2019年にJ-WAVEのアジア専門音楽番組として誕生した『MUSIX ASIA』が、2023年春から、アジアの国々への「イメージトリップ」に誘う新プログラム『RINREI ASIAN SOUNDSCAPE』(毎週金曜 24:00~24:30)へとリニューアル。毎回アジアの様々な国をフィーチャーし、その土地の人々や文化などとの触れ合いをストーリーに仕立て、音楽とともにお届けする。
旅の水先案内人となるナビゲーターは、『MUSIX ASIA』に引き続き、シンガポールに縁を持つ俳優・金沢雅美が務める。8月18日の放送で訪れた旅先は、タイの首都「バンコク」。ここでは、金沢の語りで展開された空想旅行の模様と、イマジネーションの旅に彩(いろどり)を添えた楽曲と併せてテキスト形式にて紹介する。
【これまでのイメージトリップはコチラ】
日本から約6時間。イマジネーションの旅は、スワンナプーム国際空港に降り立つところから始まる。ボーディング・ブリッジを抜けた瞬間、空港のスケールの大きさに驚いた。旅客ターミナルビルは成田空港のおよそ3倍の広さ。また、シンボリックな管制塔は地上132.2mの高さを誇り、航空マニアから人気のスポットだという。
「さぁ、街までの移動手段は何を利用しよう?」
選んだのは「エアポート・レール・リンク」。始発駅のスワンナプーム空港から終点の「パヤー・タイ駅」までをおよそ27分で結ぶ高速鉄道だ。
カーブも少なく揺れもないため、スーツケースを持つ旅行客にも優しい。日本の電車と変わらない快適な乗り心地のシートに身を委ねつつ、車窓を流れる異国の風景に心を躍らせる。
そんな始まったばかりの旅をそっと盛り上げるように、男女2人組ユニットのミディアムバラードSERIOUS BACON「PROMISE ME」が優しく流れる。
ひとまず、駅からアーケードで繋がったビルの中にあるカフェへ入店し、店内奥のテーブル席へと案内される。ちょっと一休みするだけの予定で飲み物をオーダーしようと思っていたら、刺激的な文字を見つけてしまった。ガパオライス、パッタイ、グリーンカレー……。タイ料理の定番だ。
機内食でお腹が満たされていたはずなのに、急に空腹感を覚え、あとは流れのままに。
「ガパオライスとアイスコーヒーをお願いします」
タイを訪れる度につい食べ過ぎてしまうが、食欲には勝てない。
食欲に負けた罪悪感を慰めるように、YENTED FEAT.ARARYOZI & CHOCOLATE-Tのポップなナンバー「HER」が軽快なメロディーを響かせる。
まずはワットポーへ。地下鉄「MRT」のサナームチャイ駅を出て、白い城壁を左手に歩くこと約5分。入り口が見えてきた。
ワットポーは、ラーマ1世によって建てられたバンコク最古の寺院。正式名称は、ワット・プラ・チェートゥポン・ウィモンマンカラーラーム・ラーチャウォラマハーウィハーン……。何とも長い名前だ。敷地内には本堂や礼拝堂、マッサージ施設などがあるが、お目当ては巨大な黄金の涅槃仏「リクライニングブッダ」。全長46m、高さは15mもあるという。
靴を脱いで寺院の中に入り、涅槃仏にまみえる。ゆっくりとその周囲を一周。堂々としたお顔、優しい目……。どの角度から見ても穏やかな表情に見えるのはなぜだろう。金箔で装飾された優雅な姿にウットリした。
ここで流れるのは、男女5人組のインディーバンドGYM AND SWIMの楽曲「YUUWAHUU」。ゆったりとした曲調と、多幸感を感じさせるコーラスが涅槃仏の柔和な表情を思わせる。
78階のルーフトップにある屋外展望台では、観覧エリアから360度のパノラマビューが楽しめる。特筆すべきは、幅4m×長さ12mと世界最大級のガラス床。既に何人かの人が、その上で写真を撮っている。万が一割れてしまえば314m下の地上まで真っ逆さま……。躊躇していると、隣にいる人が声をかけてきた。
「ここまで来たら、体験するしかないよ」
そして、意を決しガラス床の上に立つ。足元からゾワゾワがあがってきた……。
夜は、ホテルの屋上にあるルーフトップバーへ。ここは屋上とはいえ22階。78階のガラスの床に比べれば低層階であるため、感覚が麻痺して、低いと感じてしまう。バンコクの夜景を堪能しながら、カクテルを一口。南国の甘い香りが、1日の締めくくりを至福の時にしてくれる。来てよかった――。
そんな感慨とともに、人気ロックバンドTILLY BIRDS FEAT.MILLIのナンバー「JUST BEING FRIENDLY」が流れ、バンコクの夜景を思わせる煌びやかなサウンドを響かせる。
