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崎山蒼志が語る「弾き語りの魅力」と「バンドへの憧れ」 ユニゾン/XIIXの斎藤宏介が聞く

崎山蒼志が語る「弾き語りの魅力」と「バンドへの憧れ」 ユニゾン/XIIXの斎藤宏介が聞く

UNISON SQUARE GARDEN、XIIXの斎藤宏介(Gt/Vo)とシンガーソングライターの崎山蒼志が、自身のアーティストへの成り立ちや曲作り、今後の目標について語り合った。

J-WAVE(81.3FM)×「MUSIC FUN !」連動企画である、深夜の音楽座談プログラム『WOW MUSIC』。“すごい”音楽をつくるクリエイターが“WOW”と思ういい音楽とは? 毎月1人のクリエイターがマンスリープレゼンターとして登場し、ゲストとトークを繰り広げる。

4月のマンスリープレゼンターは斎藤が務める。最後の放送となる4月30日(土)のオンエアでは、崎山がゲストとして登場した。

崎山は新曲『A Song』を4月27日に配信リリースした。

崎山蒼志 Soushi Sakiyama / A Song [Official Music Video]

4歳からギターを弾き始め…

まずは崎山の音楽ルーツをたどる。崎山は4歳のときに、母親と一緒に観たMVでthe GazettEに出会い、「これだ!」と衝撃が走ったのだと語る。

崎山:それでギターをやりたいと思って。そこが初めての体験かなと。

斎藤:そこで目覚めて、いまバンドをやっていないのが、すごく面白いなって思います。

崎山:たしかにそうですね。そのときは歌い方とか、曲の世界観もそうなんですけど、ひずんだギターの音にすごく惹かれていて、メタルっぽいギターの弾き方がしたいと思ってギター教室に行きました。ゆるいギター教室だったんですけど、最初はやっぱりクラシックギターからやらないといけなかったので、そういったことをやりつつ、だんだんthe GazettEさんの曲をコピーしたり。

斎藤:エレキギターでコピーしていたんですか?

崎山:そうですね、子どもも持てるZO-3で弾いてました。

斎藤:崎山さんがZO-3でthe GazettEを弾いてるって面白いですね(笑)。でも相当難しそうなイメージがありますけど。

崎山:だから全然弾けなくて。そこでパワーコードとか、リフがまだ弾けたというか。

斎藤:それが何歳ぐらいですか?

崎山:4歳ぐらいから始めて、7、8歳ぐらい。

斎藤:うわあ、早い。

斎藤は「初めてカバーした曲はthe GazettEですか?」と質問する。

崎山:童謡『ちょうちょ』とか基本みたいな曲以外ではthe GazettEさんだと思います。ギターを弾いていたのはthe GazettEさんやPlastic Treeさんの曲とか。でもすごく難しくて弾けなかったです。

斎藤:ビジュアル系の有名どころというか大御所の方って、めちゃくちゃテクニカルですよね。

崎山はほかにもBLANKEY JET CITYの浅井健一から大きな影響を受けたと明かす。

崎山:自分自身は弾き語りのときにオベーションというアコースティックギターを使っているんですけど、それは浅井さんがBLANKEY JET CITYのライブでアコースティックギターをアコースティックギターじゃないみたいに弾いていて。それがすごく衝撃的で「こうやってアコースティックギター弾けるんだ」と思って。いまの自分のスタイルは、その影響を受けてると思います。

崎山が歌を歌い出したのは、ギター教室で年齢の近い子たちとバンドを組んだのがきっかけだったという。みんな歌うことに積極的ではなく、「じゃあ僕が歌うしかない」と崎山が決心したのだとか。バンド活動は小学生高学年から高校1年生ぐらいまで続いたという。

斎藤:バンドとソロ両方やって、結局ソロになったと。どっちが楽しかったですか?

崎山:弾き語りもすごく楽しくて。最初はバンドメンバーと予定が合わないから始めたんですけど、なにかに出るとき1人でやれたほうがいいなと思って。バンドも自由ですけど、弾き語りは本当に自分のタイミングでなんでもできちゃうというか、どんなリズムにもなれる。そういうところにすごく魅力があると思っていて。だけどバンドで合わせたときとか、一体化する感じとかが大好きなので、バンドへの憧れもずっと絶えないです。

斎藤:そうなんですね。

崎山:メンバーみんなUNISON SQUARE GARDENさんの曲を聴いてました。だから憧れの方なんです。

斎藤:うれしい。ありがとうございます。

固有名詞への抵抗感

楽曲作りの話題になると、崎山はかつて「おでん」といった固有名詞を歌詞に入れることに抵抗があったと告白。しかしYouTube配信している『崎山時間』のテーマソングを作る際、視聴者からあえて「おでん」という言葉を入れてほしいとリクエストがあったことをきっかけに、考え方に変化があったという。

