロデューサーを立てないでね。「今回は誰々です」とかでもなく、スキマで攻めるというか作るという。
常田:その分時間はかかりますけど。なのでスケジュール的には苦しいところはあるかもしれないですけど、そこはずっとこだわってやっていきていますね。
クリス:20年のなかでいろいろな出会いもあったり。「プロデューサーに頼もうかな?」みたいなときはなかったんですか?
常田:最初のデビューのとき、デビュー前の話なんですけど、お願いしたいプロデューサーを何人か紙に書き、理由も書いて2人で偉い方に持って行ったんです。その方がその紙を読んだあとに机に置いて「自分たちでやれ」という風に言われて。
クリス:なんて素敵な。
常田:特に当時、僕はイニシアチブをとらせてもらっていて。徐々に2人になっていまはガッツリ2人でやっているんですけど、そのアレンジのことを甘えていたんです。逃げたかったので「僕じゃちょっと荷が重すぎる」みたいなことを勝手に考えていたんでしょうね。それで卓弥にプレゼンして一緒に持って行ったんですけど、そこを見透かされたのかもしれないです。
クリス:なるほどね。あともうひとつはライブを追うごとにアレンジを変えて。ライブごとにアルバムを出すというね。それは大事にしているところなんですよね。
大橋:ライブでCDのオリジナル通りやるというのもひとつ、みなさんが喜んでくれるポイントなのかもしれないんですけど。ステージ上でミュージシャンが遊んでいるような雰囲気という、しかも「音楽はアレンジが変わるだけでこんなに聴こえ方が変わるんだ」とか、歌詞の届き方がこんなに変わるんだというのを感じてもらえるといいなって、けっこうリアレンジします。
クリス:そこもなかなかの作業だと思います。『POPMAN』というタイトルがついていますが、これはどういう解釈なんですか?
大橋:10年前に『POPMAN'S WORLD~All Time Best 2003-2013~』というのを出したんですが、今回その第2弾なので『Second』をつけました。当時本当に幅広い、いろいろなジャンルの音楽をお互い聴くのも好きですし、J-POPというものにとらわれず、いろいろなふり幅があるといいなと思ってやるんです。いろいろなタイプの曲を作るんですが、2人で最終的に着地する場所が必ずJ-POPになって。最初はそれがすごく嫌で、もっとロックなものも作りたいし、もっとファンキーなものも作りたいしと思っていたんですけど、結局なにをやってもポップになるということで「自分たちのことをポップスだと認めよう」と。なので「ポップな2人の世界を楽しんでください」という意味で『POPMAN'S』という名前にしました。
大橋:僕はスキマスイッチなのに、スイッチのオンオフが苦手なんです。なので、ライブのときのスイッチの入れ方として「ライブのときだけ香水をつける」という。
クリス:面白い!
大橋:普段は香水つけないんですけど、その香りをかぐと「本番だ」という、自己暗示をかけるみたいな感じで。ライブのときだけそれでスイッチを入れるんです。
クリス:それがないとできないということでしょ?
大橋:本当にダメなんです。
クリス:いつつけるんですか?
大橋:始まる直前につけます、だから真太くんも。
常田:たまに街中にすれ違う方で(同じ香水を使っている方が)いらっしゃって「あ、ライブ?」みたいな(笑)。僕はわりと鼻がきくほうなので。
クリス:同じ匂いでね(笑)。
常田:印象づくので記憶が蘇るじゃないですか。だから直近のライブの記憶になるんです。「あれ?」って。
大橋:嗅覚ってそういう意味ではすごく敏感だし、鮮明にその瞬間を思い出すというか。
常田:紐づくんですよね。
クリス:本能的なところがわかって、そうしているんですね。
大橋:ジンクスみたいなもので。
クリス:常田さんはどうですか?
常田:そういう意味ではないですね、ずっとスイッチレスできています(笑)。
クリス:スイッチレスでいけるんですね。
常田:「よっしゃスイッチ入れなきゃ」というのはあんまり。逆に昔すごく入れていたんです。ライブに関してもいろいろなジンクスを作って「ライブをしなきゃ」と思っていたら、メチャクチャミスるんです。自分のなかでから回っちゃうので、これは家と同じような感覚で弾いたほうが僕は向いているのかな? と思ったので、いろいろなものをなくしていって、最終的に裸足になりました。
大橋:家と同じスタイルでね。
常田:家で練習しているときは裸足なので。
クリス:(ライブ中は)脱いでますよね。
常田:あれは実は緊張をなくす、ほぐすためで始めたらやめられなくなっちゃったという。
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スキマスイッチの最新情報は、公式サイトまで。
J-WAVE『GOOD NEIGHBORS』のワンコーナー「TALK TO NEIGHBORS」は毎週月曜から木曜の14時10分ころから。
2人が登場したのは、J-WAVEで7月5日(水)に放送された『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)のワンコーナー「TALK TO NEIGHBORS」だ。
デビュー20周年
7月5日にスキマスイッチはデビュー20周年を記念したベストアルバム『Sukima Switch 20th Anniversary BEST "POPMAN'S WORLD -Second-"』をリリース。2人はこれまでの足跡を振り返った。大橋:20年もやれると本当に思ってなかったんですけど。
クリス:そういうものなんですか?
