J-WAVEで放送中の『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』(ナビゲーター:スガ シカオ)。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか―――時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターのスガ シカオが旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラムだ。
2月28日(日)の放送では、Coccoをドライブパートナーに招き、「2000年代・イギリス海岸沿い」をテーマに空想ドライブをした。Coccoがイギリスに滞在した際の思い出や、先日リリースした11枚目のアルバム『クチナシ』について語った。
Coccoは2000年代にイギリスの大学に通っていたこともあり、今回は「2000年代・イギリス海岸沿い」へ空想ドライブに出かけることに。
スガ:イギリスには何年行ってたの?
Cocco:5年。今日はその時期を思い出す感じかな。
スガ:もしかして海沿いに住んでいたの?
Cocco:海沿いのほうですね。ロンドンよりももっと下で。やっぱり私は沖縄の女だかイギリスに行っても海を探しちゃうんだよね。しかもその場所が沖縄にある残波岬の海に似てて、「ここで暮らすんだ」て思ったの。
スガ:(イギリスの海は)もっと寒々しいイメージがあるけどね。
Cocco:沖縄の海も寒いよ! 凍えるよ。
ロンドンの大学では写真を専攻していたCocco。大学に行くきっかけは、Coccoが発案した沖縄のイベント「ゴミゼロ大作戦」を開催したことだったという。
Cocco:そのイベントをみんなで一緒にやっているときに、大学生がでーじ(すごく)楽しそうだったの。キャンパスライフをエンジョイしてる感じで。でも私は高校を卒業してすぐに働いちゃったから、そういう青春時代がなくて。その遅れを取り戻そうとしたの。
スガ:それでイギリスに行ったんだ。いいねえ。
Cocco:でも、取り戻せなかった。
スガ:ダメだったんだ。
Cocco:学ぶことに遅いってことはないけど、そのときに楽しめる年齢ってあるから。やっぱり10代の子たちと同じようには遊べなかったよね。
Cocco:あんまり日本ではウケないけど。
スガ:ウケてるよ(笑)。
Cocco:フランス人はCoccoを知ってるの。京都にいるフランス人が発信してるらしく(笑)。
スガ:あはは! すげえフランス人がいるな(笑)。
Cocco:私のバレエの先輩がフランスにずっと住んでて、でも先輩は私が歌手だって知らなくて。京都にいるフランス人が発信した(私の曲を)聴いて「Cocco、あんた歌手になったの」って言われて。フランスを旅しているときにフランス人からCoccoを教えてもらったっていう日本人の子に会ったり。
スガ:そのフランス人はすげえ発信力だな。
Cocco:「フランスで何が起こってるの!?」って思って。だから、何かフィットするものがあるんだろうね。
スガ:向こうでライブをやったことはないの?
Cocco:ない。
スガ:ないの!? それはやらなきゃダメなんじゃないの。
Cocco:ビクター(レコード会社)に言ったけど「ツテがない」って言われた(笑)。京都にいるフランス人に頼もう(笑)。
スガはロンドンでライブを2度やった経験があるようで、そのライブにはフランス人のファンも駆けつけたという。
スガ:フランス人に出待ちされて、「俺、フランスから来たんだけど、おまえ最高だな」とか言われた。
Cocco:すごいじゃん!
スガ:知らない国の人にそんなこと言われてすごくうれしかったよ。Coccoがロンドンでライブをやるの観たいな。絶対カッコいいと思うよ。
Cocco:去年はロンドンの公演と絵本の個展のオファーがあって、2か月くらい向こうに行く予定だったけど、コロナで中止になっちゃって。
スガ:大丈夫だよ。コロナが収まったらまたすぐオファーが来るよ。楽しみだね。
Cocco:早くみんながいろんなところにいければいいね。
Cocco:局を変えても全部カイリー・ミノーグしか流れてないし、カイリー・ミノーグの音楽を悪く言う人がいない状況にびっくりして。
スガ:そんなに人気あったの。
Cocco:日本では『I Should Be So Lucky』とか歌っている昔の人のイメージだけど、当時のロンドンはカイリー・ミノーグが今の人なわけ。めちゃくちゃかわいくて、みんながとりこになっちゃうわけよ。私の大学のノートの表紙もカイリー・ミノーグだったの(笑)。
スガ:ははは(笑)。
Cocco:ペンとかもカイリー・ミノーグにして。
スガ:それアイドルじゃない。
Cocco:そう、アイドルなの。でも私はカイリー・ミノーグが歌ってた曲がすっごく憂鬱になる曲なわけ。音階か何かわからないけど。それがヘビーローテーションで流れるけど、「ああ、またきた」って感じでドヨーンってなっちゃうんだけど、イギリス人はこれでめっちゃ盛り上がるの。だから心の琴線の違いをすごく感じた。「この曲は日本では売れないけど、ヨーロッパではすごいんだ」って。これが流れたらみんなが踊り出すから。でも私は憂鬱になっちゃうんだけど。
スガ:ちょっと聴いてみよ。ものすごく興味がある。
番組ではカイリー・ミノーグの『Can't Get You Out Of My Head』をオンエアした。
Cocco:憂鬱になってこない? でもおじいちゃんも踊っちゃうの。
スガ:これ、盛り上がる曲じゃなくない?(笑)
Cocco:ずっとこれが流れてた(笑)。
スガ:あはは(笑)。
Cocco:ずーっとこれが続くの。だからヨーロッパ人はわからない。
スガ:実は俺、アデルがあんまり好きじゃなくて。イギリス人の友だちにそれを話したら「アデルのよさはヨーロッパとかアメリカとか共通のものを持ってないとわからないよ」って言われたんだよね。
Cocco:アデルはイギリス人が好きなんだろうなってすごくわかる。だって、賞だって総ナメだったし。アデルはヨーロッパで愛されてるんだなって思った。
スガ:今回のアルバムは何を目指したとかあるの?
