WONKのリーダーでドラマーの荒田 洸が、香取慎吾への楽曲提供の裏側や自身の考えるリーダー論、最新アルバムでこだわった音響などを語った。
前回に続いて荒田が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。オンエアは6月3日(金)。
【前回の放送】
WONK・荒田 洸が語る「一生、聴き続けられるアルバム」
WONKは2年ぶりのアルバム『artless』を5月11日にリリースした。
香取慎吾『Catharsis(feat. WONK)』Spotify
https://open.spotify.com/track/33DkdHaJZpUI8ULNd30Hr6
荒田:香取さんが「俺らに寄せる必要はないからやりたいようにやって」と言ってくださったのがありがたかったです。こっちは出せるものだけ出して。
クリス:一緒にやってみてどうでした?
荒田:ありがたいことに3作目なんですけど、慣れないですね。スターなんで(笑)。「スターってこういうことなんだ!」って。何度見てもスターなんですよね。(スタジオに)入ってもスターだし、歌ってても「あっ、スターだ」って。
クリス:なるほど。
荒田:知らない人がいない人ってこういう感じなんだと、不思議な見え方になりますね。
一方、ソロアーティストとしても活動する荒田。「WONKでやれることとソロは分けているので、自然と違いが出てくる」と話す。
クリス:WONKってどちらかというとジャジーで音楽通にものすごく受けるサウンドだけど、ソロだと歌ものというか、非常にわかりやすく歌を歌っていますよね。
荒田:はい、奇をてらわないのがテーマです。WONKの場合はコード進行が結構奇をてらいがちなんですけど、世の中にポップス系のコード進行なんてめちゃくちゃ溢れてるじゃないですか。それをWONKの制作でやっちゃうとちょっと恥ずかしくなってきちゃうんですよね。だから変に奇をてらってもっと違うような、次の進歩をしていきたいって感じでいろんな実験的なことをやっちゃうんですけど。
クリス:なるほどね。
荒田:ソロに関してはそこではなくサウンド感とかで勝負したいなって思って作っていますね。
「レーベルの社長やバンドのリーダーなどでリーダーぶりが頼もしいとともに、我々からするとかわいげの塊のようにも感じられる荒田さんですが、リーダーの素質として必要だと思うことってなんですか?」
荒田:僕はそんなにリーダーの素質ないからどうですかね……。バランス感覚をしっかり見ましょう(笑)。チームのバランスが大切です。だから細かいところにも一人ひとり注意してあげて、「今この人は何を考えてる」とか「今この人は何をやりたい」とか、そういうところのバランス感覚でチーム全体とか会社は成り立っていると思います。でも大きくなりすぎるとわからないですよね。難しいですね。
クリス:でもバランス感覚は大事だと。メンバーの特性を熟知して。
荒田:適材適所ですね。
クリス:なるほど。
荒田:『スター・ウォーズ』のヨーダも言ってました。バランスが大切だって。
別のリスナーからはこんな質問が届いた。
「シンバルの上に付けている貝殻はどのような効果があるのでしょうか。ライブで見かけると付けているものが都度変わっている気もするのですが、違いはあるのでしょうか」
荒田:ありますね。貝殻みたいなのを付けたり鈴みたいなものを付けたり。でも貝殻じゃないんですよね。何かの爪ですね。
クリス:タカとかですか?
荒田:タカじゃないっすね。虎みたいな何か、それこそヤギだったような気がします。カシャカシャするパーカッションで、シンバルというかハイハットの上にのっけてるんですけど、ハイハットの出音がタイトになるんですよね。こんなマニアックな話でいいのかな(笑)。
クリス:それは自分で付けたんですか?
荒田:パーカッションとして売ってるんですよね。ひもに爪が付いてて、カラカラってできるんです。それをただ上に置くというだけです。
クリス:シンバルでよく鎖とかを付けることもありますよね。それに近いような。
荒田:そうですね。最近流行りで、それを取り入れてる感じです。
クリス:ドルビーアトモスってどんな音響技術なんですか?
