J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)のワンコーナー「MORI BUILDING TOKYO PASSPORT」。10月11日(木)のオンエアでは、東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」に注目しました。 便器が作品になる、驚きのアートとは。
■マルセル・デュシャン作品が、フィラデルフィアから150点!
マルセル・デュシャンは、1887年フランスに生まれ。1968年に逝去しました。はじめて油彩画を手がけたのが15歳。当時フランスで起きていた、印象派などの新しい芸術活動にも取り組むものの、1912年秋に絵画をやめ、フランスからニューヨークに渡り帰化します。日用品本来の使い方から切り離して芸術作品として意味づける「レディ・メイド」という作品を生み出します。デュシャンは大量生産された既成品から機能を奪い取り、オブジェとして捉え、美術の概念を変えました。例えば「便器」も、「泉」という名のオブジェになっています。
マルセル・デュシャンは、1887年フランスに生まれ。1968年に逝去しました。はじめて油彩画を手がけたのが15歳。当時フランスで起きていた、印象派などの新しい芸術活動にも取り組むものの、1912年秋に絵画をやめ、フランスからニューヨークに渡り帰化します。日用品本来の使い方から切り離して芸術作品として意味づける「レディ・メイド」という作品を生み出します。デュシャンは大量生産された既成品から機能を奪い取り、オブジェとして捉え、美術の概念を変えました。
チェスに没頭したデュシャンは、ローズ・セラヴィという女性の別人格をもち、女装してチェスに参加したり、作品を発表したことも。芸術と生活の垣根をなくすチャレンジをした芸術家でした。
今回の「マルセル・デュシャンと日本美術」は、1部でフィラデルフィア美術館が有する世界に冠たるデュシャン・コレクション計150余点によって、彼の創作活動の足跡を辿ります。2部では、もともと西洋とは異なった社会環境のなかで作られた日本の美術の意味や、価値観を浮かび上がらせることによって、日本の美の楽しみ方を新たに提案する展覧会です。
デュシャンの絵画・彫刻・版画・写真・直筆メモなどを多数所有するフィラデルフィア美術館から貴重な作品が150点程来日しています。ガラスの作品も多いため、フィラデルフィア美術館以外で見られる貴重な機会です。
■デュシャンの作品を観て、日本のものづくりとの共通性を発見する
2部構成になっている展覧会は、第1部「デュシャン 人と作品」でデュシャンの作品を、第2部「デュシャンの向こうに日本がみえる。」ではデュシャンの考えと日本の美術を照らし合わせて、東京国立博物館が所有する国宝・重要文化財を含む日本美術作品を観ることができます。東京国立博物館研究員・松嶋雅人さんに展覧会について詳しく訊きました。
松嶋:初めてデュシャンを知った人は「何だこれは?」という形で、かなり頭を揺さぶられるはず。そういったショックを受けた時点で、今まで観てきた、知っていたような日本の美術が、何か違ったように見えるんじゃないか。そんな気づきを与えられたらと、日本美術を第2部に展示しています。もともと美術・芸術という言葉は明治時代に作られ、その概念は西洋からやってきました。日本の作品は、西洋とは価値観も美意識も、作られ方・考え方も違います。デュシャンの考え方・表現活動に関係する形でテーマ設定をすると、もしかすると日本の美術も同じように観られるのではないかと、このような展示の構成にしました。人類が作ったものとして共通性もあるでしょうし、地域や時代を隔て、全く違った見方をすることで、本当の意味での価値観の多様性にも気づいてもらえたらと思います。
■デュシャン作品と日本美術の同時展示は日本だけ
今回のデュシャン展は、韓国・ソウルやオーストラリア・シドニーも巡回します。しかし、日本美術との対比は東京国立博物館のみでの展示。会場の展示構成は、フィラデルフィア美術館の担当者と相談しながら進めた、こだわりのある演出になっています。
松嶋:今回の展示は、デュシャン初期の油絵から遺作まで、すべてほぼ時系列でご覧いただけます。しかし、それではつまらないので、最初に「『泉』で西洋小便器を見せたい」とお願いしたんですけど、それは却下されました。そこで、自転車の車輪が現れて「不思議なことをする作家さんだな」という印象をもって、最初の油彩画から順に追って観ていただくという構成になりました。
会場一部を除いて写真撮影も可能です。無料のWi-Fiを使用する音声プログラムは、スマートフォンで聴く仕組みになっています。「マルセル・デュシャンと日本美術」は、上野の東京国立博物館・平成館で12月9日(日)まで開催されます。休館日は毎週月曜です。
また、J-WAVEの無料会員組織「J-me」会員または新規会員の方限定で、入館料100円OFFになる「お得なクーポン」をプレゼント中です。ほかにも、キュレーターの解説を聞きながら歩く、30名様の貸し切りの展覧会を、11月6日(火)に「マルセル・デュシャンと日本美術」で実施します。ご希望の方は応募フォームよりエントリーしてください。
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【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■マルセル・デュシャン作品が、フィラデルフィアから150点!
