ユニコーンの奥田民生が、コロナ禍での楽曲制作や普段聴きたいと感じる曲、 8月18日(水)にリリースするニューアルバム『ツイス島&シャウ島』について語った。
奥田が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。オンエアは7月30日(金)。
奥田:YouTubeを始めたときはコロナ禍ではなかったので、好きで始めたというか。他のこともやってるなかで思ったことをすぐに配信できたり、すぐ世に出せたりするスピード感がいいと思って、普段のレコーディングやツアーの作業を撮って、それもあるよって感じでやっていたんですけど。コロナ禍になって今までやっていた活動が制限され始めて、でもYouTubeをやっていたから、今はそれに力を入れてやるしかないのかなって思いながら、おかげでやることがあって。そんなに困らなかったというとあれですけど。
クリス:自宅から届けられるっていう。
奥田:そうですね。誰でもできるってところがYouTubeのいちばんすごいところなので。メジャーデビューしないとCDが出せないとか宣伝ができないとか、そういう時代でもなくなっているのかなと思うので、YouTubeはYouTubeですごく面白いものだと思いますね。
クリスは、ミュージシャンはコロナ禍で創作意欲がわくタイプか、やる気がなくなるタイプのどちらかになることが多いと持論を展開。奥田は「個人的に作詞・作曲だけで言うと、ちょっとやる気がなくなった」とコロナ禍の制作を振り返る。
奥田:コロナ禍の状態で楽曲を作るってことは、新型コロナのことを考えて作るわけだから、どうなのかなと。10年後とかに聴いたときに、「このときは大変だったな」って思い出すことになるかもしれないんですけど、「新型コロナだけどみんな頑張ろう」みたいな曲を作るのもなんか俺じゃないなって思ったりしたものだから、制作意欲はちょっとヘコんでたんですよね。できることができなくなったので、時間が増えたところもある人はあるだろうから、それをうまくやっている人もいるでしょうね。すごく忙しくしてたのができなくなっちゃって逆に休めたなって人もいるでしょうね。
奥田:キッスは中学生くらいのときに初めて聴いて、ものすごくハマって。エレキギターを手にした時代で、ギターのリフやソロもキッスはわりとシンプルでそんなに難しくないんですよ。だからコピーするのによかったし、覚えやすい曲も多かったから結構ハマって。ルックスはわりとどうでもよかったですけど。
クリス:キッスってキャッチーですよね。
奥田:売るぞ、みたいな勢いが本人もスタッフもあったんだろうなって。みんなで作り上げている感じで。ああいうメイクとかも完全にできあがってるし。やりながらっていうのじゃなくてね。
クリス:今もキッスのカバーをやられるんですか?
奥田:たまにやるときはありますね(笑)。でも世に出てないですけどね。リハーサルとかで『デトロイト・ロック・シティ』をやったり。
奥田はイギリスのロックバンド・フェイセズも好きだそうで、その魅力を語る。
奥田:フェイセズはとにかくいい音で録れてると思って。チューニングとかもそんなにばっちりしてなくて、そこらでちょいちょいって録ってみちゃうよって感じもしつつ、すごくいい音なんですよね。
クリス:奥田さんがフェイセズを好きだってことに僕はすごく納得して。奥田さんのギターの音色ってフェイセズっぽいなって少し感じてたので。
奥田:たとえばキッスだとハードロックよりに歪んでいる音ですけど、フェイセズはその歪みの途中みたいな音で、歳を取っていくうちに好きになっていって、そうなるとこの頃の人たちってすごいなと思いますね。
奥田:中学生の頃によく聴いたんですけど、当時は何も考えずに聴いていて。当時、初めて聴いたときはデジタル音楽だと思ったじゃないですか。これがデジタルだ、打ち込みだって。でも、めちゃくちゃアナログじゃないですか。
クリス:(高橋)幸宏さんは普通にドラムを叩いてますからね。
奥田:もちろんデジタル音を同期とかしてますけど、当時の技術でいろんなものを同期するわけでもなく、ちゃんとアナログ音と融合してるじゃないですか。でも音はほぼアナログだなと思って。ふくよかないい音をしてるんですよ。
クリス:過去10年くらいのYMOは、細野(晴臣)さんがヘフナーのベースを弾いてるんですよね。あれがすごくアナログ感を出してて。
奥田:最近はライブとかでもヘフナーを弾いていることも多いですよね。
クリス:YMOのどのアルバムが好きですか?
