29年、増収増益！ ドン・キホーテが「ネットショッピング」に対抗できたワケ

J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』（ナビゲーター：サッシャ・寺岡歩美）のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。8月23日（月）のオンエアでは、日経BP総研上席研究員の品田英雄さんをお迎えし、ドン・キホーテの躍進の秘密について伺いました。


■29年連続で増収増益のドン・キホーテ

先日、宅配ロッカー事業に参入することを発表するなど、ここ最近ドン・キホーテに関するニュースが注目を集めています。

サッシャ：なぜ、ここにきてドン・キホーテがニュースを騒がせているんですか？
品田：たぶん儲かっていることが一番だと思います（笑）。伝統あるスーパー「西友」を買収するのではないかと噂されたり、渋谷のドン・キホーテ跡地周辺に大型ビルを建設して、ドン・キホーテの店舗はもちろん、他の小売店やオフィス、さらにホテルが入ると言われたりしています。

ドン・キホーテはこの5年で売り上げが1.5倍に伸びており、今期中には売上高が1兆円を超え、1兆円企業になる見通しです。

品田：ドン・キホーテは29年連続で増収増益を続けています。特にここ5年は伸びが大きく、多分その理由は来日する外国人観光客と強く結びついています。例えば外国から大型客船で沖縄へ来る外国人観光客の半分以上は、国際通りのドン・キホーテと100円ショップのザ・ダイソーに行っています。ドン・キホーテは買い物の楽しさを教えてくれているところが人気の理由なのかなと思います。

あらためてドン・キホーテの魅力について伺うと、「思いがけないものを見つけられる喜び」だと品田さん。「スーパーブランド物もあれば、怪しげな商品もあるところが、ドン・キホーテの楽しさかな」と語っていました。


■「ネットショッピング」に対抗できたワケ

サッシャ：ドン・キホーテが躍進する背景には何があるのでしょうか？
品田：「モノ消費」から「コト消費」へ変わっていったことが、理由の一つだと思います。この10年でインターネットショッピングが台頭しましたよね。「安く買える」「家でも買い物ができる」などのネットショッピングの便利さに、小売は対抗できないことがたくさんありました。でも、（ドン・キホーテのように）お店に行くと楽しいということが分かったと思うんですよね。買い物って人間の喜び、本能だと思います。それをドン・キホーテはわかっていて、楽しさを追求しているんだと思います。


■ドン・キホーテのデジタル戦略とは？

今後、ドン・キホーテはどのような戦略を考えているのでしょうか。

品田：ドン・キホーテはデジタル戦略を打ち出しています。例えば来店する車のナンバーを認識して駐車場のゲートを自動的に開けるとか、会計時にベルトコンベアに載せるとすぐに会計の金額が出るとか、店舗内を歩くたびにウォーキングコインが貯まるアプリをつくるなど、「店頭に来れば楽しい」ということを謳っています。一方で、オンラインでも販売は縮小すると言っています。今の小売りのやり方とは逆の方向に行くことで、売り上げを伸ばそうとしています。今期中にタイのバンコクに進出すると言っていますが、これが海外でも通用するか興味深いですね。

お店だからこそ味わえる楽しさを追求するドン・キホーテ。これから、どのようなサービスで私たちを驚かせてくれるのでしょうか。

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【番組情報】
番組名：『STEP ONE』
放送日時：月・火・水・木曜 9時－13時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/