Scoobie Doのオカモト“MOBY”タクヤが、MLB(メジャーリーグベースボール)と音楽との関係性について語った。
MOBYが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐・浦浜アリサ)のワンコーナー「TOKYO GAS GROUP LIFE IS A GIFT」。オンエアは6月4日(土)。
MOBY:僕はScoobie DoのドラマーとMLBコメンテーターの顔を持っております。僕自身、子どもの頃から野球が大好きで、1981年、5、6歳ぐらいの頃から、当時の言い方だと大リーグの存在を知り、どんどんメジャーリーグのことを好きになっていきました。2000年、東京ドームで初めてメジャーリーグのチームが公式戦をおこなう試合があったんですね。シカゴ・カブス対ニューヨーク・メッツ。僕はシカゴ・カブスの大ファンなんですが、そのときメジャーリーグの通算盗塁記録を持っているリッキー・ヘンダーソンというアメリカの選手が、ジェームス・ブラウンの曲『Papa’s Got a Brand New Bag』で打席に入って行ったのを見たんですよ。一緒に試合を観にきたコヤマシュウと「めっちゃかっけぇ!」と思いました。ニューヨーク・メッツの中心打者であるマイク・ピアッツァ選手は、ジミ・ヘンドリックスの『Voodoo Child』をかけて出てきましたね。
MOBYはそのとき、メジャーリーグの選手の入場曲は自分たちが選曲していることに気付いたそうだ。
MOBY:そこから「野球と音楽ってどんな関係なんだろうな?」と思い始めたのがきっかけで、22年かけてこの本ができたという感じです。
MOBY:ラジオ放送が始まり、レコードが売り出されていた当時、アメリカ国内にとって、それぞれが情報を伝達する手段、流行のアイテムとして使われていた。なので、アメリカの国民的娯楽と言われている野球の有名な選手たちを称えたり「選手の頑張りによって私たちは勇気付けられる」ってことを歌った曲がヒットしていったんですよね。
MOBYはジャッキー・ロビンソン選手を称えた楽曲を紹介。ジャッキー・ロビンソンは1940年代、メジャーリーグ史上初のアフリカ系アメリカ人選手である。
MOBY:カウント・ベイシーというジャズのバンドリーダーが『Did You See Jackie Robinson Hit That Ball?』を作ってレコードを出し、ヒットさせました。あとはウィリー・メイズやミッキー・マントルといった選手が曲で歌われたり、映画にチラッと出たりしました。やっぱりアメリカにとってプロ野球選手という存在が、いわゆる芸能界と同じような位置でアイコンとして認識されていたんだなってことが、いろいろ調べていくうちにわかりました。
MOBYの解説を聞いた浦浜は、アメリカの歴史的・政治的背景も学べる点が同書の魅力のひとつだと感想を述べた。
渡辺:そうですね。先ほどのジャッキー・ロビンソンの話はわかりやすかったです。それまで白人と黒人でリーグがわかれていたところから、ジャッキー・ロビンソンがピックアップされて大活躍していった。ただ、入団当時は大変だったそうですけどね。その話は映画『42 ~世界を変えた男~』にもなっているので、みなさんにもぜひ観てほしいです。音楽を介して、そういった部分も知ることができて、面白い本だと思います。
MOBY:レイ・チャールズの存在は外せません。彼はとにかく野球が大好きだったらしくて、どうやって楽しんでいたかっていうと、ラジオだったんですね。彼にはビン・スカリーという好きなラジオ実況者がいて、その方は2016年までロサンゼルス・ドジャースのラジオ実況の専属をされていました。レイ・チャールズがある日、他のスポーツ実況で有名な方とインタビューする機会があったんですね。そのスポーツ実況の方に「ビン・スカリーと仲がいいなら今度紹介してくれよ。めちゃくちゃラジオを聴いていてさ」みたいなことを言ったそうです。
その後、レイ・チャールズの願いが叶い、ビン・スカリーとの対談が実現したという。
MOBY:レイ・チャールズは野球の質問を矢継ぎ早にして、ビン・スカリーはタジタジだったそうですよ。そのときにレイ・チャールズが放った言葉が「僕は君の実況を“音楽”のように聴いていたんだよ」でした。ビン・スカリーさんの実況が歌のような形で進められていったことがわかりますし、野球ってずっと続いているわけじゃないから間もあったりしますよね。だから、試合中継を通じてグルーブも感じていたんだろうなっていうのが、レイ・チャールズの言葉によってわかりました。僕が本を書くことも勇気付けてくれたので、タイトルを「ベースボール・イズ・ミュージック!」としました。
Scoobie Doはワンマンライブ「『Get Up』リリース20周年記念日のSCOOBIE DO」を6月19日(日)に開催。そのほかScoobie Doの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『RADIO DONUTS』のワンコーナー「TOKYO GAS GROUP LIFE IS A GIFT」では、毎週さまざまなゲストの人生にフォーカス。誰もが知っている有名なワンシーンの裏にあったストーリーから、知る人ぞ知る隠された感動の出来事を音楽とともに綴る。オンエアは毎週土曜日の10時10分頃から。
MOBYが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐・浦浜アリサ)のワンコーナー「TOKYO GAS GROUP LIFE IS A GIFT」。オンエアは6月4日(土)。
「メジャーリーグと音楽の関係」を一冊に
