J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』（ナビゲーター：クリス智子）。7月10日（水）のオンエアでは、コピーライターの山﨑博司さんが登場。山﨑さんが関わった子ども向けの道徳の絵本『答えのない道徳の問題 どう解く? 』について訊きました。
■新人時代は1回に100本のコピー
山﨑さんは博報堂のコピーライターで、これまでTCC最高新人賞や、ACCグランプリを受賞しています。
クリス：コピーを作るときには、色々な角度があると思うのですけど、どんなことに一番気をつけていますか？
山﨑：僕が考えているのは、メッセージを届ける相手のことを考えるということです。一般の人にどういう言葉を投げかけたら、どんな反応をしてくれるのか、どんな心の動きをしてくるのかを考えて、そういう視点で商品やブランドをどう切り取っていくか心がけています。
クリス：一般というのが大多数で、見えたり見えなかったりするのはありますが。
山﨑：自分の母親だったり近しい人を想像して、「この人だったらこういうふうに変化してくれるかな」と考えていますね。
クリス：コピーライターの仕事ってどれぐらいの量を考えるのですか？
山﨑：新人の頃は「1回のうち100本はもって来なさい」といわれて、何回も訓練していって、「だいたいこういうところが響くんじゃないか」とか、「こういうふうにするといいんじゃないか」というのがだんだん体に染みてくる。そうやって経験を積んでいくとすぐ出せるようになります。
クリス：100本ノックの時代があっての今なんですね。
山﨑：そうですね（笑）。
■子どもが生まれたのがきっかけ
そんな山﨑さんは、子どもに向けた本でありつつ、一緒に大人も考えられる本『答えのない道徳の問題 どう解く?』（ポプラ社）に関わりました。
クリス：春から道徳が教科になったタイミングに向けてだと思うんですが、これまで授業ではあったけど、評価がつくことになったんですよね。
山﨑：そうですね。（道徳に）評価をしていいのかなというのもあったり。
クリス：本ではたとえば「ついていい嘘とついちゃいけない嘘ってどう違うんだろう」とか「人数が多いほうが正しいとどうしていえるんだろう」とか、ぱっと答えにくい質問がでてきて、「たべもの」「びょうどう」「せいぎ」「いのち」などの項目があるんですけど。例えばいじめでも「殴られたり蹴られたりしてないのに痛いのはなんでなんだろう？」とか。これはきっともっと項目があったんでしょうね。
山﨑：たくさんありましたね。その中で13個のテーマに絞って載せています。
クリス：どういう思いでこの話ははじまったんですか？
山﨑：これは3人でつくっているんですけど、3人とも仕事仲間で、ちょうど皆、子どもが3年くらい前にできて、子育てをしているときに、今いじめとか問題が色々あるじゃないですか。「不安だよね」というところで、「何か僕たちでできないかな」というきっかけではじまったんです。今の子どもたちって人の立場に立って考えたり、多様性という言葉があるんですけど、考えられてないんじゃないか、それを考えるツールが必要なんじゃないかというところから企画を出していって、その中で「本がいいんじゃないか」というところからポプラ社さんと出会って、本を作っていきました。
クリス：大人同士もそういうところってあまり話題にならない、時間を費やさないというところはありますよね。
山﨑：「いじめよくないよ」と言われても、「何でいじめはよくないのか」って親や先生と議論する機会がないんじゃないかと思って。
クリス：前半は問いかけがありまして、後半はその問いかけに対して色々な声を載せています。谷川俊太郎さん、池上 彰さん、尾木直樹さん、ミッツ・マングローブさんなどいらっしゃいますが、お作りになって反響はどうですか？
山﨑：デザインもきれいにしているので、お子さんたちからは「カッコイイ、おしゃれ、話したくなる」という意見や、ある女の子は「考えを伝えたいけど自分の思いを答えにできなくて泣いちゃった」とか。大人からは「自分の子どもがまさかこんなことを考えているなんて」と実感される方がすごく多くて、作ってよかったなと思いますね。
『答えのない道徳の問題 どう解く? 』特設サイトもあり、さまざまな人が自分の回答を書いたり、もっと質問したりすることもできます。山﨑さんは第2弾も考えていると語っていました。親子や学校で語り合うきっかけとしてもオススメの一冊『答えのない道徳の問題 どう解く? 』、ぜひ手にとってみてください。
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【番組情報】
番組名：『GOOD NEIGHBORS』
放送日時：月・火・水・木曜 13時－16時30分
