「お金を使わなくても心が豊かになる究極の裏技」 FP資格を持つ倹約家、サバンナ・八木真澄が伝授

「“お金”があれば幸せになれますか?」をテーマに、かが屋・加賀 翔がトークを展開。お笑いコンビ・サバンナの八木真澄もコメントで登場した。

このテーマでトークを繰り広げたのは、J-WAVEの番組『GURU GURU!』(月曜ナビゲーター:かが屋・加賀 翔)。この番組は、世間の常識や多数派の声、あたりまえの事実をあえて逆の視点と発想でグルグル考えていく“逆転ラジオ”だ。ここでは10月14日(月・祝)にオンエアした内容をテキストで紹介する。

お金があれば幸せになるって当たり前?

加賀は開口一番「お金があったほうがいいのは絶対にそう」と話し、今回のテーマ「“お金”があれば幸せになれますか?」について持論を展開する。

加賀:俺は貧乏で育っているから、絶対に貧乏な経験をしたくないというか。親も楽をさせたい。俺はずっと貧乏だったからお金はあったほうがいい派。うちの両親は離婚していて、一人っ子で母親に育ててもらったんですけど、母親がパート行って僕のご飯を作ったりとか全部やってくれていたんです。俺には大きなオムライスを出してくれて、その向かいに座ってくれた母親が冷ややっこ一丁。この夜を越えたことがあるか? 「お金があれば幸せになりますか?」って、当たり前じゃん。絶対に2人ともオムライスのほうがいいんだから。

番組では事前に「お金があれば幸せになるか?」という質問で街頭インタビューを実施すると、「はい」が100パーセントだったという。

インタビューの回答
「将来、やりたいことを目指せているのもお金があるからこそだから」
「趣味にお金を使いたいタイプなので、お金がないと幸福感があまりないと思う」
「お金がないといろいろな選択肢が狭い。心の自由度も減ってしまうから」
「夢を叶えるにはどうしてもお金が必要」

枕の位置を変えるだけでキャンプに?

この時点では「幸せにはお金が必要」が多数派だが、逆の視点と発想でその考えを覆すことはできないのか。このテーマで興味深い内容を発信している人物として、番組ではお笑いコンビ・サバンナの八木真澄にインタビューを行った。

八木は倹約家でファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定1級の学科試験に合格。今年出版した著書『年収300万円で心の大富豪』(KADOKAWA)は、物価高、低賃金の世を生き抜く最強の術を心構えから具体案まで余すところなく紹介している。

そんな八木にいくつかの質問をぶつけてみた。

Q:収入と幸せは比例しますか?

八木:最初はけっこう比例するんです。僕もお金は苦しかったので、リアルな話をすると(芸人を始めて最初は)給料が5万円だったんですよね。むちゃくちゃ苦しくて。バイトもしていたんですけど、10万円になって次は25万円くらいになったんですよ。ここでめちゃくちゃ楽になって、30万円になったときに「あれ?」って思って。そこから35万円になったんですけどあんまり変わらなかったですね。それはなぜかというと、10万円のときって雨が降っても絶対に電車代をケチって原付でどこまででも行くとか、そういう生活をしていたんですよね。あるラインからお金を稼いで変わるのは車、家になってくるんです。でもいい車に乗ってもなかに入ったらそんなに変わらないし、家もなかに入ったら都心でも郊外でも変わらないじゃないですか。だいたい買いものの大きなものって車、家、腕時計、バッグとか限られているけど、それって直接のおもしろさに繋がらないんです。

Q:年収300万円で幸せは確保できますか?

八木:確保できますね。僕の場合はトレーニングが趣味でもあるので、エニタイムフィットネスという24時間営業のフィットネスジム24時間営業のフィットネスジムに行っているんですけど、定額で全国のジムが使えます。それが大体8千円くらい。あとNetflix。ジムとNetflixあったらほとんど一緒なんです。確かに食べ物は(金額によって)違うんですけど、お酒ってほとんど一緒なんです。たとえばお金持ちの人がめちゃくちゃ高いビールを飲んでいるかっていうと、飲んでないんです。5万円するビールなんて、ほとんどないじゃないですか。ワインとかはあるけど、基本的にビールとか焼酎を飲む人ってそこはそんなに(飲むものが)変わらないんですよね。金額が倍になってもできないこともあって、Netflixで料金が倍になっても新作は見られないですよね。みんな一緒ですよね。サブスクができた状態で、ある程度の人間にとって幸せは平等になっていると感じています。

Q:たくさんお金を使わなくても心が豊かになる裏技は?

