ペトロールズにしかない「叩き方」演奏で大事にしている価値観を語る

ペトロールズの長岡亮介(Vo/Gt)、三浦淳悟(Ba/Cho)、河村俊秀(Dr/Cho)が、プライベートや自身の楽器などを語り合った。

3人がトークを繰り広げたの、J-WAVEで放送中の番組『CITROËN FOURGONNETTE』(ナビゲーター:長岡亮介)。オンエアは6月18日(土)。

それぞれが家でしていること

3人はまず、近況を確認し合った。

長岡:最近なにをしているんですか?

三浦:ゴールデンウィークはゆっくりしていたかな。七輪で焼き鳥焼いたりして。

長岡:家で?

三浦:家で。

長岡:そうなんだよ、この人の家はお庭もあるし、ウッドデッキがあるし。

三浦:自分で作ったんですよ。

長岡:夏の暑いときにやってたんでしょ?

河村:自分で作るってすごいね。

三浦:お金ないからだけど(笑)。

河村:いやいや、違うでしょ。オシャレよね。

長岡:ボブさん(河村)はなにしてたの?

河村:俺はだいたい家でパソコンと向き合う日々。

長岡:そうなのよ。この人はいつもそう。

三浦:好きだよね。

河村:なんかね、好きみたい。ルーティンだね。

長岡:起きたら曲を作るの? 毎朝1曲みたいな。

河村:いやいや、曲ができるペースはメチャクチャ遅いから、1曲が何カ月とかかかったりするんだけど。

長岡:でもちょっとずつ?

河村:ちょっとずつ触ってる。

長岡:そういう意識があるのがうらやましい。

1つの楽器を大事に使う

続いては、それぞれが使う楽器の話題に。長岡は、2人について「1つの楽器を大事に使う」というイメージを持っているそうだ。

長岡:ドラムはちょっと場所とるから、たくさん持つのは大変ですよね。

河村:気に入ったシンバルとかはよく買います。特にペトロールズの音楽はわりとシンバルが肝だなと思っているから、変な音がするシンバルとかを。そのときに買ったものがしばらく経つともうないとかさ、廃盤になっているとかもあり得たりするし。だから大切に使っておかないと。

長岡:シンバルって消耗品みたいな側面もあるもんね。

河村:たまに割れるからさ。スティックですら、いま使っているものが探しづらくなってたりするからね。

長岡:ペトのときはちょっとほかと違う演奏、ちょっと違う気持ちでやるみたいなポイントとかある? 俺が訊くのも恥ずかしいけど(笑)。

河村:ペトはコーラスもいっぱいやるし、あまりラフすぎてもというのもある。ペトしかない叩き方や演奏をするとか、全部そういう価値観。

長岡:そうだよね。変なこととか多いよね。昔、血を流してたもんね?

河村:血を流してたんですよ、僕(笑)。演奏が変な方向に手足を動かさなきゃいけないことがよくあって。ほかのドラマーさんは知らないけど、俺にとっては「変な方向だな」というのがあって、それを一生懸命動かしていたら、いつの間にか流血してるっていう。

長岡:シンバル止めるときにシンバルが刺さったとかではないの?

河村:ちょっとわからないんだよね。いつの間にか指から流血しているとか。

長岡:わかりやすいところでいうと、『FUEL』という曲があって、シンバルを止めるじゃん? シャーンとなるのを叩いて、指で押さえてシャッてなるようにするんですけど、そういうのって曲のなかでたまに使うぐらいじゃん。でも『FUEL』はずっとそれをやるんだよね。

ペトロールズ - FUEL @ 頂 -ITADAKI- 2015

河村:それがリズムパターンに組み込まれて。前に手を伸ばして両手で止めるから「前へならえ」よりも手を伸ばすわけさ。だからキツいシャツとか着ていると「背中破れてるんじゃねえか」っていつも思う(笑)。

長岡:そういうの作ろうよ、切れ目が入っているシャツみたいな。

河村:ヤダヤダ(笑)。

「ペトロールズ」の由来

番組に寄せられたメッセージに3人が回答する場面も。北海道在住の11歳男性からはこんなメッセージが寄せられた。

「3月に生まれて初めてペトロールズのライブにお母さんと行きました。3人が出てくるとき、とてもワクワクしました。バンドの名前をペトロールズにしたのはなぜですか?」

長岡:「ペトロールズ」は「ガソリン」という意味です。アメリカでは「ガス」、イギリスだと「ペトロール」と言って、「ガソリンスタンド」は「ペトロールステーション」と言ったりします。車の燃料はペトロール、人間の燃料は音楽だ、人間にとって大事なものは音楽だと、そういう「燃料」みたいな意味でつけました。