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
■新人時代は1回に100本のコピー
山﨑さんは博報堂のコピーライターで、これまでTCC最高新人賞や、ACCグランプリを受賞しています。
クリス：コピーを作るときには、色々な角度があると思うのですけど、どんなことに一番気をつけていますか？
山﨑：僕が考えているのは、メッセージを届ける相手のことを考えるということです。一般の人にどういう言葉を投げかけたら、どんな反応をしてくれるのか、どんな心の動きをしてくるのかを考えて、そういう視点で商品やブランドをどう切り取っていくか心がけています。
クリス：一般というのが大多数で、見えたり見えなかったりするのはありますが。
山﨑：自分の母親だったり近しい人を想像して、「この人だったらこういうふうに変化してくれるかな」と考えていますね。
クリス：コピーライターの仕事ってどれぐらいの量を考えるのですか？
山﨑：新人の頃は「1回のうち100本はもって来なさい」といわれて、何回も訓練していって、「だいたいこういうところが響くんじゃないか」とか、「こういうふうにするといいんじゃないか」というのがだんだん体に染みてくる。そうやって経験を積んでいくとすぐ出せるようになります。
クリス：100本ノックの時代があっての今なんですね。
山﨑：そうですね（笑）。
■子どもが生まれたのがきっかけ
そんな山﨑さんは、子どもに向けた本でありつつ、一緒に大人も考えられる本『答えのない道徳の問題 どう解く?』（ポプラ社）に関わりました。
クリス：春から道徳が教科になったタイミングに向けてだと思うんですが、これまで授業ではあったけど、評価がつくことになったんですよね。
山﨑：そうですね。（道徳に）評価をしていいのかなというのもあったり。
クリス：本ではたとえば「ついていい嘘とついちゃいけない嘘ってどう違うんだろう」とか「人数が多いほうが正しいとどうしていえるんだろう」とか、ぱっと答えにくい質問がでてきて、「たべもの」「びょうどう」「せいぎ」「いのち」などの項目があるんですけど。例えばいじめでも「殴られたり蹴られたりしてないのに痛いのはなんでなんだろう？」とか。これはきっともっと項目があったんでしょうね。
山﨑：たくさんありましたね。その中で13個のテーマに絞って載せています。
クリス：どういう思いでこの話ははじまったんですか？
山﨑：これは3人でつくっているんですけど、3人とも仕事仲間で、ちょうど皆、子どもが3年くらい前にできて、子育てをしているときに、今いじめとか問題が色々あるじゃないですか。「不安だよね」というところで、「何か僕たちでできないかな」というきっかけではじまったんです。今の子どもたちって人の立場に立って考えたり、多様性という言葉があるんですけど、考えられてないんじゃないか、それを考えるツールが必要なんじゃないかというところから企画を出していって、その中で「本がいいんじゃないか」というところからポプラ社さんと出会って、本を作っていきました。
クリス：大人同士もそういうところってあまり話題にならない、時間を費やさないというところはありますよね。
山﨑：「いじめよくないよ」と言われても、「何でいじめはよくないのか」って親や先生と議論する機会がないんじゃないかと思って。
クリス：前半は問いかけがありまして、後半はその問いかけに対して色々な声を載せています。谷川俊太郎さん、池上 彰さん、尾木直樹さん、ミッツ・マングローブさんなどいらっしゃいますが、お作りになって反響はどうですか？
山﨑：デザインもきれいにしているので、お子さんたちからは「カッコイイ、おしゃれ、話したくなる」という意見や、ある女の子は「考えを伝えたいけど自分の思いを答えにできなくて泣いちゃった」とか。大人からは「自分の子どもがまさかこんなことを考えているなんて」と実感される方がすごく多くて、作ってよかったなと思いますね。
『答えのない道徳の問題 どう解く? 』特設サイトもあり、さまざまな人が自分の回答を書いたり、もっと質問したりすることもできます。山﨑さんは第2弾も考えていると語っていました。親子や学校で語り合うきっかけとしてもオススメの一冊『答えのない道徳の問題 どう解く? 』、ぜひ手にとってみてください。
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【番組情報】
番組名：『GOOD NEIGHBORS』
放送日時：月・火・水・木曜 13時－16時30分
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/
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