SUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太とVaundy対談。Vaundyの新曲『まぶた』について語り合ったり、リスナーから寄せられた相談や質問に答えたりした。
2人が登場したのはJ-WAVEで1月19日(木)に放送された『THE KINGS PLACE』。注目のアーティストが曜日ごとにナビゲーターを務める番組で、1月の木曜ナビゲーターは渋谷とVaundyが担当。
SUPER BEAVERとVaundyは1月26日(木)にKT Zepp Yokohamaで開催する「J-WAVE THE KINGS PLACE LIVE 2023 WINTER」で共演する。
・イベント詳細
https://www.j-wave.co.jp/topics/entry_kings22/
渋谷:俺も聴いたんだけど、サビ前、びっくりした。あの構築の仕方ってすごく面白いなって思って。継続してる緊張感を、別の緊張感でぶった切るってめちゃめちゃ面白いなって。
Vaundy:なるほど。
渋谷:ある種の緊張感を継続させながら、高揚感をサビに対して持って行くのは定説だと思うけど、『まぶた』のサビ前は1回ぶった切る。別の緊張感がバンときて、ちょっと前まで継続していた緊張感にふっと戻ることも出て、サビが立つんだよ。
Vaundy:確かに。僕はサビ重視のところが曲を作っていたらあるんで、結構やっちゃうんですけど。特に月9ドラマの曲をやらせてもらうことになるとサビの爆発力って絶対に大事だよなって意識があり、でも中途半端に急にコード進行が変わるのも逆の不快感とか、分からない感覚に陥れちゃう可能性もあるので、「違うものだよ」って見せてあげるのがいいよなってたまにこういうのやったりしますね。
Vaundyは「作ってるときも『これ大丈夫かな?』と思いながらやってはいる」と制作時の心境を明かす。
渋谷:めちゃめちゃ面白かったし、サビが入り込んでくる威力みたいなものがギュッと増してる感じ。明確にサビって分かりやすいじゃない。かなり親切すぎるほどサビじゃん。
Vaundy:そうですね(笑)。
渋谷:あれってすごくいいなと思いましたし、あそこで1回別の映像が入り込んだ感覚というか。ああいうサビがしっかりと立つっていうことはすごく自分の中で新鮮だったし、めちゃくちゃいいなと思った。
Vaundy:確かにJ-POPの定説として、Aメロで使っていたコード進行をサビに持ってくるっていうのがいちばん気持ちいいんですよ。理論的にというか、多くの曲がそういうのが多くて。1番で持って来た予兆を雰囲気そのまま使って、別のメロディー差し替えるって作業なので、多少なりとも変えたとして、キーチェンジとかってそれを打ち壊すじゃないですか。僕がやったのも王道の一個かもしれないけど、ただリズムが意外と1・3で取ってるんで、一瞬コケるんですよね。それで「はい、ここです」ってレッドカーペットをひいてあげる。転んだ先でレッドカーペットがあるみたいな処理かもしれないですね。
渋谷:かなりまんまとって感じだったね。そこの緊張感の使い方がすごく上手だなっていうことと、フックだけで終わらせない感じ。リフが一個入ってきたっていう単純なことじゃない人の引き込み方がすごいと思って。
Vaundy:分かってもらってうれしいですね。
「僕は今大学4年生で卒業したら上京して音楽をするか、地元の会社に就職するかで悩んでいます。高校時代からバンドをやっていて、大学を卒業してからも音楽に挑戦してみたいという気持ちがあり、そのせいか就活もうまくいかず1月になってしまいました。親からは「生活がしんどくなるから音楽は趣味にしておいたほうがいい」と言われたり、なんとなく自分でも不安になったりすることがあります。こういう場合のアドバイスがあったら教えてもらいたいです」
Vaundy:実際、大学1年からバンドをやってたとして、4年で10代のうちに成果が出てないってことは、たぶんまだ何かしらが足りてないってことなんですよ。今、もし1人でやっていくのであれば、手遅れだと思ってて。でもバンドって成長していくものだから10年単位でやっていかないと、コミュニケーション音楽だから難しいと思うんです。でも1人って、できる子は10代からできちゃうんですよ。
渋谷:時代はあるよね。この内容は難しいね。俺も28歳くらいまでバイトしてたから、長く続けた結果、こういう風に質問もらえるようになったみたいなこともあり得るんだけど。すごくナイーブな問題になるかもしれないけど、努力が絶対に報われるとか、信じてやっていれば夢が叶うとかって正直あんまり好きじゃなくて。かなり無責任じゃない。
