J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。1月23日(水)のオンエアでは、変化する大学選びの基準について、中学受験専門誌『進学レーダー』の編集長、井上 修さんに訊きました。
■「MARCH」から「SMART」になったワケ
少子化やグローバル化といった社会の変化が、大学教育や大学選びにも大きな変化をもたらしています。その中のひとつとして、大学のランクを表す一つの指標「MARCH」が「SMART」に変化。「MARCH」は、明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の頭文字をとったものですが、中央大学と法政大学が外れて上智大学と東京理科大学が新しく加わりました。上智大学は英語名が「Sophia University」なので、そこから「S」をとっています。いったいなぜ、この2大学が加わったのでしょうか?
井上さんによると、ここ数年の傾向として、「大学選び」から「学部・学科選び」に変わってきているのだそう。
井上:最初に「自分が何者かを考える」ことを大事にして、その次が「自分は何をやりたいのか」。そして「学部や学科」が決まって、「大学名」が来るのは最後というわけです。
サッシャ:選ぶ方法としては正しいですね。
井上:「SMART」は、大学の学部や学科、カリキュラムの内容を新しくするという意味で、積極的な改革を行ってきたんです。それで作った指標が「SMART」なんです。
サッシャは自分の高校生の頃を振り返り、「あの時点で自分の将来を選ぶのは、なかなか難しかった」と話します。
井上:より早い段階から大学訪問に行くことが大事です。中高一貫校の場合だと高校受験がないので、大学訪問も非常に早いんです。中学3年生から大学訪問に行くことが多いです。
それでもはっきりとした目的が見つからない場合は、より幅広く学べる教養・国際系に行くことが多いと話す井上さん。一方で、「自分の将来がブレないためにも、私立・公立に関わらず(やりたいことを)考えておかないといけない」とも言います。
井上:昔は「早稲田全部受け」「慶応全部受け」みたいなこともありました。それも一つの選び方かもしれませんけど、自分のやりたいことを目隠ししているような状態になってしまうので、あまりよくありません。たとえば「法律をやりたい」とした場合に、法学部といっても、中央大学、明治大学、慶応義塾大学では全くやっていることが違うかもしれない。偏差値的には慶応の方が高いけど、明治の方が自分のやりたいことに合っているかもしれません。
サッシャ:高校生に判断できますかね?
井上:判断しないといけないと思います。誰かに決められたんじゃなくて、自分で決めたということが大事です。自分の人生ですから。
オープンキャンパスも非常に盛んになっているそうです。「夏休みに一斉に開かれるので、中3から行ったとすると、高1、高2と3年間学校を見ることができます。すごく豊かな選び方ができると思います」と井上さんはおすすめしました。
■就活で大事なのは、大学名よりも…
学生が名前で大学を選ばなくなっているのと同時に、企業も大学名で人材を選ばなくなっているそうです。
井上:大学フィルターをかけているとその企業が終わってしまう、ということにいろんな企業が気づき始めました。最も大事なのは、コミュニケーションスキルが高いかどうかです。
さらに、「今はどこの会社もそうですけど、上意下達型の組織ではなくて、プロジェクト制になっています」と井上さん。プロジェクトを上手くまわすために、リーダーシップだけではなくフォロワーシップが大事になるとも。
井上:仲間と上手くやり合えるかという中で、コミュニケーションスキルはすごく大事です。そのグループの中には外国人やいろんなバックボーンを持った人がいるから、その人たちと上手くやるには当然、言葉も大事です。なので言葉(第二外国語など)も大学の間に卓越しておかないといけません。なおかつ問題解決能力があるかどうか。結局、(企業は今)コミュニケーション能力と問題解決能力の二つを見るようになっています。
サッシャ:言語について、昔よりも今のほうが、大学で覚えられるようになってるんですか?
井上:ならざるを得ない状況です。大学の国際化がすごい勢いで進んでいるので、これから大学に入る子供たちは留学がマストになるかもしれません。実際、立教大学は「2024年までに全員を留学させる」と目標を掲げています。ターム留学だったり、半年だったり、1ヶ月だったり色んなのがあるんですけど、在学している間に留学させるということです。
最後に、受験シーズンということで井上さんから受験生にエールをいただきました。
井上:18歳前後って、恐らく人生の中で一番頭がいい時期なんです。毎日やればやるほど成績は絶対伸びます。毎日、頑張ってください!
