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「忍者」と今の若者は近い存在?共通する価値観とは?

「忍者」と今の若者は近い存在?共通する価値観とは?

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「Koh Gen Do WORDS ALIVE」(ナビゲーター:安藤桃子)。10月27日(金)のオンエアでは、「忍者」をテーマにお送りしました。

「98.7%」というほぼ100%に近い数字。これは、海外10の国と地域を対象に調査した「忍者を知っています」と答えた外国人の割合です。キャラクターやマンガ、映画などでも認知度の高い忍者ですが、この調査をしたのは一昨年できたばかりの、日本忍者協議会です。

事務局長の立石邦博さんが、2010年ごろ、外国人観光客に忍者好きが多いことをテレビで知り、元観光庁長官の溝畑宏さん、三重県知事の鈴木英敬さんの3人で「日本の忍者を海外に発信する」という目的で2015年に設立したのが日本忍者協議会です。

欧米を筆頭に海外各地で忍者を知るきっかけはさまざまですが、やはり「忍者ハットリくん」や「NARUTO -ナルト-」のようなアニメや映画、ゲームが多く、さらには、専門の研究者もいます。コンテンツの影響で聖地として日本に訪れるきっかけになる外国人も多いそうです。

日本忍者協議会では、忍者をインバウンドの起爆剤に使いたいという地域や自治体へ、ガイドブックの提供やノウハウの提供なども行えるようにしています。例えば、手裏剣投げや忍者衣装を着てもらうといった簡単なことから始め、段階を踏みながら公共施設を作るといった流れができればと思っているそうです。

先日、三重大学が来年2月に実施する大学院入試で、「忍者・忍者学」を選択科目に設けたと報じられました。この「忍者学」について三重大学国際忍者研究センター准教授、高尾善希さんは「三重大学は地域とともに研究する一環として、来年から大学院の専攻過程に忍者学を打ち出しています。やがては忍者の知識を蓄えて貰い地域の文化の発展に活躍してもらうために立ち上げていきます。また忍者学は文理問わず研究することができる分野で、文系の先生が古文書を読むだけでなく、理系の先生が理系の観点から研究することもできる訳です。例えば、狼煙(のろし)や火矢の実証実験であったり…。総合大学の強みを出せる研究分野なんじゃないかと思います」と語りました。

高尾さんは、忍者は今の若者に近いマインドを持っていたと言います。「忍びの日本文化は、我慢して努力するという意味合いがあります。それと関連して『忍生(にんしょう)』という『生きて帰ってくることを尊ぶ』という意味をもつ言葉があります。武士は死ぬことを尊びますが、忍者は生き恥をさらしても生きて帰ってくるという価値観があるためです。また、忍術書では『主君に盲目的に服従するのではなく、主君を選べ』と言っていて、自立性や独立性を重んじるところなどは今の若い人に、分かりやすくておもしろいと思います」と説明しました。

コンテンツとして今後、世界に向けてさらに広がりを見せそうな忍者ですが、外国にはない日本人ならではの価値観を伝える役割も果たしそうです。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「Koh Gen Do WORDS ALIVE」
放送日時:毎週金曜 24時-24時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/wordsalive/

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