崎山:即興でテーマソングを作るみたいな企画をやって、そこで「おでん」を入れちゃったので、もうなんでもよくなっちゃった(笑)。固有名詞を入れることにちょっと抵抗があったんですけど、固有名詞を使うからこそ近くなるというか。

斎藤:固有名詞を使うと具体的になっちゃいますからね。

崎山:でも、その魅力もあるなって最近は思っています。

斎藤:いままで固有名詞を避けてきたのは、崎山さんのパーソナルはあんまり曲に落とし込まないようにしていたのですか?

崎山:1人の視点すぎないようにしたり、ちょっと風景と人が混じっちゃってる感じ、そういう具体的じゃない音楽がやりたいと思っていました。でも具体的になるからこそハッとさせられることもありますし、面白さもあると最近思って。そこが最近変わってきたところかなと。

続いてライブに関する話題に。崎山は「アウェイ感」さえも楽しんでライブに挑んでいるのだとか。

崎山:ライブでは「なにかをぶつける」みたいな気持ちはあります。「来てくださってありがとうございます」という気持ちと、エネルギーを発散するみたいな。

斎藤:どんな気持ちになってほしいですか?

崎山:「面白いものを観たな」って思っていただけたらいいなと思います。それで熱くなっていただけたら最高かなと思っています。

斎藤:ライブでこだわっていることはありますか?

崎山:弾き語りでやってきていて、自分がいっぱいいっぱいだったというか。そのときの熱量をぶつけるみたいな気持ちでやっていたんですけど、最近意識していることはちょっとリラックスすること。リラックスしつつも熱意を持ってやることを意識しています。

斎藤:力むよりもリラックスしたほうが、むしろ声が出るみたいなことがありますからね。

崎山:いつも通りできるというか、音楽もしなやかになる気がして。

斎藤:思い出に残っているライブはありますか?

崎山:全部が印象に残っています。そのなかでも2019年の「フジロック」の苗場食堂という小さなステージでやったとき。弾き語りだったんですけど、いろいろな人が観に来てくださって、それがすごく印象に残っていますね。「こんなに人が来てくれるんだ」みたいな。

斎藤:ああいうフェスって、ワンマンに来てくれるほどではないけど、「名前知ってるし曲もかっこいいから行っちゃおうかな」みたいな、自分に興味を持ってくれている人に来てもらういい機会だから、思ったより人が来たりしてビックリしますよね。

「バンドを2つぐらいやりたい」

最後に、崎山に「今後、音楽的にチャレンジしてみたいこと」を尋ねると、斎藤も驚きの回答が返ってきた。

崎山:いずれバンドをまた組んでみたいなと。

斎藤:ええ!? そうなんですね。

崎山:僕が歌わなくてもいいので、ギターとかで参加したいです。

斎藤:それは面白いですね。もちろん曲は作られて、ということですかね。

崎山:そうですね。でもほかの方が作ってもいいです。

斎藤:「この人と一緒にやりたい」みたいな人はいるんですか?

崎山:ボーカリストというか、歌を歌っている方と一緒にやってみたいなと思います。バンドを2つぐらいやりたいですね。すごくハードなバンドとやわらかい感じのアコースティックっぽいノリのバンド。

斎藤:どっちもできそうですもんね。でも、すごく変なギターを持ってメチャメチャひずませてる崎山さんを見たいです。

崎山:ありがとうございます、それちょっとやってみたいですね(笑)。

斎藤:バンドをやりたいんですね。めちゃくちゃ意外でした。もちろんソロも続けて、ということですよね。

崎山:そうですね。

斎藤は「ソロとして『次に出すならこういうアルバム』みたいなのは浮かんでますか?」と質問する。

崎山:バンドサウンドみたいなのにしたいなと思います。でもコンセプチュアルなものはまだ一度も作ったことがなくて。スタジオアルバムとか全部同じ場所で録ったとか。そういうものへの憧れがあります。ちょっと共通項やテーマがあるような、そういうのは作ってみたいと思っています。

『WOW MUSIC』はJ-WAVEで土曜24時-25時。また、『MUSIC FUN !』のYouTubeページには、同番組のトーク動画のほか、ミュージシャンやプロデューサーによる音楽の話が数多く配信されている。

・『MUSIC FUN !』のYouTubeページ
https://www.youtube.com/c/musicfun_jp

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