Cocco、島崎遥香、武藤敬司…スガ シカオがラジオの思い出を振り返る

スガ シカオが自身がナビゲーターを務めたラジオ番組で印象深かった、ゲストとのエピソードを振り返った。

トークをお届けしたのは、J-WAVEの番組『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』。その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか―――時代を越えて、国境を越えて、旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラム。

6月26日(日)のオンエアで、スガのナビゲーター出演は最終回となった。その一部を、テキストでお届けする。

手書きの手紙が届く

2020年4月に始まった『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』は、これまで100組以上のゲストが登場。その中でもスガが「これは忘れられない」というゲストとのエピソードを紹介した。

リスナーからの反響が大きかったゲストとして、2021年2月に登場したCoccoとの会話をオンエアした。



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Cocco:ヨーロッパのウケはいい。あんまり日本でウケないけど。

スガ:ウケてるよ(笑)。

Cocco:フランス人はCoccoを知ってるの。京都にいるフランス人が発信してるらしく(笑)。

スガ:あはは! 俺、ロンドンで2回ライブをやったんだけど、結構フランスからお客さん来るよ。フランス人にロンドンで出待ちされて。

Cocco:すごいじゃん!

スガ:うれしかったよ。知らない国の人にそんなこと言われてさ。

他にもお互いに新人時代に賞をもらったことがないという会話になり……。

Cocco:今も(賞を)もらえてないよ(笑)。

スガ:だいたい小さい新人賞とかもらえるんだけど、俺も1回ももらえてないんだよ。

Cocco:シカオ! 私たちってそうだよね。玄人ウケするの。

スガ:あはは(笑)。

Cocco:玄人には妙にウケる。フランス人じゃない、やっぱり。

スガ:そこかよ(笑)。

ふたりの会話を聞いた多くのリスナーは、Coccoがスガを「シカオ」と呼び捨てにする姿に驚いたという。

スガ:Coccoって、連絡を取るときにメールとかじゃなくて、スタッフづてに手書きの手紙が来るんだよ。ゲストに来る前にこの番組で俺がCoccoの曲をかけたら、スタッフづてに手紙が来て「私はよくラジオを聴くんだけど、今年は1回もラジオでCoccoが流れていません。このまま夏になるまでCoccoの曲がラジオで流れなかったら、私はミュージシャンを辞めようと思っていました。そんなときにシカオの番組でCoccoがかかった」っていう恨み節の手紙が届いて(笑)。これ呼ぶしかないなって話になって、Coccoをゲストに呼んだんだよね。

番組にゲスト出演したCoccoに「(私が)デビュー25周年だし、ふたりでなんか曲をやろうよ」と提案を受け、Coccoが3月にリリースしたアルバム『プロム』に収録の『結い』にスガがゲストボーカルで参加。コラボレーションが実現した。

プロレスラー・武藤敬司とのトークの思い出

続いてスガが「ショックだった」と話す、今年2月にゲストで登場したプロレスラー・武藤敬司とのやりとりを紹介した。



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スガ:デビュー戦は蝶野正洋さんだったんですよね。

武藤:そうですよね。

スガ:すげえ。

武藤:今ひとつの夢があって。たぶん、いつかは引退しないといけないじゃないですか。蝶野もまだ引退はしてないんですよ。

スガ:え、そうなんですか?

