今年4月から、東京藝術大学へ進学すると発表したことが大きな話題となった、乃木坂46の池田瑛紗。彼女は、J-WAVE『INNOVATION WORLD』(ナビゲーター:川田十夢)内のコーナー「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」に、同グループからの卒業を発表している早川聖来からバトンを引き継ぐかたちで、レギュラー出演することが決定した。また10月には、同番組の関連イベントである日本最大級のデジタル・クリエイティブフェスティバル「J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2023」の総合司会を担当することも決まっている。
現役藝大生のメンバーとしてグループ内で唯一無二の存在感を放つ池田だが、国民的アイドルと難関大の学生という二刀流に挑むに至った背景には、どんな経緯や思いがあったのか。また、8月23日に発売される乃木坂46の33枚目シングルで初の選抜入りを果たした心境とは。今回、番組レギュラーおよび、イベントの総合司会を務めるにあたっての意気込みとともに聞いてみた――。
あっという間でした。今年で2年目なのが信じられないくらいです。自分たちが“新人”といわれる段階でなくなってきていることを最近感じるのですが、それが少し寂しくもあります。アイドルの新人期間はかけがえのないものだと思うので。だからこれからは、経験に基づく魅力といいますか。乃木坂46の先輩方のように、初々しさに負けないような強みを持ちたいです。
――強みと言えば、池田さんは今年4月に東京芸術大学へ進学されたことが大きな話題になり、グループ内で現役藝大生のメンバーとして大きな存在感を放っているようにお見受けします。何でも、乃木坂46のオーディションは、浪人中に受けられたそうですね。
そうなんです。もともと、西野七瀬さんの卒業シングル『帰り道は遠回りしたくなる』がリリースされたくらいから乃木坂46のことが好きになり、握手会にも参加していました。その後、浪人1年目の時に開催された乃木坂46 新メンバー募集オーディションに、友だちから勧められたこともあって「受けちゃおう」と思い、エントリーしたんです。
――そしたら乃木坂46に受かったと。
はい。まさか受かると思わなくて。それに、誰にも言わずオーディションに応募していたので、合格が決まったあと、だんだんと冷汗が出てきました(笑)。両親にも事後報告でしたし。
――乃木坂46加入後も藝大を目指し、そして合格したわけですが、乃木坂46の活動と学業を両立しようと思ったのは、どのような理由からなのでしょうか?
実は、乃木坂46に合格した時点で「大学のことは諦めよう」と考えていました。スタッフさんにもその意思を伝えていたのですが、「目指し続けてほしい」と後押ししてくださったんです。乃木坂46に入って気付いたことは、メンバーの個性を尊重してくれるグループだということ。今、大学に通いながら乃木坂46の活動をさせていただいています。
たしかに浪人期間中、一緒に受験勉強をしていた友だちが先に大学に受かったり、進路変更をしていったりと、どんどん仲間が減っていくことはメンタル的に大変な時期もありました。ただ、それ以外の進路が思い浮かばなかったんです。
私は物心つく前から絵がずっと好きで、授業中にノートへ落書きをしているような子でした。絵を描くことは、言い方が合っているのかはわかりませんが、“ライフワーク”といってもいいかもしれません。そんなわけで、今の大学で学びたいと思うようになったのも将来を想像したときに、絵に関連した仕事に就くことが強くイメージできたからでした。なので、乃木坂46に加入した今、完全に未知の生活を送っています(笑)。
――乃木坂46の活動と藝大生の両立に苦労することはありませんか?
