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いきものがかり水野良樹が桜を見て気付かされたこと

いきものがかり水野良樹が桜を見て気付かされたこと

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「SUNRISE FUNRISE」(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「FUTURE DESIGNERS」。10月22日(日)のオンエアでは、いきものがかりの水野良樹さんをお迎えしました。

現在、いきものがかりは“放牧中”で、メンバーが個々で活動をしています。水野さんは、作詞・作曲活動をする傍ら、J-WAVEの番組「SONAR MUSIC」(21時~24時)の木曜日にも出演しています。

さらに、水野さんには今年、第一子が誕生。水野さんは「息子は自分に似ていて、僕も息子もつむじが二つあって。母にもつむじが二つあって、三世代でつむじが二つあるんです」とうれしそうに語っていました。息子さんが誕生したことで、曲作りにおいて変わってきたことがあるそうです。

水野:今までは、“永遠”ということはなくて、必ず終わりがくることを意識して書いてたんです。自分一人の人生の中で考えが止まってたんですけど、息子が生まれることによって、自分が死んだあとのことも考えるようになったんです。
レイチェル:なるほど!
水野:息子が自立していく未来のことも考えるようになりました。大人は子どもが持っている可能性を綺麗に書いてしまいがちだけど、子どもたちは大人が知らない苦労や社会的な難題に向き合っていかないといけないから、ひとりで幸せになる強さを持たないといけないんです。そこで、どういう言葉を投げかけていけばいいのか、と思うようになりました。

さらに、水野さんはこの度、阿久悠さんが遺した「愛せよ」の歌詞にメロディーを付けたのだとか。阿久悠さんが活躍していた当時に比べると、音楽の聴かれ方は変わってきていますが、現代の音楽の役割についてお聞きしました。

水野:ポピュラーミュージックには「語られる歌」と「歌われる歌」の二つがあると思うんです。鑑賞物として魅力を語られるような「語られる歌」がある一方、芸術的に優れているかどうかということよりも…死んだ両親を思い出すとか、結婚式の花束贈呈で使った歌で思い出深い、といったように、それぞれの人々の物語に結びつくような「歌われる歌」は少ないのかなって思います。“音楽という広場”だけではなくて、”社会という広場”に接続してるような歌がどうしたら作れるのかなって、よく考えます。
レイチェル:そういった意味では、東日本大震災や熊本地震のときに、音楽に救われたっていう方も多いですよね。
水野:東日本大震災のときに印象的だったのは、僕らの曲の中に「YELL」という曲があって、サビが「さよならは悲しい言葉じゃない」っていう言葉なんです。作った本人は悲劇的な別れを経験されている方々が目の前にいて、その方々に向かって歌えるんだろうか、って迷った瞬間があったんです。そしたら、中学生の皆さんが避難所で「YELL」を合唱するって聞いて、自分というちっぽけな存在よりも、歌の方が誠実というか、歌の方が信じられるって思いました。

と語りました。その後、水野さんは、桜が咲いているのを見て、歌に対するある思いを感じたそうです。

「桜は植物だから人間を楽しませてやろうとか、励ましてやろうとして咲いてるわけじゃないんです。でも、見る方は『あんなに大変なことがあったけど、桜がまた咲いてくれた』とか『今はいない人と、一年前は見ていた』とか、自分が補ってほしい感情と桜が良い距離をとってくれて、桜ってすごいと思ったんです。歌もそのような存在になれるっていうことを思って、当時の混乱のなかで、自分は曲を作ることに集中すればいいんだと思いました」と振り返りました。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「SUNRISE FUNRISE」
放送日時:毎週日曜 6時-9時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sunrise/

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