J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「ZOJIRUSHI MORNING INSIGHT」。6月のJ-WAVEは「JAZZに浸る!」ということで、「FEEL LIKE JAZZ」をテーマにたっぷりとジャズをお届けしています。6月18日(火)のオンエアでは、ジャズピアニストの小曽根真さんが登場。スタジオ生演奏を披露しました。
■プログレッシヴ・ロックに目覚める
小曽根さんは1983年、バークリー音楽大学のジャズ作・編曲科を首席で卒業。同年、アメリカのCBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム『OZONE』で全世界デビュー。以来、ソロ・ライブをはじめ、世界的なトッププレイヤーとの共演も果たし、自身のビッグバンド「No Name Horses」を率いてのツアーなど、ジャズの最前線で活躍しています。2011年には、国立音楽大学の教授に就任し、次世代のジャズ演奏家の指導、育成にもあたっています。
そんな小曽根さんは6月14日から17日までブルーノート東京で、「MAKOTO OZONE featuring NO NAME HORSES」を行いました。
別所:改めて今回の公演はどうでしたか?
小曽根:最高でした。今回は違った意味でのクロスボーダーがあって、トランペット4人、トロンボーン3人、サクソフォン5人、それにピアノとベースとドラムというジャズのバンドで、プログレのロックを演ったんです。
別所:え?
小曽根:来年このバンドが15周年なので、レコーディングしようということで。でもロックってギターが要るじゃないですか。それで金子ノブアキさんに「誰かギターを紹介してよ」って言ったら、山岸竜之介さんっていう20歳で大阪出身のすごいギタリストに出会ったんです。彼をゲストに招いて、オルガンと彼のギターと合わせて、まさかみなさんブルーノート東京でプログレを聴かされるとは思わなかったと思います(笑)。
別所:アグレッシブに色んなことをやっていますね!
「もともとロックはそんなに好きじゃなかった」と言う小曽根さん。今になってロックに目覚めた理由を明かします。
小曽根:高校時代、バンドで文化祭で何かやろうというときに、ジャズを弾ける人がいなかったんです。今の時代は結構いるんですけど。だから「バンド組むならロックしかないな」ということで、そのときはYESとかプログレが流行っていたんです。クラシックの音楽学校を首席で卒業したような人が「クラシックはやりたくない」とロックに走って演奏していたから、みんなめちゃくちゃ演奏が上手かったんですよ。デタラメに弾ける人がロックを演っていたから。僕にはそのときの菌が入っていたんでしょうね(笑)。それが最近増殖してきて、60歳間近にして狂い咲きみたいな(笑)。
■ほとんどのポップスのルーツはジャズ
別所は「小曽根さんにとって現代のジャズとは何ですか?」という質問をぶつけます。これに小曽根さんは「生きることを表現すること」と答えます。
小曽根:もちろんジャズはスウィングのリズムはあるんですけど、それは型なんです。僕は「ジャズは型にはめた途端に死ぬ」と思っています。昔はブルースに始まり、ディキシーランド・ジャズというルイ・アームストロングの時代があり、ずっと最先端で来ているんです。
別所:なるほど。
小曽根:ジャズで出てくる神様が何人かいるんですけど、マイルス・デイヴィスというトランペッターは亡くなる直前に「これからはヒップホップだ」と言って死んだんです。そして、その通りになりました。クラシックの世界だとモーツァルトも時代の最先端にいて、あの時代を受け入れられなかったんです。
別所:アヴァンギャルドすぎてね。
小曽根:だからと言って頭を使った音楽になると、音楽は死んじゃうんです。すごく難しい。今の時代は色んなジャズの楽しみ方があっていいと思うんですけど、みなさんが聴いているポップスのほとんどのルーツがジャズだと思っていいと思います。
別所:常に先鋭的で最先端で、何かを変えていく革新的なところがないとダメなんですね。
小曽根:あと大事なのはとにかく即興です。その瞬間で生まれる音楽っていうのがジャズなんです。
オンエアでは、小曽根さんが『My Witch's Blue』の生演奏をスタジオで披露してくれました。「クラシックっぽく始まるんですけど、途中からジャズになっちゃうというふざけた曲です(笑)」と紹介しました。ぜひ聴いてみてください!
