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「なんでもっと早く来てくれなかったの」児童労働の現実

「なんでもっと早く来てくれなかったの」児童労働の現実

J-WAVE平日20時からの番組「JAM THE WORLD」(水曜ナビゲーター:安田菜津紀)のワンコーナー「BREAKTHROUGH!」。5月18日の放送では「児童労働」をテーマに、2014年ノーベル平和賞を受賞したインドの人権活動家、カイラシュ・サティヤルティさんの特別インタビューをお届けしました。

私たちが日頃なかなか意識しない「児童労働」。18歳以下の子どもが、法律で禁止されている危険・有害な仕事に従事させられ、労働のために教育を受けられなかったり、心や体に傷を負ったりする社会問題です。国際労働機関の発表によると、現在、世界で9人に1人以上の子どもが児童労働を強いられているという現実があります。

この現実に立ち向かったのが、現在62歳になるインドの人権活動家カイラシュ・サティヤルティさん。1980年までは大学の講師をしていましたが、人権活動家に転身。これまでに8万5,000人以上を過酷な労働や人身売買から解放した功績が認められ、2014年にノーベル平和賞を受賞しました。

インドではカースト制度がいまだ強く根付いており、児童労働をさせられている子どもの数は少なくとも1,500万人、その多くがカースト制度の低い階級に属する子どもだと言われています。しかし、児童労働は過去の問題だという人も多く、社会的な危機感が低いのが現実。マフィアや犯罪者と戦う中で2人の仲間の命を失い、カイラシュさん自身も襲われて怪我をしたり、放火されたりと、まさに命がけで問題の解決に取り組んできたそうです。そんな活動の中で、特にカイラシュさんの心を大きく動かした、2人の女の子の言葉を教えてくれました。

「15歳で母親になったコロンビアの女の子。何度もレイプされて、子どもの父親もわからない。彼女に『あなたは解放されたよ、自由になったよ、学校に行こう』と言うと、彼女は目に涙を溜めて『遅すぎだわ』と言ったんです。『もし私を助けたいのであれば、息子を助けて。息子に教育を受けさせてほしい。私はもう遅すぎるから』と」(カイラシュさん)

また、家族何世代にもわたって採石場で強制労働をさせられていた7歳の女の子に言われた「なんでもっと早く来てくれなかったの?」という言葉。この女の子は解放されたとき、カイラシュさんから「甘いよ」と渡されたバナナを見て、「これってどんな種類の玉ねぎなの?」と、皮を剥かずにバナナをかじったといいます。バナナを見たことがない子どもがいる…児童労働がいかに危機感を持って取り組まなければならない問題なのか、カイラシュさんは改めて認識したと語りました。

「『なんでもっと早く来てくれなかったの』この言葉は、私たち一人ひとりに向けられている言葉」とナビゲーターの安田菜津紀。私たちにできることとは一体何なのでしょうか。

「児童労働はどこかの国でだけ起きている問題ではなくて、グローバルな問題だという意識を持つことが大事だと思います。子どもの仕事を大人の失業者に回せばいいじゃないかと言う人もいますが、なぜ子どもが苦しんでいるのかといえば、子どもの労働力が大人よりも、もっと安く使えるからなのです。そういったことに気づく感覚、センスを養うことが私たちに求められていることです。洋服やアクセサリー、携帯電話などのさまざまな端末、サッカーボール、おもちゃ……消費者が安い商品を求める限り、児童労働の問題は解決されません」(カイラシュさん)

「私たちは孤立した世界に住んでいるわけではない。いろいろな問題が絡み合っています。グローバル化した世界に住んでいるということは、私たち全員が児童労働の問題に責任を負っている」と話すカイラシュさん。たとえば、自分が買い物をするとき、手に取った商品が児童労働に関わっていないか意識を向けてみる、児童労働の問題解決に取り組む団体の活動をサポートするなど、まずはできることから行動に移す大切さを教えてくれました。

【関連サイト】
「JAM THE WORLD」公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

「最後まで闘いたい」津田大介、故・竹田圭吾の思いを代弁(2016年01月12日)
https://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/01/post-1223.html

『漱石のことば』の著者・姜尚中さん 「漱石の時代と現代は似ている」(2016年04月13日)
https://www.j-wave.co.jp/blog/news/2016/04/100.html

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