(構成=小島浩平)
旅の水先案内人となるナビゲーターは、『MUSIX ASIA』に引き続き、シンガポールに縁を持つ俳優・金沢雅美が務める。8月18日の放送で訪れた旅先は、タイの首都「バンコク」。ここでは、金沢の語りで展開された空想旅行の模様と、イマジネーションの旅に彩(いろどり)を添えた楽曲と併せてテキスト形式にて紹介する。
【これまでのイメージトリップはコチラ】
バンコクの玄関口は成田空港の約3倍の広さ
「さぁ、街までの移動手段は何を利用しよう?」
選んだのは「エアポート・レール・リンク」。始発駅のスワンナプーム空港から終点の「パヤー・タイ駅」までをおよそ27分で結ぶ高速鉄道だ。
カーブも少なく揺れもないため、スーツケースを持つ旅行客にも優しい。日本の電車と変わらない快適な乗り心地のシートに身を委ねつつ、車窓を流れる異国の風景に心を躍らせる。
そんな始まったばかりの旅をそっと盛り上げるように、男女2人組ユニットのミディアムバラードSERIOUS BACON「PROMISE ME」が優しく流れる。
突然のスコールは寄り道のチャンス?
「パヤー・タイ駅」に到着した後はホテルへ向かう予定だったのだが、突然のスコール。バンコクは今雨季。日本から持ってきた頼りない折り畳み傘では、亜熱帯地域特有の猛烈な土砂降りに太刀打ちできない……。そこで、駅周辺で小休止を取ることにした。ひとまず、駅からアーケードで繋がったビルの中にあるカフェへ入店し、店内奥のテーブル席へと案内される。ちょっと一休みするだけの予定で飲み物をオーダーしようと思っていたら、刺激的な文字を見つけてしまった。ガパオライス、パッタイ、グリーンカレー……。タイ料理の定番だ。
機内食でお腹が満たされていたはずなのに、急に空腹感を覚え、あとは流れのままに。
「ガパオライスとアイスコーヒーをお願いします」
タイを訪れる度につい食べ過ぎてしまうが、食欲には勝てない。
食欲に負けた罪悪感を慰めるように、YENTED FEAT.ARARYOZI & CHOCOLATE-Tのポップなナンバー「HER」が軽快なメロディーを響かせる。
涅槃像の優雅な姿にウットリ
2日目の朝は快晴。今日はチャオプラヤー川沿いに佇む三大寺院へ行くことにする。バンコクの定番スポットだ。まずはワットポーへ。地下鉄「MRT」のサナームチャイ駅を出て、白い城壁を左手に歩くこと約5分。入り口が見えてきた。
(画像素材:PIXTA)
靴を脱いで寺院の中に入り、涅槃仏にまみえる。ゆっくりとその周囲を一周。堂々としたお顔、優しい目……。どの角度から見ても穏やかな表情に見えるのはなぜだろう。金箔で装飾された優雅な姿にウットリした。
地上314mの高さに足元がゾワゾワ…
エキサイティングな体験を求めて、地上314mの高さを誇る高層ビル「キングパワー・マハナコーン」へとやってきた。 ここは、商業施設・飲食店・ホテル・住宅などが入った複合施設だ。78階のルーフトップにある屋外展望台では、観覧エリアから360度のパノラマビューが楽しめる。特筆すべきは、幅4m×長さ12mと世界最大級のガラス床。既に何人かの人が、その上で写真を撮っている。万が一割れてしまえば314m下の地上まで真っ逆さま……。躊躇していると、隣にいる人が声をかけてきた。
<画像素材:PIXTA>
そして、意を決しガラス床の上に立つ。足元からゾワゾワがあがってきた……。
夜は、ホテルの屋上にあるルーフトップバーへ。ここは屋上とはいえ22階。78階のガラスの床に比べれば低層階であるため、感覚が麻痺して、低いと感じてしまう。バンコクの夜景を堪能しながら、カクテルを一口。南国の甘い香りが、1日の締めくくりを至福の時にしてくれる。来てよかった――。
そんな感慨とともに、人気ロックバンドTILLY BIRDS FEAT.MILLIのナンバー「JUST BEING FRIENDLY」が流れ、バンコクの夜景を思わせる煌びやかなサウンドを響かせる。
(構成=小島浩平)
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2022年8月25日28時59分まで
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。
番組情報
- 『RINREI ASIAN SOUNDSCAPE』
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毎週金曜24:00-24:30