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King Gnuの勢喜遊 & Yohji Igarashiがフジロックで初ライブ! 新井和輝がふたりに感想を聞く

King Gnuの勢喜遊 & Yohji Igarashiがフジロックで初ライブ! 新井和輝がふたりに感想を聞く

King Gnuの勢喜遊(Dr)と、トラックメーカー/DJのYohji Igarashiの新ユニット勢喜遊 & Yohji Igarashiが、「FUJI ROCK FESTIVAL '25」(フジロック)の出演エピソードを語った。

勢喜遊 & Yohji Igarashiのふたりが登場したのは、7月29日(火)放送のJ-WAVE『SPARK』。注目のアーティストが曜日ごとにナビゲーターを務める番組で、火曜ナビゲーターはKing Gnuの新井和輝が担当している。

勢喜遊がYohji Igarashiと音楽を始めた経緯

今回は、勢喜遊とYohji Igarashiがゲストとして登場。

Yohji Igarashiは、プロデューサー、トラックメーカー、DJ。HIYADAMのメインサウンドプロデューサーを務めるほか、さまざまなアーティストへの楽曲提供やリミックスも手がけ、自身の名義でも4枚のEPを発表している。また2022年5月には、アメリカを拠点にアジアのカルチャーシーンを世界中に発信するメディアプラットフォーム・88risingより、新しい学校のリーダーズ(ATARASHII GAKKO!)『Pineapple Kryptonite (Yohji Igarashi Remix)』を全世界リリース。

勢喜とYohji Igarashiによるユニット「勢喜遊 & Yohji Igarashi」は、7月25日(金)から27日(日)に開催された「FUJI ROCK FESTIVAL '25」に出演し、大きな注目を集めたばかりだ。

新井:もともと、ふたりの出会いはODD Foot Worksだったってこと?

勢喜:出会い自体はそうだね。

新井:俺からすると、気付いたら一緒にやってるっていう印象だった。ODD Foot Worksで遊が叩いていて、そこで「トラックメーカーのYohji君って人がいるんだよね」みたいなことだけ聞いていて。広告の音楽を制作したあたりから、ふたりで活動って感じだったよね。経緯ってどういう感じだったの?

勢喜:俺はダンスミュージックというか、ベースミュージックというか、そういうものに興味があったんだけど音楽的なノウハウがないから、そういうのを聞ける人がいいなって思っていて。そうしたらYohji君がそっちに精通していると知って、それで声をかけてみた。

新井:遊から「やってみようよ」って声をかけたんだね。

Yohji:そうそう。初めて一緒にやったのは2023年だったかな。遊君からそういう音楽がやりたいって話は以前から聞いていて。

勢喜:そうだね。今回のフジロックがきっかけとなって、本気でやりましょうっていう感じになりました。

新井:気付いたらフジロックのRED MARQUEE の深夜、SUNDAY SESSIONのステージに立ってたからね。すごいことだよ!

勢喜:実現すると思わなかったからね。

Yohji:4月ぐらいは「大丈夫かな?」みたいな感じだったよね(笑)。

新井:とんとん拍子というか、そういうのって進むときは進むよね。スタッフたちも「やるぞ!」って空気になったわけじゃん。本当によかったね。

勢喜:「やればできる」って、これなんだって思った(笑)。

Yohji:フジロックも、ライブをやったことがない僕らをあんないいところ、あんないい時間にブッキングしてくれて。本当に賭けですよね。

新井:ブッキングする側からしたら、本当だよね。

Yohji:そこに対しても期待以上のものを作って見せたいし、見せなきゃいけないなって意気込みでした。今年はこれにいちばん時間と魂を使って準備してきたので、ようやくできましたね。

Daichi Yamamotoのパフォーマンスに「プロを感じた」

番組では、勢喜遊 & Yohji Igarashiが8月13日(水)に配信リリースする『Tombo feat.Daichi Yamamoto』をオンエアした。フジロックで初披露された本楽曲は、客演にラッパーのDaichi Yamamotoを迎えた1曲となっている。

新井:この曲のライブ、めっちゃよかったよな。

勢喜:よかった! Daichi君がよかったです。

Yohji:プロを感じたね。

新井:Daichi君にオファーしようって決めたのはどのタイミングだったの?

Yohji:Daichiさんと一緒に音楽をやってみたい気持ちはずっとあって、もともと別のトラックがあったんですよ。ただ、それでオファーをかけると決め打ちになっちゃうので、もう1ビート送ってみて、そこからチョイスしてもらおうって流れになりました。

新井:どっちかいいほうを選んでねってことですね。

Yohji:そうです。最終的に、そのもう1ビートがアップデートされて『Tombo』になりました。

新井:そうなんだ! メロディーラインはDaichi君が考えたの?

勢喜:うん。気付いたらいい感じになってた!

Yohji:けっこうデモって感じのビートだったので、こんなに広がるんだって思いました。後半はDaichiさんの歌に合わせて、ビートの彩りを強くしていった感じですね。ガチガチのビートを送ったわけではなかったので、その時点ですげえなって思った。

新井:そもそも、ラッパーに対するトラックの提供ってさ、メロディーラインを指定したりするものなの? それともトラックだけを送るものなの?

