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「名前」の多様性、世界で広がる “変わった読み方にする”は日本特有

J-WAVE『STEP ONE』のナビゲーター・サッシャ

「名前」の多様性、世界で広がる “変わった読み方にする”は日本特有

J-WAVE『STEP ONE』には、ナビゲーターのサッシャ、ノイハウス萌菜が気になった海外ニュースをお伝えする「CHINTAI GLOBAL BEATS」というコーナーがある。ここでは3月にオンエアされた同コーナーから、月間BEST 1トピックを紹介する。

【オンエア:2022年3月8日(火)】

世界的に「ユニークな名前」がブーム?

紹介したのは、BBCの「ユニークな名前を子どもに名付ける親が世界中で増加中」というニュースだ。

かつて人の名前は、その土地の宗教と結びついたものや、親の名前を踏襲したものを名付けることが多かった。ところが最近になって、ユニークな名前を子どもに名付ける親が世界的に増えているのだそう。

ノイハウス:かつての名付けがどれだけ伝統や宗教に結びついていたかというと、イギリスの例だと1600年代の女子・男子トップ3の名前が、当時のイギリスの人口の半分を占めていたそうです。
サッシャ:えっ! 上位3つで半分?
ノイハウス:「ジョン」とか「ウィリアム」とか、例えば聖書にあるような名前も人気だと思うんですけれど、自分の知り合いの半分くらいがだいたいトップ3の名前。不思議ですよね。
サッシャ:全部の名前を挙げても10個くらいしかなかったってことかな?
ノイハウス:そうかもしれないですね。

「個人主義文化」の広がりが理由?

ユニークな名前を子どもに名付ける親が増えたことについて、理由の一つとして考えられるのは「個人主義文化」が広まったこと。最近ではそこまで宗教に深いつながりを感じていなかったり、グローバル化によって人の移動が容易になった結果、そこまで自分のカルチャーに対してのしがらみを感じていなかったりする人が多いからなのでは、と、BBCの記事では推測されている。

ベビーブーム世代に生まれて親になった人は、それまでの世代と比べて約4倍ユニークな名前を子どもに名付ける確率が高いという。

ノイハウス:「キラキラネーム」とかもその世代くらいから始まったのかな、と思いますけど、日本でも増えた時期はありましたよね。今はまた(ユニークな名前は)下がっている傾向ですけれども。
サッシャ:僕の世代くらいからそういう名前を付け始めた気がしますね。今40半ばから50代くらいの人。

「同じ名前の人が存在するか」を調べるミレニアル世代

インターネットと共に育ってきたミレニアル世代になると、「名前」は自分のアイデンティティを表現する「ユーザーネーム」としての側面も意識する人が多いという。

ノイハウス:わからなくもないです。SNSのユーザーネームってユニークじゃないと選べないじゃないですか。同じように名前もユニークなものに……って発想はあったなと、この記事を読んで思いました。ミレニアル世代は自分が子どもに付けたい名前と名字の組み合わせを調べて、すでに存在する人がいるかどうかを確かめてから決めるという人も多いみたいです。
サッシャ:なるほどね。
ノイハウス:それに「赤ちゃんの名前ランキング」みたいなものもあるじゃないですか。「トップに入っている名前にはしたくない」という方も増えているみたい。
サッシャ:昔はコミュニティが小さかったから自分の周りにいなければそれでよかったんだろうけど、今は世界中の人の名前がわかっちゃうから、同じ名前にならないようにしようとするとけっこう難しいのかもね。

BBCの記事によると、漢字は伝統的な字面を保ちつつも、読み方をユニークなものにする動きは日本独特なのだそう。

サッシャ:ちなみにバスケットボール選手のコービー・ブライアント選手は、神戸牛(Kobe Beef)が名前の由来です。お母さんが好きで。
ノイハウス:そうなの!? 大好物だから(名前にする)っていうのは面白い(笑)。どんな時代でも愛をこめて、伝統を引き継いでほしいとか、ユニークに光ってほしいという思いがあると思うんです。日本も終身雇用制度が変わってきたりしているなか、みんなと同じだと不安という親も多いみたいです。

J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「CHINTAI GLOBAL BEATS」では、番組独自の視点で世界を見渡し、国内ではまだ知られていない話題やニュース、ニューミュージックをお届け。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。

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