クラシカルDJ/指揮者の水野蒼生がベートーヴェンの魅力や近年のクラシックシーンについて語った。
水野が登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。ここでは、「クラシックっておもしろいの? SONAR MUSIC音楽室」をテーマにお届けした、6月28日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。
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水野:中学のときにたまたまバイオリンをいただく機会があって、それがめちゃくちゃ楽しくて。特に、オーケストラの音楽が大好きだったので、あのオーケストラの中心に立っている指揮者になってみたいと思い、勉強をずっと続けてきました。
あっこゴリラ:なるほど~。
水野:そこから二十歳のときに、モーツァルトが生まれたザルツブルクの音楽大学に入学して指揮の勉強をしつつ、その一方で夏休みとかに日本に帰ってきてクラシックの入り口になるようなイベントをたくさんオーガナイズしてました。そしたらDJとしてスカウトされ、メジャーデビューして今も活動させていただいています。
あっこゴリラ:バリバリクラシックな経歴ですけど、クラシック以外の音楽も聴いてたんですか?
水野:高校のときはバンドをやったり、いろんな音楽が大好きだったんです。その中でも最初のきっかけになったのが、QUEENでした。QUEENって、クラシックの要素がすごい取り入れられていて、自分にとってものすごく入りやすいロック、ポップスだったんですよね。
【QUEEN『The March of The Black Queen』を聴く】
ここからは、よりクラシックを身近に感じてもらうために、みんなが知っているクラシック音楽家のすごさを現代音楽に例えて説明してもらった。
あっこゴリラ:まずは教えてくれるのは?
水野:絶対はずせないのが、ベートーヴェンです。
あっこゴリラ:みんな知ってるベートーヴェンですが、どんなところがすごいんですか?
水野:一言で言ってしまったら、“音楽史上初のロックスター”です!
あっこゴリラ:どういうことですか?
水野:わかりやすいところで言うと、彼はひずんだ音が大好きだったんです。例えば、ピアノでも、低音でコードとか弾いちゃうとちょっと汚く聴こえちゃったりするんですけど、ベートーヴェンそういうのを好んでやっていました。それだけじゃなく、クラシックって表ノリのイメージがあると思うんですけど、裏ノリで楽しめるような曲も実はいっぱいあるんです。
あっこゴリラ:へえ~! 知らなかった!
水野:ロックといえばメッセージ性が大事になると思うんですけど、有名な『第九』第四楽章の『喜びの歌』の歌詞は、みんなでアリーナで歌いたいような歌詞なんです!
あっこゴリラ:え~! そうなんだ!
水野:みんな難しく和訳するから、日本語の意味がわかりにくいんだけど、頑張って現代的に重訳したのがあって。その中から自分が思う一番エモいパート、紹介していいですか?
あっこゴリラ:ぜひお願いします!
水野:「君の魔法が、時代によって分断されてたものたちを再び一つにつなぎ合わせるんだ。そして俺たちは、大きな翼でやさしく包まれて本当の兄弟になる」です。
あっこゴリラ:これ、令和時代に降り注ぐロックアンセムじゃないですか!
水野:2020年はコロナの一年でしたが、ベートーヴェン生誕250周年でもあるんです。“今こそ、この曲聴かないでどうするんだよ!”ってめちゃくちゃ思ってて(笑)。
あっこゴリラ:いま『第九』の歌詞が重訳されたノートを拝見してるんですけど、「なぁ兄弟、こんな音じゃなくてさ、一緒に気持ちよくこの喜びを歌おうぜ!」から始まりますからね。あはははは!
水野:最高なMCの煽りですよね(笑)。
あっこゴリラ:ここからは、ちょっと変わったクラシックの楽曲を教えていただけるということですが。
水野:前提としてクラシック音楽という一言の中に、400年間の音楽の歴史が詰まっています。その中でも20世紀、今からまだ100年前くらいの新しいクラシックのなかからめちゃくちゃかっこいい曲を紹介したいと思います。
あっこゴリラ:おお~! まずは?
