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日本の「お花見」独特な点は? 桜が大事な存在になった“転換期”を専門家に聞く

(画像素材:PIXTA)

日本の「お花見」独特な点は? 桜が大事な存在になった“転換期”を専門家に聞く

日本の象徴“桜”と花見の変遷について、農学博士の勝木俊雄さんが語った。

勝木さんが登場したのは、3月25日(火)放送の小黒一三が担当する番組「LOHAS TALK」。

“桜”を特別視する日本

分類学を専門のひとつとする勝木さん。小黒はまず、「桜にはどのくらいの種類があり、世界や日本の分布はどうなっているか」を質問した。

勝木:生物学で生き物を分類するとき、いちばん基本となる単位は「種」というものになります。この単位で数えると、人によって数が違う部分もありますが、桜の仲間としては世界に60から80くらいの「種」が分布しています。そのなかで日本に分布しているのは、約10種といわれています。

小黒:桜は日本の象徴的な花ですが、世界のほかの地域で桜が主流になっている国はあるのでしょうか?

勝木:たとえば、我々がよく食べるさくらんぼも、もちろん桜の仲間ですが、そういった果樹として使われているところは非常に多いです。ただ、国土のなかで自生している桜が多いとか、鑑賞用によく利用されるといった意味で言うと、日本は基本的にどの地域にでも自生している桜がありますよね。また、どこでも鑑賞用に使われているということで、日本のなかで桜の扱いは非常に大きいのかなと思います。

小黒:ひとつの花の種類を全国民で愛でたり、お花見のときにその木の下でお酒を飲んだりする民族というのは、稀なのですか?

勝木:観賞用の植物というのは、桜に限らずいろいろなものがあって、だいたいどこの国にも「国の花」といわれるようなものが存在します。なので、「花を観賞する」というのは、けっこうどの国でもよく見られます。ただ、花見をするときにお酒を飲む、しかも日本のお花見の場合、屋外で不特定多数の人がすごくにぎやかにお酒を飲みますが、そういう(花の)見方をするのはなかなかないですね。

小黒:アジアや中国などでも、あまり見られない光景なんですか?

勝木:そうですね。ただ、最近は日本のお花見文化が広がって、日本以外でもそういうスタイルが多少見られるようになっているとはいわれています。

時代とともに、春の象徴的な存在に

自生する多くの桜の木、大勢でお酒を楽しむ花見など、独自の文化を持つ日本。小黒はさらに、「日本でこんなに桜が大事にされるようになったのは、いつごろからなのか」を訊いた。

勝木:いろいろ変遷がありますが、いちばん大きいのは平安時代です。それまで、鑑賞用の花として利用されていたのは、どちらかというと梅が中心でした。それが、(平安時代に)桜も使われるようになったというのが、まずひとつ大きな転換点だったと思います。

小黒:なるほど。(和)歌などに歌われたのも、桜のほうが多いのでしょうか?

勝木:奈良時代くらいだと梅のほうが多かったのですが、平安時代になると桜が増えてきます。

小黒:不思議なものですね……。

勝木:そもそものお花見というのは、3月3日の「上巳の節句」に梅を使って行うというのが、中国から伝わった文化として始まりました。それが、平安時代になると桜も使われるようになりました。また、最初の奈良時代などには、貴族のあいだで行われているすごく上品なお花見だったわけですが、時代がだんだん変わって江戸時代くらいになると、庶民も参加するものに変化していったのです。

まもなく訪れる花見シーズン。文化の変遷も知り、桜を楽しんでは。

「LOHAS TALK」では、『ソトコト』アドバイザーの小黒一三が、ゲストを迎えて活動のなかにある“ロハス”を探る。放送は月曜~木曜の20時50分ごろから。

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