乃木坂46・池田瑛紗「歩き方チェック、私もしていただきたい」 ワコール×京セラの技術に興味津々

J-WAVE 『INNOVATION WORLD』では、毎月1名のゲスト講師が登場し、週替わりのテーマで学生向けの授業を実施するコーナー「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」をオンエア中だ。聞き手は、番組ナビゲーターの川田十夢。そしてレギュラー聴講生として、乃木坂46・池田瑛紗も参加する。

9月は株式会社ワコールの主席研究員が講師となり「美しさを可視化する」をテーマに語った。

ここでは、そのオンエアをテキストで紹介する。オンエアは9月22日（金）。

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「人間拡張」をテーマに研究・開発

学生向け授業の講師として登場したのは、株式会社ワコール マーケティング本部　人間科学研究開発センター 主席研究員の坂本晶子さんと、京セラ株式会社 研究開発本部 フューチャーデザインラボの有村汐里さん。

この日のトークテーマは「美しく正しい歩き方をまとう」。まずは有村さんが、フューチャーデザインラボの役割を語った。

有村：フューチャーデザインラボでは、「人間拡張」をテーマにした技術の研究・開発を進めています。人間拡張とは、身近なものにたとえると、聞こえにくいものを聞こえやすくする補聴器や、普段見えないようなものを見えるようにするスマートグラス、重くて持てないものを持てるように助けてくれるパワースーツといった、人の能力を補完・向上させるような技術の総称です。

現在、ワコールとともに、「歩行に関する取り組み」を実施しているそうだ。

有村：こちらも人間拡張のうちの身体の拡張に相当するようなものになっています。フューチャーデザインラボは、人にそっと寄り添って人の能力を拡張するということももちろん、その先のみなさまの日常をより楽しく快適に拡張することを、最大のモチベーションとしている研究部隊です。

なりたい自分に近づけるためのシステム

ワコールと京セラの取り組みは、自分の思う美しいたたずまいに近づくために活用できる。

有村：歩行にフォーカスし、ご自分の思う「なりたい自分」に近づけるためのシステムの開発を進めています。具体的には、歩行をセンシング（※センサを利用して物理量や音・光・圧力・温度などを計測・判別すること）してあげることで、自分自身の歩行を可視化します。また、実際の歩行の物理量を特徴量として解析していきます。

川田：特徴量で人の特徴・個性を拾うわけですよね。

有村：そうです。その方がどういう風に歩いているのか、例えば「アクティブにすごく元気よく、若々しく歩いてらっしゃる」とか、「滑らかな足運びでエレガントに歩かれている」といった歩行の特徴は、ワコール様が持つ4万5000人の膨大なデータを（京セラが）使わせていただいています。センシングの技術とそういった実際の美しさ、歩行の印象を紐づけることが、システムの全体像になります。

川田：たとえば、そういうセンシングのひとつの根拠になる、ディープラーニングの学習材料として、ワコールさんが蓄積したデータはとても魅力的じゃないですか？

有村：おっしゃる通りです。

川田：そういったデータの提供もあるんですか？

有村：実際に今まで蓄積されたデータの中には、三次元のモーションキャプチャーのデータもあります。当社で独自開発しているセンサは頭と腕と脚の左側の3カ所に加速度と角速度のセンサを着けています。そのセンサの情報と三次元計測のモーションキャプチャーの情報を紐づけています。3カ所のセンサだけで全身の姿勢を推定できる、という技術の開発もしています。

川田：とても興味深いです。センサは京セラさんの本領ですよね。

有村：はい。センシングから、またさらにデータの分析、特徴量化、姿勢の推定、印象の評価をするAIというところに踏み込んだ技術開発まで取り組んでいます。

川田：（ワコールの）坂本さんとしては、こういったテクノロジーやセンサをより深く使っていることになっていると思いますが、協業という視点で言うといかがですか？

坂本：感性で出している美しさや印象を人に伝えていくにあたって、やはり技術は必要だと思っています。我々はそうした技術を持たないので、（京セラの技術力は）すごく魅力的です。ともに取り組むことで、いいものが届けられているのではないかと思っています。

川田：面白いつながりです。池田さんもアイドルですからステージに立つとき美しさは意識していますか？

池田：ものすごく意識するようになりました。もともと猫背がちなので、それを直すのに苦労しました。カメラに抜かれるときに自分が気づいていないことも多くて。それをのちにカメラ確認して、自分で「あ、ここ直そう」みたいなことがよくあります。

川田：今日収録していて「姿勢いいな」と思っていたよ。

池田：本当ですか？

川田：それは意識して直したんだ。

池田：意識するようになりました。

歩行という垣根を超えて

両社は最新の技術を使ってどのような未来を作っていくのか。今後の展望について語った。

有村：ワコール様が美を追求するお話を伺えて、私も非常に興味深かったです。その中で得られた膨大なデータや美しさに対するノウハウ・技術と弊社のセンシング技術、また姿勢の推定や動作の印象を評価してあげるというAIの技術、これらを掛け合わせることによって、歩行という垣根を超えて、いまの時代のみなさまがそれぞれお持ちの個性的な美しさ、理想的な美しさに導くための未来を作ってまいりたいと思っております。

川田：共同で開発しているものは、どこかで観たり体験したりできるんでしょうか。

坂本：京セラさんのセンサを使って「歩き姿チェック」というサービスが体験できる場をご用意します。関東ですと10月11日（水）～10月17日（火）に高島屋　横浜店で、関西ですと10月 4日（水）～17日（火）に阪神百貨店　梅田本店で実施します。詳しくは「ワコール サクセスウォーク」で検索いただければと思います。

川田：面白そうです。

有村：京セラ株式会社は10月17日（火）から20日（金）、幕張メッセで開催される「CEATEC 2023」に出展します。そのなかで本日ご紹介した、、歩行をセンシングしたデータから姿勢を推定し3Dアニメーションを作り可視化するという、フィードバックシステムのデモ展示をします。ぜひご興味のある方は足を運んでいただければと思います。

池田：歩き方チェック、私もしていただきたいです。最近ヒールのある靴を履くようになったんですよ。歩きにくいというのもあるので、歩き方がちゃんと正しいのか見ていただきたいです。

川田：そういうのがあるとちょっと楽しいですよね。店舗に行くきっかけにもなります。

毎月1名のゲスト講師が登場して週替わりのテーマで学生向けの授業を実施。未来へのヒントが詰まったコーナー「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」は、毎週金曜日の21時40分ごろからオンエア。