J-WAVEでオンエア中の『~JK RADIO~ TOKYO UNITED』(ナビゲーター:ジョン・カビラ)のワンコーナー「THE HIDDEN STORY」。10月19日(火)のオンエアでは、ラッパーのSKY-HIさんが、無料配信したミックステープや12月に発売予定の新作について語りました。
■無料ミックステープを公開
メジャーデビュー5周年のアニバーサリーイヤーを迎えたSKY-HIさん。まずは8月7日(火)から8月20日(月)まで無料配信したミックステープ『FREE TOKYO』について伺いました。
SKY-HI:ミックステープは、アメリカとかで本編のアルバムではないものを気軽に作って、自分の音楽や自分自身の宣伝を、音楽でやる。タダでばらまいて、それで有名になってツアーをまわったりとか、次の有料の作品を出したときに買ってくれるファンができたりとか、「デモをまく」という作業ですよね。僕も10年前、18歳のとき、ラップを始めたばかりのときにデモCDを作って、クラブをまわって、レギュラーで出してくれるクラブのイベントを見つけたりしていたので、もう一回それをやりたくなったんです。自分自身の根っこの部分のプロモーション、俺の存在のプロモーションです(笑)。実際にラップを入れたのって1週間ないと思うし、制作にかけた時間だけでいうと、とんでもなく短いんだけど、なんとなく「数年越しの自分」みたいなものもあるから、5年間溜めていた自分の本質が出てきたものかもしれないです。
■独自のアプローチで表現
『FREE TOKYO』に収録されたナンバー『The Story Of "J"』について以下のように教えてくれました。
SKY-HI:大ヒットしたチャイルディッシュ・ガンビーノの『This Is America』は、アメリカの銃社会について歌った曲。俺はそのひとつの法と表現者の距離感について歌いたいことがあったので、歌を作る人間のポジションとして、去年『キョウボウザイ』という主観的な曲を作ったんです。ただ主観の曲を歌うと、その歌を聴かないで、それに対する主観を言いたい人しかついてこないんですね。曲として聴いてくれることはほぼなかったから、それよりもエンターテインして徹底したストーリーテリングで、お話を聞くように、聞いた人が誰でも「これ国の話だな」とわかるレベルでやったら、関心を持ってくれる率は増えるだろうと思いました。雑に言うと「意識高い系の人はポジティブ派もネガティブ派も聴いてくれるけど、普通に生活してたままに音楽を聴いている人には届かないんだな」と思ったので、『The Story Of "J"』を作ったし、「こういうことを歌うの面白いな」という人がたくさん増えてくれれば、より音楽の世界は面白くなると思います。
■世界で地位が高まる音楽家
SKY-HI:アメリカは今どうなっているかというと、ケンドリック・ラマーがピューリッツァー賞をとったり、チャンス・ザ・ラッパーが地元の中学校に寄付したりしてます。ほかにも、CDリリースをしていないチャンスが、「俺じゃ、グラミーダメなの?」って広告をあげたら、グラミーの歴史を変えて、CDリリースをしていないアーティストなのにグラミー賞をとるとか、彼らは影響力が確実にでかい。日本以外のすべての国では音楽家の影響力がどんどん増していってる。日本でこれだけ影響力が縮んでいくとどうなるかというと、才能がめちゃくちゃある人はどんどん海外に行って、才能があって日本にいたい人だったら、音楽をやらなくなっちゃいますよね。たとえば米津くん(米津玄師さん)とか……。米津くんはどっちみち音楽やるかな(笑)。でも、あのくらい絵が描ける人だったら「音楽は日本では無理だから絵に集中しよう」ってなるかもしれないですよ。
■新作は研ぎ澄まされたポップな内容
12月にリリースされるアルバム『JAPRISON』は、どのような作品なのでしょうか?