荒田:簡単に言うと、今までのステレオは2発のスピーカーで鳴らすとかだったんですけど、ドルビーアトモスはスピーカーの数がめっちゃ増えました(笑)。
クリス:へえ。
荒田:今まではステレオで前方から来る音楽の聴き方だったんですけど、ドルビーアトモスは複数のスピーカーを四方に設置することによって音楽が後ろから聴こえたり、横から聴こえたり、上から聴こえたりっていうことができるようになったと。だからドルビーアトモスは自分が真ん中にいるっていう状態で音楽が聴けて、より没入感を得られるんです。
クリス:そうなんだ。
荒田:今回はすごく構成としてはシンプルなんですけど、聴かせ方を今までとは違うようなシステムで作ってみようと挑戦したアルバムになりました。
クリスは「よりシズル感がたっぷり」と表現する。
荒田:没入感を今まで以上に感じられる作品を目指して作ってますね。今まではベースの井上(幹)がミックスしていて。僕もたまにミックスをすることもあったんですけど。井上は、普段はゲーム音楽を作っています。ゲームってドルビーアトモス的な、後ろから誰かが近づいてくるみたいな音響の作り方をしていたので、もともとそのノウハウがありました。それが音楽にも使えるシステムに最近なったので、井上が「今までのノウハウを使って俺が全部ミックスする」って。音楽業界的には新しい技術だけど、ゲーム業界のノウハウをためてきてたからできたのはすごく大きかったですね。
クリス:みなさんもドルビーアトモスをチェックして聴いてほしいですね。
WONKは6月から『artless』をひっさげたリリースツアー「"artless" tour 2022」が決定。また、7月29日(金)には新潟県湯沢町苗場スキー場で開催の「フジロックフェスティバル‘22」に出演する。その他の情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
また、番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週金曜23時から。
前回に続いて荒田が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。オンエアは6月3日(金)。
【前回の放送】
WONK・荒田 洸が語る「一生、聴き続けられるアルバム」
WONKは2年ぶりのアルバム『artless』を5月11日にリリースした。
香取慎吾とのコラボは何度やっても慣れない
さまざまなアーティストのサポートや楽曲提供を行っている荒田。特にWONKでの香取慎吾とのコラボレーションは印象に残っていると言う。香取慎吾『Catharsis(feat. WONK)』Spotify
https://open.spotify.com/track/33DkdHaJZpUI8ULNd30Hr6
荒田:香取さんが「俺らに寄せる必要はないからやりたいようにやって」と言ってくださったのがありがたかったです。こっちは出せるものだけ出して。
クリス:一緒にやってみてどうでした?
荒田:ありがたいことに3作目なんですけど、慣れないですね。スターなんで(笑)。「スターってこういうことなんだ!」って。何度見てもスターなんですよね。(スタジオに)入ってもスターだし、歌ってても「あっ、スターだ」って。
クリス:なるほど。
荒田:知らない人がいない人ってこういう感じなんだと、不思議な見え方になりますね。
一方、ソロアーティストとしても活動する荒田。「WONKでやれることとソロは分けているので、自然と違いが出てくる」と話す。
クリス:WONKってどちらかというとジャジーで音楽通にものすごく受けるサウンドだけど、ソロだと歌ものというか、非常にわかりやすく歌を歌っていますよね。
荒田:はい、奇をてらわないのがテーマです。WONKの場合はコード進行が結構奇をてらいがちなんですけど、世の中にポップス系のコード進行なんてめちゃくちゃ溢れてるじゃないですか。それをWONKの制作でやっちゃうとちょっと恥ずかしくなってきちゃうんですよね。だから変に奇をてらってもっと違うような、次の進歩をしていきたいって感じでいろんな実験的なことをやっちゃうんですけど。
クリス:なるほどね。
荒田:ソロに関してはそこではなくサウンド感とかで勝負したいなって思って作っていますね。
リーダーとして必要な素質とは?
