J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。7月3日(水)のオンエアでは、温泉ビューティ研究家の石井宏子さんが登場。夏にオススメの“ぬる湯”について訊きました。
■温泉は熱くなくていい
温泉といえば、どちらかというと冬に入るイメージがあるかもしれませんが、石井さんによると夏にオススメの“ぬる湯”があるそうです。
クリス:“ぬる湯”ということは、ぬるいということですか?
石井:そうです。温泉通の間で「ぬる目で気持ちの良い温泉」を“ぬる湯”と呼んでいます。冷たい温泉もあれば、人肌くらいのちょっとぬる目の温泉もあります。
だいたい30度から39度の間の温度の温泉が“ぬる湯”と呼ばれます。その中でも、34度から37度くらいの温度が体に良いそうです。
石井:不感温度と言って、熱いとも冷たいとも感じない程よい温度なんです。いちばん副交感神経を刺激してリラックスできる、と言われています。日本にある源泉の温度は、高いものも低いものもあるんです。温泉法では、15度とかしかなくても、成分が含まれていれば温泉として認められるんです。昔ながらの自然に湧いていたものは鉱泉という冷たい温泉とかで、それを沸かして入っていたんです。
クリス:温泉は熱くなきゃいけない、ということではないんですね。
石井:ただ、日本人は40度から42度くらいのお風呂が好きで、熱い温泉は冷まして、冷たい温泉は加温して40度から42度くらいのお風呂に仕立てているので、「どこに行ってもそのくらいの温度だな」と思っていると思うんです。
クリス:そう思ってました。
石井:でも源泉の温度はそれぞれなので、冷たかったりぬるかったりする温泉にそのまま入ったほうが薬効が感じられたり、気持ちよかったりします。
この時期は熱いお風呂に入るのが億劫でシャワーで済ませる人も多いかもしれませんが、健康の面でも湯船に浸かるのは大事で、家でもぬる目のお風呂を沸かして入ることをオススメしました。
■目にもいい「貝掛温泉」(新潟県)
石井さんに、“ぬる湯”が楽しめる温泉を訊きました。石井さんがまず紹介したのは、新潟県の「貝掛温泉」です。
石井:都心から新幹線で気軽に行ける場所にあります。ちょっと道路から入ったところにあって秘湯感もある一軒宿です。ここは37度くらいの源泉なんですけど、そのまま入る浴槽と、40度くらいに加熱した浴槽が並んでいるんです。
クリス:屋内ですか?
石井:屋内も露天もあります。ここは昔から目に良い温泉ということで、湯治に来ていた人が多い場所なんです。涙の成分に近いような泉質です。人肌くらいの温度で出ている源泉を手に取って、目を洗います。程よい塩分濃度で目を消毒するような成分も入っていますので、目を湯治しつつ“ぬる湯”でゆったり楽しめるんです。
■雲海を眺めながら入る「高峰温泉」(長野県)
続いて、長野県の「高峰温泉」、通称「ランプの宿」を紹介しました。
石井:ここは標高2000メートルの涼しい高原にあります。雲上の野天風呂が有名で、雲海を眺めながらポツンと温泉に入るんです。その絶景でも有名なんですけど、今回は内湯をオススメしたいです。「ランプの湯」という内湯があるんですけど、浴槽がふたつに分かれていて、40から41度くらいの加温した硫黄の温泉と、その横に源泉そのままの浴槽があって、33度なのでちょっと冷たいですけど、今の季節は気持ちいい温度なんです。
石井さんがすすめる入り方は、熱いお湯と冷たい水を交互に浴びる「温冷交互浴」。血行が促進されます。
クリス:片方だけ温泉の色が青白いですよね?
石井:両方全く同じ源泉なんですけど不思議なもので、手を加えないと青さが強くなって、加温したものは水を加えているわけではないけど少し薄くなった感じがしますよね。ここは食事をする場所も窓が大きくて、「今から人工衛星が通ります」と電気が消えると、スーッと光が通るのが見えるんです。
クリス:うわー! もう帰ってこれないかも(笑)。
■宇宙に浮遊しているみたい「ホテル祖谷(いや)温泉」(徳島県)
最後に紹介したのは、徳島県の「ホテル祖谷(いや)温泉」。
石井:大歩危・祖谷と言うと、本当に秘境の谷なんですけど。祖谷渓谷というところは、本当に深い谷の下から温泉が湧いているんです。その日本三大秘境の祖谷渓谷にケーブルカーで降りて行って、谷底にある露天風呂が目指す“ぬる湯”です。
クリス:宿は上にあるんですか?
石井:はい。ここは38度くらいの源泉が湧いているすぐ横に露天風呂が作ってあるので、ほんのり暖かいくらいなんですが、ここの特徴は感触なんです。本当にトロントロンの、美容液に浸かっているようなんです。泉質的には単純硫黄温泉なんですけど、炭酸イオンとか、入っている成分の組み合わせで、肌に触れるとトロトロするんです。温泉自体にトロミがあるわけでないです。肌に触れるとたんぱく質に反応してトロトロに感じるんです。自分の肌と温泉の境目が分からなくなって、宇宙に浮遊しているかのような感覚になります。
クリス:それはすごい!
今回石井さんが紹介した“ぬる湯”が楽しめる温泉、機会があれば足を運んでみてはいかがでしょうか。気になった方は、石井さんの著書『感動の温泉宿100』もチェックしてみてください!
