J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐・山田玲奈)のワンコーナー「Chuo Nittochi LUNCHTIME AVENUE」。3月27日(土)のオンエアでは、ハナレグミの永積タカシが登場。最新アルバム『発光帯』の制作エピソードや、フィルムカメラについて語った。
永積:僕はもともとバンドをやっていたので、人が関わることで変化していくほうが好きなんですよね。逆に思ったとおりにガッチリ作るものもあるんですけど、(割合としては)半々ぐらいですかね。
新型コロナにより自宅で過ごす時間が増えた頃に『発光帯』の制作を進めていた永積は、日にちの感覚を失い、「制作意欲がわかなくなってしまった」と振り返る。
永積:そうしたときに、ふと以前に買ったフィルムカメラを取り出して、散歩がてら景色を撮っていたんですね。そうしたらいつも以上に「陽の光がきれいだな」って思う瞬間があって。
陽の光を撮り続ける日々を過ごした永積は、やがて曜日感覚を取り戻していったと話す。
永積:「この日はこれを撮った」って残るじゃないですか。それと、フィルム写真だったのもまたよかったですね。
渡辺:現像に時間を費やさないといけないですからね。
永積:そうなんですよ。
渡辺:待つ時間があるのも、フィルムカメラのよさですよね。
『発光帯』のジャケットは、永積が撮影した写真を使用したそうだ。
永積:2020年夏の早朝に撮りました。何の写真だと思います?
渡辺:何だろう? 白色がベースで、そこにブルーと黒の裂け目がある。
永積:これはね、夏の日に車を洗車に出したときに撮った写真です。それを車内から撮りました。
山田:素敵!
永積:作業も思ったように進まないことが多かったし、普段ならメンバーとスタジオに入って曲を作ったり、セッションをしながら作曲したりしていたのですが、そういう手段が取れなくなってしまったので。
一方で、リモートで作曲をするおもしろさにも気づけたそうだ。
永積:アルバム収録曲『独自のLIFE』でご一緒したmabanuaくんはトラックメイカーで、僕のハミングみたいな簡単なデモを渡すと、すごくドラマチックになって返ってきて。その作業は、玉手箱じゃないですけど、時間がガラッと変わる不思議な体験でした。
渡辺:写真を撮りはじめたことでも、曲作りに変化はありましたか?
永積:ありましたね。写真を撮ることによって、必然的に外に出ていくことが増えるじゃないですか。2020年のなかごろに「きっとアルバムが出る頃には今よりも先のことが見えているのかな」というイメージがあったので、開放的な空気をアルバムに取り入れないと、と思いました。そういうときにカメラがあると外に出ようと思えるし。写真ってカシャッとやって1枚完成するじゃないですか。音楽って1曲を作るのにすごく時間がかかるので、写真のあのテンポ感にリズムを作ってもらいました。
渡辺:『発光帯』にはSUPER BUTTER DOGのメンバー・池ちゃん(池田貴史/レキシ)が参加されているんですよね。
永積:そうですね。表題曲『発光帯』を作曲してもらいました。作詞はクラムボンの原田郁子さんです。
渡辺:池ちゃんと一緒に曲づくりをするのは、やっぱりやりやすいですか?
永積:もちろん。バンドの頃から彼が書いていたものを僕が歌っていましたから。彼はすごいメロディーを書く人だと思っていて。メロディーを口ずさんでいるだけで、気持ちがどんどん開けていくんです。2019年、カルフォルニアに旅行で行ったときにライオネル・リッチーのライブを観に行ったんですよ。2万人ぐらいが入る野外フェスで、往年の曲を演奏していました。ライオネル・リッチーを聴いて青春を過ごした60代ぐらいの人たちが肩を組んで曲を聴いていて、その光景がとっても素敵で。「こういう景色をいつか作りたいな」なんて思ったときに、ライオネル・リッチーの雰囲気からなのか、彼の向こう側に池ちゃんが透けて見えてきたんですよ。
渡辺:なるほど(笑)。
永積:それで、日本に帰ってきてすぐに池ちゃんにお願いしました(笑)。
渡辺:たしかにライオネル・リッチーのような、メロウでスイートな曲づくりがうまいですよね。
永積:年明けの早朝に渋谷に行ったんですけど、本当に人がいなくて、近未来のような雰囲気があったんです。静かな渋谷を歩きながらカシャカシャと写真を撮っていたら、なんか感動したんですよね。
山田:知っている街の知らない時間帯っておもしろいですよね。
渡辺:カメラって「自分が何を見ているのか」を問われる道具だからおもしろみがありますよね。
永積:「あれ、こういう写真撮ってたっけ?」っていうのもおもしろいですし、現像した写真をiPhoneで撮影すると、また違ったニュアンスで楽しめるんです。
渡辺:いわゆるリマスタリングですね。
永積:いろいろ遊べるのでカメラは楽しいです。
ハナレグミはJ-WAVEで4月の土曜24時~25時、『WOW MUSIC』でマンスリープレゼンターを務めている。その他の最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『RADIO DONUTS』のワンコーナー「Chuo Nittochi LUNCHTIME AVENUE」では、各界で活躍する注目の人物にインタビューをおこない、ゲストが「東京の好きなところ」を語る。オンエアは11時10分頃から。
『発光帯』制作中に意欲がわかなくなり…
永積タカシによるソロユニット・ハナレグミは、3月31日(水)に最新アルバム『発光帯』をリリースした。「最初に設計していたものからいい意味で大きく変わっていった」アルバムだそう。ハナレグミ - ニューアルバム『発光帯』完全生産限定盤 DVD teaser
新型コロナにより自宅で過ごす時間が増えた頃に『発光帯』の制作を進めていた永積は、日にちの感覚を失い、「制作意欲がわかなくなってしまった」と振り返る。
永積:そうしたときに、ふと以前に買ったフィルムカメラを取り出して、散歩がてら景色を撮っていたんですね。そうしたらいつも以上に「陽の光がきれいだな」って思う瞬間があって。
陽の光を撮り続ける日々を過ごした永積は、やがて曜日感覚を取り戻していったと話す。
永積:「この日はこれを撮った」って残るじゃないですか。それと、フィルム写真だったのもまたよかったですね。
渡辺:現像に時間を費やさないといけないですからね。
永積:そうなんですよ。
渡辺:待つ時間があるのも、フィルムカメラのよさですよね。
『発光帯』のジャケットは、永積が撮影した写真を使用したそうだ。
#ハナレグミ
— ハナレグミ official (@hanareOffcial) March 31, 2021
ニューアルバム「#発光帯」
本日発売!
