池松壮亮、伊藤沙莉、松居大悟が、映画『ちょっと思い出しただけ』の見どころを語り合った。
3人がトークを繰り広げたのは、劇団ゴジゲンの主宰である松居がナビゲートする、J-WAVEで放送中の番組『JUMP OVER』。同番組ではラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信し続けている。ここでは2月16日(水)のオンエアをテキストで紹介する。
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松居は伊藤と池松に「この映画の出演をオファーされたときどう思った?」と質問する。
伊藤:当初、(池松さんと)設定が逆で私がバレリーナだったじゃないですか。企画としてはすごくうれしかったんだけど、踊りは死ぬほど練習すればできるのかなってドキドキしてて。
池松:伊藤さんってダンス上手って言ってなかった?
伊藤:自分では上手って言ってない(笑)。
池松:でも、やってたって聞いたけど。
伊藤:私がやっていたのはヒップホップ(ダンス)でバレエじゃないし、バレリーナを目指していた人ってそういう体型があるじゃないですか。ここでうそついちゃったら全然集中できない気がすると思って、最初に「バレリーナだったら無理かも」って言いました。私がそう言ったことでこの映画には出られないと思ったけど、役柄をタクシードライバーにしてくださってうれしかったです。
松居:そうそう。バレリーナはちょっと難しいって聞いて、でもスケジュールとかそれ以外の台本のところではナシじゃないなら、タクシードライバーが伊藤さんでダンサーを池松くんに入れ替えたらって思って。
池松:そういうことだったのね。
松居:そう、それでしっくりきてそうなったの。
一方、元ダンサー役を演じた池松は「これまでスポーツはやってきたからわかるけど、ダンスって特殊だから心配だった」と口を開く。
松居:それで池松くんから、バレエじゃなくてコンテ(コンテンポラリーダンス)にしようよって提案をもらって。
池松:そう。
松居:それで振り付けの先生と話して、ダンスのシーンもそうだし、ふたりのじゃれ合いみたいなのもちょっとダンスっぽくしたいねってなったよね。
池松:先生が本当に絶妙な感じでやってくれたよね。
松居:動きをその場で思いついたかのような雰囲気にしたくて、それを作るのって難しいから一回動きを固めてそれを崩して。
池松:我々は崩すのは得意ですよね。
伊藤:崩すのはね(笑)。ちゃんとできちゃえば崩せるから。
松居:だから水族館のシーンとかぜひ観てもらいたいですね。
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以前の放送で松居は、映画『ちょっと思い出しただけ』はこの曲が元になって生まれたと語っている。
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松居:今回クリープハイプが『ナイトオンザプラネット』を作っていて、もともとそういうストーリーがあって。伊藤さんもクリープハイプを聴いていたみたいだけど、この曲以外で思い出す曲とかある?
伊藤:『百八円の恋』が大好きで、私はストレスがたまると車でこれを爆音で聴きながら運転する……で、泣く(笑)。
池松:この曲ができあがって聴かせてもらったとき、ちょっとビックリしたな。
松居:池松くんはクリープハイプとのエピソードあります?
池松:それはたくさんありますよ。20代前半くらいからずっと聴いてたし、尾崎(世界観)さんも隣にいたし。そこから会わなくなってしばらく聴けなかった。
松居:そうか。
池松:住んでた街とか一緒にいた友だちとか、そういうのって変わってくるでしょ。クリープハイプの曲はいろんな物語とともにあるからなんかざわついて聴けなかったんだけど、久しぶりに再会して『ナイトオンザプラネット』って曲も含めて聴くと、やっぱりいいよね。クリープハイプは青春の曲なのかもしれない。
松居が池松に「クリープハイプで、いちばん思い出深い曲は?」と訊くと、「それは難しくない?」と言いながら、言葉を続ける。
池松:でも舞台『リリオム』(2012年に松居が演出、池松が出演した舞台でクリープハイプがテーマ曲を担当)で出会っているから、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』に入っている曲は全部かな。『リリオム』の俺のテーマソングは『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』だった。『オレンジ』とか、『愛の標識』とか。
松居:尾崎くんが来たときに弾き語りで『愛の標識』をやってほしいってリクエストしてたよね。それで尾崎くんが「これ弾き語りでやるの難しいんだよな」って言ったけどやってくれて。
池松:全然覚えてない(笑)。でもあの曲を聴くとざわつくね。
伊藤:最初はお相手役が決まっていなくて、ある日マネージャーから「池松さんになりました」って言われて。池松さんのお芝居がすごく好きだから、「きたー!」って超うれしかったですよ。
池松:僕もうれしかったですよ。伊藤さんとどこかでとは思ってたけど。いろんなことを吹っ飛ばして言うと、この映画で伊藤さんが真ん中に立ってくれると聞いたときに面白い気がしましたね。
松居:池松くんはずっと「伊藤さんだけでいい」って言ってたもんね。
池松:言ってた(笑)。
松居:僕はふたりの畑が違うように見えてたんです。特に真ん中同士では共演しない気がしたけど、恋愛って普段出会わない人が何かのきっかけで出会ってかけがえのない時間を過ごすことだと思うから、一緒にやれてすごくよかったですね。
池松は先日行われたこの映画の取材エピソードを紹介する。
池松:すごく信頼している取材マンから「これまでの伊藤さんもすばらしかったけど、いちばんチャーミングでした」って言われて。狙い通りの感じがしてすごくうれしかった。すばらしくチャーミングな伊藤さんが観られる映画ってだけでとても価値があるような気がします。
伊藤:うれしい。
池松:チャーミングな池松くんは観られる?
