料理家・坂田阿希子さんが、おすすめの揚げ物レシピや上手に揚げるコツを紹介した。
坂田さんが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)のワンコーナー「TALK TO NEIGHBORS」。ここでは、8月23日(月)のオンエアをテキストで紹介。
・フライドポテト
クリス:本の表紙には黒いフライパンにおいしそうなジャガイモが写っています。おいしそう! 揚げたジャガイモをサワークリームで食べるんでしたよね?
坂田:そうですね。みなさんフライドポテトは大好きだと思うんですけども、家で揚げるのが断然おいしいですよ。揚げたてで熱々なフライドポテトを味わえます。
坂田さんは丸ごと茹でたジャガイモを1日以上冷蔵庫で寝かせてから揚げるそうだ。
坂田:寝かせたジャガイモを千切って揚げています。本当におすすめです。
クリス:一度火に通っているし、1日以上寝かせることでジャガイモの甘味が増すんですよね。揚げる前って常温に戻しておくんですか?
坂田:冷たいままでも大丈夫です。ジャガイモの水分が抜けてカリっとするまで時間があるので。
クリス:へええ。ジャガイモは千切るんですね。
坂田:はい。ちぎるとさまざまな断面ができますし、“ガリホコ”な部分もいろいろできてきます。
クリス:ガリホコって表現、いいわあ。サイズ感が違うところも食が進んじゃいそう。
坂田:サワークリームやイクラを添えて食べるんですけども、パラっとお塩を振っていただいてもおいしいです。
クリス:禁断のレシピですね。
坂田:1人でジャガイモを5個ぐらい食べちゃいます。
クリス:(笑)。
・肉じゃが
坂田:ジャガイモとお肉で作ります。肉じゃがに使うジャガイモも、一度素揚げをしてから入れます。そうするとグッとおいしくなるし、表面に衣の壁ができるのでジャガイモが崩れにくくなります。
クリス:ジャガイモはどのタイミングで入れるんですか? 煮込んだあと?
坂田:私の作る肉じゃがはちょっと特徴があります。最初にまず、使うお肉を半分にわけます。片方はカリカリになるまで焼き付けちゃいます。そのあとに残りのお肉をプラスして、酒と水と醤油を加えてグツグツ煮る。そのあとに揚げたジャガイモを入れて、さらに煮込みます。揚げたものだとね、コクが出ます。
クリス:やってみよう!
・トウモロコシ
坂田:トウモロコシを縦半分に切ったら細長く切って、芯ごと挙げちゃう。揚げたトウモロコシに塩や絞ったライムを加えるとおいしいですよ。
クリス:ライムね。
坂田:少しスパイシーな感じのものも振りかけたりしてね。
クリス:おいしそう~!
坂田さんは揚げ物をする際、小さめのフライパンを使用するという。
坂田:20センチぐらいで深さは4、5センチぐらい。2人分ぐらいだったらサッと揚げられます。小さいフライパンで揚げるとキッチンも暑くならないのでおすすめです。
「肉の揚げ物をすると揚げ過ぎてしまいます。どうすれば上手にトンカツや唐揚げができますか?」
坂田:衣がこんがり綺麗な色になったら一度揚げ網に出して、竹串を肉の中心まで刺してください。そして、その竹串を唇にあてて見てください。そうすればだいたいの温度がわかります。そのときに「温かい」と感じればちょうどいい具合ですね。キャベツとかをお皿に盛っているぐらいにいい感じになります。温かいと感じるときは、だいたい肉は60度から70度ぐらいになっていると思います。
クリス:私はたまにアルミホイルを使って余熱をお肉に通そうかなと思うんですけども、揚げ物のときってしなっとなってしまうんですよね。
坂田:そうですね。ちゃんと揚がっているのか不安だったら、一度揚げたあとに1、2分揚げパッドに放置する。そして、最後の仕上げとしてカラッと揚げて熱々にするのも1つの手かなと思います。
「唐揚げの最後は高温でカラっと揚げて仕上げるのがおすすめと聞きました。温度と揚げ時間はどれぐらいがベストなんでしょうか? 温度計なしで適温を見極めたいです」
坂田:揚げ物をするときは、素材を入れる前に菜箸を入れて泡の出方と大きさを見ます。泡がすごい勢いで上がってきた場合は温度が高いです。0.1、0.2秒のあとに、スーッとゆっくりと泡が上がるときの油の温度は、だいたい170から180度ぐらい。それぐらいになったら素材を入れていきます。入れたあとは油の温度が一度下がりますけども、揚げているあいだにまた上がってきます。
クリス:そうなんですよね。
坂田:煙が出るとかなりの高温なので危ないです。最後に高温で仕上げるといいとは言いますけども、しなくてもよかったりする場合があります。いい感じでカリカリに揚がっているのに温度を上げ過ぎて煙が出たら危険ですから。
クリス:無理して挑戦しなくても大丈夫ですよということですね。
坂田:ラードだけで揚げてもいいんですけど、ご家庭にある植物性の油を半分以上入れてもいいです。ラードは豚の油なんですけども、素材を入れたあとの温度変化がしにくいんですね。温度が下がって油っぽく仕上がるということがなくなります。サクっとカリっとした揚げ物が作れますよ。
クリス:安定して揚げ物ができるんですね。
坂田:風味もすごくいいんですよ。先ほど紹介したフライドポテトも、ぜひラードで作ってみてください。
クリス:使い終わったラードはどうすればいいのでしょうか。
坂田:小さいお鍋に半分以上ラードを入れていると、時間経過で白く固まります。なので、蓋つきの鍋ならそのまま冷蔵庫に保管できます。冬ならガスコンロの上に置いておいても大丈夫です。
クリス:ラードが動物性の油だから固まるってことですか?
