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Night Tempoが思う、日本と韓国で「共通する音楽性」

Night Tempoが思う、日本と韓国で「共通する音楽性」

韓国のDJ・音楽プロデューサーであるNight Tempoが、メジャーデビューアルバムの制作エピソードや、最近買ったお気に入りのモノについて語った。

Night Tempo がゲスト出演したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAISON CARD TOKIO HOT 100』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。オンエアは12月12日(日)。

世界中でシティ・ポップブームを引き起こしたNight Tempo

今回のオンエアでは、Night Tempoが韓国のソウルからリモートで出演。1980年代のジャパニーズ・シティ・ポップをはじめ、昭和歌謡、和モノディスコ・チューンなどの楽曲を再構築。竹内まりやの『Plastic Love』をリエディットした『Plastic Love (Night Tempo 100% Pure Remastered)』は世界中で大きな注目を集めた。

クリス:特に欧米でヒットして、世界的シティ・ポップブームの立役者なんて言われておりますけども、どんなお気持ちでしょうか?
Night Tempo:恥ずかしいんですけど、素直に受け入れようと思います。
クリス:30年以上前の楽曲が、時を経て世界でヒットしていますもんね。
Night Tempo:この曲以外にもたくさんの名曲がありますので、これからもどんどん紹介していきたいと思っています。

日本のバブルを彷彿とさせる時代が韓国にもあった

現在35歳のNight Tempoが日本のポップスや歌謡曲に興味を持ち始めたのは、いつ頃からだったのだろう?

Night Tempo:僕が小学生の頃、日本のバブル時代に近い風景だったんです。
クリス:当時、韓国のカルチャーや街の雰囲気が日本のバブル時代に似ていたということですかね?
Night Tempo:はい。90年代の半ばに似ている雰囲気がありました。
クリス:なるほどね。韓国と日本では共通している音楽性ってありますか?
Night Tempo:ありますね。メロディーとか感覚的に近いポイントがあります。空気感に関しては、韓国のほうが明るめで日本のほうが切ないです。
クリス:なんとなくわかるような気がします。

カセットテープが伸びにくいカセットデッキを紹介

Night Tempoが本格的に音楽活動をスタートしたのは2018年から。それまでプログラマー職に就いていたNight Tempoは「人生は短いから、やりたいことをたくさんやってみよう」と一念発起し、音楽の道に進んだという。クリスはNight Tempoに作曲スタイルを訊いた。

クリス:基本的に音楽はすべて打ち込みですか? それとも楽器も演奏します?
Night Tempo:今はどちらもやっていますね。
クリス:じゃあ、作曲をするときは鍵盤を使ったり?
Night Tempo:鼻歌で先にメロディーを作って、それを打ち込みや鍵盤で形にしています。
クリス:なるほどね。ちなみに、昭和カセットテープのコレクターだそうですね。どんなコレクションなんですか?
Night Tempo:日本の歌謡曲と欧米の80’sのディスコ曲を集めていますが、最近は日本のものが多くなっています。
クリス:カセットテープって伸びません?
Night Tempo:ちゃんと手入れがされているカセットプレイヤーで聴けば、テープって伸びないんですよ。1980年代頭の頃に出ていたカセットデッキがおすすめです。メンテナンスは大変ですけどね。だけど、インターネットを見たら手入れの方法も書いてありますので、トライしてみるのも楽しいと思います。
クリス:今の時代、秋葉原に行かなくてもインターネットでカセットデッキが買えますもんね。

初のメジャーオリジナルアルバムをリリース!

12月1日、Night Tempoは初のメジャーオリジナルアルバム『Ladies In The City』をリリース。高度経済成長を背景に社会進出を果たした、都会に暮らす女性たちの物語が綴られた1枚となっている。

クリス:アルバムタイトルはどうやって決めたんですか?
Night Tempo:日本の高度経済成長期って、女性のトラックメーカーさんや作家さんたちの社会進出がすごく多かった時代なんですけど、あまり世間では知られていないなと思っていて。なので、その頃に活躍していた都会の女性たちの声を音楽で表現したいと思いました。
クリス:なるほど。もちろん男性ボーカルもいいんですけど、Night Tempoさんの楽曲って女性ボーカルとの相性がすごくいいですよね。
Night Tempo:少女漫画が好きなので、自分の心は少女なのかなって思っています。
クリス:僕も含め、男の友人はウーマン・ブレイン系が多いので、話していることがよくわかります。

『Ladies In The City』では、BONNIE PINK、上坂すみれ、刀根麻理子、山本彩、道重さゆみといった女性アーティストが多数参加している。番組では楽曲『Tokyo Rouge feat. 野宮真貴』をオンエアした。

クリス:楽曲では東京の何を表しているのでしょうか?
Night Tempo:タイトルは東京なんですけど、日本、韓国、香港などの都会に住んでいる女性の“寂しい”気持ちを表現しました。
クリス:野宮さんとの楽曲制作はいかがでしたか?
Night Tempo:曲は一晩で書いて、歌詞を野宮さんにお願いしたんですけど、すごく共感できるところが多かったです。あとは、性格も似ているなと感じましたね。楽しく曲づくりができました。
クリス:なるほど。今回は10名の女性ボーカリストたちとお仕事をされたわけですが、みなさんとはリモートでやりとりされたんですか?
Night Tempo:はい。韓国にいらっしゃる方以外はリモートで制作を進めました。
クリス:野宮さんの楽曲の歌詞では「ピチカートみたいね」という言葉が出てきましたけども、やっぱりピチカート・ファイヴはご存知だったんですか?
Night Tempo:大好きです!

最近買った“お気に入りのモノ”は大貫妙子のカセットテープ

番組からゲストにランダムな質問を投げかける一問一答のコーナーでは、Night Tempoが2つの質問に答えた。

・最近買った素敵なものは?

Night Tempo:カセットテープを買いました。大貫妙子さんのファーストアルバムとセカンドアルバムが一緒に入っているものです。
クリス:それって再リリースされたものではなく、昔のものを買われたんですか?
Night Tempo:買っちゃいました。
クリス:テープは伸びていませんか?
Night Tempo:テープは密封された状態です。
クリス:密封!

・最近涙を流した出来事は?

Night Tempo:最近、涙を流したことがないです。最後に泣いたのは6年ぐらい前だったかな?
クリス:それはなぜ泣いたんですか?
Night Tempo:たぶん、感傷的になったのかな。30代を迎えるにあたって「これからの人生、どうやって責任を取っていくんだろう」みたいなことを考えていたら、ちょっとセンチメンタルになって。それ以降は涙を流していないと思います。
クリス:その気持ち、わかるなあ。僕も30歳のときにピンク・フロイドのコンサートを観て号泣しましたからね。

Night Tempoは1月31日(月)から来日ツアー「Night Tempo presents ザ・昭和グルーヴ・ツアー 2022」を開催予定。開催場所、チケットの詳細については Universal Music Japanの公式サイトをチェック。

Night Tempoの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。

『SAISON CARD TOKIO HOT 100では、J-WAVE全番組のオンエアチャート、インターネット投票、東京都内主要のCDショップのセールスチャート、ストリーミングを集計。J-WAVEのオフィシャルチャートとして、毎週100曲のオリジナルランキングをオンエアする。放送は毎週日曜日の13時から。

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2021年12月19日28時59分まで

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番組情報
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毎週日曜
13:00-16:54