Vaundy:分かります。僕は努力が大嫌いなんです。勉強を努力している時点でできないことだと思うので、頑張ることじゃないんだよ、音楽って。俺は頑張っているって言うこともあるけど、どっかで楽しんでるから続けられていて。バンドだったらむしろもっとちゃんと時間をかけてやったほうがいいと思う。人が2人になった瞬間に考えることが2倍になるので、それが3人、4人となるとたった4年でクリアできたら、今いるバンドマンはもっとスムーズだと思うから。
渋谷:それは間違いないね。
一方で、Vaundyはリスナーの母親が心配してるのは自分のモチベーションとしてもよくないので、就職活動をするのも手だと言う。
Vaundy:母ちゃんが心配しないなら、いいけど。
渋谷:それを自分の原動力に変えられるスタンスとか性格だったら、とってもいいと思うし。基本的にこれって反対する意見のほうが多いわけじゃない。こういう風に俺らがこういう風に言ったり、お母さんがこう言ってるっていう状況さえも陵駕できるほどの(音楽への)「好き」があったりとかしたら、やるにこしたことはないと思う。
Vaundy:絶対にそうだと思う。
渋谷:でもそれがうまくいくかどうかっていうのは正直分からない。
Vaundy:なんならうまくいかないから、うまくいったときどうしようって妄想しながらやるくらいが(いいのかも)。でも趣味って言ったらそれはかわいそうな気もするので、そこの線引きで言うと、お金を稼ぐって並じゃないんで、就活と一緒にしちゃってるところが、そもそも間違いかなって。
渋谷:同じ土俵に乗ってるってことがね。
Vaundy:就活と音楽を一緒にしてる時点でその考え方は違うかもって思うところがあって。就活と音楽を同列で並べた瞬間に、就活して行ける会社での一定のお金の収入と、バンドをやったり音楽をやったりして得る収入の均衡が取れてないと誰しもが納得しないから。
渋谷:そうだね。
Vaundy:もしお金を稼ぐってことで音楽をやるとなると、今思ってることと真逆のことをやらなきゃいけないから。僕はお金を稼ぐのはデザインだと思っているので、身の回りにいる音楽関係者の人たちに、今どんな曲が必要ですかとか訊くのもいいし、需要に対してどう応えていくかっていうのはある程度分かってないと、大学卒業して音楽で食っていこうとするのはめっちゃむずいかもしれない。好きなことを詰めていく余裕があれば、それは仕事をしながらでも余裕があるから、仕事してギターの技術を極めていくとか、YouTubeに毎日動画を上げていたらすごく人気が出てみたいな、そういうきっかけを突き詰めるって時間は仕事していてもあると思うし、逆に仕事していて(余裕が)ないって思うならそれに合う方法を考えなきゃいけないですよね。
渋谷:ただ、このリスナーを応援してないってことはないからね。
Vaundy:ぜひ頑張ってほしい。
渋谷:それでも音楽をやりたいと思うならめちゃくちゃ応援したいから。
渋谷:この曲を聴いたときに80'sのJ-POP感をむちゃくちゃ感じてて。
Vaundy:かなりそれを意識し始めたときの曲なので。
渋谷:冒頭からそれがにじんでて、あのときのJ-POPとかめちゃくちゃ好きだったから、一発で入ってきたんだよね。
Vaundy:なるほど。
渋谷:ただ80'sのJ-POP感でとどまってる感じ。80'sのJ-POPではなくて、あくまでもそれがいいエッセンスとなった今の音楽っていうのがめちゃくちゃ面白いなと思って。
Vaundy:ありがとうございます。結構、そこは境目になっちゃう気がしてて、そこを分かってもらえるのはうれしいですね。
一方、Vaundyはアニメ『僕のヒーローアカデミア』の第6期のオープニングテーマとなるSUPER BEAVERの『ひたむき』を選曲した。
Vaundy:第6期を見返してて「ここか」って思って。
渋谷:あはは(笑)。
Vaundy:そこであらためてそこで出会って、アニソンだと歌いたくなっちゃうんですよ。めちゃくちゃ良い曲ですよね。第6期がいちばんいいなと思ってって、何なら自分が曲を書きたいなって思ってたんですよ。でも、良い曲きちゃったって思って、少し悔しかったですね。
渋谷:うれしい。
SUPER BEAVERの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
Vaundyの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
新時代音楽王たちの集い『THE KINGS PLACE』の放送は、毎週月曜から木曜の25時から。
2人が登場したのはJ-WAVEで1月19日(木)に放送された『THE KINGS PLACE』。注目のアーティストが曜日ごとにナビゲーターを務める番組で、1月の木曜ナビゲーターは渋谷とVaundyが担当。