マルセル・デュシャンは、1887年フランスに生まれ。1968年に逝去しました。はじめて油彩画を手がけたのが15歳。当時フランスで起きていた、印象派などの新しい芸術活動にも取り組むものの、1912年秋に絵画をやめ、フランスからニューヨークに渡り帰化します。日用品本来の使い方から切り離して芸術作品として意味づける「レディ・メイド」という作品を生み出します。デュシャンは大量生産された既成品から機能を奪い取り、オブジェとして捉え、美術の概念を変えました。例えば「便器」も、「泉」という名のオブジェになっています。
マルセル・デュシャンは、1887年フランスに生まれ。1968年に逝去しました。はじめて油彩画を手がけたのが15歳。当時フランスで起きていた、印象派などの新しい芸術活動にも取り組むものの、1912年秋に絵画をやめ、フランスからニューヨークに渡り帰化します。日用品本来の使い方から切り離して芸術作品として意味づける「レディ・メイド」という作品を生み出します。デュシャンは大量生産された既成品から機能を奪い取り、オブジェとして捉え、美術の概念を変えました。
チェスに没頭したデュシャンは、ローズ・セラヴィという女性の別人格をもち、女装してチェスに参加したり、作品を発表したことも。芸術と生活の垣根をなくすチャレンジをした芸術家でした。
今回の「マルセル・デュシャンと日本美術」は、1部でフィラデルフィア美術館が有する世界に冠たるデュシャン・コレクション計150余点によって、彼の創作活動の足跡を辿ります。2部では、もともと西洋とは異なった社会環境のなかで作られた日本の美術の意味や、価値観を浮かび上がらせることによって、日本の美の楽しみ方を新たに提案する展覧会です。
デュシャンの絵画・彫刻・版画・写真・直筆メモなどを多数所有するフィラデルフィア美術館から貴重な作品が150点程来日しています。ガラスの作品も多いため、フィラデルフィア美術館以外で見られる貴重な機会です。
■デュシャンの作品を観て、日本のものづくりとの共通性を発見する
2部構成になっている展覧会は、第1部「デュシャン 人と作品」でデュシャンの作品を、第2部「デュシャンの向こうに日本がみえる。」ではデュシャンの考えと日本の美術を照らし合わせて、東京国立博物館が所有する国宝・重要文化財を含む日本美術作品を観ることができます。東京国立博物館研究員・松嶋雅人さんに展覧会について詳しく訊きました。
松嶋:初めてデュシャンを知った人は「何だこれは?」という形で、かなり頭を揺さぶられるはず。そういったショックを受けた時点で、今まで観てきた、知っていたような日本の美術が、何か違ったように見えるんじゃないか。そんな気づきを与えられたらと、日本美術を第2部に展示しています。もともと美術・芸術という言葉は明治時代に作られ、その概念は西洋からやってきました。日本の作品は、西洋とは価値観も美意識も、作られ方・考え方も違います。デュシャンの考え方・表現活動に関係する形でテーマ設定をすると、もしかすると日本の美術も同じように観られるのではないかと、このような展示の構成にしました。人類が作ったものとして共通性もあるでしょうし、地域や時代を隔て、全く違った見方をすることで、本当の意味での価値観の多様性にも気づいてもらえたらと思います。
■デュシャン作品と日本美術の同時展示は日本だけ
今回のデュシャン展は、韓国・ソウルやオーストラリア・シドニーも巡回します。しかし、日本美術との対比は東京国立博物館のみでの展示。会場の展示構成は、フィラデルフィア美術館の担当者と相談しながら進めた、こだわりのある演出になっています。
松嶋:今回の展示は、デュシャン初期の油絵から遺作まで、すべてほぼ時系列でご覧いただけます。しかし、それではつまらないので、最初に「『泉』で西洋小便器を見せたい」とお願いしたんですけど、それは却下されました。そこで、自転車の車輪が現れて「不思議なことをする作家さんだな」という印象をもって、最初の油彩画から順に追って観ていただくという構成になりました。
会場一部を除いて写真撮影も可能です。無料のWi-Fiを使用する音声プログラムは、スマートフォンで聴く仕組みになっています。「マルセル・デュシャンと日本美術」は、上野の東京国立博物館・平成館で12月9日(日)まで開催されます。休館日は毎週月曜です。
また、J-WAVEの無料会員組織「J-me」会員または新規会員の方限定で、入館料100円OFFになる「お得なクーポン」をプレゼント中です。ほかにも、キュレーターの解説を聞きながら歩く、30名様の貸し切りの展覧会を、11月6日(火)に「マルセル・デュシャンと日本美術」で実施します。ご希望の方は応募フォームよりエントリーしてください。
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番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
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