坂田:そうなんですよ。また火にかけると溶けて揚げ物として使えます。2、3回は再利用できますよ。すごくおすすめの油です。
坂田さんは料理教室「Studio SPOON」も運営している。料理教室の申し込みは公式ページをチェック。
J-WAVE『GOOD NEIGHBORS』のワンコーナー「TALK TO NEIGHBORS(ブルーボトルコーヒーほか)」では、さまざまなゲストから「とっておきの話」を訊く。放送は月曜~木曜の14時10分頃から。
坂田さんが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)のワンコーナー「TALK TO NEIGHBORS」。ここでは、8月23日(月)のオンエアをテキストで紹介。
おすすめの揚げ物レシピを紹介
レストラン「KUCHIBUE」の店主であり料理家の坂田阿希子さんは、6月にレシピ集『家で揚げるともっとおいしい』(リトル・モア)を発売した。クリスは坂田さんからオススメの揚げ物のレシピを訊いた。【本日発売!】
— リトルモアWEB (@LittleMoreWEB) June 23, 2021
『家で揚げるともっとおいしい』
揚げる料理をこよなく愛する大人気料理家・坂田阿希子さんが伝授する、とっておきのレシピ。
おいしさの理由、テクニック、すべてがこの1冊に!
家揚げ派も、揚げたことがない人にも。
まずは素揚げから、始めてみましょう。https://t.co/fiDXfBIWkC pic.twitter.com/kWns0CWWWM
・フライドポテト
クリス:本の表紙には黒いフライパンにおいしそうなジャガイモが写っています。おいしそう! 揚げたジャガイモをサワークリームで食べるんでしたよね?
坂田:そうですね。みなさんフライドポテトは大好きだと思うんですけども、家で揚げるのが断然おいしいですよ。揚げたてで熱々なフライドポテトを味わえます。
坂田さんは丸ごと茹でたジャガイモを1日以上冷蔵庫で寝かせてから揚げるそうだ。
坂田:寝かせたジャガイモを千切って揚げています。本当におすすめです。
クリス:一度火に通っているし、1日以上寝かせることでジャガイモの甘味が増すんですよね。揚げる前って常温に戻しておくんですか?
坂田:冷たいままでも大丈夫です。ジャガイモの水分が抜けてカリっとするまで時間があるので。
クリス:へええ。ジャガイモは千切るんですね。
坂田:はい。ちぎるとさまざまな断面ができますし、“ガリホコ”な部分もいろいろできてきます。
クリス:ガリホコって表現、いいわあ。サイズ感が違うところも食が進んじゃいそう。
坂田:サワークリームやイクラを添えて食べるんですけども、パラっとお塩を振っていただいてもおいしいです。
クリス:禁断のレシピですね。
坂田:1人でジャガイモを5個ぐらい食べちゃいます。
クリス:(笑)。
・肉じゃが
坂田:ジャガイモとお肉で作ります。肉じゃがに使うジャガイモも、一度素揚げをしてから入れます。そうするとグッとおいしくなるし、表面に衣の壁ができるのでジャガイモが崩れにくくなります。
クリス:ジャガイモはどのタイミングで入れるんですか? 煮込んだあと?
