J-WAVEで放送中の番組『TOPPAN FUTURISM』(ナビゲーター:小川和也・南沢奈央)。今月はお金についてクローズアップ。1月20日(日)のオンエアでは、わかっているようでわかっていない「ポイントサービスの正体」に迫りました。
■1兆8千億円相当のポイントが発行
現在発行されているポイントは約1兆8千億円相当に上り、3年後には2兆2千億円規模になると予想されています。南沢が「ポイントを貯めているが、いろいろな種類のポイントカードがあるので財布がパンパンになる」と話す一方で、小川は「非現金派だからクレジットカードに貯まるポイントがメイン」と明かします。
番組では「ポイントを使用しているか」について街頭インタビューを行ったところ、約8割の人が「ポイントを貯めている」と回答。多くの人にポイントが浸透していることがわかりました。
小川:ただインタビューの回答にもあったように、ポイントの種類が多く管理が面倒であったり、使用するには手間がかかったりと、「ポイントは得するけど、使わなくていいや」と感じている人も多いですよね。もともとポイントカードはそれぞれの店舗で発行していたので、行きつけの店が10店舗あれば10枚のポイントカードを持たなくてはいけない。最近ではTポイントのように共通ポイントにして、店側がお客さんを送り合えるようなポイントシステムがどんどん普及しています。
南沢:Tポイントはいろいろな場所で使えるので、利用可能な場所を目指して行くようになってきました。
小川:バラバラよりも共通化していろいろな場所で使える仕組みの方が、みなさんにとってのメリットがあると思います。ただ、少しずつ共通化はされてきているものの、今はまだバラバラで、カードを使っている人もいればアプリを使う人もいるなど多用なので、これからはポイントシステムを簡素化していく必要があると思います。
■消費税増税に合わせたポイント還元の課題
今年10月の消費税増税に合わせ、政府は景気対策の一環としてクレジットカードやQR決済などキャッシュレスでの買い物を対象に“ポイント還元”を検討しています。
このキャッシュレス化は、お金がどのようにまわっているかを可視化して、脱税を防ぐという国の思惑があるなか、消費者が「レジ待ち時間の改善」や「現金を持ち歩かなくて済む安全性」など、利便性を高めるキャッシュレス化にしなければいけないと小川は言います。
しかし、キャッシュレス化を推進する一方で、消費税増税による買い控えの恐れもあるため、国は消費税増税分の2パーセント相当をポイントで返す策を検討しています。しかし、この政策にはいろいろな問題があるようです。
小川:この政策では、はじめに店を大型店舗・中小規模の店舗・小型店舗に分けるんですが、そのなかで大型規模の店舗はポイント還元の対象にならないんです。そうなると「大型規模ってどれくらいの規模なのか」などの定義が曖昧になり、どの店なら2パーセントのポイント還元を受けられるのか、混乱を招く可能性があります。また、店側もレジでポイントを還元できるように改修しなければなりません。改修するための補助金は国から出ますが、もう10月まで時間がないので、裏側では消費税増税に合わせたポイント還元でバタバタしているのが現状です。
■毎年、ポイント喪失の総額は数百億円単位
冒頭でポイントを貯めていると話した南沢ですが、有効期限切れなどで「あまりポイントを使っていない」とも。実は、毎年、総額数百億円単位でポイントが喪失しているのだとか。
小川:実はポイントを貯めても使っていない人がけっこういますよね。ある程度ポイントが貯まらないと使わない人が多いんだろうなと思います。また、ポイントは有効期限があるものとないものがあります。今は有効期限がないポイントも出てきているので、そういうものだと貯めやすいけど、無期限のポイントは企業側からすると管理が厄介で、「いつかこのポイントが使われる」ということで、発行している分を財務的にカウントしておかなければいけないんです。そのため、ポイントを発行しても全く使われないと企業には負担になってしまいます。
南沢:そうなんですね!
