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7年後に「空飛ぶタクシー」が現れる!? 2025年までに社会で起きることを予想

7年後に「空飛ぶタクシー」が現れる!? 2025年までに社会で起きることを予想

J-WAVEで放送中の番組『TOPPAN FUTURISM』(ナビゲーター:小川和也・南沢奈央)。今月は「2025年問題」についてクローズアップ。2月3日(日)のオンエアでは、「超高齢社会を迎える2025年までの6年」をテーマにお届けしました。


■2025年、3人に1人が65歳以上に!

2025年の日本は、団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という時代を迎えます。高齢者人口が約3500万人とピークになり、日本の65歳以上の高齢化率が30.5パーセントに達すると言われています。これに伴い、日本の人手不足は583万人になると言われています。

世界に目を向けると、2025年は地球温暖化の影響でホッキョクグマやアザラシなど、北極の生物が絶滅。砂漠化防止対策の遅れによって、地球上の土地は70パーセントが干上がり、世界の27億人が水不足や食料不足に直面する見込みです。安定的な水が利用できない地域で暮らす人が、世界で約30億人にもおよぶと予想されています。

今回は、こうした2025年までに予想される出来事を小川が解説しつつ、問題解決の糸口を探しました。


■2019年:IoT技術が今まで以上に身の回りに登場。それに伴い5Gの期待値が高まる

現在の通信システムは4Gが一般的ですが、その通信技術がグレードアップして第5世代移動通信システムの5Gに移行し、実用化が進むと予想されます。光回線なみに高精細画像も伝送できるようになり、より情報量が多いものをリアルタイムに受け取ることが可能になるでしょう。

また、5Gになると接続できるデバイスが今の10倍以上になり、同時多接続が可能になるため、モノとモノが通信でつながることでIoT(Internet of Things/モノのインターネット)も、通信技術の向上によってより加速していきます。


■2020年:東京オリンピック・パラリンピックで新技術がクローズアップされる

世界からいろいろな人が日本に集まるため、多言語翻訳システムの活躍が期待されることはもとより、オリンピック・パラリンピックに限らず、AI(人工知能)がさまざまなシーンで活用されると考えられています。

今までAIは概念的にすごいと言われる反面、日常においてはすごさを実感するようなものではありませんでした。しかし、2020年くらいからAIが生活や仕事に浸透しはじめる場面も多くなってくると、小川は解説します。

たとえば、ドローンのコントロールにAIが使われたり、無人農場、無人工場、無人店舗など、人間がいなくてもAIがある一定のコントロールをする場面が増え、熟練工の技術を再現するのにAIが使われることも予想されます。

小川:人間の仕事の一部をAIが担う場面が、急速に増えていくのが2020年であり、実用化の段階に入り始めるんだろうなと思います。


■2021年:人々の移動を補う技術の躍進

ヨーロッパのエアバス社が“空飛ぶ車”の販売をはじめるという予測もある2021年。また、長く食糧危機が叫ばれており、2050年には世界の人口が約90億人に膨れ上がり、人間が生きていく上で大切なたんぱく質が、2030年くらいから需給が追いつかなくなり、“たんぱく質危機”が訪れると言われています。しかし、動物の幹細胞を培養した人工培養肉の販売がアメリカではじまると言われるのも、この2021年です。

日本に目を向けると、この年には高齢化に伴い日本が世界で最も人手が足りない国のひとつになります。

小川:日本は世界に先駆けて少子高齢化が進んでいる国なので、逆に言えば日本はこの問題をどう解決するかが重要となり、世界のお手本になっていくようにしていかなければと思います。
南沢:人手不足はAIの力が助けになってきますかね。
小川:2020年にはAIの実用化がところどころで目立ってくるという話と一対のことであり、技術の力で課題を補っていかなくてはいけない節目になると考えています。


■2022年:サイバーセキュリティ人材が不足

2022年までに世界で約180万人のサイバーセキュリティ人材が不足すると言われています。世の中はIT化が進んでいますが、現在すでにITの人材不足が叫ばれています。今後、5Gのような回線技術の発達により、さらにモノとモノや、人とモノを通信でつなげる機会が増えていくでしょう。

たとえば、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品が通信とつながり、リアルタイムで情報を管理するようになると、その情報をハッキングされたり悪用されたりしないようにするために、サイバーセキュリティに対応する必要が出てきます。特に日本は世界に比べるとサイバーセキュリティが遅れているので、その人材不足が顕著に現れるだろうと予想されています。

『TOPPAN FUTURISM』

■2023~2024年:これまでの技術をバージョンアップ。2025年問題の足音が…

2023年には、国内航空会社大手の全日空(ANA)が、宇宙旅行サービスを実現する計画があります。また、2022年くらいから火星移住ロケット計画など、宇宙に目が向けられ、技術革新の年になるだろうと言われています。

また、この年には電子決済の国内市場規模も114兆円となり、2017年に比べると5割強も拡大します。アメリカ配車大手のウーバー・テクノロジーズ社が、“空飛ぶタクシー”を実用化するのでは、との予想もあります。

これだけ短期間で技術がバージョンアップする一方で、日本だけではなく世界でも高齢化が進み、世界の高齢者(60歳以上)が10億人を超えます。そのため、2024年には作業や介護などを支援するパワードスーツの国内市場が1000億くらいになると言われています。このパワードスーツは、農業などの人手不足をアシストしてくれることでも注目されています。

小川:世界の高齢化が進むにつれ、AIやロボットが人間をサポートしていかないと、人間だけでは地球が発展していかないというリスクが出てくると思います。


■劇的に変化する社会は引いて見ることが重要

2025年問題の解決には「テクノロジーで社会課題解決のグランドデザイン(全体構想)を描くことがカギ」と小川。

小川:この数年で劇的に社会は変化するため、“引いて見る”意識を持ったほうがいいでしょう。今、目の前で起こっていることを対処療法的に追って、新しい技術だけに話題が向いてしまうと、それをどう役立てていいかを考えきれないまま消化不良に陥ってしまう。そのため、2025年問題くらいまでを日本だけではなく世界全体という広い目で見てみて、そこで生まれてくる技術をどのように世の中の社会課題解決に使うかグランドデザインを描くことが大切になります。

2025年まであと6年。私たちひとりひとりが、社会がどのように変化するかを予測し、それに対応できる知識や考え方を身につける必要があるのではないでしょうか。

次週2月10日(日)の『TOPPAN FUTURISM』では、引き続き「2025年問題」についてクローズアップします。「2025超高齢化社会の未来図」と題し、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に達し、介護や医療費などの社会保障費の急増が懸念される2025年は、果たして危機なのか好機なのか、私たちがこれから取り組むべきビジョンを考えていきます。ぜひお聴きください。

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【番組情報】
番組名:『TOPPAN FUTURISM』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/futurism/

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