坂田:私の作る肉じゃがはちょっと特徴があります。最初にまず、使うお肉を半分にわけます。片方はカリカリになるまで焼き付けちゃいます。そのあとに残りのお肉をプラスして、酒と水と醤油を加えてグツグツ煮る。そのあとに揚げたジャガイモを入れて、さらに煮込みます。揚げたものだとね、コクが出ます。
クリス:やってみよう!
・トウモロコシ
坂田:トウモロコシを縦半分に切ったら細長く切って、芯ごと挙げちゃう。揚げたトウモロコシに塩や絞ったライムを加えるとおいしいですよ。
クリス:ライムね。
坂田:少しスパイシーな感じのものも振りかけたりしてね。
クリス:おいしそう~!
坂田さんは揚げ物をする際、小さめのフライパンを使用するという。
坂田:20センチぐらいで深さは4、5センチぐらい。2人分ぐらいだったらサッと揚げられます。小さいフライパンで揚げるとキッチンも暑くならないのでおすすめです。
揚げ物に関する悩みを解決!
リスナーから寄せられた「揚げ物に関する悩み」に、坂田さんが答えた。「肉の揚げ物をすると揚げ過ぎてしまいます。どうすれば上手にトンカツや唐揚げができますか?」
坂田:衣がこんがり綺麗な色になったら一度揚げ網に出して、竹串を肉の中心まで刺してください。そして、その竹串を唇にあてて見てください。そうすればだいたいの温度がわかります。そのときに「温かい」と感じればちょうどいい具合ですね。キャベツとかをお皿に盛っているぐらいにいい感じになります。温かいと感じるときは、だいたい肉は60度から70度ぐらいになっていると思います。
クリス:私はたまにアルミホイルを使って余熱をお肉に通そうかなと思うんですけども、揚げ物のときってしなっとなってしまうんですよね。
坂田:そうですね。ちゃんと揚がっているのか不安だったら、一度揚げたあとに1、2分揚げパッドに放置する。そして、最後の仕上げとしてカラッと揚げて熱々にするのも1つの手かなと思います。
「唐揚げの最後は高温でカラっと揚げて仕上げるのがおすすめと聞きました。温度と揚げ時間はどれぐらいがベストなんでしょうか? 温度計なしで適温を見極めたいです」
坂田:揚げ物をするときは、素材を入れる前に菜箸を入れて泡の出方と大きさを見ます。泡がすごい勢いで上がってきた場合は温度が高いです。0.1、0.2秒のあとに、スーッとゆっくりと泡が上がるときの油の温度は、だいたい170から180度ぐらい。それぐらいになったら素材を入れていきます。入れたあとは油の温度が一度下がりますけども、揚げているあいだにまた上がってきます。
クリス:そうなんですよね。
坂田:煙が出るとかなりの高温なので危ないです。最後に高温で仕上げるといいとは言いますけども、しなくてもよかったりする場合があります。いい感じでカリカリに揚がっているのに温度を上げ過ぎて煙が出たら危険ですから。
クリス:無理して挑戦しなくても大丈夫ですよということですね。
揚げ物初心者向けの油は?
揚げ物初心者に向いた油として、坂田さんはラードを推奨した。坂田:ラードだけで揚げてもいいんですけど、ご家庭にある植物性の油を半分以上入れてもいいです。ラードは豚の油なんですけども、素材を入れたあとの温度変化がしにくいんですね。温度が下がって油っぽく仕上がるということがなくなります。サクっとカリっとした揚げ物が作れますよ。
クリス:安定して揚げ物ができるんですね。
坂田:風味もすごくいいんですよ。先ほど紹介したフライドポテトも、ぜひラードで作ってみてください。
クリス:使い終わったラードはどうすればいいのでしょうか。
坂田:小さいお鍋に半分以上ラードを入れていると、時間経過で白く固まります。なので、蓋つきの鍋ならそのまま冷蔵庫に保管できます。冬ならガスコンロの上に置いておいても大丈夫です。
クリス:ラードが動物性の油だから固まるってことですか?
坂田:そうなんですよ。また火にかけると溶けて揚げ物として使えます。2、3回は再利用できますよ。すごくおすすめの油です。
坂田さんは料理教室「Studio SPOON」も運営している。料理教室の申し込みは公式ページをチェック。
J-WAVE『GOOD NEIGHBORS』のワンコーナー「TALK TO NEIGHBORS(ブルーボトルコーヒーほか)」では、さまざまなゲストから「とっておきの話」を訊く。放送は月曜~木曜の14時10分頃から。
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