水野:20世紀のイギリスの作曲家「ベンジャミン・ブリテン」です。
あっこゴリラ:どんな音楽家なんですか?
水野:ブリテンは、1970年代まで生きた歴史的には新しい音楽家になるんですけど、独自のアイディアでクラシック音楽をさらに拡張していった人。現代でもクラシックを越えて、いろんなジャンルのアーティストに影響を与えまくっています。
【Janine Jansen, Paavo Järvi & London Symphony Orchestra『Violin Concerto, Op. 15: 2. Vivace』を聴く】
あっこゴリラ:よくわからないけど、すごい曲ですね。メインがバイオリン?
水野:バイオリンとオーケストラのための曲になってるんですけど、出だしのところからリズムのグルーヴ感とかがプログレみたいに聴こえますよね。
あっこゴリラ:うんうん。きっとクラシックっていう聴き方をするからよくないんだな。
水野:そうなんですよ。クラシック音楽ってジャンル分けされてるの、僕は好きじゃなくて。時代が全然違うから音楽のスタイルも違うし、ジャンルじゃなくてクラシックは音楽の殿堂入りみたいな考え方でみんなに聴いてもらえたらすごく嬉しいなって思います。
あっこゴリラ:聴いてて思ったのは、メンタルのバランスがよくないときにこの曲聴いたら、マジでもってかれるって思いました(笑)。
水野:けっこうライトなものを選んだつもりだったんですよ。あはははは。もっとドープでディープなものもいっぱいあります。
あっこゴリラ:ディグり甲斐がありますね。続いては?
水野:「エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト」です。この人も同じように20世紀に活躍した作曲家で、あの音楽の都・ウィーンで、“モーツァルトの再来”と呼ばれた天才です。20世紀前半は戦争が2回もあったのですが、彼はユダヤ系だったからウィーンにいれなくなってアメリカに亡命して、そこで映画音楽を作り始めたんです。例えば、スターウォーズやE・T、ジュラシックパークなど、今でいう“これめっちゃ映画音楽っぽいよね”っていうスタイルを発明した人でもあるんです。
【Gil Shaham, André Previn & London Symphony Orchestra『Violin Concerto in D Major, Op. 35: III. Finale: Allegro AssaiVivace』を聴く】
あっこゴリラ:現在のクラシック音楽シーンは、どんな感じなんでしょうか?
水野:ここ10年ぐらいで、めちゃくちゃ多様化してきてると感じています。僕も所属している、クラシック界の格式高い伝統的なレーベル「ドイツ・グラモフォン」では、本当に超一流の王道しかいないっていう感じだったんですけど、最近はアンビエントのブライアン・イーノとかがそこから出していたり、けっこう攻めたことをやってるんですよね。
あっこゴリラ:水野さん的にいま熱い、一押しクラシックアーティストっていますか?
水野:ギリシャ人の指揮者で「テオドール・クルレンツィス」です。一言で言ったら、どんな指揮者の演奏よりもグルーヴ感を感じられます。クラシック畑の人からしたらちょっと乱暴に聴こえるような演奏までしちゃったり、“ここまでやっちゃっていいの? ”みたいな(笑)。逆にそれが「本当はここでぶちあがる音楽だよね!」っていうのを改めて教えてくれてるような人なんです。
あっこゴリラ:指揮者によって鳴らされる音楽がまったく変わりますもんね。
水野:例えばバンドだと、ドラムは“バンドの指揮者”みたいなことを言ったりしますよね。テンポとかグルーヴ感を全部つかさどって一個の方向に突き進むんで。
あっこゴリラ:ドラムが変わっただけで違うバンドになっちゃいますからね。
水野:音楽の方向性を決めるプロデューサー的な役割っていうのも、指揮者って大事なんです。ドラマーとプロデューサーのあいのこみたいな存在ですね。
あっこゴリラ:なるほど~。
続いて紹介してくれたのは、アイスランド人のピアニスト「ヴィキングル・オラフソン」。
水野:彼のおもしろいところは、クラシックって、例えばソナタだったら第一楽章から第三楽章までセットで演奏するのが普通なんですけど、それを自分のテンションでセットリストを組んじゃうんですよ。
あっこゴリラ:へえ~!
