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バンド「たま」の衝撃。音楽はこういうものという概念が壊れた…フレデリック・三原健司が語る

バンド「たま」の衝撃。音楽はこういうものという概念が壊れた…フレデリック・三原健司が語る

J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。

10月2日、9日(金)の2週にわたって、オンエアでは、フレデリックのフロントマン・三原健司(Vo/Gt)が登場。ここれでは、自身の音楽ルーツや影響を受けたアーティストを語った2日(金)のオンエアを紹介しよう。

歌っているとき「俺はこれしかないんだな」と感じた

三原は、双子の弟・三原康司(Ba)とともにフレデリックとして活動している。音楽ルーツを訊くと、家族の影響が強かったと語る。

三原:10歳年上の姉が聴く音楽を聴いていたし、父がフォーク好きで吉田拓郎さんがよく流れていました。父はフォークギターを持っていて、自分で作曲した歌を歌ったりしていました。母に向けたラブソングもありました。
クリス:その曲を聴いたことはあるの?
三原:曲名しか聞いていなくて、それが『夾竹桃(キョウチクトウ)の並木道』って曲でした。夾竹桃がいまだにわからないんですけど(笑)。
クリス:すごく文学的な感じがするね。
三原:でも照れくさくて、まだ聴かせてもらっていなくて。それを聴いてしまうと親の全てを知るような感じにもなるから、少しもったいぶっています。その話がいつできるかタイミングを伺っていますね。
クリス:聴いてみたいね。フレデリックでカバーすればいいじゃん。
三原:ありですよね。弟もいるし。なんか泣きそうです(笑)。

中学生になった三原は、弟・康司と陸上部に入部する。しかし、途中で康司が音楽にハマり、文化祭など人前で演奏するようになったという。

三原:今までどんな遊びも一緒にやっていたのに、康司がライブをやる姿を観て「康司だけ面白い遊びを見つけたな」という感覚があったんです。康司がこんなに面白いことをやっているのに、自分は陸上だけやっていていいのか、って嫉妬のような気持ちになりましたね。ライブでキラキラ輝いているし、めちゃくちゃ楽しそうだし。しかも当時の軽音楽部はベースが康司しかいなくて、7バンドくらい掛け持ちしていたから「康司ってすごいな」と思ったし、学年でもざわついていたから、ちょっと悔しいなって(笑)。
クリス:康司くんは当時どんな音楽を聴いていたの?
三原:まわりはJ-POPを聴いていたけど、ナイン・インチ・ネイルズとかディアフーフとか、洋楽をよく聴いていましたね。

高校時代、三原は康司とバンドを結成。当時はサディスティック・ミカ・バンドや自分たちが懐かしいと感じる1990年代のJ-POPを中心にカバーしていた。

三原:バンドで歌っているとき、「ああ、俺はこれしかないんだな」ってすごく感じたんです。歌っている瞬間が一番楽しいし、一番人に認めてもらえてると実感することも多くて。ずっと歌を通して自分が形成される人生って面白いと感じて「じゃあプロになるしかないな」と思いました。自分は「これだ!」と決めたらそれしか進めないタイプなので「ミュージシャンになろう!」と決めて、音楽の専門学校に行きました。

概念を叩き壊してくれた「たま」の音楽

三原は影響を受けたアーティストに「たま」をあげた。

たま『さよなら人類』

三原:たまは、自分が見ていたアニメの主題歌にもなっていたので(存在は知っていたんですけど)、どこかのタイミングで『イカ天』(『三宅裕司のいかすバンド天国』)の特集を組んだ番組をたまたま見たんです。『イカ天』にいろんなアーティストが出ていて、そのなかでも「この人たち何!?」って出会いをしたのが、たまでした。
クリス:たまの何に惹かれたの?
三原:たまってドラムじゃなくて、風呂桶を叩くんだとか。僕が高校でバンドをやっていたとき「バンドはボーカルとギターとベースとドラム」みたいなことが音楽のスタンダードになっていました。でも、その概念をたまが叩き壊してくれたというか。風呂桶でもすごくいい音が鳴るし、しかもこの曲って風呂桶じゃないと成立しないよなって思って、そのときにたまの魅力に気づけました。そこからのめり込みましたね。

三原は「フレデリックとたまの音楽のスタイルは違うものの、たまが持つ音楽の考え方は持ち続けたい」と言う。

三原:自分がたまを見たときに感じた、「音楽ってこんなに自由でいいんだ」ということをフレデリックも持ち続けたいなと思っていて、そこはたまの影響が大きいですね。

審査員の言葉がバンドを救った

2009年に結成されたフレデリックのこれまでの道のりを振り返った。

三原:(最初は)ずっとライブハウスでやっていました。普通、対バンのライブってジャンル分けされているんですけど、よく「フレデリックってどこにブッキングすればいいかわからない」と言われて、ハードコア系のイベントに入れられたり、はたまた歌モノのイベントに入れられたりしていました。
クリス:なんでだろう?
三原:当時はたまの音楽に影響されていたところがあったので、メロディーが「たまっぽい」と言われるような曲をやったりしていました。その異色感から「ここにブッキングしても面白いんじゃないか」と思ってもらい、いろんなジャンルのアーティストと共演させてもらいました。

あるとき、三原は「ライブハウスでやり続けて何になるんだろう」と悩み、「自分たちはどれだけできるんだろう」と思い始めたという。

三原:2012年はひたすらオーディションを受け続けて、そこでダメだったら解散しようというくらいの話をしていました。その年は音楽と書かれたオーディションはなんでも応募していたので、充実はしていたけど、全く受かりませんでした。そもそも一次審査すら見てもらえなかったので、苦しかった一年ではありましたね。

さまざまな工夫を施し、オーディションに応募するも結果の出ない毎日。しかし、フレデリックが現在所属する事務所「MASH A&R」のオーディションで、思いがけない結果が出た。

三原:これで結果が出なければ解散しようという話をしていました。グランプリは別のアーティストが獲って、「これで解散か……」と思っていたところ、審査員の人が「どうしても残したいバンドがいる」と言って特別賞をもらえたんです。「わー!」とは盛り上がれないけど、「とりあえず首の皮一枚はつながった」みたいな感じでした。今となれば特別賞ってフレデリックらしくていいなと思いますけどね(笑)。

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