小川:ポイントの保持者と発行側の思惑はいろいろありますが、ポイントは消費促進になっているので、「貯めたら使う」というサイクルがまわってないと、消費者にとっても企業にとってもお互い良い関係になりません。
■「ポイントも資産」と考えるクセを
これからますます多様化するポイントサービス。私たちがうまく付き合っていくには「ポイントも資産」という考えが必要だと小川は言います。
小川:新興国などではAmazonのポイントの方が、自国の通貨よりも信頼されている場所もあります。現金も仮想通貨もポイントも、モノと交換できるという意味においては、総じて貨幣と共通する面もあるんです。だって、ポイントでコーヒーがもらえたりするわけだし。
南沢:確かに。ついついポイントはお金ほど大切にしてこなかったです……。
小川:お金って有効期限がないから捨てないけど、ポイントは捨ててしまう場合もある。でも、ポイントもそういう意味では資産であり、ポイントが共通で使える場所が増えれば、いろいろなモノと交換できる可能性も増えます。加えて、いろんなモノと交換できるバリエーションが多ければ多いほど、そのポイントは価値を持ち、より現金に近くなると思います。「ポイントも資産」という考えを持ち、生活において、消費しながらポイントを貯め、使うことを取り入れることが大切ではないでしょうか。
みなさんはポイントをどう活用していますか? 「ポイントは資産」という言葉を参考に、自分に合った消費の方法について考えてみてはいかがでしょうか。
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【番組情報】
番組名:『TOPPAN FUTURISM』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/futurism/
■1兆8千億円相当のポイントが発行
現在発行されているポイントは約1兆8千億円相当に上り、3年後には2兆2千億円規模になると予想されています。南沢が「ポイントを貯めているが、いろいろな種類のポイントカードがあるので財布がパンパンになる」と話す一方で、小川は「非現金派だからクレジットカードに貯まるポイントがメイン」と明かします。
番組では「ポイントを使用しているか」について街頭インタビューを行ったところ、約8割の人が「ポイントを貯めている」と回答。多くの人にポイントが浸透していることがわかりました。
小川:ただインタビューの回答にもあったように、ポイントの種類が多く管理が面倒であったり、使用するには手間がかかったりと、「ポイントは得するけど、使わなくていいや」と感じている人も多いですよね。もともとポイントカードはそれぞれの店舗で発行していたので、行きつけの店が10店舗あれば10枚のポイントカードを持たなくてはいけない。最近ではTポイントのように共通ポイントにして、店側がお客さんを送り合えるようなポイントシステムがどんどん普及しています。
南沢:Tポイントはいろいろな場所で使えるので、利用可能な場所を目指して行くようになってきました。
小川:バラバラよりも共通化していろいろな場所で使える仕組みの方が、みなさんにとってのメリットがあると思います。ただ、少しずつ共通化はされてきているものの、今はまだバラバラで、カードを使っている人もいればアプリを使う人もいるなど多用なので、これからはポイントシステムを簡素化していく必要があると思います。
■消費税増税に合わせたポイント還元の課題
今年10月の消費税増税に合わせ、政府は景気対策の一環としてクレジットカードやQR決済などキャッシュレスでの買い物を対象に“ポイント還元”を検討しています。
このキャッシュレス化は、お金がどのようにまわっているかを可視化して、脱税を防ぐという国の思惑があるなか、消費者が「レジ待ち時間の改善」や「現金を持ち歩かなくて済む安全性」など、利便性を高めるキャッシュレス化にしなければいけないと小川は言います。
しかし、キャッシュレス化を推進する一方で、消費税増税による買い控えの恐れもあるため、国は消費税増税分の2パーセント相当をポイントで返す策を検討しています。しかし、この政策にはいろいろな問題があるようです。
小川:この政策では、はじめに店を大型店舗・中小規模の店舗・小型店舗に分けるんですが、そのなかで大型規模の店舗はポイント還元の対象にならないんです。そうなると「大型規模ってどれくらいの規模なのか」などの定義が曖昧になり、どの店なら2パーセントのポイント還元を受けられるのか、混乱を招く可能性があります。また、店側もレジでポイントを還元できるように改修しなければなりません。改修するための補助金は国から出ますが、もう10月まで時間がないので、裏側では消費税増税に合わせたポイント還元でバタバタしているのが現状です。
■毎年、ポイント喪失の総額は数百億円単位
冒頭でポイントを貯めていると話した南沢ですが、有効期限切れなどで「あまりポイントを使っていない」とも。実は、毎年、総額数百億円単位でポイントが喪失しているのだとか。
小川:実はポイントを貯めても使っていない人がけっこういますよね。ある程度ポイントが貯まらないと使わない人が多いんだろうなと思います。また、ポイントは有効期限があるものとないものがあります。今は有効期限がないポイントも出てきているので、そういうものだと貯めやすいけど、無期限のポイントは企業側からすると管理が厄介で、「いつかこのポイントが使われる」ということで、発行している分を財務的にカウントしておかなければいけないんです。そのため、ポイントを発行しても全く使われないと企業には負担になってしまいます。
南沢:そうなんですね!
小川:ポイントの保持者と発行側の思惑はいろいろありますが、ポイントは消費促進になっているので、「貯めたら使う」というサイクルがまわってないと、消費者にとっても企業にとってもお互い良い関係になりません。
■「ポイントも資産」と考えるクセを
これからますます多様化するポイントサービス。私たちがうまく付き合っていくには「ポイントも資産」という考えが必要だと小川は言います。
小川:新興国などではAmazonのポイントの方が、自国の通貨よりも信頼されている場所もあります。現金も仮想通貨もポイントも、モノと交換できるという意味においては、総じて貨幣と共通する面もあるんです。だって、ポイントでコーヒーがもらえたりするわけだし。
南沢:確かに。ついついポイントはお金ほど大切にしてこなかったです……。
小川:お金って有効期限がないから捨てないけど、ポイントは捨ててしまう場合もある。でも、ポイントもそういう意味では資産であり、ポイントが共通で使える場所が増えれば、いろいろなモノと交換できる可能性も増えます。加えて、いろんなモノと交換できるバリエーションが多ければ多いほど、そのポイントは価値を持ち、より現金に近くなると思います。「ポイントも資産」という考えを持ち、生活において、消費しながらポイントを貯め、使うことを取り入れることが大切ではないでしょうか。
みなさんはポイントをどう活用していますか? 「ポイントは資産」という言葉を参考に、自分に合った消費の方法について考えてみてはいかがでしょうか。
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番組名:『TOPPAN FUTURISM』
放送日時:毎週日曜 21時-21時54分
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