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「久しぶりにすごいのが出てきたな」蔦谷好位置が注目する新人アーティストって?

「久しぶりにすごいのが出てきたな」蔦谷好位置が注目する新人アーティストって?

2月11日(月・祝)にオンエアされた特番『J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL UPDATE YOUR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。「あなたの音楽ファイルをアップデートする9時間」をテーマに、ゲストが自身の音楽について熱く語ります。

11時台には、音楽プロデューサーの蔦谷好位置さんが登場。2019年注目のアーティストやプロデューサーについて解説しました。


■ビリー・アイリッシュがすごい!

オンエアと同日・2月11日(日本時間)に行われた「第61回グラミー賞授賞式」と絡めながら、蔦谷さんが「2019年注目のアーティスト」を挙げました。

蔦谷:今年ノミネートされたグラミーの新人部門8組の中では、デュア・リパだと思いますが(結果:デュア・リパが最優秀新人賞受賞)、ジョルジャ・スミスやビービー・レクサとか、話題になったシンガーはたくさんいます。また、グレタ・ヴァン・フリートがロックバンドでノミネートされるのは素晴らしいと思います。グラミー賞は、決められた期間にアルバムを出さないとノミネートされないのですが、来年のグラミーでは確実に新人賞にノミネートされる、それどころか獲っちゃうんじゃないかと思うのが、3月にアルバムを出すビリー・アイリッシュです。これは「久しぶりにすごいのが出てきたな」と思いました。今17歳で、10代で注目されるアーティストはたくさんいますが、スターしか持っていない独特の存在感を持っている気がするんですよね。トラックもかっこよくて、実兄・フィニアスが作っていたりして、それも今っぽい感じがします。



蔦谷さんは、ビリー・アイリッシュのサウンドについて、「声がちょっとハスキー。トラックを低くして声が引き立つアレンジになっている」と指摘。「これを兄貴が作ってると考えると末恐ろしいきょうだい」と絶賛しました。


■アリアナ・グランデは裏方もすごい!

続いて蔦谷さんは、何かと話題のアリアナ・グランデのプロデュース陣について言及。

蔦谷:すごいシンガーには、すごくいい曲が集まるし、いいプロデューサーも集まると思うんです。アリアナの『7 rings』という曲のプロデューサーが、ソーシャル・ハウスという2人組なんですけど、この2人組は最近デビューして、ラップもやってるんです。ひとりはパフォーマンスをやったり詞や曲を書く人で、もうひとりはサウンドを作る人で、コライトでトミー・ブラウンという人がいるんですけど、この人がすごいんですよ。アリアナのデビューからプロデュースしていて、32歳くらいなんですが、この人はアメリカの音楽シーンを引っ張っていくひとりだと思います。

さらに、プロデュース陣のすごい点について、『7 rings』を例に解説します。

蔦谷:マンブルラップ、トラップ以降3連でラップするのが、だいぶ食傷気味になってきた。そんななか、去年や一昨年くらいは「3連でメロディを歌う」という、ポスト・マローンを中心にそんな感じになってきた。そして、その3連も飽きてきて、8分とか16分で3つにアクセントをつけて取るなど、いろいろやってきました。「だったら最初からワルツの曲をやったらいいんじゃね?」と、映画『サウンド・オブ・ミュージック』から『My Favorite Things』を使って、3拍子を4つのビートでやって、自在に行き来する。アリアナの発想なのか、ブラウンの発想なのかは知らないけれど、こんなハイレベルなことをポップに仕上げて、しかもアリアナじゃないと世界中で聴かれる曲にならないと思うんです。アリアナ・グランデという大スターがやるから意味がある曲です。

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七つの指輪「7 Rings」 out now link in whatever you’ll find it

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「グラミー賞」では、アリアナ・グランデのアルバム『Sweetener』が見事「最優秀ポップ・アルバム賞(ボーカル)」を受賞しました。


■蔦谷好位置の新たな一面

プロデューサーとして数々の作品に関わる蔦谷さんですが、アーティスト・KERENMI(ケレンミ)としての動きが活発化しています。その経緯を明かしました。

蔦谷:プロデュースというのは、人からお話をいただいて、そのアーティストがどう輝くか、どういう曲を歌うといいかを一緒に考えて、自分がやりたいことを押し付けることはなく「こうしたらいいよ」など提案したり、違う角度から見てあげるのが僕の仕事です。でも、世界の音楽を聴いてると、「もうちょっとこういうのもやりたいな」という気持ちもずっとあって、2年ほど前から変名でリミックスや人のアレンジをやっていたんです。ずっと名前を隠してやろうと思ったのを、去年末くらいから「僕がやってます」と。KERENMIとしてソロ活動をやっていて、自分のプロデュースではできないサウンドやコラボレーションをやりたいなと、最近やっています。

多忙なプロデュース業の傍ら、「休憩時間にトラックづくりをするのが趣味」と言う蔦谷さん。世界中のサウンドを掘りながら、実験的に制作してきた曲を発表していく予定だと明かします。さらに、世界に向けて音楽を発信したいと思ったきっかけを以下のように話します。

蔦谷:4年ほど前に、グラミーに初めて行ったときの思いが強かったです。「ここに行きたいな」と。海外のアーティスト、それこそアリアナ・グランデのプロデュースを日本人がやってもおかしくないと思うし。言語の問題とかもあるけれど、音だけならいけるかもしれない。そんな気持ちを込めてやっています。

今後は、プロデューサーとしての蔦谷さんだけではなく、KERENMIの活動にも注目です!

【番組情報】
番組名:特別番組『J-WAVE 30th ANNIVERSARY SPECIAL UPDATE YOUR MUSIC』
放送日時:2月11日(月・祝)9時-17時55分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/holiday/20190211/

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