常田:目指してなかったですね。
大橋:10周年のときは「10年はやりたいな」みたいな。
常田:単純にすぐそばにある目標としては10ぐらいだった気がします。
クリス:10でも長いですよね。2003年デビューということになりますが、結成は99年ですから、そこは数年あるわけですよね。
大橋:いわゆる下積み時代というのがありました。けっこう下積み時代に、曲を本当にたくさん書いてというか、書かされて(笑)。
クリス:デビュー前に何曲も?
大橋:ストックは100はあったと思います。「デビューしてからは忙しくなるから、曲を書く時間なんかないから、お前ら曲は絶対に書いておいたほうがいい」と言われて。「とにかくアルバム3枚分ぐらいはデビュー前にストックがないとダメだ」という話で、すごく書かされていました(笑)。
クリス:急に「すごく書かなきゃ」という気持ちに?
常田:そういう意味で言うと、公聴会みたいなスタッフと一緒に聴く会が定期的にあるので。そこで書いておかないとって。いま卓弥が言った通りデビューしてから書く時間がなくて。「一気に作ると同じ曲ばかり並ぶぞ」と言われたので、それは自分たちとしても嫌だなというのもあったんです。
クリス:実際に「デビューして忙しくて」というのはありました?
大橋:ありました。ストックがあってよかったなと思いました。
クリス:たしかデビュー前だったと思うんですけれど、私はとある方の結婚式でスキマスイッチを初めて聴いたんです。『奏』を歌っていらして。
大橋:多分デビューしたてぐらいです。
クリス:会場のみんなが「あのアーティストすごいね」ってもちきりでした。
大橋:あのころだったらみんな、真太くんのアフロしかみんな見てないです。「あのアフロすごいね」だったらわかりますけど。
クリス:あはは! アフロでしたね(笑)。
常田:僕のほう向いて、卓弥が歌い始めたらみんなそっち向くという。
大橋:「そっちが歌うの」ってね(笑)。
クリス:「あれ?」って(笑)。衝撃だったのは覚えています。そこで最初に聴いたのは覚えていて「堂々としていてすごいなあ」と思っていたし「いいアーティスト」だねって。
【関連記事】スキマスイッチ、デビュー当初は「奏というバンドだと思われていた」
アフロヘアだったわけ
アフロヘアのイメージが強い常田は、そこにいたるまでの経緯について明かした。クリス:20年のあいだに「アフロストップ事件」もあって、あれはいつ?
常田:デビューして5年です。
クリス:意外とノンアフロの時代が長いんですね。
常田:15年ですから(笑)。そういう意味ではうれしくもあり、さみしくもあるという。いまだに言ってもらえるうれしさと、いまだに浸透していない悲しさという。
クリス:なんで最初アフロだったんですか?
常田:卓弥的には組んだ人がアフロだったんです。僕はもともとアフロだったので。
大橋:ある日突然、真太くんの自宅に行ったんです。そうしたら真太くんがアフロで出てきて。僕は本当に奥でパーティ中だと思ったんですよ。
クリス:(笑)。
大橋:パーティ用のアフロをかぶっているんだと思って。そうしたら「いや、アフロにした」って。
常田:キーボードやっているときに、もうちょっと目立たないとほかに仕事がこないなと思っていたんです。なのでドレッドとかやっていたんです。髪の毛真っ青とかモヒカンとかいろいろなのをカットモデル的な感じで。友だちが美容師でよく練習台になってやっていたんです。
クリス:そこが表現の場だったんだ。
常田:彼がアフロのやり方を身につけてきたので、それを試したらああなったという。
クリス:友だち思いのところがあるんですね。
常田:そういう意味では友だち思いのアフロです。
クリス:いまさらアフロの話を引っ張りだしちゃってごめんなさい。
常田:ははは(笑)。
【関連記事】スキマスイッチ・常田、アフロ時代に参考にしたアーティストは…あの大先輩!
全楽曲をセルフプロデュース
スキマスイッチの2人はプロデューサーを立てずに、デビューからすべての楽曲をセルフプロデュースしている理由について語った。クリス:デビューから完全にセルフプロデュースというのが、スキマのすごいところなんだなと改めて。プロデューサーを立てないでね。「今回は誰々です」とかでもなく、スキマで攻めるというか作るという。
常田:その分時間はかかりますけど。なのでスケジュール的には苦しいところはあるかもしれないですけど、そこはずっとこだわってやっていきていますね。
クリス:20年のなかでいろいろな出会いもあったり。「プロデューサーに頼もうかな?」みたいなときはなかったんですか?
