J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「ZOJIRUSHI MORNING INSIGHT」。5月2日(水)のオンエアでは、「電子レシート」の普及に向けたアクションに注目。電子レシートの実証実験からキャッシュレス社会のインフラを提案するクラウドキャスト株式会社代表取締役・星川高志さんにお話を伺いました。
■「Staple」って?
クラウドキャストが提供しているサービスのひとつ「Staple(ステイプル)」。どのようなサービスなのでしょうか?
星川:経費精算は非効率の塊だと思っています。事業をやっていて、中小企業は特に、紙とエクセルを使った経費精算を行っている方が多いわけですが、「Staple」を使うと、スマホで完結したり、チャットボットがAIで先回りしたり、あとはリアルタイムで処理をされてピークを月末ではなく平準化する仕組みを作っています。
たとえば、ある社員が交通費としてICカードを使った場合、乗車履歴をアプリから入手してクラウドで処理したり、AIを利用してお客さんの訪問先を事前にチェックし、ミーティング終了後に先回りして交通費を予測できるような機能を計画しているとのこと。
■「建て替えがなくなる世界」
また、クラウドキャストが提供する「Stapleカード」は、会社のお金を使えるので「建て替えがなくなる世界を想定している」と星川さんは言います。
経費の申請をクラウドで行うことで、どのような効率化が可能なのでしょうか?
星川:交通系ICカードを使ったときに多い、定期券との重複も抜いて申請ができます。それによるキャシュフローの軽減が年間2000万円ほどです。「Stapleカード」を使うと、さらに送金手数料がゼロになる世界が作り出せるので、年間500万くらいの削減が見込まれます。
「Stapleカード」はプリベイドの仕組みを使ったものです。法人クレジットカードに似ていますが、与信をつけられる大企業向けだったものを、与信のつかないプリペイド方式にしたことで、スタートアップや起業したての人でも使え、従業員だけではなく、アルバイトスタッフや外国人スタッフにも配ることが可能になります。
■実証実験で見えた新たな価値
「Staple」の仕組みを使い、今年1月に東京都町田市で、電子レシートの実証実験も行われました。25社が参加し、経済産業省主導でコンビニ、スーパー、ドラッグストアでアプリを繋いで実験。いままで小売のなかだけで閉じられた店舗間で繋がりのある消費行動履歴のデータを得ることができるなど、新たな価値も生み出しています。
電子レシートの課題について、星川さんは以下のように話しました。
星川:標準化は完了しても普及が課題です。2年前から普及活動を行っていますが、キャッシュレスと一緒にやるのがひとつの解だと思っています。キャッシュレスな社会になっているのにレシートだけが紙で残るのはおかしな話なので、キャッシュレスと同時に電子レシートも普及させたいと思っています。
北欧、韓国、中国など、抜きん出てキャッシュレス化が進む国に比べて、普及が遅れている日本ですが、先日、経済産業省がキャッシュレス社会実現に向けた指針を示しました。「キャッシュレス・ビジョン」と呼ばれる指針は、一体どのようなものなのでしょうか?
星川:キャッシュレス社会のメリットであったり、具体的な施策をいろいろと書いてあるんですけど、ひとつの大きなポイントとしては、2020年の東京オリンピック、2025年の大阪万博があります。そこまでに20パーセントから40パーセントを目指す。その後、80パーセントキャッシュレス社会を目指すと、野心的なビジョンが書かれています。普及に向けてのさまざまな施策や具体的なメリットを、消費者、事業者、あと小売のみなさんなど、いろいろな方向でしていくのが重要になってくると思います。
白紙の領収書などもなくなり、経費の透明性が増し、行動履歴などでAIが経費か経費じゃないかも判定できる時代が来るかもしれません。税務申告で電子レシートが受け入れられるような変化も求められますが、電子レシート普及により、私たちの生活がより便利になることを期待したいですね。
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【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/
■「Staple」って?
クラウドキャストが提供しているサービスのひとつ「Staple(ステイプル)」。どのようなサービスなのでしょうか?
星川:経費精算は非効率の塊だと思っています。事業をやっていて、中小企業は特に、紙とエクセルを使った経費精算を行っている方が多いわけですが、「Staple」を使うと、スマホで完結したり、チャットボットがAIで先回りしたり、あとはリアルタイムで処理をされてピークを月末ではなく平準化する仕組みを作っています。
たとえば、ある社員が交通費としてICカードを使った場合、乗車履歴をアプリから入手してクラウドで処理したり、AIを利用してお客さんの訪問先を事前にチェックし、ミーティング終了後に先回りして交通費を予測できるような機能を計画しているとのこと。
■「建て替えがなくなる世界」
また、クラウドキャストが提供する「Stapleカード」は、会社のお金を使えるので「建て替えがなくなる世界を想定している」と星川さんは言います。
経費の申請をクラウドで行うことで、どのような効率化が可能なのでしょうか?
星川:交通系ICカードを使ったときに多い、定期券との重複も抜いて申請ができます。それによるキャシュフローの軽減が年間2000万円ほどです。「Stapleカード」を使うと、さらに送金手数料がゼロになる世界が作り出せるので、年間500万くらいの削減が見込まれます。
「Stapleカード」はプリベイドの仕組みを使ったものです。法人クレジットカードに似ていますが、与信をつけられる大企業向けだったものを、与信のつかないプリペイド方式にしたことで、スタートアップや起業したての人でも使え、従業員だけではなく、アルバイトスタッフや外国人スタッフにも配ることが可能になります。
■実証実験で見えた新たな価値
「Staple」の仕組みを使い、今年1月に東京都町田市で、電子レシートの実証実験も行われました。25社が参加し、経済産業省主導でコンビニ、スーパー、ドラッグストアでアプリを繋いで実験。いままで小売のなかだけで閉じられた店舗間で繋がりのある消費行動履歴のデータを得ることができるなど、新たな価値も生み出しています。
電子レシートの課題について、星川さんは以下のように話しました。
星川:標準化は完了しても普及が課題です。2年前から普及活動を行っていますが、キャッシュレスと一緒にやるのがひとつの解だと思っています。キャッシュレスな社会になっているのにレシートだけが紙で残るのはおかしな話なので、キャッシュレスと同時に電子レシートも普及させたいと思っています。
北欧、韓国、中国など、抜きん出てキャッシュレス化が進む国に比べて、普及が遅れている日本ですが、先日、経済産業省がキャッシュレス社会実現に向けた指針を示しました。「キャッシュレス・ビジョン」と呼ばれる指針は、一体どのようなものなのでしょうか?
星川:キャッシュレス社会のメリットであったり、具体的な施策をいろいろと書いてあるんですけど、ひとつの大きなポイントとしては、2020年の東京オリンピック、2025年の大阪万博があります。そこまでに20パーセントから40パーセントを目指す。その後、80パーセントキャッシュレス社会を目指すと、野心的なビジョンが書かれています。普及に向けてのさまざまな施策や具体的なメリットを、消費者、事業者、あと小売のみなさんなど、いろいろな方向でしていくのが重要になってくると思います。
白紙の領収書などもなくなり、経費の透明性が増し、行動履歴などでAIが経費か経費じゃないかも判定できる時代が来るかもしれません。税務申告で電子レシートが受け入れられるような変化も求められますが、電子レシート普及により、私たちの生活がより便利になることを期待したいですね。
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放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/
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