奥田:最初に聴いたのはライブ盤の『パブリック・プレッシャー』で、あれなんか本当にライブだから演奏をやってるじゃないですか。あれもすごかったですね。
クリス:じゃあ、YMOの音質が逆にデジタルしてないところがよかったんですね。
奥田:いろんな活動をしていくなかで、僕はデジタル音源をそんなに使わないですけど、耳にすることは多いじゃないですか。そんなときに久々にYMOを聴くと、これは音触りがアナログだな、と。やってる内容は別として、音の感じがすごくいいなと、ここにきて思いましたね。
そして8月28日(土)から、同アルバムをひっさげて全国ツアー「ユニコーンツアー2021『ドライブしようよ』」がスタートする。
奥田:結構長いツアーですね。
クリス:ユニコーンくらいになるとリハーサルとかやらなくても大丈夫な感じなのかな。
奥田:いや、ツアーをやるってなったらツアー前にリハーサルはしますよ。5日間くらいかな。6日間くらい取ってるけど、必ず阿部(ABEDON)がこの日は休むって言い出すんですよ。
クリス:それはなぜなんですか?
奥田:休みたいからだと思います(笑)。決まっている日程より、いつも1日休みを多くさせる男です。
そんなABEDONが歌い、奥田が作詞・作曲をしたユニコーンの新曲『ミレー』は、この曲はニューアルバム『ツイス島&シャウ島』に収録される。
奥田:これは聴いたらわかるけど、スタイル的にリトル・リチャードの「ウゥウ〜」っていう。最初は僕が歌おうと思ったんですけど、阿部のほうが高い声が出るんですよ。実は俺は裏声があんまり出なくて。阿部のほうが「ウゥウ〜」のパワーがあるんです。それをやってほしくて。ちょうどキーも同じくらいだから、俺じゃなく阿部のほうがふさわしいと思ったのでお願いしたんですよね。
ユニコーンの最新情報は、公式サイトまたは、公式Twitterまで。
奥田が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。オンエアは7月30日(金)。
コロナ禍は「制作意欲がちょっとヘコんでた」
奥田は2015年に自主レーベル「ラーメンカレーミュージックレコード」を立ち上げ、同じ頃にYouTubeチャンネル「奥田民生(RAMEN CURRY MUSIC RECORDS)」を開設。レコーディングの様子などさまざまなコンテンツを配信している。奥田:YouTubeを始めたときはコロナ禍ではなかったので、好きで始めたというか。他のこともやってるなかで思ったことをすぐに配信できたり、すぐ世に出せたりするスピード感がいいと思って、普段のレコーディングやツアーの作業を撮って、それもあるよって感じでやっていたんですけど。コロナ禍になって今までやっていた活動が制限され始めて、でもYouTubeをやっていたから、今はそれに力を入れてやるしかないのかなって思いながら、おかげでやることがあって。そんなに困らなかったというとあれですけど。
クリス:自宅から届けられるっていう。
奥田:そうですね。誰でもできるってところがYouTubeのいちばんすごいところなので。メジャーデビューしないとCDが出せないとか宣伝ができないとか、そういう時代でもなくなっているのかなと思うので、YouTubeはYouTubeですごく面白いものだと思いますね。
クリスは、ミュージシャンはコロナ禍で創作意欲がわくタイプか、やる気がなくなるタイプのどちらかになることが多いと持論を展開。奥田は「個人的に作詞・作曲だけで言うと、ちょっとやる気がなくなった」とコロナ禍の制作を振り返る。
奥田:コロナ禍の状態で楽曲を作るってことは、新型コロナのことを考えて作るわけだから、どうなのかなと。10年後とかに聴いたときに、「このときは大変だったな」って思い出すことになるかもしれないんですけど、「新型コロナだけどみんな頑張ろう」みたいな曲を作るのもなんか俺じゃないなって思ったりしたものだから、制作意欲はちょっとヘコんでたんですよね。できることができなくなったので、時間が増えたところもある人はあるだろうから、それをうまくやっている人もいるでしょうね。すごく忙しくしてたのができなくなっちゃって逆に休めたなって人もいるでしょうね。
中学生で初めて聴いたキッス
奥田が普段聴きたいと感じる音楽は、自身が若い頃に聴いて盛り上がった曲だと語る。そのひとつとして、アメリカのロックバンド・キッスをあげた。奥田:キッスは中学生くらいのときに初めて聴いて、ものすごくハマって。エレキギターを手にした時代で、ギターのリフやソロもキッスはわりとシンプルでそんなに難しくないんですよ。だからコピーするのによかったし、覚えやすい曲も多かったから結構ハマって。ルックスはわりとどうでもよかったですけど。
クリス:キッスってキャッチーですよね。
奥田:売るぞ、みたいな勢いが本人もスタッフもあったんだろうなって。みんなで作り上げている感じで。ああいうメイクとかも完全にできあがってるし。やりながらっていうのじゃなくてね。
クリス:今もキッスのカバーをやられるんですか?