Cocco:最初は外出自主期間中に動画を自分で作って、それをYouTubeにアップしてもらってて。それがいっぱいになったからアルバムを作ろうってレコード会社に言ってもらって。
Cocco:だからアルバムはそれをまとめたものにしようと思ってたんだけど、毎日前に進むから歌もいろいろと入れ替わるでしょう。本当は去年にそのアルバムを出すつもりだっただけど、どんどん曲が入れ替わって。最初は2020年をまとめたものにしようって感じだったんだけど、結局年末まで曲の入れ替えをしてどんどん生まれ変わっていったから、結果的には2021年に向かうアルバムになった感じがする。
番組ではアルバム『クチナシ』に収録されている『潮満ちぬ』をオンエアした。
スガ:俺、Coccoと一緒にライブやったときも思ったんだけど、Coccoの歌い始める瞬間がすごくいいのよ。
Cocco:初めて言われた(笑)。
スガ:歌い始めるときの最初の0.5秒くらいのところがたまらないのよ。
Cocco:玄人ウケ?
スガ:曲の一番を歌い終わって二番にいくときの最初の0.5秒のところがたまらないの。
Cocco:(スガ)シカオ変態だな(笑)。ありがとうございます!
スガが空想ドライブをナビゲートする『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』のオンエアは、毎週日曜21時から。
2月28日(日)の放送では、Coccoをドライブパートナーに招き、「2000年代・イギリス海岸沿い」をテーマに空想ドライブをした。Coccoがイギリスに滞在した際の思い出や、先日リリースした11枚目のアルバム『クチナシ』について語った。
イギリスの「海沿い」に住んだ理由
スガとCocco共に1997年にメジャーデビュー。その後、2010年に京都・平安神宮で行われたライブイベントで初対面し、そこから親交を深めている。Coccoは2000年代にイギリスの大学に通っていたこともあり、今回は「2000年代・イギリス海岸沿い」へ空想ドライブに出かけることに。
スガ:イギリスには何年行ってたの?
Cocco:5年。今日はその時期を思い出す感じかな。
スガ:もしかして海沿いに住んでいたの?
Cocco:海沿いのほうですね。ロンドンよりももっと下で。やっぱり私は沖縄の女だかイギリスに行っても海を探しちゃうんだよね。しかもその場所が沖縄にある残波岬の海に似てて、「ここで暮らすんだ」て思ったの。
スガ:(イギリスの海は)もっと寒々しいイメージがあるけどね。
Cocco:沖縄の海も寒いよ! 凍えるよ。
ロンドンの大学では写真を専攻していたCocco。大学に行くきっかけは、Coccoが発案した沖縄のイベント「ゴミゼロ大作戦」を開催したことだったという。
Cocco:そのイベントをみんなで一緒にやっているときに、大学生がでーじ(すごく)楽しそうだったの。キャンパスライフをエンジョイしてる感じで。でも私は高校を卒業してすぐに働いちゃったから、そういう青春時代がなくて。その遅れを取り戻そうとしたの。
スガ:それでイギリスに行ったんだ。いいねえ。
Cocco:でも、取り戻せなかった。
スガ:ダメだったんだ。
Cocco:学ぶことに遅いってことはないけど、そのときに楽しめる年齢ってあるから。やっぱり10代の子たちと同じようには遊べなかったよね。
京都にいるフランス人がCoccoを広めている!?