グループ活動をする上で、いろいろとサポートをしていただいているんです。なので、それに見合うだけの結果をグループでも学業でも出せるように頑張りたいです。
――8月23日に発売される乃木坂46の33枚目シングルでは、初の選抜入りを果たしました。
今回初めて選抜に入ることができ、ファンの方が喜んでくださっているのが、何よりもうれしかったです。今までの活動の中でファンの方の応援が力になっていましたし、こうやってうれしい報告ができて、少しは恩返しができたのかなと思っています。
――9月からは、ゲスト講師が学生向けの授業を展開するJ-WAVE『INNOVATION WORLD』内のコーナー「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」において、早川聖来さんの後任としてナビゲーターを務めることが決まりました。抜擢された率直な思いを教えてください。
「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」では、ゲスト講師にアートの領域で活躍されている方も出演されるとうかがいました。もともと好きで興味がある分野なので、自分らしさを発揮できたらなと思っています。それに今回、グループの活動でお世話になった先輩の早川聖来さんの後任としてナビゲーターを務めさせていただくということで、早川さんと新しい繋がりができてうれしいです。
――一緒にコーナーを担当する川田十夢さんにはどんな印象を持たれましたか?
お会いするのはこれからなのですが、お話を聞く限り、アーティスティックな方なのかなという印象を受けました。事前の打ち合わせでは、少々強めのツッコミをされる方ともうかがっているので、そのときはどんどん打ち返していきたいです(笑)。とはいえ、ふたりで息を合わせて番組を作っていくことが大事ですから、まずは信頼関係を築いていくところから始めていけたらと思います。
――本番組が、初めてのラジオのレギュラー出演番組になるとのことですが。
そうなんです。同期とプライベートで一緒にいる時は自然体でよくしゃべると言われるんですけど、お仕事の時は緊張してしまって話せなかったり、あまり自分のことを出せなかったりするので、この番組では自分らしさを出していきたいと思います。
――10月には、『INNOVATION WORLD』の関連イベントである日本最大級のデジタル・クリエイティブフェスティバル『J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2023』の総合司会を担当することも決まっています。その意気込みもお願いします。
レギュラー出演させていただいている『小峠英二のなんて美だ!』(TOKYO MX)でもMCを務めさせていただいているので、その経験を活かせればと思います。イベントでは、個性的な方もたくさん出演されるので、自分らしさを出しつつ、周りの皆さんの良さを引き出せるようなMCをしていくことが理想です。
――ナビゲーターインタビューの連載では毎回、テーマに合わせて「おすすめの楽曲」をうかがっています。池田さんには「創作意欲が高まる曲」を教えてほしいです。
ボカロPのcosMo@暴走Pさんが発表した『初音ミクの消失』です。この曲の歌詞は、初音ミクが自分の存在について考えるという内容なんですけど、自分の中で「アイドルに近いな」と勝手に思っていて。聴いていると考えさせられるし、癒されます。それに、メロディラインがとても切なくて、語りの部分が早口言葉みたいな、人間じゃ絶対に言えないような譜割なんです。人間じゃないのに人間を模索しているところが、逆に人間らしさを感じるようで好きですし、なんとなく背中を押される気がします。
――最後に表現者として、アイドルとして、これからどんなことを追求していきたいか教えてください。
乃木坂46のオーディションを受ける前、私の世界は完全に受験一色でしたが、乃木坂46に受かったあとは、乃木坂46という新たな色が加わった生活になりました。私は目の前のことに熱中し過ぎて視野が狭くなることもあります。でも、今年の春から大学に通うようになり、グループの活動と両立する中で、少しずつ視野を広く持てるようになった気がします。今は「世界が広がった」という感覚があるので、その感覚をグループにも何らかの形で還元できたらと思っています。