水野:それをノンストップでつなげて弾くから、マジで“ピアノのDJミックス聴いてるのか?”みたいな感覚になるし、新しいエクスペリメンタルな電子音を使ったアンビエント的なアーティストとかとコラボレーションして、バッハとかをバッキバキのシンセぶち込んでやったりする、リマークスっていうのを積極的にやるような人で、クラシックのピアニストとしても最強の音色を持ってるんです。
あっこゴリラ:最近と昔の音楽のかっこいいところとをフックアップしてくれるっていう、まさに優れたDJとしか言いようがないですね。
水野:そうなんです。それだけ今クラシック界って多様化してきてるんです。
【Víkingur Ólafsson & Valgeir Sigurðsson『Prelude, BWV 855a (Valgeir Sigurðsson Rework)』を聴く】
あっこゴリラ:(曲を聴いて)びっくり! このキックはどうやって出してるんですか?
水野:これは、いろんなエレクトロのアーティストとコラボレーションして、シンセとかキックとかぶち込んでるんですよね。
あっこゴリラ:今日で本当に自分の固定概念が変わっちゃった。「こんな人がいるんだ」「こんなやり方があるんだ?」って。
水野:今はまだそんなにいっぱいこういう人が出てきてるわけではないですけど、ここから10年でどんどんクラシックがおもしろくなってくると思います。
あっこゴリラ:それこそいろんなジャンルとのコラボしたりとかしてすごいおもしろそうですね。これは第二弾、第三弾とやるべきですね! 最終地点はクラシックレイヴで(笑)。
水野:そうですね。イベント組みましょう(笑)。
J-WAVE『SONAR MUSIC』は月~木の22:00-24:00にオンエア。
水野が登場したのはJ-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。ここでは、「クラシックっておもしろいの? SONAR MUSIC音楽室」をテーマにお届けした、6月28日(月)のオンエア内容をテキストで紹介する。
【SONAR MUSICは番組公式LINEでも情報発信中! 登録はコチラ】
ベートーヴェンは音楽史上初のロックスター!
あっこゴリラ:水野さんは、どういう経緯で今のように活動するようになったんですか?水野:中学のときにたまたまバイオリンをいただく機会があって、それがめちゃくちゃ楽しくて。特に、オーケストラの音楽が大好きだったので、あのオーケストラの中心に立っている指揮者になってみたいと思い、勉強をずっと続けてきました。
あっこゴリラ:なるほど~。
水野:そこから二十歳のときに、モーツァルトが生まれたザルツブルクの音楽大学に入学して指揮の勉強をしつつ、その一方で夏休みとかに日本に帰ってきてクラシックの入り口になるようなイベントをたくさんオーガナイズしてました。そしたらDJとしてスカウトされ、メジャーデビューして今も活動させていただいています。
あっこゴリラ:バリバリクラシックな経歴ですけど、クラシック以外の音楽も聴いてたんですか?
水野:高校のときはバンドをやったり、いろんな音楽が大好きだったんです。その中でも最初のきっかけになったのが、QUEENでした。QUEENって、クラシックの要素がすごい取り入れられていて、自分にとってものすごく入りやすいロック、ポップスだったんですよね。
【QUEEN『The March of The Black Queen』を聴く】
ここからは、よりクラシックを身近に感じてもらうために、みんなが知っているクラシック音楽家のすごさを現代音楽に例えて説明してもらった。
あっこゴリラ:まずは教えてくれるのは?
水野:絶対はずせないのが、ベートーヴェンです。
あっこゴリラ:みんな知ってるベートーヴェンですが、どんなところがすごいんですか?
水野:一言で言ってしまったら、“音楽史上初のロックスター”です!
あっこゴリラ:どういうことですか?
水野:わかりやすいところで言うと、彼はひずんだ音が大好きだったんです。例えば、ピアノでも、低音でコードとか弾いちゃうとちょっと汚く聴こえちゃったりするんですけど、ベートーヴェンそういうのを好んでやっていました。それだけじゃなく、クラシックって表ノリのイメージがあると思うんですけど、裏ノリで楽しめるような曲も実はいっぱいあるんです。
あっこゴリラ:へえ~! 知らなかった!
