ムロツヨシは悲しくても「打ちひしがれるより、受けて立つ」 奈緒が強くなるときは?

俳優のムロツヨシが23日、都内で行われた初主演映画『マイ・ダディ』の公開後記念舞台挨拶で目をウルウルさせて「涙が来るのっ!」と必死に涙腺を押しとどめていた。この日はムロのほか、奈緒、毎熊克哉、永野宗典、金井純一監督が参加した。



CCCグループのカルチュア・エンタテインメント株式会社と株式会社蔦屋書店が主催し、これまでに『嘘を愛する女』『哀愁しんでれら』など多くの良質な作品を世に生み出してきた映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATORS'PROGRAM」2016年の準グランプリ受賞作。愛する娘を救いたい。その一心で走り続ける、ひとりの父親の切ないほどに必死な姿を描き出す。



緊急事態宣言が明けたことから、会場は座席を間引きすることなく満席に。公開から一ヶ月が経っての満席という初めての光景にムロは「涙が来るのっ! それを明るくちゃかしているのっ! 毎熊さんも目が潤んでいるじゃない!」と男泣き寸前の大感激で「満席にする難しさをわかっています。かつて16人の芝居でお客さんが8人しかいないときもありましたから。ただでさえこのご時世で満席の光景を見られたことには感謝しかない。何度でも言ってしまいます」と喜びを噛みしめていた。

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役柄との共通点を聞かれたムロは「悲観的な事があっても悲観し過ぎないようにするのは似ているかも。僕もピンチのときには、何かできることはないだろうかと探すタイプ。打ちひしがれているのではなく、受けて立つ。そのスピードは似ている。運なんて認めない、とはよく言うことです」と主人公のマインドに共鳴。



奈緒は「一人じゃなくて守るものがあった方が強くなるというのは通じるところがある。守るべき大切な存在ができたことで強くなるのは演じていて共感ができました。それに『くず!』と叫ぶところは自分で言ってスッキリしたし、好きなプロレス観戦後と同じようなスッキリとした感覚になりました」と振り返った。

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そんな中「愛されたい派か」「愛したい派か」という質問が。これに奈緒は「どちらかというと、愛したいと思って生きてきました。でも最近は愛したいとか愛するとかではなく、そこに愛があればいいと思っています」と返答。するとムロは「深い! もはやベクトルの話じゃない。矢印なんていらないという話だよね。お互いのどこかしらに愛が存在していればいいということだよね」とその真意を詳しく解説していた。













(文・写真=石井隼人)

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