八木:最近ハマっているんですけど、高級寿司店のコースの出順を調べて、そのネタを買ってきて、和紙でお品書きを書くんです。ちょっと高い割り箸を使って奥さんと一緒に「やっぱり個室のお寿司屋さんに来たらいいね」って言いながら自宅で食べるお寿司は最高です。あと旅行に行けないときに家族でやっていることは、ハワイアンミュージックをかけてみんなでパンケーキを食べるんです。ハワイに行った気持ちになれるので。それでみんなでハワイの高級ホテルに行った気分になって目を閉じて「やっぱりハワイはいいな」「家族でハワイに来られてよかったね」ってするんですけど、そこで娘が目を開けて「目を開けたら現実だ」って言われました。

Q:お金を使わなくても心が豊かになる究極の裏技は?

八木:最も簡単にできる方法は、枕と布団を普段とは逆にして寝るんです。これを「キャンプ」と呼んでいるんですけど、普段見ている方向と真逆なので景色が変わるんです。これはすごく旅行感があります。あと、寝室の布団をリビングに持って行って寝てみたら普段と全然違うんです。想像力ですごく人生が楽しくなるんです。たとえば自分が持っているカバンも勝手に高価だと思い込むんです。全ては気分なんです。全ては自分自身をイメージしてコントロールするのが大事なんですね。ほかにも、たとえば大阪に行ったら大阪城を走るんですけど、ここって外国の方が多いんです。この人たちは自分の国から飛行機に乗ってホテル代を払って来ているんです。ということはすごい観光地なんです。自分にとっては身近な場所でも、誰かにとっては観光地なんです。この法則で、どこに行ってもこれは誰かの観光地なんです。

八木のコメントを聞いた加賀は「名言だらけだった」と一言。「普段と枕の位置が変わるだけなのにキャンプと呼ぶことで、キャンプにしてしまう。これはすごいことを言ってる」と八木の考え方を絶賛した。

お金持ちになると責任が伴う

番組にはリスナーから多くのメッセージが寄せられた。

リスナー:私はお金がほしいとは思いますが、お金持ちになりたいとは思いません。運良く一攫千金でない限り、お金持ちの人々は常にレベルの高いパフォーマンスを求められ、仕事について考える時間も長くなると思います。私は充実した私生活の上に仕事があるほうがいいので、プライベートの時間をほどよく確保できている今が十分幸せに感じます。

加賀:僕は言ったら、好きなことを仕事にさせてもらってお金も稼いでいます。お笑いだけで飯を食いたいっていうのがまず目標で、初めてお笑いだけで20万円を稼いだ夜は大粒の涙を流しながら給料明細を握りしめていましたね。それは忘れられないけど、今は責任感も確かに増えてきているし、生放送で2時間の番組をやらなきゃいけないとかね。(お金は入ってこないけど)それをやらなくてもいいから勝手に細々とYouTubeでラジオをやるっていうこともできるわけですからね。

また、八木の話を聴いたリスナーからこんなメッセージが届いた。

リスナー:私はどちらかと言えばお金は必要派ですが、少ないお金でも自分を満たす方法はあると思っています。以前、Xで非日常に浸るためにお風呂にトロピカルな入浴剤とヒノキのすのこ、カラフルなジュースを持ってハワイ気分になる漫画がバズっていました。そんな風に自分を満たす方法をたくさん持っていれば幸せだと感じやすいと思います。

加賀:正直、めっちゃわかるんだよな。それで言うと、僕はキャンプというかたき火がしたいけど、なかなかできなくて。たき火って煙を浴びると喉を痛めるから、家のテレビ画面で8時間ぶっ通しの4Kキャンプファイアーみたいな動画を流して、ロウソクを何本か立てて、スピーカーでたき火の音を流して部屋を真っ暗にしてたき火気分を味わっているんだけど、これを外で言わないほうがいいのも何となくわかる(笑)。海の映像と音を流すとか、簡単にそういうことができるから。

「お金があれば幸せになれるか」をリスナーと一緒に考えた加賀は、最後に「いろんな考え方があるけど……」と口を開く。

加賀:億万長者になりたいって思う人のほうが少ないですから、身の程のお金というか、月収何十万円であればうれしいって思いながらみんなやってたりすることもありますよね。けれど八木さんの著書『年収300万円で心の大富豪』を読まないことには話が始まらないですから、J-WAVEでとりあえず1冊買いましょう(笑)。

サバンナ・八木真澄の最新情報は、吉本興業の公式サイトまで。

J-WAVE『GURUGURU』は、毎週月曜~木曜の22時-24時にオンエア。
radikoで聴く
2024年10月21日28時59分まで

PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

番組情報
GURU GURU!
月・火・水・木曜
22:00-24:00

関連記事