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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■温泉は熱くなくていい
温泉といえば、どちらかというと冬に入るイメージがあるかもしれませんが、石井さんによると夏にオススメの“ぬる湯”があるそうです。
クリス:“ぬる湯”ということは、ぬるいということですか?
石井:そうです。温泉通の間で「ぬる目で気持ちの良い温泉」を“ぬる湯”と呼んでいます。冷たい温泉もあれば、人肌くらいのちょっとぬる目の温泉もあります。
だいたい30度から39度の間の温度の温泉が“ぬる湯”と呼ばれます。その中でも、34度から37度くらいの温度が体に良いそうです。
石井:不感温度と言って、熱いとも冷たいとも感じない程よい温度なんです。いちばん副交感神経を刺激してリラックスできる、と言われています。日本にある源泉の温度は、高いものも低いものもあるんです。温泉法では、15度とかしかなくても、成分が含まれていれば温泉として認められるんです。昔ながらの自然に湧いていたものは鉱泉という冷たい温泉とかで、それを沸かして入っていたんです。
クリス:温泉は熱くなきゃいけない、ということではないんですね。
石井:ただ、日本人は40度から42度くらいのお風呂が好きで、熱い温泉は冷まして、冷たい温泉は加温して40度から42度くらいのお風呂に仕立てているので、「どこに行ってもそのくらいの温度だな」と思っていると思うんです。
クリス:そう思ってました。
石井:でも源泉の温度はそれぞれなので、冷たかったりぬるかったりする温泉にそのまま入ったほうが薬効が感じられたり、気持ちよかったりします。
この時期は熱いお風呂に入るのが億劫でシャワーで済ませる人も多いかもしれませんが、健康の面でも湯船に浸かるのは大事で、家でもぬる目のお風呂を沸かして入ることをオススメしました。
■目にもいい「貝掛温泉」(新潟県)
石井さんに、“ぬる湯”が楽しめる温泉を訊きました。石井さんがまず紹介したのは、新潟県の「貝掛温泉」です。
石井:都心から新幹線で気軽に行ける場所にあります。ちょっと道路から入ったところにあって秘湯感もある一軒宿です。ここは37度くらいの源泉なんですけど、そのまま入る浴槽と、40度くらいに加熱した浴槽が並んでいるんです。
クリス:屋内ですか?
石井:屋内も露天もあります。ここは昔から目に良い温泉ということで、湯治に来ていた人が多い場所なんです。涙の成分に近いような泉質です。人肌くらいの温度で出ている源泉を手に取って、目を洗います。程よい塩分濃度で目を消毒するような成分も入っていますので、目を湯治しつつ“ぬる湯”でゆったり楽しめるんです。
■雲海を眺めながら入る「高峰温泉」(長野県)
続いて、長野県の「高峰温泉」、通称「ランプの宿」を紹介しました。
石井:ここは標高2000メートルの涼しい高原にあります。雲上の野天風呂が有名で、雲海を眺めながらポツンと温泉に入るんです。その絶景でも有名なんですけど、今回は内湯をオススメしたいです。「ランプの湯」という内湯があるんですけど、浴槽がふたつに分かれていて、40から41度くらいの加温した硫黄の温泉と、その横に源泉そのままの浴槽があって、33度なのでちょっと冷たいですけど、今の季節は気持ちいい温度なんです。
石井さんがすすめる入り方は、熱いお湯と冷たい水を交互に浴びる「温冷交互浴」。血行が促進されます。
クリス:片方だけ温泉の色が青白いですよね?
石井:両方全く同じ源泉なんですけど不思議なもので、手を加えないと青さが強くなって、加温したものは水を加えているわけではないけど少し薄くなった感じがしますよね。ここは食事をする場所も窓が大きくて、「今から人工衛星が通ります」と電気が消えると、スーッと光が通るのが見えるんです。
クリス:うわー! もう帰ってこれないかも(笑)。
■宇宙に浮遊しているみたい「ホテル祖谷(いや)温泉」(徳島県)
最後に紹介したのは、徳島県の「ホテル祖谷(いや)温泉」。
石井:大歩危・祖谷と言うと、本当に秘境の谷なんですけど。祖谷渓谷というところは、本当に深い谷の下から温泉が湧いているんです。その日本三大秘境の祖谷渓谷にケーブルカーで降りて行って、谷底にある露天風呂が目指す“ぬる湯”です。
クリス:宿は上にあるんですか?
石井:はい。ここは38度くらいの源泉が湧いているすぐ横に露天風呂が作ってあるので、ほんのり暖かいくらいなんですが、ここの特徴は感触なんです。本当にトロントロンの、美容液に浸かっているようなんです。泉質的には単純硫黄温泉なんですけど、炭酸イオンとか、入っている成分の組み合わせで、肌に触れるとトロトロするんです。温泉自体にトロミがあるわけでないです。肌に触れるとたんぱく質に反応してトロトロに感じるんです。自分の肌と温泉の境目が分からなくなって、宇宙に浮遊しているかのような感覚になります。
クリス:それはすごい!
今回石井さんが紹介した“ぬる湯”が楽しめる温泉、機会があれば足を運んでみてはいかがでしょうか。気になった方は、石井さんの著書『感動の温泉宿100』もチェックしてみてください!
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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/