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“今年のベスト級”と大反響の映画『この夏の星を見る』に、『フロントライン』出演の池松壮亮もエール「5年前、大切な時間を失った全ての人に観てほしい」

©2025「この夏の星を見る」製作委員会

“今年のベスト級”と大反響の映画『この夏の星を見る』に、『フロントライン』出演の池松壮亮もエール「5年前、大切な時間を失った全ての人に観てほしい」

7月4日に公開された映画『この夏の星を見る』が、SNS上で反響を呼んでいる。また、話題作『フロントライン』に出演中の俳優・池松壮亮も絶賛のコメントを寄せた。「5年前、大切な時間を失った全ての人に観てほしい」。――ここでは、その全文を紹介する。

若き才能を起用した映画

映画「この夏の星を見る」| 本予告 2025年7月4日(金)公開

同作は直木賞作家・辻村深月の同名小説を映画化したもの。茨城・東京・長崎五島に暮らす、コロナ禍の中高生たちの青春の葛藤と希望をオンライン天体観測「スターキャッチコンテスト」がつないでいく様子を描いている。 本作の特徴のひとつは、キャストやスタッフに次世代の才能を起用したことだ。本作を企画した映画プロデューサーの松井俊之さんは、ラジオ番組であるJ-WAVE『STEP ONE』に出演した際、キャストのオーディションについて<学生だったときにコロナを経験した人たちを含めて、次世代の方でオーディションをして、そのころの経験を語っていただいて、役を決めていきました>と明かしている。マスクを着用した芝居でも目の輝きや表情に力を感じる役者を選んだのだそう。主演を務めたのは、子役時代から実績を持つ桜田ひより。そのほか、大河ドラマ『べらぼう』にも出演した俳優の水沢林太郎といった、今後の飛躍が期待される俳優が出演した。

【参考】「映画プロデューサー」はどんな仕事?『THE FIRST SLAM DUNK』『この夏の星を見る』手がけた松井俊之に聞く

映画監督、脚本家も若手だ。山元環監督は本作が商業映画デビュー作となる。脚本家は、2023年に『ケの日のケケケ』で「第47回創作テレビドラマ大賞」を受賞した森野マッシュ。その背景には、<いまの映画界は、次世代の若い方が出て勝負するというチャンスがあんまりないんですよね><スタッフも若手で「みんなで思いをひとつにして、1個の作品を作り上げる」という意味でチャンスになればいいなという思いがありました>という思いがあったと、松井さんは前述のラジオ出演時に語っている。

また、音楽は映画『ルックバック』の劇伴を手がけたことでも注目を集めたharuka nakamuraが担当。主題歌『灯星』は、haruka nakamuraとヨルシカのボーカル・suisと共作し、みずみずしい映画に華を添えた。

池松壮亮からコメント到着「神秘的で感動的な瞬間を映し出す」

J-WAVEは本作とのコラボレーションで、ポッドキャスト『ハラカド天文部』を配信。山元と森野がホストを務め、桜田ひよりなど映画の出演陣だけでなく、「星」に関わるさまざまな分野のゲストを迎えて「星空の魅力」をお届けしてきた。

7月14日に配信された最終回では、映画に寄せられた感想や、俳優・池松壮亮からのメッセージを紹介。山元が、池松が出演する『フロントライン』と縁を感じた点を語った。以下、ポッドキャストのトーク内容を掲載する映画『この夏の星を見る』公式note(https://note.com/konohoshi_movie/m/m72bc45467b81)より抜粋する。

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山元環、森野マッシュ

山元:そして、公開後本当にたくさんの反響を頂いて。なんと俳優の池松壮亮さんからコメントをいただいています!

この映画は、あの年のまぶしすぎる空や、静かすぎる海を忘れない。マスクの下に覆われた息苦しさや、やりきれなさや、幾多の悲しみを忘れない。

あの夏の夜間の黒に、何億光年先から届く淡く滲む光を探し、懸命に捉える彼女たちの願いが、呼吸が、躍動が、涙が出るほど愛おしい。

映画は5年前を振り返ることで、記憶に奥行きを生み出し、再構築し、そこに新しい意味を与えてゆく。いつしか失われたはずの時間は永遠のように輝き、神秘的で感動的な瞬間を映し出す。

彼女たちのあの夏の記憶は、この世のどんな力にも奪えない。

5年前、大切な時間を失った全ての人に観てほしい。


山元:いや〜、すごいですね……。このコメント全文、声に出して読むと、ぐっとくるものがありますね。ひとつひとつの言葉の重みがあって。あの……こうして、時間が経って、作品が届いて、こうやって言葉をいただけるっていうのは……ほんと、やっててよかったって思いますね。

森野:すごい……感情が溢れてきて、ちょっと泣きそうになりますね……。

山元:しかもなんか、あのときの、まさに「この映画で描いた時間」のことを……ちゃんと感じ取ってくださっていて。

森野:自分たちの中では「これは確かにあったことなんだ」って信じて作っていたけど、それをこうして受け止めて言葉にしてもらえるのって、やっぱり格別ですね……。

山元:池松さん、『フロントライン』にも出演されていて。『フロントライン』、あのダイヤモンド・プリンセス号のね、あの船の中では一体何が起こっていたのかっていう、そういうコロナ禍での本当に衝撃的な出来事を映画化しているものなんですけれども。

【事実に基づく物語】映画『フロントライン』本予告|2025年6月13日(金)公開

僕、観に行きまして、あの……とんでもなく良かったです! DMATの方たちが、未知のウイルス対応をしなくちゃいけないという。最前線で最初に戦っていた人たちの恐怖、見事にその演出といい、カメラワークといい、俳優のみなさんが見事に乗りこなしている。 そして見えないウイルスが見えてくるような感覚。見えてはいないけど、圧迫感、閉塞感みたいなものが伝わってくる。池松さんが最前線で治療を行うドクターなんですけど、本当に池松さんの表情というか、マスクをちょっと外したりする時の顔ね、マスクの跡が残っていたりするんですよ。 お芝居の中にも空気の中にもすべてに温度と色して表現されているというか。この作品の後に僕たちの「この夏の星を見る」が公開されるというのは、なんかすごく縁も感じました、兄弟のような。あらためて『フロントライン』、本当に激オススメなので、ぜひ。で、『フロントライン』観た後に『この夏の星を見る』が、最高の映画体験になると思いますので、この流れでぜひ観に行ってほしいなと思います。
映画好きで知られるBase Ball Bear・小出祐介も<「この夏の星を見る」年間ベスト級によかった……今年の邦画ほんとにすごいな……>と、自身のXで感動をシェア。ポッドキャスト本編および公式noteでは、そうした感想の数々を紹介している。

・ポッドキャストページ


【最終回】山元環&森野マッシュが振り返る、天文部リスナーと過ごした最高の夏!

映画『この夏の星を見る』の公開状況など詳細は公式サイトまで。
(J-WAVE NEWS編集部)

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