奥田:たまにやるときはありますね(笑)。でも世に出てないですけどね。リハーサルとかで『デトロイト・ロック・シティ』をやったり。
奥田はイギリスのロックバンド・フェイセズも好きだそうで、その魅力を語る。
奥田:フェイセズはとにかくいい音で録れてると思って。チューニングとかもそんなにばっちりしてなくて、そこらでちょいちょいって録ってみちゃうよって感じもしつつ、すごくいい音なんですよね。
クリス:奥田さんがフェイセズを好きだってことに僕はすごく納得して。奥田さんのギターの音色ってフェイセズっぽいなって少し感じてたので。
奥田:たとえばキッスだとハードロックよりに歪んでいる音ですけど、フェイセズはその歪みの途中みたいな音で、歳を取っていくうちに好きになっていって、そうなるとこの頃の人たちってすごいなと思いますね。
YMOはめちゃくちゃアナログ
最近、奥田はYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)のすごさを、あらためて感じたと言う。奥田:中学生の頃によく聴いたんですけど、当時は何も考えずに聴いていて。当時、初めて聴いたときはデジタル音楽だと思ったじゃないですか。これがデジタルだ、打ち込みだって。でも、めちゃくちゃアナログじゃないですか。
クリス:(高橋)幸宏さんは普通にドラムを叩いてますからね。
奥田:もちろんデジタル音を同期とかしてますけど、当時の技術でいろんなものを同期するわけでもなく、ちゃんとアナログ音と融合してるじゃないですか。でも音はほぼアナログだなと思って。ふくよかないい音をしてるんですよ。
クリス:過去10年くらいのYMOは、細野(晴臣)さんがヘフナーのベースを弾いてるんですよね。あれがすごくアナログ感を出してて。
奥田:最近はライブとかでもヘフナーを弾いていることも多いですよね。
クリス:YMOのどのアルバムが好きですか?
奥田:最初に聴いたのはライブ盤の『パブリック・プレッシャー』で、あれなんか本当にライブだから演奏をやってるじゃないですか。あれもすごかったですね。
クリス:じゃあ、YMOの音質が逆にデジタルしてないところがよかったんですね。
奥田:いろんな活動をしていくなかで、僕はデジタル音源をそんなに使わないですけど、耳にすることは多いじゃないですか。そんなときに久々にYMOを聴くと、これは音触りがアナログだな、と。やってる内容は別として、音の感じがすごくいいなと、ここにきて思いましたね。
いつも1日、休みを多くさせる男
ユニコーンは8月18日(水)にニューアルバム『ツイス島&シャウ島』をリリース。初回生産限定盤(CD+DVD)には、レコーディングドキュメンタリーDVD「ツイス島&シャウ島&ドキュメン島」が収録される。そして8月28日(土)から、同アルバムをひっさげて全国ツアー「ユニコーンツアー2021『ドライブしようよ』」がスタートする。
奥田:結構長いツアーですね。
クリス:ユニコーンくらいになるとリハーサルとかやらなくても大丈夫な感じなのかな。
奥田:いや、ツアーをやるってなったらツアー前にリハーサルはしますよ。5日間くらいかな。6日間くらい取ってるけど、必ず阿部(ABEDON)がこの日は休むって言い出すんですよ。
クリス:それはなぜなんですか?
奥田:休みたいからだと思います(笑)。決まっている日程より、いつも1日休みを多くさせる男です。
そんなABEDONが歌い、奥田が作詞・作曲をしたユニコーンの新曲『ミレー』は、この曲はニューアルバム『ツイス島&シャウ島』に収録される。
ユニコーン 『ミレー』Music Clip
ユニコーンの最新情報は、公式サイトまたは、公式Twitterまで。
この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。
番組情報
- SAPPORO BEER OTOAJITO
-
毎週金曜23:00-23:30
-
クリス・ペプラー