伊藤:観られます(笑)。池松さんが出てる舞台を観るシーンがあるじゃないですか。普通にいい舞台で(笑)。池松さんも含めみんなダンスがすばらしかったし、それとかもちゃんと観てほしい。
松居:そこってちゃんと描かれないからね。
伊藤:実はその人たちの人生も結構面白いことになってると思うんですよ。
最後に伊藤は「本当に好きな映画だからより多くの人に観てもらいたい」と呼びかけた。
2月23日(水)の『JUMP OVER』には、同映画に出演する永瀬正敏がゲストで登場し、松居と対談を繰り広げる。オンエアは26時からで、開始後から一週間はradikoで聴くことができる。
【radikoで聴く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20220224020000
松居大悟がナビゲートするJ-WAVE『JUMP OVER』では、ラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信。放送は水曜の26時から。
3人がトークを繰り広げたのは、劇団ゴジゲンの主宰である松居がナビゲートする、J-WAVEで放送中の番組『JUMP OVER』。同番組ではラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信し続けている。ここでは2月16日(水)のオンエアをテキストで紹介する。
【関連記事】伊藤沙莉が「何度もNGを出された」シーンとは? 松居大悟監督、こだわりの“とある動作”を明かす
もともと池松と伊藤の設定が逆だった
松居大悟監督の最新作映画『ちょっと思い出しただけ』は、ダンサーの夢を諦めた照生(池松壮亮)と、その恋人のタクシー運転手の葉(伊藤沙莉)の、不器用な二人の“別れと出会い”の6年間を、ふと思い出すように綴っていくラブストーリーだ。伊藤:当初、(池松さんと)設定が逆で私がバレリーナだったじゃないですか。企画としてはすごくうれしかったんだけど、踊りは死ぬほど練習すればできるのかなってドキドキしてて。
池松:伊藤さんってダンス上手って言ってなかった?
伊藤:自分では上手って言ってない(笑)。
池松:でも、やってたって聞いたけど。
伊藤:私がやっていたのはヒップホップ(ダンス)でバレエじゃないし、バレリーナを目指していた人ってそういう体型があるじゃないですか。ここでうそついちゃったら全然集中できない気がすると思って、最初に「バレリーナだったら無理かも」って言いました。私がそう言ったことでこの映画には出られないと思ったけど、役柄をタクシードライバーにしてくださってうれしかったです。
松居:そうそう。バレリーナはちょっと難しいって聞いて、でもスケジュールとかそれ以外の台本のところではナシじゃないなら、タクシードライバーが伊藤さんでダンサーを池松くんに入れ替えたらって思って。
池松:そういうことだったのね。
松居:そう、それでしっくりきてそうなったの。
一方、元ダンサー役を演じた池松は「これまでスポーツはやってきたからわかるけど、ダンスって特殊だから心配だった」と口を開く。
松居:それで池松くんから、バレエじゃなくてコンテ(コンテンポラリーダンス)にしようよって提案をもらって。
池松:そう。
松居:それで振り付けの先生と話して、ダンスのシーンもそうだし、ふたりのじゃれ合いみたいなのもちょっとダンスっぽくしたいねってなったよね。
池松:先生が本当に絶妙な感じでやってくれたよね。
松居:動きをその場で思いついたかのような雰囲気にしたくて、それを作るのって難しいから一回動きを固めてそれを崩して。
池松:我々は崩すのは得意ですよね。
伊藤:崩すのはね(笑)。ちゃんとできちゃえば崩せるから。
松居:だから水族館のシーンとかぜひ観てもらいたいですね。
【関連記事】過去を振り返ることで、前に進める─映画『ちょっと思い出しただけ』が描く希望
クリープハイプは「青春の音楽」
映画『ちょっと思い出しただけ』の主題歌『ナイトオンザプラネット』は、クリープハイプの尾崎世界観が自身のオールタイムベストに挙げるジム・ジャームッシュの名作映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得て書き上げた一曲だ。以前の放送で松居は、映画『ちょっと思い出しただけ』はこの曲が元になって生まれたと語っている。
【関連記事】クリープハイプ・尾崎世界観×松居大悟、映画『ちょっと思い出しただけ』の制作経緯を語る
松居:今回クリープハイプが『ナイトオンザプラネット』を作っていて、もともとそういうストーリーがあって。伊藤さんもクリープハイプを聴いていたみたいだけど、この曲以外で思い出す曲とかある?