番組で、リスナーから寄せられた荒田へのメッセージを紹介した。「レーベルの社長やバンドのリーダーなどでリーダーぶりが頼もしいとともに、我々からするとかわいげの塊のようにも感じられる荒田さんですが、リーダーの素質として必要だと思うことってなんですか?」
荒田:僕はそんなにリーダーの素質ないからどうですかね……。バランス感覚をしっかり見ましょう(笑)。チームのバランスが大切です。だから細かいところにも一人ひとり注意してあげて、「今この人は何を考えてる」とか「今この人は何をやりたい」とか、そういうところのバランス感覚でチーム全体とか会社は成り立っていると思います。でも大きくなりすぎるとわからないですよね。難しいですね。
クリス:でもバランス感覚は大事だと。メンバーの特性を熟知して。
荒田:適材適所ですね。
クリス:なるほど。
荒田:『スター・ウォーズ』のヨーダも言ってました。バランスが大切だって。
別のリスナーからはこんな質問が届いた。
「シンバルの上に付けている貝殻はどのような効果があるのでしょうか。ライブで見かけると付けているものが都度変わっている気もするのですが、違いはあるのでしょうか」
荒田:ありますね。貝殻みたいなのを付けたり鈴みたいなものを付けたり。でも貝殻じゃないんですよね。何かの爪ですね。
クリス:タカとかですか?
荒田:タカじゃないっすね。虎みたいな何か、それこそヤギだったような気がします。カシャカシャするパーカッションで、シンバルというかハイハットの上にのっけてるんですけど、ハイハットの出音がタイトになるんですよね。こんなマニアックな話でいいのかな(笑)。
クリス:それは自分で付けたんですか?
荒田:パーカッションとして売ってるんですよね。ひもに爪が付いてて、カラカラってできるんです。それをただ上に置くというだけです。
クリス:シンバルでよく鎖とかを付けることもありますよね。それに近いような。
荒田:そうですね。最近流行りで、それを取り入れてる感じです。
今まで以上に没入感を感じられる作品
WONKは2年ぶりのアルバム『artless』を5月にリリース。このアルバムはドルビーアトモス仕様になっているそうで、その技術にクリスは興味津々の様子。クリス:ドルビーアトモスってどんな音響技術なんですか?
荒田:簡単に言うと、今までのステレオは2発のスピーカーで鳴らすとかだったんですけど、ドルビーアトモスはスピーカーの数がめっちゃ増えました(笑)。
クリス:へえ。
荒田:今まではステレオで前方から来る音楽の聴き方だったんですけど、ドルビーアトモスは複数のスピーカーを四方に設置することによって音楽が後ろから聴こえたり、横から聴こえたり、上から聴こえたりっていうことができるようになったと。だからドルビーアトモスは自分が真ん中にいるっていう状態で音楽が聴けて、より没入感を得られるんです。
クリス:そうなんだ。
荒田:今回はすごく構成としてはシンプルなんですけど、聴かせ方を今までとは違うようなシステムで作ってみようと挑戦したアルバムになりました。
クリスは「よりシズル感がたっぷり」と表現する。
荒田:没入感を今まで以上に感じられる作品を目指して作ってますね。今まではベースの井上(幹)がミックスしていて。僕もたまにミックスをすることもあったんですけど。井上は、普段はゲーム音楽を作っています。ゲームってドルビーアトモス的な、後ろから誰かが近づいてくるみたいな音響の作り方をしていたので、もともとそのノウハウがありました。それが音楽にも使えるシステムに最近なったので、井上が「今までのノウハウを使って俺が全部ミックスする」って。音楽業界的には新しい技術だけど、ゲーム業界のノウハウをためてきてたからできたのはすごく大きかったですね。
クリス:みなさんもドルビーアトモスをチェックして聴いてほしいですね。
WONKは6月から『artless』をひっさげたリリースツアー「"artless" tour 2022」が決定。また、7月29日(金)には新潟県湯沢町苗場スキー場で開催の「フジロックフェスティバル‘22」に出演する。その他の情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
また、番組の公式サイトに過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週金曜23時から。
radikoで聴く
2022年6月10日28時59分まで
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番組情報
- SAPPORO BEER OTOAJITO
-
毎週金曜23:00-23:30