SKY-HIと「SUMMER SONIC 2022」(以下、「サマソニ2022」)のブッキングディレクターを務める筧 真帆が、「サマソニ2022」に出演するアジアのアーティストについて語った。
2人がトークを繰り広げたのは、SKY-HIがナビゲーターを務めるJ-WAVEの番組『DIVE TO THE NEW WORLD』。オンエアは、6月25日(土)。
「サマソニ2022」には、SKY-HIが代表取締役CEOを務める「BMSG」からNovel CoreとBE:FIRSTが出演する。
筧は「サマソニ2022」を主催する「クリエイティブマン」で、韓国を中心としたアジアンアーティストの招聘を担当している。
SKY-HI:「サマソニ2022」すごいですね?
筧:そうですね。いい感じのごちゃ混ぜ、ちゃんぽん感。「これがサマソニだな」っていういかにもなラインナップで、全地域の担当者が力を入れて集結しました。
SKY-HI:衝撃的な面白さですよ。ストリーミングの普及で、若い子は特に「どこの国の音楽」というのを気にせずに聴くようになったと思うんです。K-POPの世界的な流行も顕著ですけど、それに紐づいて「韓国ってヒップホップ、R&Bに面白い人メッチャ多くない?」「いや、韓国だけじゃなくない?」というのが広がってきたと思うんです。ここからさらにひと段階、日本の音楽シーンが活性化するとしたら、そういったアジアのアーティストが積極的に来てくれること、その血が入ってくることだろうと強く思っていたんですが、入りましたね。
SKY-HI:CLが見られるのは夢のようだなあ。
筧:(2NE1は)「尖った存在の女性グループ」として初めて出てきたグループだったんじゃないでしょうか。
SKY-HI:いまでこそ「ガールクラッシュ」(編注:女性が憧れるようなかっこいい女性という意味)みたいなワードもありますけど、当時はなかったと思います。
筧:たぶん彼女たちの存在が引っ張っていって、2015年、2016年以降にガールクラッシュ、かっこいい女の子たちが全盛になってきた。そのなかでのCLですからね。
SKY-HI:しかもCLはデビューが早かったから「キャリア的にこれから」という状態で再スタートを切れるのが美しいですよね。2NE1とかBIGBANGとかが切り開いたことって、あとにメチャクチャ続いているんです。CLがMAMAMOOや、日本だったらちゃんみななど、いろいろなところに種をバラまいていったと思うんです。
筧:BLACKPINKもですよね。
SKY-HI:まさにそうだと思います。BLACKPINKなんてレーベルのルーツもありますし。
筧は2NE1やBIGBANGが所属していたYGエンターテインメントは「外タレ感」を作るのがうまいとコメント。プロデューサーがアメリカと韓国を行き来しながら海外の音楽を積極的に取り入れていたことも大きなポイントだと解説した。
筧:ずっとヒップホップ、ラップというものはK-POPにあったんですけど、歌い方のゴリゴリの感じはBIGBANG以降ぐらいに目立ち始めましたよね。
SKY-HI:象徴的だったのが「コーチェラ・フェスティバル」でのCLの存在感ですよね。
筧:そうそう!