Yohji:基本的に、ラッパーにはトラックだけを送るんですけど、そこは関係値によりますね。僕は口出しをしないというか、好きなようにやってほしいタイプです。

新井:そういう感じでやってるんだ。じゃあ、なんとなくの曲の構成はこっちで決めて、バースとフックを考えてもらう感じなんだね。面白いねえ。

Yohji Igarashiが仕事上、避けたい数字は?

番組では「周りの人にはなかなか理解されない、あなただけのこだわり」を「リトル和輝」として紹介。Yohji Igarashiにとってのこだわりは、数字の「4」を避けることだという。

Yohji:音楽を作るときなんですけど、プロジェクトの重さによって書き出しの時間が変わってくるんですね。そのファイルの保存時間の最後が4だと書き出し直すんですよ。

新井:えっ?

Yohji:“逆願掛け”みたいな感じというか、4だとよくない方向に行っちゃうんじゃないかって。

新井:それはすごく平たく言うと、ホテルの4階とか4号室が何となく嫌だなみたいなノリってこと?

Yohji:そう! 本当に気にしたら全部の4を意識することになるんだけど、そうすると生きていることがどんどん窮屈になる(からやらない)。だけど、書き出しだけはやめられなくて、たとえば12時54分に書き出されたファイルはもう1回やり直します。

新井:そこの話なんだ! 書き出しを始めるときが4分なのはオッケー?

Yohji:それはオッケーで、ファイルの保存時間が4はダメ。勢喜遊 & Yohji Igarashiの曲も、保存時間の最後が4の曲はない。この気持ちって、みなさんわかりますよね?

新井:知らないよ(笑)。

勢喜:Yohjiはこだわりでがんじがらめなの。

新井:そんな感じだよねえ。遊的にも感じるところがあるの?

勢喜:写真もね、撮られるとすごく選ぶの。だから今日も「ラジオだけど写真は撮るから気を付けてね」って教えてあげた。

Yohji:遊君は「どれでもいいですよ」って感じだけど、俺は選びたい(笑)。

新井:たしかに、俺らってそういう写真のチョイスに対して誰も何もしないよね(笑)。むしろ、俺らのほうがちゃんと選ばないといけないところがあるかもしれないね。

Yohji:悩んでほしい。そうしたら俺も選びやすいから。というか、ふたりは写真を撮られる機会が多いからね。俺の写真が出ることってほとんどないから一世一代の出来事なわけ(笑)。

新井:ということは、Yohji Igarashiが「セレクトは大丈夫です」となったら売れたってことかな?

Yohji:かもしれない!

新井:自分たちは気にしていない界隈の人間だからね。

Yohji:そっちのほうがかっこいいよね。自分に自信がある感じがする。

新井:いや、でも、実際の写真を見て「写りが悪いな」とは思ってるよ。

Yohji:そんな思いを俺は絶対にしたくなくて(笑)!

新井:そういうことですね(笑)。Yohji君の人となりが知れてよかったです。

君島大空 合奏形態のGREEN STAGE出演は「挑戦だった」

フジロックの2日目、新井は君島大空 合奏形態で出演。勢喜は君島大空 合奏形態のステージについて「本当によかった」と称賛の言葉を送る。

新井:ふたりとも初日から来てたもんね。見てくれててうれしかった。すごいいいステージだったよね。周りの友だちがみんな、よかったって言ってくれたんだけど、君島大空 合奏形態でGREEN STAGEはかなりの挑戦だったと思うの。

勢喜:そうなんだ! 平気そうに見えたよ?

新井:本当に? 俺らはステージの話って、ワンマンのときにSMASH(フジロックを主催している会社)の人からされたの。本番前のチェックが終わったぐらいのタイミングで「フジ(ロック)なんですけど、お昼のGREENはどうですか?」って言われて。その日はワンマンライブだから気合が入ってたんだけど、「GREEN!?」って4人ともなっちゃって。わりとみんな、ほわーっとしたままワンマンライブになったんだけど、それぐらい大きなことだったんだよね。配信もあるし、正直、ここの評価でグループの行く末がわかるステージになりかねないじゃん?

Yohji:そうですね。

新井:それぐらいフジロックのステージって意味がある舞台だからさ。どうなることやらって正直、思ってたんだけど、蓋を開けてみたらすごくいい状態でライブができて、本当によかった。

勢喜:痛快だった!

新井:君島大空 合奏形態って、ルーキーからGREEN STAGEに行ったんだけど、King Gnuもそうじゃん?

勢喜:コロナ禍にね。

新井:そう。貴重な体験を2回もさせてもらってるわけじゃん。すげえありがたいなって思った。遊にも言ったけど、君島から出てるものって枠からはみ出ちゃってるじゃん。それってすごく大事だなって、今回のフジロックで思ったんだよね。いい反応をもらえたことは、いろんな意味で本当によかったなって思う。

番組では、フジロックのライブ音源から、君島大空 合奏形態の『遠視のコントラルト』がオンエアされた。

J-WAVE『SPARK』では、月曜から木曜まで日替わりのアーティストがナビゲーターを務める。放送は24時から。

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2025年8月5日28時59分まで

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番組情報
SPARK
月・火・水・木曜
24:00-25:00