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「アプリで顔修正」は制限されるべき? 海外では“写真加工”の明記を義務化する法律も

『STEP ONE』ナビゲーターのサッシャと、CHINTAIマスコットキャラクターのチンタイガー

「アプリで顔修正」は制限されるべき? 海外では“写真加工”の明記を義務化する法律も

J-WAVEの番組『STEP ONE』には、気になる海外ニュースをお伝えする「CHINTAI GLOBAL BEATS」というコーナーがある。ここでは2023年5月にオンエアされた同コーナーから、イチオシトピックを紹介する。

【オンエア:2023年5月17日(水)/ナビゲート:サッシャ・大島真帆】  

顔画像の加工が当たり前…そんな世の中を疑問視

画像加工技術が向上し、写真に限らず動画も容易に修正が可能となった昨今。BBCの「Should social media face-altering filters be regulated?(SNSの顔修正は制限されるべきか?)」という記事では、加工画像をSNSで公開しているインフルエンサーが「大幅に自分の特徴を変えているわけではありません。デジタルのメイクアップをしてもらっているイメージ」と答えていた。

Instagram、TikTok、Facebookでも顔を加工できるフィルターが豊富になっており、加工アプリでよく使われている「フェイスチューン」のダウンロード数は2億回を突破している。アプリではしわを消すなどのほか、目の大きさ、形、鼻などを加工することが可能。2年前からは動画の加工にも対応している。

サッシャ:こういうのって、若い人にとってはどうなんだろうと、ずっと言われているわけです。顔を変えることが当たり前になってしまうと、その姿に憧れてしまいますよね。

大島:素顔でコミュニケーションが取りづらくなったりもするんでしょうか?

サッシャ:それもあるでしょうし、現実で画像加工をした姿に整形したくなるとかもあると思います。

BBCの調査結果によると、10代の女性の80パーセントが「13歳までにオンライン上の顔写真を修正したことがある」と答えているそうだ。

サッシャ:ノルウェーでは2021年に写真がレタッチされているかどうかを示すのを義務付ける法律を導入しているんですよ。フランスだとビデオも含めて同じことをやろうとしているんですね。イギリスも同様です。

メイクと画像加工の違いを考える

画像加工対策を広告のみにするのかインフルエンサーの投稿まで範囲を広げるのかは、議論がわかれているという。

サッシャ:「人は見た目じゃなくて知性や性格、価値観が大事です」と言いますけども、記事に書かれている心理学者の研究によると、人の魅力は見た目にかなり頼っているところがあるそうです。そこを考慮したうえで物事を決めていったほうがいいんじゃないか、といった専門家の意見が載っておりました。

大島:程度が難しいですよね。どこから線引きするんだって話になりますし、加工していないことが正しいかと言われると、そういうことではなかったりすると思います。誰が何のために規制をするのかが明確になっていないと賛同する流れにならなそうですよね。

サッシャ:正直言って、雑誌で加工されていない写真なんてないですよ。メイクで隠しきれなかった傷とかシミとかを直してもらうのはどう考えるのかとかね。それは“修正”と言っていいのか、修正したことは悪いのか。アプリで修正したことを残すことは可能だと思うんだけど、「いろんなものを組み合わせて修正しちゃったらどうやって判断するの?」って話ですよね。

アプリで加工ができるようになって何十年と経っているわけではなく、顔の加工を当たり前のこととして育った子どもたちにどんな影響を及ぼすかはわからない。議論は続いていきそうだ。

J-WAVE『STEP ONE』のワンコーナー「CHINTAI GLOBAL BEATS」では、国内ではまだ知られていないニュースや話題をNEW MUSICとともに届ける。放送は月曜~木曜の12時5分ごろから。

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