そして、これからもっと自分の世界を広げていきたいです。私は『エヴァ』(新世紀エヴァンゲリオン)がとても好きなんですけど、庵野(秀明)監督の作品すべてに共通するテーマが「コミュニケーションを諦めない」だと思っているんです。自分の性格的に独りよがりになることもあるのですが、人とのつながりで生まれるものは大きいと感じるので、もっと周りの人たちとよりよいものを生み出していけるように頑張ります。
・J-WAVE『INNOVATION WORLD』公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/
(取材・文=小島浩平)
現役藝大生のメンバーとしてグループ内で唯一無二の存在感を放つ池田だが、国民的アイドルと難関大の学生という二刀流に挑むに至った背景には、どんな経緯や思いがあったのか。また、8月23日に発売される乃木坂46の33枚目シングルで初の選抜入りを果たした心境とは。今回、番組レギュラーおよび、イベントの総合司会を務めるにあたっての意気込みとともに聞いてみた――。
乃木坂46は個性を尊重してくれる─後押しが藝大合格に繋がった
――乃木坂46合格から1年半となります。まずは、この一年半を振り返っての感想から聞かせてください。あっという間でした。今年で2年目なのが信じられないくらいです。自分たちが“新人”といわれる段階でなくなってきていることを最近感じるのですが、それが少し寂しくもあります。アイドルの新人期間はかけがえのないものだと思うので。だからこれからは、経験に基づく魅力といいますか。乃木坂46の先輩方のように、初々しさに負けないような強みを持ちたいです。
――強みと言えば、池田さんは今年4月に東京芸術大学へ進学されたことが大きな話題になり、グループ内で現役藝大生のメンバーとして大きな存在感を放っているようにお見受けします。何でも、乃木坂46のオーディションは、浪人中に受けられたそうですね。
そうなんです。もともと、西野七瀬さんの卒業シングル『帰り道は遠回りしたくなる』がリリースされたくらいから乃木坂46のことが好きになり、握手会にも参加していました。その後、浪人1年目の時に開催された乃木坂46 新メンバー募集オーディションに、友だちから勧められたこともあって「受けちゃおう」と思い、エントリーしたんです。
――そしたら乃木坂46に受かったと。
はい。まさか受かると思わなくて。それに、誰にも言わずオーディションに応募していたので、合格が決まったあと、だんだんと冷汗が出てきました(笑)。両親にも事後報告でしたし。
――乃木坂46加入後も藝大を目指し、そして合格したわけですが、乃木坂46の活動と学業を両立しようと思ったのは、どのような理由からなのでしょうか?
実は、乃木坂46に合格した時点で「大学のことは諦めよう」と考えていました。スタッフさんにもその意思を伝えていたのですが、「目指し続けてほしい」と後押ししてくださったんです。乃木坂46に入って気付いたことは、メンバーの個性を尊重してくれるグループだということ。今、大学に通いながら乃木坂46の活動をさせていただいています。
絵を描くことは「ライフワーク」
――それにしても、志望校に二浪して挑戦するというのはかなり大変なことですよね。たしかに浪人期間中、一緒に受験勉強をしていた友だちが先に大学に受かったり、進路変更をしていったりと、どんどん仲間が減っていくことはメンタル的に大変な時期もありました。ただ、それ以外の進路が思い浮かばなかったんです。
私は物心つく前から絵がずっと好きで、授業中にノートへ落書きをしているような子でした。絵を描くことは、言い方が合っているのかはわかりませんが、“ライフワーク”といってもいいかもしれません。そんなわけで、今の大学で学びたいと思うようになったのも将来を想像したときに、絵に関連した仕事に就くことが強くイメージできたからでした。なので、乃木坂46に加入した今、完全に未知の生活を送っています(笑)。
――乃木坂46の活動と藝大生の両立に苦労することはありませんか?