水野:ロックといえばメッセージ性が大事になると思うんですけど、有名な『第九』第四楽章の『喜びの歌』の歌詞は、みんなでアリーナで歌いたいような歌詞なんです!
あっこゴリラ:え~! そうなんだ!
水野:みんな難しく和訳するから、日本語の意味がわかりにくいんだけど、頑張って現代的に重訳したのがあって。その中から自分が思う一番エモいパート、紹介していいですか?
あっこゴリラ:ぜひお願いします!
水野:「君の魔法が、時代によって分断されてたものたちを再び一つにつなぎ合わせるんだ。そして俺たちは、大きな翼でやさしく包まれて本当の兄弟になる」です。
あっこゴリラ:これ、令和時代に降り注ぐロックアンセムじゃないですか!
水野:2020年はコロナの一年でしたが、ベートーヴェン生誕250周年でもあるんです。“今こそ、この曲聴かないでどうするんだよ!”ってめちゃくちゃ思ってて(笑)。
あっこゴリラ:いま『第九』の歌詞が重訳されたノートを拝見してるんですけど、「なぁ兄弟、こんな音じゃなくてさ、一緒に気持ちよくこの喜びを歌おうぜ!」から始まりますからね。あはははは!
水野:最高なMCの煽りですよね(笑)。
DopeでDeepな20世紀の新しいクラシック
続いて、水野さんに“ちょっと変わったクラシックの楽曲”について話を訊いた。あっこゴリラ:ここからは、ちょっと変わったクラシックの楽曲を教えていただけるということですが。
水野:前提としてクラシック音楽という一言の中に、400年間の音楽の歴史が詰まっています。その中でも20世紀、今からまだ100年前くらいの新しいクラシックのなかからめちゃくちゃかっこいい曲を紹介したいと思います。
あっこゴリラ:おお~! まずは?
水野:20世紀のイギリスの作曲家「ベンジャミン・ブリテン」です。
あっこゴリラ:どんな音楽家なんですか?
水野:ブリテンは、1970年代まで生きた歴史的には新しい音楽家になるんですけど、独自のアイディアでクラシック音楽をさらに拡張していった人。現代でもクラシックを越えて、いろんなジャンルのアーティストに影響を与えまくっています。
【Janine Jansen, Paavo Järvi & London Symphony Orchestra『Violin Concerto, Op. 15: 2. Vivace』を聴く】
あっこゴリラ:よくわからないけど、すごい曲ですね。メインがバイオリン?
水野:バイオリンとオーケストラのための曲になってるんですけど、出だしのところからリズムのグルーヴ感とかがプログレみたいに聴こえますよね。
あっこゴリラ:うんうん。きっとクラシックっていう聴き方をするからよくないんだな。
水野:そうなんですよ。クラシック音楽ってジャンル分けされてるの、僕は好きじゃなくて。時代が全然違うから音楽のスタイルも違うし、ジャンルじゃなくてクラシックは音楽の殿堂入りみたいな考え方でみんなに聴いてもらえたらすごく嬉しいなって思います。
あっこゴリラ:聴いてて思ったのは、メンタルのバランスがよくないときにこの曲聴いたら、マジでもってかれるって思いました(笑)。
水野:けっこうライトなものを選んだつもりだったんですよ。あはははは。もっとドープでディープなものもいっぱいあります。
あっこゴリラ:ディグり甲斐がありますね。続いては?
水野:「エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト」です。この人も同じように20世紀に活躍した作曲家で、あの音楽の都・ウィーンで、“モーツァルトの再来”と呼ばれた天才です。20世紀前半は戦争が2回もあったのですが、彼はユダヤ系だったからウィーンにいれなくなってアメリカに亡命して、そこで映画音楽を作り始めたんです。例えば、スターウォーズやE・T、ジュラシックパークなど、今でいう“これめっちゃ映画音楽っぽいよね”っていうスタイルを発明した人でもあるんです。
【Gil Shaham, André Previn & London Symphony Orchestra『Violin Concerto in D Major, Op. 35: III. Finale: Allegro AssaiVivace』を聴く】
固定概念が覆る! 多様化する新しいクラシック
ここからは、現在のクラシック音楽について教えてもらった。あっこゴリラ:現在のクラシック音楽シーンは、どんな感じなんでしょうか?