河村:11歳でライブを観に行ったことはなかったかね、俺。

三浦:確かにそうだね。

河村:ライブを観に来てくれて、出てくるときにワクワクしてくれたというのは、なんだか抱きしめたくなりますね。

石川県在住の16歳女性からのメッセージも紹介。

「3月25日に福岡のペトロールズのライブに行ったのですが、自分はライブに行くのが生まれて初めてで、すごく楽しかったです。みなさんが初めて観たライブはなんでしたか?」

三浦:俺は中1のときの兄貴の文化祭のライブ。兄貴が高1でバンドをやっていて。それがバンドをやりたくなったきっかけだから。

長岡:お兄ちゃんなにをやってたの?

三浦:キーボード。ハードロックのコピーバンドで。

長岡:お兄ちゃんがかっこよく見えたでしょ? いいじゃないですか。

三浦:そうそう、うらやましかった。「気持ちよさそう」っていう感じがあって。

長岡:もうお兄ちゃんを超えたね。

三浦:まあなんとか、そう言ってもいいぐらいになったかな(笑)。

一方の河村は「LUNA SEAを観に東京ドームに行ったのかな?」と当時を振り返る。

河村:高1か中3かどっちかだった気がする。アーティストのコンサートも初めてだったし、東京ドームのコンサートも初めてで、全部の初めてがそこだった。ずっとあっけにとられてた。「広っ、デカっ、わー、なんじゃこりゃあ」みたいな。

長岡:(ステージまでの距離が)遠かったでしょ?

河村:遠かったね。なんか全然わからない、見えないみたいな感じで。

長岡は「父親が趣味でバンドをやってたから、そういうのはずっと子どものころから観てた」と話す。

長岡:はっきり覚えてないんだけど(初めてのプロのライブは)ユーミン(松任谷由実)だと思う。日本武道館。小6か中1ぐらいだった気がする。

三浦:(初めてのプロのライブは)グレイト・ホワイトだったんじゃないかと思うんだよね。ハードロック大好きだったから。ちょっとブルース風味のあるロックブルースな感じのバンドで。川崎のホールに行ったのが古い記憶かなあ。

長岡:もう洋楽をずっと?

三浦:そのころはね。

長岡:淳悟さんはハードロック育ちなんです。それでギターも速弾きとかうまいんだよね。

河村:見たことないな。

三浦:いやもう早くないと思うよ、ジジイだし。

長岡:大丈夫だよ。

河村が、三浦と長岡で「ギターソロバトルやってみればいいじゃん」と提案すると、長岡は「3人ともやればいいじゃん、ボブも弾けば」と返す。

河村:俺はギターは弾けないもの。右手だけだったらたぶんできる、ずっと左手で1本の弦を押さえていいんだったら。

長岡:それでいいじゃない、やりましょう。

河村:いやいや(笑)。人様にお聞かせできるようなものじゃないですから。

長岡は「もう6月ですがペトロールズはどうですか? またツアーしたいね。」と2人に問いかける。

河村:ツアーできたらいいね。

長岡:新曲も交えて。

三浦:結成当初から展望とか、そんな堅苦しいことはしてこなかったじゃん(笑)。

長岡:「てっぺんとったるぞ、イエイ!」みたいなのがないからね。

三浦:変わらないペースでね。

長岡:その「変わらない」というのが大事というか、すごいことじゃないですか。いつでもそこにいますよ、みたいな。ペトロールズがそういう存在というか。なにかいいことや嫌なことがあったら、フラッと遊びに行けるみたいな、そういう場所にペトロールズがいたらいいなといつも思うんです。ツアーをまたコンスタントにやっていきたいといつも思ってる。「今年も秋ツアーをやりたいなあ」なんて思ってる人?

三浦・河村:はーい。

長岡:という感じですよね(笑)。

J-WAVEの番組『CITROËN FOURGONNETTE』は、東京都内のどこかにある“特別な場所”=「新しいカルチャーが生まれる場所」から、ペトロールズ・長岡が時にはモノローグで、時にはゲストを迎えて、大人のライフスタイルを提案する。放送は毎週土曜の22時から。
radikoで聴く
2022年6月25日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
CITROËN FOURGONNETTE
毎週土曜
22:00-22:54

関連記事