武藤:フェードアウトはしてるんだけど。今も腰が悪くて杖をついたりもしていて、リハビリとか頑張ってるんだけど、俺は蝶野と引退試合をするのがひとつの夢でもあるんです。デビューが一緒で、いまだかつてそんなレスラーいないから。

スガ:デビューと引退が一緒の人。それは実現したらすごいなあ。

そんな会話を繰り広げた武藤だったが、先日引退発表をした。

スガ:このときに「武藤さん、引退しないですよね?」って何回か訊いたんだよね。武藤さんは「しないよ」って軽く言ってたんだけど、やっぱり体の調子とかいろんなことがあったんだろうね。先日、リングの上で突然引退を宣言されて。すごくショックで、この「引退試合は蝶野とやりたい」って言葉がめちゃくちゃリフレインしたんですよね。この番組にはプロレス界からは、友だちのプロレスラーの丸藤正道さんも来てくれました。結構試合も観に行ったりとかして、武藤さんと丸藤さんのおかげですごくプロレスが近くなりましたね。

島崎遥香は独特のオーラがある

「これも思い出深い」とスガが紹介したのは、昨年8月にゲスト出演した島崎遥香とのトーク。



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スガ:なんであんなにふさぎ込んでいたの?

島崎:大人が大っ嫌いで。大人に媚びている子どもたちも嫌いだったので、「私は絶対にそんな風にならない」と思っていました。トガってました(笑)。

スガ:あれ、トガっていたんだ(笑)。自分が大人になってきて「あれ、そうじゃないかも」って(気付いたの?)。

島崎:そうじゃないなって思い始めたのも、ここ3年くらいとかで。

スガ:あはは(笑)!

島崎:やっと、ちょっと大人になれたかなって思ってます。

スガ:3年くらい前まではそこだったんだ(笑)。

スガは「このトークはスゲえな」と島崎との会話を振り返る。

スガ:ぱるる(島崎)と話していて思ったんだけど、だいたい人って話したりすると、いやらしい意味じゃなくて、ちょっとでも自分に対して好意を持ってもらおうって思うじゃん。俺も紹介された人と会うと、少しでも自分に対して好意を持ってもらおうとか、興味を持ってもらおうとか、人間って自然に考えると思うんだけど、ぱるるって全くそういうところがないんだよね。ちゃんと仕事もするし、明るくしゃべってもくれるし、だけど必要以上に自分に対して興味を持ってもらわなくても結構ですっていうオーラが出てるんだよね。

放送作家・高須光聖の投稿で生まれた曲

スガは、番組が始まった頃に作り始めたという、桜井和寿(Mr.Children)と岡野昭仁(ポルノグラフィティ)も参加した『あなたへ』について語る場面も合った。
スガ:当時、コロナの感染が広がっていって、医療関係の圧迫がひどくてこの番組のゲストにも来てくれた放送作家の高須光聖さんがSNSで「今頑張っている医療関係の方が仮眠をしてもう一回現場に戻らなきゃいけないときに背中を押してくれるような曲を誰か作れないか」っていうつぶやきをしたんですね。それを俺が偶然見て、「高須さん、俺がやります」って言って、その日から作り始めたんだよね。

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スガ:ひとりで歌うよりもみんなで歌ったほうが説得力があるかなと思って、桜井くんと岡野くんに声をかけて。コロナでスタジオには入れないので、全員自宅でボーカルを録ってくれって言って、データを送ってみんな自宅で録って。そしたら桜井くんも岡野くんもコーラスをアレンジしてくれて、それを全部まとめてこの曲が完成したんですよね。これは商売目的ではないので、YouTubeに公開されていて、今後一切リリースされることはないんですけど、聴きたい方はいつでもYouTubeで聴いてみてください。

最後にスガは「コロナ禍にあって、僕の友だちのアーティストとかはライブができない、スタジオにも入れないと結構病んじゃう人も多かったけど、その中でこの番組を毎週やることで音楽好きの人とかファンの人とかとコミュニケーションが取れて、今スガ シカオはここにいます。こんな曲を聴いてますとか発信できたのが非常に重要で、コロナ禍を切り抜けられたひとつの要因になっていた」とこの2年3か月を振り返った。

スガは9月から「スガ シカオ 25周年ツアー 大感謝祭 2022」を開催予定。公演日やチケットなど、詳細は公式サイトまで。

そして、7月からこの番組『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』は、亀田誠治がナビゲーターを担当している。公式サイトはこちら

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