伊藤:『百八円の恋』が大好きで、私はストレスがたまると車でこれを爆音で聴きながら運転する……で、泣く(笑)。
池松:この曲ができあがって聴かせてもらったとき、ちょっとビックリしたな。
松居:池松くんはクリープハイプとのエピソードあります?
池松:それはたくさんありますよ。20代前半くらいからずっと聴いてたし、尾崎(世界観)さんも隣にいたし。そこから会わなくなってしばらく聴けなかった。
松居:そうか。
池松:住んでた街とか一緒にいた友だちとか、そういうのって変わってくるでしょ。クリープハイプの曲はいろんな物語とともにあるからなんかざわついて聴けなかったんだけど、久しぶりに再会して『ナイトオンザプラネット』って曲も含めて聴くと、やっぱりいいよね。クリープハイプは青春の曲なのかもしれない。
松居が池松に「クリープハイプで、いちばん思い出深い曲は?」と訊くと、「それは難しくない?」と言いながら、言葉を続ける。
池松:でも舞台『リリオム』(2012年に松居が演出、池松が出演した舞台でクリープハイプがテーマ曲を担当)で出会っているから、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』に入っている曲は全部かな。『リリオム』の俺のテーマソングは『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』だった。『オレンジ』とか、『愛の標識』とか。
松居:尾崎くんが来たときに弾き語りで『愛の標識』をやってほしいってリクエストしてたよね。それで尾崎くんが「これ弾き語りでやるの難しいんだよな」って言ったけどやってくれて。
池松:全然覚えてない(笑)。でもあの曲を聴くとざわつくね。
ふたりのチャーミングな姿を映し出した
クリープハイプの話から再び映画『ちょっと思い出しただけ』の話題に。伊藤は池松との共演を知ってすごく驚いたと振り返る。伊藤:最初はお相手役が決まっていなくて、ある日マネージャーから「池松さんになりました」って言われて。池松さんのお芝居がすごく好きだから、「きたー!」って超うれしかったですよ。
池松:僕もうれしかったですよ。伊藤さんとどこかでとは思ってたけど。いろんなことを吹っ飛ばして言うと、この映画で伊藤さんが真ん中に立ってくれると聞いたときに面白い気がしましたね。
松居:池松くんはずっと「伊藤さんだけでいい」って言ってたもんね。
池松:言ってた(笑)。
松居:僕はふたりの畑が違うように見えてたんです。特に真ん中同士では共演しない気がしたけど、恋愛って普段出会わない人が何かのきっかけで出会ってかけがえのない時間を過ごすことだと思うから、一緒にやれてすごくよかったですね。
池松は先日行われたこの映画の取材エピソードを紹介する。
池松:すごく信頼している取材マンから「これまでの伊藤さんもすばらしかったけど、いちばんチャーミングでした」って言われて。狙い通りの感じがしてすごくうれしかった。すばらしくチャーミングな伊藤さんが観られる映画ってだけでとても価値があるような気がします。
伊藤:うれしい。
池松:チャーミングな池松くんは観られる?
伊藤:観られます(笑)。池松さんが出てる舞台を観るシーンがあるじゃないですか。普通にいい舞台で(笑)。池松さんも含めみんなダンスがすばらしかったし、それとかもちゃんと観てほしい。
松居:そこってちゃんと描かれないからね。
伊藤:実はその人たちの人生も結構面白いことになってると思うんですよ。
最後に伊藤は「本当に好きな映画だからより多くの人に観てもらいたい」と呼びかけた。
2月23日(水)の『JUMP OVER』には、同映画に出演する永瀬正敏がゲストで登場し、松居と対談を繰り広げる。オンエアは26時からで、開始後から一週間はradikoで聴くことができる。
【radikoで聴く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20220224020000
松居大悟がナビゲートするJ-WAVE『JUMP OVER』では、ラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信。放送は水曜の26時から。
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2022年2月23日28時59分まで
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番組情報
- JUMP OVER
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毎週水曜26:00-27:00
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松居大悟