SUPER BEAVERとVaundyは1月26日(木)にKT Zepp Yokohamaで開催する「J-WAVE THE KINGS PLACE LIVE 2023 WINTER」で共演する。
・イベント詳細
https://www.j-wave.co.jp/topics/entry_kings22/
サビの爆発力って絶対に大事
Vaundyは1月10日に新曲『まぶた』を配信リリース。この曲は月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』(フジテレビ系)の主題歌だ。Vaundy:なるほど。
渋谷:ある種の緊張感を継続させながら、高揚感をサビに対して持って行くのは定説だと思うけど、『まぶた』のサビ前は1回ぶった切る。別の緊張感がバンときて、ちょっと前まで継続していた緊張感にふっと戻ることも出て、サビが立つんだよ。
Vaundy:確かに。僕はサビ重視のところが曲を作っていたらあるんで、結構やっちゃうんですけど。特に月9ドラマの曲をやらせてもらうことになるとサビの爆発力って絶対に大事だよなって意識があり、でも中途半端に急にコード進行が変わるのも逆の不快感とか、分からない感覚に陥れちゃう可能性もあるので、「違うものだよ」って見せてあげるのがいいよなってたまにこういうのやったりしますね。
Vaundyは「作ってるときも『これ大丈夫かな?』と思いながらやってはいる」と制作時の心境を明かす。
渋谷:めちゃめちゃ面白かったし、サビが入り込んでくる威力みたいなものがギュッと増してる感じ。明確にサビって分かりやすいじゃない。かなり親切すぎるほどサビじゃん。
Vaundy:そうですね(笑)。
渋谷:あれってすごくいいなと思いましたし、あそこで1回別の映像が入り込んだ感覚というか。ああいうサビがしっかりと立つっていうことはすごく自分の中で新鮮だったし、めちゃくちゃいいなと思った。
Vaundy:確かにJ-POPの定説として、Aメロで使っていたコード進行をサビに持ってくるっていうのがいちばん気持ちいいんですよ。理論的にというか、多くの曲がそういうのが多くて。1番で持って来た予兆を雰囲気そのまま使って、別のメロディー差し替えるって作業なので、多少なりとも変えたとして、キーチェンジとかってそれを打ち壊すじゃないですか。僕がやったのも王道の一個かもしれないけど、ただリズムが意外と1・3で取ってるんで、一瞬コケるんですよね。それで「はい、ここです」ってレッドカーペットをひいてあげる。転んだ先でレッドカーペットがあるみたいな処理かもしれないですね。
渋谷:かなりまんまとって感じだったね。そこの緊張感の使い方がすごく上手だなっていうことと、フックだけで終わらせない感じ。リフが一個入ってきたっていう単純なことじゃない人の引き込み方がすごいと思って。
Vaundy:分かってもらってうれしいですね。
努力が絶対に報われるとか、あんまり好きじゃない
番組では2人が「就職か音楽か」で揺れるリスナーからの悩み相談に応える場面もあった。「僕は今大学4年生で卒業したら上京して音楽をするか、地元の会社に就職するかで悩んでいます。高校時代からバンドをやっていて、大学を卒業してからも音楽に挑戦してみたいという気持ちがあり、そのせいか就活もうまくいかず1月になってしまいました。親からは「生活がしんどくなるから音楽は趣味にしておいたほうがいい」と言われたり、なんとなく自分でも不安になったりすることがあります。こういう場合のアドバイスがあったら教えてもらいたいです」
Vaundy:実際、大学1年からバンドをやってたとして、4年で10代のうちに成果が出てないってことは、たぶんまだ何かしらが足りてないってことなんですよ。今、もし1人でやっていくのであれば、手遅れだと思ってて。でもバンドって成長していくものだから10年単位でやっていかないと、コミュニケーション音楽だから難しいと思うんです。でも1人って、できる子は10代からできちゃうんですよ。
渋谷:時代はあるよね。この内容は難しいね。俺も28歳くらいまでバイトしてたから、長く続けた結果、こういう風に質問もらえるようになったみたいなこともあり得るんだけど。すごくナイーブな問題になるかもしれないけど、努力が絶対に報われるとか、信じてやっていれば夢が叶うとかって正直あんまり好きじゃなくて。かなり無責任じゃない。
Vaundy:分かります。僕は努力が大嫌いなんです。勉強を努力している時点でできないことだと思うので、頑張ることじゃないんだよ、音楽って。俺は頑張っているって言うこともあるけど、どっかで楽しんでるから続けられていて。バンドだったらむしろもっとちゃんと時間をかけてやったほうがいいと思う。人が2人になった瞬間に考えることが2倍になるので、それが3人、4人となるとたった4年でクリアできたら、今いるバンドマンはもっとスムーズだと思うから。