Coccoは自身の音楽について「ヨーロッパでウケがいい」と語る。Cocco:あんまり日本ではウケないけど。
スガ:ウケてるよ(笑)。
Cocco:フランス人はCoccoを知ってるの。京都にいるフランス人が発信してるらしく(笑)。
スガ:あはは! すげえフランス人がいるな(笑)。
Cocco:私のバレエの先輩がフランスにずっと住んでて、でも先輩は私が歌手だって知らなくて。京都にいるフランス人が発信した(私の曲を)聴いて「Cocco、あんた歌手になったの」って言われて。フランスを旅しているときにフランス人からCoccoを教えてもらったっていう日本人の子に会ったり。
スガ:そのフランス人はすげえ発信力だな。
Cocco:「フランスで何が起こってるの!?」って思って。だから、何かフィットするものがあるんだろうね。
スガ:向こうでライブをやったことはないの?
Cocco:ない。
スガ:ないの!? それはやらなきゃダメなんじゃないの。
Cocco:ビクター(レコード会社)に言ったけど「ツテがない」って言われた(笑)。京都にいるフランス人に頼もう(笑)。
スガはロンドンでライブを2度やった経験があるようで、そのライブにはフランス人のファンも駆けつけたという。
スガ:フランス人に出待ちされて、「俺、フランスから来たんだけど、おまえ最高だな」とか言われた。
Cocco:すごいじゃん!
スガ:知らない国の人にそんなこと言われてすごくうれしかったよ。Coccoがロンドンでライブをやるの観たいな。絶対カッコいいと思うよ。
Cocco:去年はロンドンの公演と絵本の個展のオファーがあって、2か月くらい向こうに行く予定だったけど、コロナで中止になっちゃって。
スガ:大丈夫だよ。コロナが収まったらまたすぐオファーが来るよ。楽しみだね。
Cocco:早くみんながいろんなところにいければいいね。
Coccoは憂鬱になるけど、イギリス人は盛り上がる曲
イギリスに住んでいた頃のCoccoが驚いたのは、カイリー・ミノーグの曲がやたらと流れていたことだそう。Cocco:局を変えても全部カイリー・ミノーグしか流れてないし、カイリー・ミノーグの音楽を悪く言う人がいない状況にびっくりして。
スガ:そんなに人気あったの。
Cocco:日本では『I Should Be So Lucky』とか歌っている昔の人のイメージだけど、当時のロンドンはカイリー・ミノーグが今の人なわけ。めちゃくちゃかわいくて、みんながとりこになっちゃうわけよ。私の大学のノートの表紙もカイリー・ミノーグだったの(笑)。
スガ:ははは(笑)。
Cocco:ペンとかもカイリー・ミノーグにして。
スガ:それアイドルじゃない。
Cocco:そう、アイドルなの。でも私はカイリー・ミノーグが歌ってた曲がすっごく憂鬱になる曲なわけ。音階か何かわからないけど。それがヘビーローテーションで流れるけど、「ああ、またきた」って感じでドヨーンってなっちゃうんだけど、イギリス人はこれでめっちゃ盛り上がるの。だから心の琴線の違いをすごく感じた。「この曲は日本では売れないけど、ヨーロッパではすごいんだ」って。これが流れたらみんなが踊り出すから。でも私は憂鬱になっちゃうんだけど。
スガ:ちょっと聴いてみよ。ものすごく興味がある。
番組ではカイリー・ミノーグの『Can't Get You Out Of My Head』をオンエアした。
スガ:これ、盛り上がる曲じゃなくない?(笑)
Cocco:ずっとこれが流れてた(笑)。
スガ:あはは(笑)。
Cocco:ずーっとこれが続くの。だからヨーロッパ人はわからない。
スガ:実は俺、アデルがあんまり好きじゃなくて。イギリス人の友だちにそれを話したら「アデルのよさはヨーロッパとかアメリカとか共通のものを持ってないとわからないよ」って言われたんだよね。
Cocco:アデルはイギリス人が好きなんだろうなってすごくわかる。だって、賞だって総ナメだったし。アデルはヨーロッパで愛されてるんだなって思った。
2021年に向かうアルバムになった
Coccoは先日11枚目のアルバム『クチナシ』をリリースした。スガ:今回のアルバムは何を目指したとかあるの?
Cocco:最初は外出自主期間中に動画を自分で作って、それをYouTubeにアップしてもらってて。それがいっぱいになったからアルバムを作ろうってレコード会社に言ってもらって。
Cocco 自粛生活・おうちdemoトラック①(新曲)
番組ではアルバム『クチナシ』に収録されている『潮満ちぬ』をオンエアした。
Cocco「潮満ちぬ」Music Video
Cocco:初めて言われた(笑)。
スガ:歌い始めるときの最初の0.5秒くらいのところがたまらないのよ。
Cocco:玄人ウケ?
スガ:曲の一番を歌い終わって二番にいくときの最初の0.5秒のところがたまらないの。
Cocco:(スガ)シカオ変態だな(笑)。ありがとうございます!
スガが空想ドライブをナビゲートする『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』のオンエアは、毎週日曜21時から。
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