完全生産限定盤は「出前THE MOMENT」DVD、さらに永積自身が撮影した撮りおろし写真集の特装版!
ぜひ、楽曲の制作と同じ時間の中で撮りためられた写真を眺めながら、珠玉の10曲に耳を傾けてください♪https://t.co/HKmMqH8cn3 pic.twitter.com/WFTR9H5WDt
永積:2020年夏の早朝に撮りました。何の写真だと思います?
渡辺:何だろう? 白色がベースで、そこにブルーと黒の裂け目がある。
永積:これはね、夏の日に車を洗車に出したときに撮った写真です。それを車内から撮りました。
山田:素敵!
音楽への向き合い方が変化した
永積はコロナ禍で音楽に対する向き合い方に変化が生じたという。永積:作業も思ったように進まないことが多かったし、普段ならメンバーとスタジオに入って曲を作ったり、セッションをしながら作曲したりしていたのですが、そういう手段が取れなくなってしまったので。
一方で、リモートで作曲をするおもしろさにも気づけたそうだ。
永積:アルバム収録曲『独自のLIFE』でご一緒したmabanuaくんはトラックメイカーで、僕のハミングみたいな簡単なデモを渡すと、すごくドラマチックになって返ってきて。その作業は、玉手箱じゃないですけど、時間がガラッと変わる不思議な体験でした。
渡辺:写真を撮りはじめたことでも、曲作りに変化はありましたか?
永積:ありましたね。写真を撮ることによって、必然的に外に出ていくことが増えるじゃないですか。2020年のなかごろに「きっとアルバムが出る頃には今よりも先のことが見えているのかな」というイメージがあったので、開放的な空気をアルバムに取り入れないと、と思いました。そういうときにカメラがあると外に出ようと思えるし。写真ってカシャッとやって1枚完成するじゃないですか。音楽って1曲を作るのにすごく時間がかかるので、写真のあのテンポ感にリズムを作ってもらいました。
ライオネル・リッチーのライブを観て感じたこと
『発光帯』の完全生産限定盤では、全56ページに及ぶ撮りおろし写真集が付属。さらに、2020年4月に実施した配信ライブ「出前THE MOMENT」のDVDも収録されている。渡辺:『発光帯』にはSUPER BUTTER DOGのメンバー・池ちゃん(池田貴史/レキシ)が参加されているんですよね。
永積:そうですね。表題曲『発光帯』を作曲してもらいました。作詞はクラムボンの原田郁子さんです。
渡辺:池ちゃんと一緒に曲づくりをするのは、やっぱりやりやすいですか?
永積:もちろん。バンドの頃から彼が書いていたものを僕が歌っていましたから。彼はすごいメロディーを書く人だと思っていて。メロディーを口ずさんでいるだけで、気持ちがどんどん開けていくんです。2019年、カルフォルニアに旅行で行ったときにライオネル・リッチーのライブを観に行ったんですよ。2万人ぐらいが入る野外フェスで、往年の曲を演奏していました。ライオネル・リッチーを聴いて青春を過ごした60代ぐらいの人たちが肩を組んで曲を聴いていて、その光景がとっても素敵で。「こういう景色をいつか作りたいな」なんて思ったときに、ライオネル・リッチーの雰囲気からなのか、彼の向こう側に池ちゃんが透けて見えてきたんですよ。
渡辺:なるほど(笑)。
永積:それで、日本に帰ってきてすぐに池ちゃんにお願いしました(笑)。
渡辺:たしかにライオネル・リッチーのような、メロウでスイートな曲づくりがうまいですよね。
元旦の渋谷に“近未来”を感じた
「Chuo Nittochi LUNCHTIME AVENUE」では、ゲストに「東京の好きなところ」を訊いている。永積は「早朝の渋谷が好き」だという。永積:年明けの早朝に渋谷に行ったんですけど、本当に人がいなくて、近未来のような雰囲気があったんです。静かな渋谷を歩きながらカシャカシャと写真を撮っていたら、なんか感動したんですよね。
山田:知っている街の知らない時間帯っておもしろいですよね。
渡辺:カメラって「自分が何を見ているのか」を問われる道具だからおもしろみがありますよね。
永積:「あれ、こういう写真撮ってたっけ?」っていうのもおもしろいですし、現像した写真をiPhoneで撮影すると、また違ったニュアンスで楽しめるんです。
渡辺:いわゆるリマスタリングですね。
永積:いろいろ遊べるのでカメラは楽しいです。
ハナレグミはJ-WAVEで4月の土曜24時~25時、『WOW MUSIC』でマンスリープレゼンターを務めている。その他の最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『RADIO DONUTS』のワンコーナー「Chuo Nittochi LUNCHTIME AVENUE」では、各界で活躍する注目の人物にインタビューをおこない、ゲストが「東京の好きなところ」を語る。オンエアは11時10分頃から。
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