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
■「MARCH」から「SMART」になったワケ
少子化やグローバル化といった社会の変化が、大学教育や大学選びにも大きな変化をもたらしています。その中のひとつとして、大学のランクを表す一つの指標「MARCH」が「SMART」に変化。「MARCH」は、明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の頭文字をとったものですが、中央大学と法政大学が外れて上智大学と東京理科大学が新しく加わりました。上智大学は英語名が「Sophia University」なので、そこから「S」をとっています。いったいなぜ、この2大学が加わったのでしょうか?
井上さんによると、ここ数年の傾向として、「大学選び」から「学部・学科選び」に変わってきているのだそう。
井上:最初に「自分が何者かを考える」ことを大事にして、その次が「自分は何をやりたいのか」。そして「学部や学科」が決まって、「大学名」が来るのは最後というわけです。
サッシャ:選ぶ方法としては正しいですね。
井上:「SMART」は、大学の学部や学科、カリキュラムの内容を新しくするという意味で、積極的な改革を行ってきたんです。それで作った指標が「SMART」なんです。
サッシャは自分の高校生の頃を振り返り、「あの時点で自分の将来を選ぶのは、なかなか難しかった」と話します。
井上:より早い段階から大学訪問に行くことが大事です。中高一貫校の場合だと高校受験がないので、大学訪問も非常に早いんです。中学3年生から大学訪問に行くことが多いです。
それでもはっきりとした目的が見つからない場合は、より幅広く学べる教養・国際系に行くことが多いと話す井上さん。一方で、「自分の将来がブレないためにも、私立・公立に関わらず(やりたいことを)考えておかないといけない」とも言います。
井上:昔は「早稲田全部受け」「慶応全部受け」みたいなこともありました。それも一つの選び方かもしれませんけど、自分のやりたいことを目隠ししているような状態になってしまうので、あまりよくありません。たとえば「法律をやりたい」とした場合に、法学部といっても、中央大学、明治大学、慶応義塾大学では全くやっていることが違うかもしれない。偏差値的には慶応の方が高いけど、明治の方が自分のやりたいことに合っているかもしれません。
サッシャ:高校生に判断できますかね?
井上:判断しないといけないと思います。誰かに決められたんじゃなくて、自分で決めたということが大事です。自分の人生ですから。
オープンキャンパスも非常に盛んになっているそうです。「夏休みに一斉に開かれるので、中3から行ったとすると、高1、高2と3年間学校を見ることができます。すごく豊かな選び方ができると思います」と井上さんはおすすめしました。
■就活で大事なのは、大学名よりも…
学生が名前で大学を選ばなくなっているのと同時に、企業も大学名で人材を選ばなくなっているそうです。
井上:大学フィルターをかけているとその企業が終わってしまう、ということにいろんな企業が気づき始めました。最も大事なのは、コミュニケーションスキルが高いかどうかです。
さらに、「今はどこの会社もそうですけど、上意下達型の組織ではなくて、プロジェクト制になっています」と井上さん。プロジェクトを上手くまわすために、リーダーシップだけではなくフォロワーシップが大事になるとも。
井上:仲間と上手くやり合えるかという中で、コミュニケーションスキルはすごく大事です。そのグループの中には外国人やいろんなバックボーンを持った人がいるから、その人たちと上手くやるには当然、言葉も大事です。なので言葉(第二外国語など)も大学の間に卓越しておかないといけません。なおかつ問題解決能力があるかどうか。結局、(企業は今)コミュニケーション能力と問題解決能力の二つを見るようになっています。
サッシャ:言語について、昔よりも今のほうが、大学で覚えられるようになってるんですか?
井上:ならざるを得ない状況です。大学の国際化がすごい勢いで進んでいるので、これから大学に入る子供たちは留学がマストになるかもしれません。実際、立教大学は「2024年までに全員を留学させる」と目標を掲げています。ターム留学だったり、半年だったり、1ヶ月だったり色んなのがあるんですけど、在学している間に留学させるということです。
最後に、受験シーズンということで井上さんから受験生にエールをいただきました。
井上:18歳前後って、恐らく人生の中で一番頭がいい時期なんです。毎日やればやるほど成績は絶対伸びます。毎日、頑張ってください!
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番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
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