Scoobie Doのドラマーを務めるMOBYは、大の野球好きとしても有名で、2022年5月には初の著書『ベースボール・イズ・ミュージック! 音楽からはじまるメジャーリーグ入門』(左右社)を発売した。MOBYが書籍発売の経緯を語った。MOBY:僕はScoobie DoのドラマーとMLBコメンテーターの顔を持っております。僕自身、子どもの頃から野球が大好きで、1981年、5、6歳ぐらいの頃から、当時の言い方だと大リーグの存在を知り、どんどんメジャーリーグのことを好きになっていきました。2000年、東京ドームで初めてメジャーリーグのチームが公式戦をおこなう試合があったんですね。シカゴ・カブス対ニューヨーク・メッツ。僕はシカゴ・カブスの大ファンなんですが、そのときメジャーリーグの通算盗塁記録を持っているリッキー・ヘンダーソンというアメリカの選手が、ジェームス・ブラウンの曲『Papa’s Got a Brand New Bag』で打席に入って行ったのを見たんですよ。一緒に試合を観にきたコヤマシュウと「めっちゃかっけぇ!」と思いました。ニューヨーク・メッツの中心打者であるマイク・ピアッツァ選手は、ジミ・ヘンドリックスの『Voodoo Child』をかけて出てきましたね。
MOBYはそのとき、メジャーリーグの選手の入場曲は自分たちが選曲していることに気付いたそうだ。
MOBY:そこから「野球と音楽ってどんな関係なんだろうな?」と思い始めたのがきっかけで、22年かけてこの本ができたという感じです。
アメリカの歴史や政治背景も学べる
『ベースボール・イズ・ミュージック! 音楽からはじまるメジャーリーグ入門』では、メジャーリーグと音楽にまつわるエピソードが詰め込まれている。入場曲(Walk Up Song)の一覧や野球好きのミュージシャンの逸話など、注釈つきで解説されており、音楽を介して野球の楽しみ方を導く一冊となっている。MOBYは、メジャーリーガーが曲や歌詞に登場することが多い背景について解説した。MOBY:ラジオ放送が始まり、レコードが売り出されていた当時、アメリカ国内にとって、それぞれが情報を伝達する手段、流行のアイテムとして使われていた。なので、アメリカの国民的娯楽と言われている野球の有名な選手たちを称えたり「選手の頑張りによって私たちは勇気付けられる」ってことを歌った曲がヒットしていったんですよね。
MOBYはジャッキー・ロビンソン選手を称えた楽曲を紹介。ジャッキー・ロビンソンは1940年代、メジャーリーグ史上初のアフリカ系アメリカ人選手である。
MOBY:カウント・ベイシーというジャズのバンドリーダーが『Did You See Jackie Robinson Hit That Ball?』を作ってレコードを出し、ヒットさせました。あとはウィリー・メイズやミッキー・マントルといった選手が曲で歌われたり、映画にチラッと出たりしました。やっぱりアメリカにとってプロ野球選手という存在が、いわゆる芸能界と同じような位置でアイコンとして認識されていたんだなってことが、いろいろ調べていくうちにわかりました。
MOBYの解説を聞いた浦浜は、アメリカの歴史的・政治的背景も学べる点が同書の魅力のひとつだと感想を述べた。
渡辺:そうですね。先ほどのジャッキー・ロビンソンの話はわかりやすかったです。それまで白人と黒人でリーグがわかれていたところから、ジャッキー・ロビンソンがピックアップされて大活躍していった。ただ、入団当時は大変だったそうですけどね。その話は映画『42 ~世界を変えた男~』にもなっているので、みなさんにもぜひ観てほしいです。音楽を介して、そういった部分も知ることができて、面白い本だと思います。
映画『42~世界を変えた男~』予告編
書籍を執筆する原動力になったアーティストの言葉
メジャーリーグは音楽を生み出すアーティストにも大きな影響を与えている。MOBYには、本を書く上で大切にしているエピソードがあるそうだ。MOBY:レイ・チャールズの存在は外せません。彼はとにかく野球が大好きだったらしくて、どうやって楽しんでいたかっていうと、ラジオだったんですね。彼にはビン・スカリーという好きなラジオ実況者がいて、その方は2016年までロサンゼルス・ドジャースのラジオ実況の専属をされていました。レイ・チャールズがある日、他のスポーツ実況で有名な方とインタビューする機会があったんですね。そのスポーツ実況の方に「ビン・スカリーと仲がいいなら今度紹介してくれよ。めちゃくちゃラジオを聴いていてさ」みたいなことを言ったそうです。
その後、レイ・チャールズの願いが叶い、ビン・スカリーとの対談が実現したという。
MOBY:レイ・チャールズは野球の質問を矢継ぎ早にして、ビン・スカリーはタジタジだったそうですよ。そのときにレイ・チャールズが放った言葉が「僕は君の実況を“音楽”のように聴いていたんだよ」でした。ビン・スカリーさんの実況が歌のような形で進められていったことがわかりますし、野球ってずっと続いているわけじゃないから間もあったりしますよね。だから、試合中継を通じてグルーブも感じていたんだろうなっていうのが、レイ・チャールズの言葉によってわかりました。僕が本を書くことも勇気付けてくれたので、タイトルを「ベースボール・イズ・ミュージック!」としました。
Scoobie Doはワンマンライブ「『Get Up』リリース20周年記念日のSCOOBIE DO」を6月19日(日)に開催。そのほかScoobie Doの最新情報は、公式サイトまたは、Twitterまで。
『RADIO DONUTS』のワンコーナー「TOKYO GAS GROUP LIFE IS A GIFT」では、毎週さまざまなゲストの人生にフォーカス。誰もが知っている有名なワンシーンの裏にあったストーリーから、知る人ぞ知る隠された感動の出来事を音楽とともに綴る。オンエアは毎週土曜日の10時10分頃から。
radikoで聴く
2022年6月11日28時59分まで
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番組情報
- RADIO DONUTS
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毎週土曜8:00-12:00