SKY-HI:これは「ジャパン」、「プリズン」で「JAPRISON」もそうですけど、もうひとつ「Japanese rap is on!」(日本発のラップだっていくぞ!)っていう、ダブルミーニングです。『JAPRISON』は、より研ぎすまされたものになると思うし、逆によりポップになると思う。ポップっていうのは、階段を下りたところにあるんじゃなくて、上りきった、一番とがったもの、研ぎすまされたもののことを本当はポップというはずだと思うんです。いま自分ができる一番のポップを、一番とがった形でやれれば、「HIP-HOPとしてもJ-POPとしてもすごい作品だ」ってみんなが言ってくれるものになるんじゃないかなと思うんです。ただ、いま絶賛レコーディング中で、自信満々に「完璧なのできました!」っていうテンションじゃなくて、「作らなきゃな」というほうが強いので、このくらいで勘弁してください(笑)。
【番組情報】
番組名:『~JK RADIO~ TOKYO UNITED』
放送日時:毎週金曜 6時-11時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■無料ミックステープを公開
メジャーデビュー5周年のアニバーサリーイヤーを迎えたSKY-HIさん。まずは8月7日(火)から8月20日(月)まで無料配信したミックステープ『FREE TOKYO』について伺いました。
SKY-HI:ミックステープは、アメリカとかで本編のアルバムではないものを気軽に作って、自分の音楽や自分自身の宣伝を、音楽でやる。タダでばらまいて、それで有名になってツアーをまわったりとか、次の有料の作品を出したときに買ってくれるファンができたりとか、「デモをまく」という作業ですよね。僕も10年前、18歳のとき、ラップを始めたばかりのときにデモCDを作って、クラブをまわって、レギュラーで出してくれるクラブのイベントを見つけたりしていたので、もう一回それをやりたくなったんです。自分自身の根っこの部分のプロモーション、俺の存在のプロモーションです(笑)。実際にラップを入れたのって1週間ないと思うし、制作にかけた時間だけでいうと、とんでもなく短いんだけど、なんとなく「数年越しの自分」みたいなものもあるから、5年間溜めていた自分の本質が出てきたものかもしれないです。
■独自のアプローチで表現
『FREE TOKYO』に収録されたナンバー『The Story Of "J"』について以下のように教えてくれました。
SKY-HI:大ヒットしたチャイルディッシュ・ガンビーノの『This Is America』は、アメリカの銃社会について歌った曲。俺はそのひとつの法と表現者の距離感について歌いたいことがあったので、歌を作る人間のポジションとして、去年『キョウボウザイ』という主観的な曲を作ったんです。ただ主観の曲を歌うと、その歌を聴かないで、それに対する主観を言いたい人しかついてこないんですね。曲として聴いてくれることはほぼなかったから、それよりもエンターテインして徹底したストーリーテリングで、お話を聞くように、聞いた人が誰でも「これ国の話だな」とわかるレベルでやったら、関心を持ってくれる率は増えるだろうと思いました。雑に言うと「意識高い系の人はポジティブ派もネガティブ派も聴いてくれるけど、普通に生活してたままに音楽を聴いている人には届かないんだな」と思ったので、『The Story Of "J"』を作ったし、「こういうことを歌うの面白いな」という人がたくさん増えてくれれば、より音楽の世界は面白くなると思います。
■世界で地位が高まる音楽家
SKY-HI:アメリカは今どうなっているかというと、ケンドリック・ラマーがピューリッツァー賞をとったり、チャンス・ザ・ラッパーが地元の中学校に寄付したりしてます。ほかにも、CDリリースをしていないチャンスが、「俺じゃ、グラミーダメなの?」って広告をあげたら、グラミーの歴史を変えて、CDリリースをしていないアーティストなのにグラミー賞をとるとか、彼らは影響力が確実にでかい。日本以外のすべての国では音楽家の影響力がどんどん増していってる。日本でこれだけ影響力が縮んでいくとどうなるかというと、才能がめちゃくちゃある人はどんどん海外に行って、才能があって日本にいたい人だったら、音楽をやらなくなっちゃいますよね。たとえば米津くん(米津玄師さん)とか……。米津くんはどっちみち音楽やるかな(笑)。でも、あのくらい絵が描ける人だったら「音楽は日本では無理だから絵に集中しよう」ってなるかもしれないですよ。
■新作は研ぎ澄まされたポップな内容
12月にリリースされるアルバム『JAPRISON』は、どのような作品なのでしょうか?
SKY-HI:これは「ジャパン」、「プリズン」で「JAPRISON」もそうですけど、もうひとつ「Japanese rap is on!」(日本発のラップだっていくぞ!)っていう、ダブルミーニングです。『JAPRISON』は、より研ぎすまされたものになると思うし、逆によりポップになると思う。ポップっていうのは、階段を下りたところにあるんじゃなくて、上りきった、一番とがったもの、研ぎすまされたもののことを本当はポップというはずだと思うんです。いま自分ができる一番のポップを、一番とがった形でやれれば、「HIP-HOPとしてもJ-POPとしてもすごい作品だ」ってみんなが言ってくれるものになるんじゃないかなと思うんです。ただ、いま絶賛レコーディング中で、自信満々に「完璧なのできました!」っていうテンションじゃなくて、「作らなきゃな」というほうが強いので、このくらいで勘弁してください(笑)。
【番組情報】
番組名:『~JK RADIO~ TOKYO UNITED』
放送日時:毎週金曜 6時-11時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
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