医師で元ストリートダンサー 太田充胤と語る “身体表現”を取り巻く変化と未来像とは?

イノベーションとテクノロジーをテーマに未来を探る、J-WAVEのラジオ番組『INNOVATION WORLD』。AR三兄弟・川田十夢のナビゲートにより、毎週金曜20時から2時間オンエアしている。

そのワンコーナー『Morisawa Fonts ROAD TO INNOVATION』では、各界の最前線で活躍するクリエイターを中心にゲストを迎え、仕事へのこだわりや未来へのビジョン、課題解決のプロセスなどをお届け。そのトーク内容はポッドキャストで配信する他、番組とコラボレーションしているモリサワ内の番組特設サイトで記事も掲載している。

ここではその番組特設サイトから、医師で批評家の太田充胤さんが登場した回の記事の一部を転載。元ストリートダンサーの経験があり、番組のリスナーでもある太田さんが川田から影響を受けたという筆致や、身体表現への考え方・未来などについてトークを繰り広げました。

全文は以下から楽しめる。

・モリサワ内の番組特設サイト
https://ceps.morisawafonts.com/mf-roadtoinnovation/20250404

川田十夢さんのラジオや著書からの影響

『踊るのは新しい体』は、書籍の帯に記載された推薦文を番組ナビゲーター・川田十夢さんが提供しています。

「単にリスナーであるという一方的な関係だけで、帯文を書いていただくという依頼を不躾にもお願いしまして、なんとご快諾をいただきまして。そしてこうやってラジオにも呼んでいただける。私にとって夢のような状況でございます」と太田さん。

踊るのは新しい体 | フィルムアート社

「川田さんの影響を多分に受けてできた」というこの本。太田さんは、川田さんのラジオのみならず著書『拡張現実的』についても「本棚のいいところに置いて、常に読み返しています」と語ります。

川田さんも太田さんの筆致について「結構ラジオ的」という印象だそう。「口語だと伝えやすいけど、文章だとちょっと難しいことっていっぱいあるじゃないですか。それをちゃんと口語的に書いていて」と表現します。

太田さんは、川田さんの著書について「書かれていることのリズムや言葉遊びが、思考をドライブしていくみたいで気持ち良い」と感じ、今回の書籍でもそのような文章を目指したと振り返りました。

『拡張現実的』(川田 十夢)|講談社

身体表現を取り巻く課題

身体表現について、「VTuberが現れたり、初音ミクの現象とか、いろんなテクノロジーが進化している一方で、それらについての批評周りがアップデートされていなかった」と感じていたという川田さん。その中で太田さんの書籍は「ちょうど欲しかった内容でした」と語ります。

太田さんは、「僕は思春期とか多感な頃にニコニコ動画やYouTubeが出てきてという世代で、ダンスがネット上で流通すること、CGのモデルが画面の中で踊ること、そういったことが可能になり始めてきた。そういうときにちょうど真面目にダンスをやっていて」「そういうことを1冊ちゃんと本にしたら面白いんじゃないかというのが、(出版元の)フィルムアート社からいただいたご提案」だったと明かしました。

川田さんは「僕は拡張現実を考えるときに、『半分は体だな』と思ってたんだけど、何を読んでいいかわからない、何から始めていいかわからなかった。けどこの本を読めば、そのポッカリ開いた穴が充足できました」と振り返り、さらに「ちゃんとテクノロジーの話をしている」点も良く、世間での身体表現を取り巻く批評については「現代の話をなんでしないの」と考えていたそう。

太田さんも「ダンスの批評をする人たちは、TikTokとかニコニコ動画で踊ってみたとかやっているものに基本的にはあまり触れない。アカデミシャンは、それは多分業績にならないという(考え)のもある。だから私みたいな“野良でやってる人”たちがそういうところを広げて本にしないといけないという気持ちでやっております」と同じく課題感を感じていたようです。

そんな川田さんが『踊るのは新しい体』の推薦文として寄せたのは

「資産運用より大切なのは身体運用、株主優待より切実なのは幽体のダンス。本書から読み取ったメソッドの数々、とにかく変なことがたくさん書いてあります。」

という文章。いくつかの候補から太田さんは「即決でした」とのことでした。

放送ではさらに太田さんの身体表現やその未来などについて、川田さんがさまざまな角度で掘り下げていきました。全文はコチラ

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