グループ活動をする上で、いろいろとサポートをしていただいているんです。なので、それに見合うだけの結果をグループでも学業でも出せるように頑張りたいです。
――8月23日に発売される乃木坂46の33枚目シングルでは、初の選抜入りを果たしました。
今回初めて選抜に入ることができ、ファンの方が喜んでくださっているのが、何よりもうれしかったです。今までの活動の中でファンの方の応援が力になっていましたし、こうやってうれしい報告ができて、少しは恩返しができたのかなと思っています。
ナビゲーター抜擢は「早川さんと新しい繋がりができてうれしい」
――9月からは、ゲスト講師が学生向けの授業を展開するJ-WAVE『INNOVATION WORLD』内のコーナー「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」において、早川聖来さんの後任としてナビゲーターを務めることが決まりました。抜擢された率直な思いを教えてください。
「KYOCERA TECHNOLOGY COLLEGE」では、ゲスト講師にアートの領域で活躍されている方も出演されるとうかがいました。もともと好きで興味がある分野なので、自分らしさを発揮できたらなと思っています。それに今回、グループの活動でお世話になった先輩の早川聖来さんの後任としてナビゲーターを務めさせていただくということで、早川さんと新しい繋がりができてうれしいです。
――一緒にコーナーを担当する川田十夢さんにはどんな印象を持たれましたか?
お会いするのはこれからなのですが、お話を聞く限り、アーティスティックな方なのかなという印象を受けました。事前の打ち合わせでは、少々強めのツッコミをされる方ともうかがっているので、そのときはどんどん打ち返していきたいです(笑)。とはいえ、ふたりで息を合わせて番組を作っていくことが大事ですから、まずは信頼関係を築いていくところから始めていけたらと思います。
――本番組が、初めてのラジオのレギュラー出演番組になるとのことですが。
そうなんです。同期とプライベートで一緒にいる時は自然体でよくしゃべると言われるんですけど、お仕事の時は緊張してしまって話せなかったり、あまり自分のことを出せなかったりするので、この番組では自分らしさを出していきたいと思います。
――10月には、『INNOVATION WORLD』の関連イベントである日本最大級のデジタル・クリエイティブフェスティバル『J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2023』の総合司会を担当することも決まっています。その意気込みもお願いします。
レギュラー出演させていただいている『小峠英二のなんて美だ!』(TOKYO MX)でもMCを務めさせていただいているので、その経験を活かせればと思います。イベントでは、個性的な方もたくさん出演されるので、自分らしさを出しつつ、周りの皆さんの良さを引き出せるようなMCをしていくことが理想です。
――ナビゲーターインタビューの連載では毎回、テーマに合わせて「おすすめの楽曲」をうかがっています。池田さんには「創作意欲が高まる曲」を教えてほしいです。
ボカロPのcosMo@暴走Pさんが発表した『初音ミクの消失』です。この曲の歌詞は、初音ミクが自分の存在について考えるという内容なんですけど、自分の中で「アイドルに近いな」と勝手に思っていて。聴いていると考えさせられるし、癒されます。それに、メロディラインがとても切なくて、語りの部分が早口言葉みたいな、人間じゃ絶対に言えないような譜割なんです。人間じゃないのに人間を模索しているところが、逆に人間らしさを感じるようで好きですし、なんとなく背中を押される気がします。
――最後に表現者として、アイドルとして、これからどんなことを追求していきたいか教えてください。
乃木坂46のオーディションを受ける前、私の世界は完全に受験一色でしたが、乃木坂46に受かったあとは、乃木坂46という新たな色が加わった生活になりました。私は目の前のことに熱中し過ぎて視野が狭くなることもあります。でも、今年の春から大学に通うようになり、グループの活動と両立する中で、少しずつ視野を広く持てるようになった気がします。今は「世界が広がった」という感覚があるので、その感覚をグループにも何らかの形で還元できたらと思っています。
そして、これからもっと自分の世界を広げていきたいです。私は『エヴァ』(新世紀エヴァンゲリオン)がとても好きなんですけど、庵野(秀明)監督の作品すべてに共通するテーマが「コミュニケーションを諦めない」だと思っているんです。自分の性格的に独りよがりになることもあるのですが、人とのつながりで生まれるものは大きいと感じるので、もっと周りの人たちとよりよいものを生み出していけるように頑張ります。
・J-WAVE『INNOVATION WORLD』公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/original/innovationworld/
(取材・文=小島浩平)
番組情報
- 『INNOVATION WORLD』
-
毎週金曜20:00-22:00
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