SKY-HI:CLというか、この場合は2NE1全体ですけど。
筧:4人で出てきてビックリしました。「サマソニ2022」も4人で来ないかなとか勝手に思うんですけど、こればかりはわからないです。
SKY-HI:CLってクレジットされているところで、サプライズであとの3人が来ても別になにもおかしくないですからね。
筧:「コーチェラ」もそうでしたからね。CLでクレジットされていたのに、あとの3人も1曲だけ歌いに行ったって、すごいですよね。
SKY-HI:本当にツラかったんですよ。自分の20代のときはもともとアイドルをやっていたので、曲を作ってラップもうまくてっていうのがイロモノでしか見られないんです。毎日が色眼鏡みたいな。だから普通にやってもうまくいかないので、自分は本当に大技、小技を絡めて。まずはロックフェスを攻略しなきゃいけないとか、ラジオ局を攻略しなきゃいけないとか、メチャクチャ音楽と関係ない戦いをずっとやってきて。おかげで「BMSG」の事務所の社長としてのスキルがついたり、モノの見方や角度が広がったり。今後も含めて長いスパンで人生を見たらいいキャリアだったなって思いますけど、とはいえ、20代はメッチャつらかったですね。「なぜ『SHOW ME THE MONEY』(編注:韓国のオーディション番組)がある国に僕はいなかったんだろう」とすごく思いました。ZICOを見ていると本当に自分の理想のキャリアに近い。
筧:確かに。
SKY-HI:アーティストとして本当はこうありたかった。結局自分の判断で、それをやり切ってうまくいくと思わなかったので、それをやらなかったんだけど、選ばなかった自分の理想の人生を歩んでいるのがZICOという感じです。
筧:Block Bというグループでは彼がほとんどの楽曲を作ってます。いわゆる大衆性というかポップな曲を作れるというのが、ZICOのものすごい実力だなと思います。
SKY-HI:Block Bの曲とかもメチャクチャ面白いですよね。
筧:かっこいいしキャッチーですよね。
SKY-HI:楽曲に引っ張られてビデオが面白い感じとか。俺は本当にああいうことがやりたかった。ずっとああいうことをやりたかったんですよね。グループとしてもそうだし、変にコンサバティブなきれいで美しいだけのものじゃなくて、しっちゃかめっちゃか遊び尽くしたものをずっとやりたいなと思っていたので。BIGBANG以上にBlock BやZICOには思うところがあるという感じ。なので話してると切ない気持ちにどんどんなってくるんです(笑)。
ソロとして活動するようになったZICOは、2022年4月まで兵役だったこともあり、2020年にSNSを中心に大ヒットした『Any Song』を人前で披露することができなかったという。
筧:4月に除隊して、いま韓国のイベントとかではやっているんですけど、韓国でも大きいステージではやっていません。そのなかでの「サマソニ2022」パシフィックステージの2日目の日曜日のヘッドライナーですから。
SKY-HI:いやあ、楽しみ。2日目、僕も会場にいるので。
筧:Novel Coreくんも出ますしね。
SKY-HI:BE:FIRSTも出ます。
筧:Coreくんは同じステージですよね。
SKY-HI:パシフィックに出るので楽しみです。しかもZICOは兵役終えたばかりの復活ステージになるので。
筧:日本的にはそうです。SKY-HIさんもぜひステージのどこかで踊ってください(笑)。
SKY-HI:モブやりますよ。ヒップホップアーティストってステージのうしろでシャンパン持って入ってきたりするじゃないですか(笑)。
SKY-HI:ZICOやCLはK-POPアイドル的なイメージから遠いところにあるけど、カン・ダニエルはそういう意味では、いわゆるK-POPアイドルという印象から一番近いところにあるかなという気がします。
筧:ど真ん中ですよね。やっぱりオーディション番組『PRODUCE 101』ですよね。日本版ではJO1とかも輩出しましたけれども、あの『PRODUCE 101』のシーズン2がカン・ダニエルが所属していたWanna Oneでした。2017年夏にデビューしましたけれど、オーディションもメッチャ盛り上がりましたし、あのころはもう韓国の街中の広告はWanna Oneのメンバーだらけでした。
SKY-HI:インドネシアとかに行っても、カン・ダニエルの広告があったり、タイに行ったときもそうでした。
筧:オーディションブームがずっとありましたけど、特に団体の先駆けが『PRODUCE 101』。それにシーズン1のI.O.IよりもWanna Oneのときのほうが爆発力はすごかった。
SKY-HI:僕は2019年にタイに行ったときに、カン・ダニエルで「うおお!」ってなってたのをすごく覚えているんだよな。カン・ダニエルは自分がBE:FIRSTのプロデューサー目線で一番「いいなあ」と思う方ですね。現行のK-POPアイドルのなかでも、たまに「ああ、いいなあ」と思っちゃうときがあるんです。NCTのマークとかはENHYPENのニキくんとかは「ああ、美しい!」って思う。ソロでダンス&ボーカルという形だとカン・ダニエルは個人的に好き。カン・ダニエルは頭抜けてダンスがうまい方だと思うので、ちょっと見せてほしいと思います。
『DIVE TO THE NEW WORLD』は国内外のさまざまなフィールドで活躍するアーティストやクリエイターたちの“本心”にSKY-HIが“DIVE”していくプログラム。放送は毎週土曜23時から。
2人がトークを繰り広げたのは、SKY-HIがナビゲーターを務めるJ-WAVEの番組『DIVE TO THE NEW WORLD』。オンエアは、6月25日(土)。
「サマソニ2022」には、SKY-HIが代表取締役CEOを務める「BMSG」からNovel CoreとBE:FIRSTが出演する。
多数の地域からアーティストが集結
アジアのカルチャーにせまるコーナー企画「IMASIA」。今回は「世界で活躍するAsian Artist特集」と題して「サマソニ2022」に出演する韓国アーティストの魅力にせまった。筧は「サマソニ2022」を主催する「クリエイティブマン」で、韓国を中心としたアジアンアーティストの招聘を担当している。
SKY-HI:「サマソニ2022」すごいですね?