【この記事の放送回をradikoで聴く(2019年6月25日23時59分まで)】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr
■プログレッシヴ・ロックに目覚める
小曽根さんは1983年、バークリー音楽大学のジャズ作・編曲科を首席で卒業。同年、アメリカのCBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム『OZONE』で全世界デビュー。以来、ソロ・ライブをはじめ、世界的なトッププレイヤーとの共演も果たし、自身のビッグバンド「No Name Horses」を率いてのツアーなど、ジャズの最前線で活躍しています。2011年には、国立音楽大学の教授に就任し、次世代のジャズ演奏家の指導、育成にもあたっています。
そんな小曽根さんは6月14日から17日までブルーノート東京で、「MAKOTO OZONE featuring NO NAME HORSES」を行いました。
別所:改めて今回の公演はどうでしたか?
小曽根:最高でした。今回は違った意味でのクロスボーダーがあって、トランペット4人、トロンボーン3人、サクソフォン5人、それにピアノとベースとドラムというジャズのバンドで、プログレのロックを演ったんです。
別所:え?
小曽根:来年このバンドが15周年なので、レコーディングしようということで。でもロックってギターが要るじゃないですか。それで金子ノブアキさんに「誰かギターを紹介してよ」って言ったら、山岸竜之介さんっていう20歳で大阪出身のすごいギタリストに出会ったんです。彼をゲストに招いて、オルガンと彼のギターと合わせて、まさかみなさんブルーノート東京でプログレを聴かされるとは思わなかったと思います(笑)。
別所:アグレッシブに色んなことをやっていますね!
「もともとロックはそんなに好きじゃなかった」と言う小曽根さん。今になってロックに目覚めた理由を明かします。
小曽根:高校時代、バンドで文化祭で何かやろうというときに、ジャズを弾ける人がいなかったんです。今の時代は結構いるんですけど。だから「バンド組むならロックしかないな」ということで、そのときはYESとかプログレが流行っていたんです。クラシックの音楽学校を首席で卒業したような人が「クラシックはやりたくない」とロックに走って演奏していたから、みんなめちゃくちゃ演奏が上手かったんですよ。デタラメに弾ける人がロックを演っていたから。僕にはそのときの菌が入っていたんでしょうね(笑)。それが最近増殖してきて、60歳間近にして狂い咲きみたいな(笑)。
■ほとんどのポップスのルーツはジャズ
別所は「小曽根さんにとって現代のジャズとは何ですか?」という質問をぶつけます。これに小曽根さんは「生きることを表現すること」と答えます。
小曽根:もちろんジャズはスウィングのリズムはあるんですけど、それは型なんです。僕は「ジャズは型にはめた途端に死ぬ」と思っています。昔はブルースに始まり、ディキシーランド・ジャズというルイ・アームストロングの時代があり、ずっと最先端で来ているんです。
別所:なるほど。
小曽根:ジャズで出てくる神様が何人かいるんですけど、マイルス・デイヴィスというトランペッターは亡くなる直前に「これからはヒップホップだ」と言って死んだんです。そして、その通りになりました。クラシックの世界だとモーツァルトも時代の最先端にいて、あの時代を受け入れられなかったんです。
別所:アヴァンギャルドすぎてね。
小曽根:だからと言って頭を使った音楽になると、音楽は死んじゃうんです。すごく難しい。今の時代は色んなジャズの楽しみ方があっていいと思うんですけど、みなさんが聴いているポップスのほとんどのルーツがジャズだと思っていいと思います。
別所:常に先鋭的で最先端で、何かを変えていく革新的なところがないとダメなんですね。
小曽根:あと大事なのはとにかく即興です。その瞬間で生まれる音楽っていうのがジャズなんです。
オンエアでは、小曽根さんが『My Witch's Blue』の生演奏をスタジオで披露してくれました。「クラシックっぽく始まるんですけど、途中からジャズになっちゃうというふざけた曲です(笑)」と紹介しました。ぜひ聴いてみてください!
【この記事の放送回をradikoで聴く(2019年6月25日23時59分まで)】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr