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【2019アメリカの音楽シーン】アトランタハウスの新生DJ・ステファン・リンガー

【2019アメリカの音楽シーン】アトランタハウスの新生DJ・ステファン・リンガー

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。音楽プロデューサー、CD・レコードショップのバイヤー、ライブハウスのスタッフ、音楽評論家、海外在住の音楽ライターなど、様々なジャンルの音楽好きが日替わりでヤバい音を紹介する「GEEK OUT」のコーナー。

12月11日(水)は、アメリカ・ニューヨーク在住の山田泰介が登場。2019年のアメリカの音楽シーンを振り返りつつ、今年のベストソングを紹介した。


■2019年は「マイノリティー」がアメリカ全体のテーマ

前回ニューヨークのブッシュウィックで活動する、Galcher Lustwerkを紹介した山田。まずは、2019年のアメリカの音楽シーンを振り返った。

山田:今年は、「マイノリティー(少数派)」や「ミックス(多様性)」ということが政治的にも文化的にもアメリカの全体的なテーマだった気がしています。
あっこゴリラ:うんうん。
山田:アメリカで一般的に「マイノリティー」というと、黒人を始めとした有色人種、またはLGBTQなど性別のマイノリティーを指すのですが、こういったバッググラウンドを持ったアーティストが数多く活躍している印象を受けました。
あっこゴリラ:日本も同じですね。ちょっとずつ聞く耳を持ってもらえてるような感じはします。

山田は今年の音楽シーンについて、「インスタグラムを始めとした情報網のスピードが上がるにつれ、価値観の多様化もさらに加速している今のアメリカを強く反映してた」と話した。

山田:これは音楽のみならずNetflixをはじめとした映像分野やファッション、美術などの全分野に共通していました。
あっこゴリラ:間違いないですね! 


■テクノ・ハウスは黒人のコミュニティから生まれた音楽

そんななか、山田が注目しているのが、アトランタ・ジョージア州のハウス・ミュージックのシーンだという。

山田:今でこそテクノ、ハウスといったダンスミュージックは、EDMやイビザなどヨーロッパの音楽というイメージが強いと思います。でも実はニューヨークのディスコから始まって、テクノもハウスも元々はアメリカのシカゴとデトロイトで誕生し、ヒップホップやジャズと同じく黒人のコミュニティから生まれた音楽なんです。
あっこゴリラ:そっか、テクノもハウスもアメリカなんですね。
山田:実は黒人音楽であって、社会や人種差別の抑圧から生まれたマイノリティーの文化でもあるんです。
あっこゴリラ:音楽の原点って、どのジャンルもそうなんですね。
山田:アトランタもアメリカの都市の中で突出して黒人文化が強く根付いている場所で、最近だとチャイルディッシュ・ガンビーノ、グッチ・メーン、ミーゴス、フューチャーなどと皆アトランタ出身のアーティストです。
あっこゴリラ:そっか! ミーゴスもガンビーノもアトランタか!


■とにかく今、勢いがあるアーティスト

今回、山田が紹介したのはアトランタハウスの新生DJ/プロデューサー、Stefan Ringer(ステファン・リンガー)。

山田:この人の話をする前にKAI ALCEという重要人物がいるんですが、ニューヨーク生まれデトロイト経由、アトランタ育ちという90年代ごろからこれらの場所の架け橋の役目を担っている人です。
あっこゴリラ:うんうん。
山田:この彼が押してるアーティストがStefan Ringerで、とにかく今勢いがあるアーティストです。
あっこゴリラ:どんなところが魅力ですか? 
山田:テクノ、ハウスの原点であるデトロイトやシカゴの流れをしっかりと汲みつつ、アトランタ発祥と言われているトラップやマイアミベースからの低音がしっかりときいたエッセンスをうまく組み合わせた印象です。



曲を聴いたあっこゴリラは「ニューヨークハウスのクールな感じなんだけど、先ほど言ってたようにマイアミベースからの低音がしっかりと効いていて、南っぽいノリも入っている」とコメントした。

【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時−24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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