筧:そうですね。いい感じのごちゃ混ぜ、ちゃんぽん感。「これがサマソニだな」っていういかにもなラインナップで、全地域の担当者が力を入れて集結しました。
SKY-HI:衝撃的な面白さですよ。ストリーミングの普及で、若い子は特に「どこの国の音楽」というのを気にせずに聴くようになったと思うんです。K-POPの世界的な流行も顕著ですけど、それに紐づいて「韓国ってヒップホップ、R&Bに面白い人メッチャ多くない?」「いや、韓国だけじゃなくない?」というのが広がってきたと思うんです。ここからさらにひと段階、日本の音楽シーンが活性化するとしたら、そういったアジアのアーティストが積極的に来てくれること、その血が入ってくることだろうと強く思っていたんですが、入りましたね。
「コーチェラ」でも存在感を示したCL
筧が最初に注目アーティストとして紹介したのは、SKY-HIも楽しみにしているという、元2NE1のCLだ。SKY-HI:CLが見られるのは夢のようだなあ。
筧:(2NE1は)「尖った存在の女性グループ」として初めて出てきたグループだったんじゃないでしょうか。
SKY-HI:いまでこそ「ガールクラッシュ」(編注:女性が憧れるようなかっこいい女性という意味)みたいなワードもありますけど、当時はなかったと思います。
筧:たぶん彼女たちの存在が引っ張っていって、2015年、2016年以降にガールクラッシュ、かっこいい女の子たちが全盛になってきた。そのなかでのCLですからね。
SKY-HI:しかもCLはデビューが早かったから「キャリア的にこれから」という状態で再スタートを切れるのが美しいですよね。2NE1とかBIGBANGとかが切り開いたことって、あとにメチャクチャ続いているんです。CLがMAMAMOOや、日本だったらちゃんみななど、いろいろなところに種をバラまいていったと思うんです。
筧:BLACKPINKもですよね。
SKY-HI:まさにそうだと思います。BLACKPINKなんてレーベルのルーツもありますし。
筧は2NE1やBIGBANGが所属していたYGエンターテインメントは「外タレ感」を作るのがうまいとコメント。プロデューサーがアメリカと韓国を行き来しながら海外の音楽を積極的に取り入れていたことも大きなポイントだと解説した。
筧:ずっとヒップホップ、ラップというものはK-POPにあったんですけど、歌い方のゴリゴリの感じはBIGBANG以降ぐらいに目立ち始めましたよね。
SKY-HI:象徴的だったのが「コーチェラ・フェスティバル」でのCLの存在感ですよね。
筧:そうそう!
SKY-HI:CLというか、この場合は2NE1全体ですけど。
筧:4人で出てきてビックリしました。「サマソニ2022」も4人で来ないかなとか勝手に思うんですけど、こればかりはわからないです。
SKY-HI:CLってクレジットされているところで、サプライズであとの3人が来ても別になにもおかしくないですからね。
筧:「コーチェラ」もそうでしたからね。CLでクレジットされていたのに、あとの3人も1曲だけ歌いに行ったって、すごいですよね。
SKY-HIの理想のキャリアを持つZICO
続いて筧が選んだのは、韓国の男性アイドルグループ・Block BのリーダーであるZICO(ジコ)だ。SKY-HIはZICOの名前を聞くと「俺も韓国に生まれたかったな」と、ため息が出てしまうと告白した。SKY-HI:本当にツラかったんですよ。自分の20代のときはもともとアイドルをやっていたので、曲を作ってラップもうまくてっていうのがイロモノでしか見られないんです。毎日が色眼鏡みたいな。だから普通にやってもうまくいかないので、自分は本当に大技、小技を絡めて。まずはロックフェスを攻略しなきゃいけないとか、ラジオ局を攻略しなきゃいけないとか、メチャクチャ音楽と関係ない戦いをずっとやってきて。おかげで「BMSG」の事務所の社長としてのスキルがついたり、モノの見方や角度が広がったり。今後も含めて長いスパンで人生を見たらいいキャリアだったなって思いますけど、とはいえ、20代はメッチャつらかったですね。「なぜ『SHOW ME THE MONEY』(編注:韓国のオーディション番組)がある国に僕はいなかったんだろう」とすごく思いました。ZICOを見ていると本当に自分の理想のキャリアに近い。
筧:確かに。
SKY-HI:アーティストとして本当はこうありたかった。結局自分の判断で、それをやり切ってうまくいくと思わなかったので、それをやらなかったんだけど、選ばなかった自分の理想の人生を歩んでいるのがZICOという感じです。