常田:最初のデビューのとき、デビュー前の話なんですけど、お願いしたいプロデューサーを何人か紙に書き、理由も書いて2人で偉い方に持って行ったんです。その方がその紙を読んだあとに机に置いて「自分たちでやれ」という風に言われて。
クリス:なんて素敵な。
常田:特に当時、僕はイニシアチブをとらせてもらっていて。徐々に2人になっていまはガッツリ2人でやっているんですけど、そのアレンジのことを甘えていたんです。逃げたかったので「僕じゃちょっと荷が重すぎる」みたいなことを勝手に考えていたんでしょうね。それで卓弥にプレゼンして一緒に持って行ったんですけど、そこを見透かされたのかもしれないです。
クリス:なるほどね。あともうひとつはライブを追うごとにアレンジを変えて。ライブごとにアルバムを出すというね。それは大事にしているところなんですよね。
大橋:ライブでCDのオリジナル通りやるというのもひとつ、みなさんが喜んでくれるポイントなのかもしれないんですけど。ステージ上でミュージシャンが遊んでいるような雰囲気という、しかも「音楽はアレンジが変わるだけでこんなに聴こえ方が変わるんだ」とか、歌詞の届き方がこんなに変わるんだというのを感じてもらえるといいなって、けっこうリアレンジします。
クリス:そこもなかなかの作業だと思います。『POPMAN』というタイトルがついていますが、これはどういう解釈なんですか?
大橋:10年前に『POPMAN'S WORLD~All Time Best 2003-2013~』というのを出したんですが、今回その第2弾なので『Second』をつけました。当時本当に幅広い、いろいろなジャンルの音楽をお互い聴くのも好きですし、J-POPというものにとらわれず、いろいろなふり幅があるといいなと思ってやるんです。いろいろなタイプの曲を作るんですが、2人で最終的に着地する場所が必ずJ-POPになって。最初はそれがすごく嫌で、もっとロックなものも作りたいし、もっとファンキーなものも作りたいしと思っていたんですけど、結局なにをやってもポップになるということで「自分たちのことをポップスだと認めよう」と。なので「ポップな2人の世界を楽しんでください」という意味で『POPMAN'S』という名前にしました。
スキマスイッチの“スイッチ”
この日番組ではゲストのスキマスイッチにちなみ、リスナーに「自分のスイッチの入れ方」を募集。スキマスイッチの2人にも同様の質問を投げかけた。大橋:僕はスキマスイッチなのに、スイッチのオンオフが苦手なんです。なので、ライブのときのスイッチの入れ方として「ライブのときだけ香水をつける」という。
クリス:面白い!
大橋:普段は香水つけないんですけど、その香りをかぐと「本番だ」という、自己暗示をかけるみたいな感じで。ライブのときだけそれでスイッチを入れるんです。
クリス:それがないとできないということでしょ?
大橋:本当にダメなんです。
クリス:いつつけるんですか?
大橋:始まる直前につけます、だから真太くんも。
常田:たまに街中にすれ違う方で(同じ香水を使っている方が)いらっしゃって「あ、ライブ?」みたいな(笑)。僕はわりと鼻がきくほうなので。
クリス:同じ匂いでね(笑)。
常田:印象づくので記憶が蘇るじゃないですか。だから直近のライブの記憶になるんです。「あれ?」って。
大橋:嗅覚ってそういう意味ではすごく敏感だし、鮮明にその瞬間を思い出すというか。
常田:紐づくんですよね。
クリス:本能的なところがわかって、そうしているんですね。
大橋:ジンクスみたいなもので。
クリス:常田さんはどうですか?
常田:そういう意味ではないですね、ずっとスイッチレスできています(笑)。
クリス:スイッチレスでいけるんですね。
常田:「よっしゃスイッチ入れなきゃ」というのはあんまり。逆に昔すごく入れていたんです。ライブに関してもいろいろなジンクスを作って「ライブをしなきゃ」と思っていたら、メチャクチャミスるんです。自分のなかでから回っちゃうので、これは家と同じような感覚で弾いたほうが僕は向いているのかな? と思ったので、いろいろなものをなくしていって、最終的に裸足になりました。
大橋:家と同じスタイルでね。
常田:家で練習しているときは裸足なので。
クリス:(ライブ中は)脱いでますよね。
常田:あれは実は緊張をなくす、ほぐすためで始めたらやめられなくなっちゃったという。
【関連記事】スキマスイッチ、歌詞にこだわるからこそ…ライブでハプニングも?
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J-WAVE『GOOD NEIGHBORS』のワンコーナー「TALK TO NEIGHBORS」は毎週月曜から木曜の14時10分ころから。
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