水野:ここ10年ぐらいで、めちゃくちゃ多様化してきてると感じています。僕も所属している、クラシック界の格式高い伝統的なレーベル「ドイツ・グラモフォン」では、本当に超一流の王道しかいないっていう感じだったんですけど、最近はアンビエントのブライアン・イーノとかがそこから出していたり、けっこう攻めたことをやってるんですよね。
あっこゴリラ:水野さん的にいま熱い、一押しクラシックアーティストっていますか?
水野:ギリシャ人の指揮者で「テオドール・クルレンツィス」です。一言で言ったら、どんな指揮者の演奏よりもグルーヴ感を感じられます。クラシック畑の人からしたらちょっと乱暴に聴こえるような演奏までしちゃったり、“ここまでやっちゃっていいの? ”みたいな(笑)。逆にそれが「本当はここでぶちあがる音楽だよね!」っていうのを改めて教えてくれてるような人なんです。
あっこゴリラ:指揮者によって鳴らされる音楽がまったく変わりますもんね。
水野:例えばバンドだと、ドラムは“バンドの指揮者”みたいなことを言ったりしますよね。テンポとかグルーヴ感を全部つかさどって一個の方向に突き進むんで。
あっこゴリラ:ドラムが変わっただけで違うバンドになっちゃいますからね。
水野:音楽の方向性を決めるプロデューサー的な役割っていうのも、指揮者って大事なんです。ドラマーとプロデューサーのあいのこみたいな存在ですね。
あっこゴリラ:なるほど~。
続いて紹介してくれたのは、アイスランド人のピアニスト「ヴィキングル・オラフソン」。
水野:彼のおもしろいところは、クラシックって、例えばソナタだったら第一楽章から第三楽章までセットで演奏するのが普通なんですけど、それを自分のテンションでセットリストを組んじゃうんですよ。
あっこゴリラ:へえ~!
水野:それをノンストップでつなげて弾くから、マジで“ピアノのDJミックス聴いてるのか?”みたいな感覚になるし、新しいエクスペリメンタルな電子音を使ったアンビエント的なアーティストとかとコラボレーションして、バッハとかをバッキバキのシンセぶち込んでやったりする、リマークスっていうのを積極的にやるような人で、クラシックのピアニストとしても最強の音色を持ってるんです。
あっこゴリラ:最近と昔の音楽のかっこいいところとをフックアップしてくれるっていう、まさに優れたDJとしか言いようがないですね。
水野:そうなんです。それだけ今クラシック界って多様化してきてるんです。
【Víkingur Ólafsson & Valgeir Sigurðsson『Prelude, BWV 855a (Valgeir Sigurðsson Rework)』を聴く】
あっこゴリラ:(曲を聴いて)びっくり! このキックはどうやって出してるんですか?
水野:これは、いろんなエレクトロのアーティストとコラボレーションして、シンセとかキックとかぶち込んでるんですよね。
あっこゴリラ:今日で本当に自分の固定概念が変わっちゃった。「こんな人がいるんだ」「こんなやり方があるんだ?」って。
水野:今はまだそんなにいっぱいこういう人が出てきてるわけではないですけど、ここから10年でどんどんクラシックがおもしろくなってくると思います。
あっこゴリラ:それこそいろんなジャンルとのコラボしたりとかしてすごいおもしろそうですね。これは第二弾、第三弾とやるべきですね! 最終地点はクラシックレイヴで(笑)。
水野:そうですね。イベント組みましょう(笑)。
J-WAVE『SONAR MUSIC』は月~木の22:00-24:00にオンエア。
番組情報
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月・火・水・木曜22:00-24:00