筧:Block Bというグループでは彼がほとんどの楽曲を作ってます。いわゆる大衆性というかポップな曲を作れるというのが、ZICOのものすごい実力だなと思います。
SKY-HI:Block Bの曲とかもメチャクチャ面白いですよね。
筧:かっこいいしキャッチーですよね。
SKY-HI:楽曲に引っ張られてビデオが面白い感じとか。俺は本当にああいうことがやりたかった。ずっとああいうことをやりたかったんですよね。グループとしてもそうだし、変にコンサバティブなきれいで美しいだけのものじゃなくて、しっちゃかめっちゃか遊び尽くしたものをずっとやりたいなと思っていたので。BIGBANG以上にBlock BやZICOには思うところがあるという感じ。なので話してると切ない気持ちにどんどんなってくるんです(笑)。
ソロとして活動するようになったZICOは、2022年4月まで兵役だったこともあり、2020年にSNSを中心に大ヒットした『Any Song』を人前で披露することができなかったという。
지코 (ZICO) - 아무노래 (Any song) 안무연습영상|Dance Practice
SKY-HI:いやあ、楽しみ。2日目、僕も会場にいるので。
筧:Novel Coreくんも出ますしね。
SKY-HI:BE:FIRSTも出ます。
筧:Coreくんは同じステージですよね。
SKY-HI:パシフィックに出るので楽しみです。しかもZICOは兵役終えたばかりの復活ステージになるので。
筧:日本的にはそうです。SKY-HIさんもぜひステージのどこかで踊ってください(笑)。
SKY-HI:モブやりますよ。ヒップホップアーティストってステージのうしろでシャンパン持って入ってきたりするじゃないですか(笑)。
SKY-HIがプロデューサー目線で一番「いいなあ」と思う方
筧が3人目にピックアップしたのは、男性アイドルグループWanna One出身のカン・ダニエルだ。SKY-HI:ZICOやCLはK-POPアイドル的なイメージから遠いところにあるけど、カン・ダニエルはそういう意味では、いわゆるK-POPアイドルという印象から一番近いところにあるかなという気がします。
筧:ど真ん中ですよね。やっぱりオーディション番組『PRODUCE 101』ですよね。日本版ではJO1とかも輩出しましたけれども、あの『PRODUCE 101』のシーズン2がカン・ダニエルが所属していたWanna Oneでした。2017年夏にデビューしましたけれど、オーディションもメッチャ盛り上がりましたし、あのころはもう韓国の街中の広告はWanna Oneのメンバーだらけでした。
SKY-HI:インドネシアとかに行っても、カン・ダニエルの広告があったり、タイに行ったときもそうでした。
筧:オーディションブームがずっとありましたけど、特に団体の先駆けが『PRODUCE 101』。それにシーズン1のI.O.IよりもWanna Oneのときのほうが爆発力はすごかった。
SKY-HI:僕は2019年にタイに行ったときに、カン・ダニエルで「うおお!」ってなってたのをすごく覚えているんだよな。カン・ダニエルは自分がBE:FIRSTのプロデューサー目線で一番「いいなあ」と思う方ですね。現行のK-POPアイドルのなかでも、たまに「ああ、いいなあ」と思っちゃうときがあるんです。NCTのマークとかはENHYPENのニキくんとかは「ああ、美しい!」って思う。ソロでダンス&ボーカルという形だとカン・ダニエルは個人的に好き。カン・ダニエルは頭抜けてダンスがうまい方だと思うので、ちょっと見せてほしいと思います。
『DIVE TO THE NEW WORLD』は国内外のさまざまなフィールドで活躍するアーティストやクリエイターたちの“本心”にSKY-HIが“DIVE”していくプログラム。放送は毎週土曜23時から。
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- DIVE TO THE NEW WORLD
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毎週土曜23:00-23:54
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SKY-HI