渋谷:それは間違いないね。
一方で、Vaundyはリスナーの母親が心配してるのは自分のモチベーションとしてもよくないので、就職活動をするのも手だと言う。
Vaundy:母ちゃんが心配しないなら、いいけど。
渋谷:それを自分の原動力に変えられるスタンスとか性格だったら、とってもいいと思うし。基本的にこれって反対する意見のほうが多いわけじゃない。こういう風に俺らがこういう風に言ったり、お母さんがこう言ってるっていう状況さえも陵駕できるほどの(音楽への)「好き」があったりとかしたら、やるにこしたことはないと思う。
Vaundy:絶対にそうだと思う。
渋谷:でもそれがうまくいくかどうかっていうのは正直分からない。
Vaundy:なんならうまくいかないから、うまくいったときどうしようって妄想しながらやるくらいが(いいのかも)。でも趣味って言ったらそれはかわいそうな気もするので、そこの線引きで言うと、お金を稼ぐって並じゃないんで、就活と一緒にしちゃってるところが、そもそも間違いかなって。
渋谷:同じ土俵に乗ってるってことがね。
Vaundy:就活と音楽を一緒にしてる時点でその考え方は違うかもって思うところがあって。就活と音楽を同列で並べた瞬間に、就活して行ける会社での一定のお金の収入と、バンドをやったり音楽をやったりして得る収入の均衡が取れてないと誰しもが納得しないから。
渋谷:そうだね。
Vaundy:もしお金を稼ぐってことで音楽をやるとなると、今思ってることと真逆のことをやらなきゃいけないから。僕はお金を稼ぐのはデザインだと思っているので、身の回りにいる音楽関係者の人たちに、今どんな曲が必要ですかとか訊くのもいいし、需要に対してどう応えていくかっていうのはある程度分かってないと、大学卒業して音楽で食っていこうとするのはめっちゃむずいかもしれない。好きなことを詰めていく余裕があれば、それは仕事をしながらでも余裕があるから、仕事してギターの技術を極めていくとか、YouTubeに毎日動画を上げていたらすごく人気が出てみたいな、そういうきっかけを突き詰めるって時間は仕事していてもあると思うし、逆に仕事していて(余裕が)ないって思うならそれに合う方法を考えなきゃいけないですよね。
渋谷:ただ、このリスナーを応援してないってことはないからね。
Vaundy:ぜひ頑張ってほしい。
渋谷:それでも音楽をやりたいと思うならめちゃくちゃ応援したいから。
80'sのJ-POP感をむちゃくちゃ感じて…
別のリスナーから2人に「お互いの曲の中でカバーしてみたい曲はありますか?」と質問が届いた。渋谷は「できるできないは置いといて」と前置きしつつ、Vaundyの『瞳惚れ』をセレクトした。Vaundy:かなりそれを意識し始めたときの曲なので。
渋谷:冒頭からそれがにじんでて、あのときのJ-POPとかめちゃくちゃ好きだったから、一発で入ってきたんだよね。
Vaundy:なるほど。
渋谷:ただ80'sのJ-POP感でとどまってる感じ。80'sのJ-POPではなくて、あくまでもそれがいいエッセンスとなった今の音楽っていうのがめちゃくちゃ面白いなと思って。
Vaundy:ありがとうございます。結構、そこは境目になっちゃう気がしてて、そこを分かってもらえるのはうれしいですね。
一方、Vaundyはアニメ『僕のヒーローアカデミア』の第6期のオープニングテーマとなるSUPER BEAVERの『ひたむき』を選曲した。
渋谷:あはは(笑)。
Vaundy:そこであらためてそこで出会って、アニソンだと歌いたくなっちゃうんですよ。めちゃくちゃ良い曲ですよね。第6期がいちばんいいなと思ってって、何なら自分が曲を書きたいなって思ってたんですよ。でも、良い曲きちゃったって思って、少し悔しかったですね。
渋谷:うれしい。
SUPER BEAVERの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
Vaundyの最新情報は、公式サイトまたは、オフィシャルTwitterまで。
新時代音楽王たちの集い『THE KINGS PLACE』の放送は、毎週月曜から木曜の25時から。
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2023年1月26日28時59分まで
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番組情報
- THE KINGS PLACE
-
月・火・水・木曜25:00-26:00
-
渋谷龍太、Vaundy