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「仕事や作業がはかどるスタバ」が銀座にオープン。その工夫をCEOが語る

「仕事や作業がはかどるスタバ」が銀座にオープン。その工夫をCEOが語る

この夏、スターバックスがビジネス利用を想定した店舗「スターバックス コーヒー CIRCLES 銀座店」をオープンした。同店の特徴や、これからスターバックスとして目指すものはなにか、スターバックス コーヒー ジャパン CEOの水口貴文さんが語った。

水口さんが話をしたのは、J-WAVEで放送中の番組『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)のワンコーナー「DNP GLOBAL OPEN INNOVATION」。8月28日(金)のオンエア。

創造性が生まれる空間を演出

働く人が夢中になれる場所や、何かを創造できる場所を作りたい。「スターバックス コーヒー CIRCLES 銀座店」は、そんな思いから生まれた。

水口:カフェを使って仕事をするお客さまを見たときに、「どういう働き方をしたらより創造性のある仕事ができるか」と私たちは考えました。一緒にみんなでアイデアを紡ぎ出すCo-Work(コワーク)という言葉がありますが、それだけやっているとあまり効率はあがりません。実は、Co-Workと自分だけで集中して何かを考え抜くとか思考を巡らせるようなSolo-Work(ソロワーク)が組み合わさったときに、本当の意味での創造性が生まれます。そのふたつの機能を持ったお店を作りたいと思いました。

「スターバックス コーヒー CIRCLES 銀座店」は、ビジネス利用の快適さを追求し、予約席などを取り入れた「SMART LOUNGE™」や、アイウエアブランド「JINS」の集中研究から生まれたソロワーキングスペース「Think Lab」があり、ワークスタイルに合わせた新たな働き方を提案している。

川田:Think Labは集中しやすそうですね。
水口:ここはメガネの「JINS」さんの子会社であるThink Labと一緒に作りました。入口から音や温度が変わり、アロマの香りがしたり、水の流れる音がしたり。すっと瞑想するように自分の世界に入っていけるような仕掛けをしている、非常にユニークなスペースになっていると思います。
川田:普段の店舗とは違うつくりをされているんですね。
水口:Solo-WorkをするThink Labのスペースと、Co-Workをするスターバックスのスペースを行ったり来たりできるようなつくり方にしています。
川田:お客さんの反応はいかがですか?
水口:まず認知が上がってきているように感じています。また、言葉で説明するより実際に体験していただいたほうがすごく実感が湧くと思いますし、その情報が拡散していき、このお店を扱っていただける方がどんどん増えていますね。

仕事以外にも、記事などの文章の執筆、詩や小説、作詞といった創作活動にも向いている。

水口:そこで集中して編み出したものを、Co-Workのスペースで編集者と一緒に打ち合わせするとか、そんなふうに使っていただけるといいなと思っています。
川田:家にずっといてリモートワークをしていても、どこかで集中力が切れるときがありますからね。
水口:私もずっとリモートワークをしているんですけど、ずっとパソコンの前で会議をやっていると、どんどん効率が落ちてきますよね。そこで、気持ちをポッと抜いて、自分だけの時間を作ってもう一度考えを巡らせてみることが、何かを創造することにつながるのかなと思います。

スターバックスでは、客が店舗をどう利用しているかを見て学び、さらに新しく深い体験を作れるようチャレンジを続けている。

川田:Think Labはラーメン屋さんの味集中カウンター(一人用個室)を洗練したバージョンみたいで、すごく心地よさそうな空間ですよね。
水口:実はこのスペースは、スターバックスのサポートセンター(オフィス)にもあって、我々がまずそれを使ってみたんですよ。そうすると、そこはすごく人気になり、いつも埋まっている状況で評判もよくて。それを見て「じゃあ、お店をやろうか」というきっかけになりましたね。
川田:自分たちが使ってみていいと感じたものをお客さんに提供するって理想的ですよね。

スタバは決まりごとが何もない。お客さまに寄り添ったサービスを

スターバックス コーヒーの魅力のひとつは、スタッフの接客だ。カップにメッセージを書いてもらえることがある、というのが有名だろう。

川田:全体でそういうことをしようっていう決まりがあるんですか?
水口:決まりごとって何もないんですよね。基本的にマニュアルもありません。私たちは、とにかくお客さまに寄り添ったサービス、あたたかい時間を届けることを目標にしています。お客さまがお店に入られたら、少しでもリラックスしたり笑顔になったり、元気になったりしてお店を出てもらえることをみんなで一緒にやろうよと言っています。そのやり方は、メッセージを書くこともあるし、笑顔で話しかけることもあるし、急いでいるお客さまならアイコンタクトもあるかもしれません。そんな一人ひとりのお客さまに寄り添うことを大切にしています。
川田:ボードの書き方ひとつにしてもお店ごとに違うし、どうやったらあんな親和性が高くてあたたかい雰囲気になるんだとうと思っていましたけど、マニュアルはないんですね。
水口:どちらかというと、みんなの思いで成り立っている会社ですね。

これからのスターバックス コーヒーのビジョンは?

水口:新型コロナウイルスの影響で人が分断されている感じがありますけど、誰もが頑張っていると思うんですよね。そんな一人ひとりのお客さまが元気になったり笑顔になったりしてもらいたい。それが我々の基本だと思っています。今、家とオフィスとカフェの垣根がなくなってきているし、リアルとデジタルも垣根がなくなってシームレスになっているなかで、我々がお届けするあたたかい体験をデジタル上でもシームレスに広げていくことが、次の大きな方向性かなと思っています。

『INNOVATION WORLD』のワンコーナー「DNP GLOBAL OPEN INNOVATION」は、各分野のエキスパートを招き業界トレンドをお届けする。放送は毎週金曜の21時15分頃から。お楽しみに!

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2020年9月4日28時59分まで

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