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清水尋也、連続殺人鬼の怪演が話題「間違いなく僕の代表作」と自信

清水尋也、連続殺人鬼の怪演が話題「間違いなく僕の代表作」と自信

長編映画監督デビュー作『岬の兄妹』が国内外から高い評価を受けた片山慎三監督の最新映画『さがす』。その舞台挨拶が15日に行われ、清水尋也と片山監督が参加した。



指名手配犯を見たと告げた翌日、忽然と姿を消した父と必死に父を捜す娘の姿を描いた本作は、すべての予想を裏切るストーリーが展開される唯一無二の衝撃作。父・原田智を演じるのは俳優・佐藤二朗。智の娘・楓には映画『空白』で古田新太の娘役や「おかえりモネ」が話題の伊東蒼。指名手配中の連続殺人犯・山内照巳に清水尋也、自殺志願者・ムクドリ役で森田望智が出演している。

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劇場公開から約3週間が経過した現在も、SNSや口コミで話題沸騰中の本作。消えた父になりすました残忍な連続殺人鬼・山内を演じた清水は「“キモイ!”という感想が一番多かった。山内はこれまで演じた中でもダントツに気持ち悪い役柄。みんなに“キモッ!”と思わせられたということは、それだけ役柄がしっかりと伝わったということ」と手応え十分。

清水扮する山内の眼差しについて「怖すぎる!」という声も多数ある。不気味なキャラクターを作り上げた清水は「ヒールとして物語の中で強く存在できればいいと思っていたので、山内が画に出ると温度が下がるような、そんな不穏な空気感を意識。目つきもシーンや状況によって変えていきました」と怪演回想。

楓役の伊東蒼が撮影中に“目をそらしたら、隙を突かれて殺されるんじゃないか”と感じていたと知ると「え?現場では普通に話していたのに、心の裏でそんなことを思っていたとは……」と苦笑いも「目の前で対峙している方にそう言われるのは嬉しいことです」と喜んだ。

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山内というキャラクターを創造するにあたっては、実在の殺人犯と面会を重ねたという片山監督。「面会に現れたのは意外にも普通の青年だった。まさかの“普通”という逆の衝撃を受けたことから、山内には普通っぽさを求めました。それを清水さんは上手く表現してくれた」と清水の役への深い理解を絶賛していた。

また苦労したシーンや手応えを得た場面の話題になると、清水は「手応えもあって一番苦労したところは…実はカットされています! ね? 片山さん」と確認し、片山監督も「全部カットしましたね」とクールに返答。それは山内が島に住む老人・馬渕(品川徹)との激しいアクションシーンらしく、片山監督は「5回くらい撮り直すほど、自分的にも心血を注いでこだわった場面。でもその場面があると、観客が山内に共感できなくなる。映画のために泣く泣くカットしました」とカット理由を解説。これに清水は「でも結果として面白い作品が出来上がったわけですから、監督の判断が正しかったと思っています!」と納得の表情を浮かべていた。

人を殺めているはずの山内が“食べ物をモリモリ食べる”姿にも様々な意見が寄せられている。清水は「食事のシーンでは、山内の飢えと前のめりのエネルギーを出せればと演じました。監督からも『ガッツリと食べて』という指示をいただいていたので、セリフに合わせた食べる量とタイミングを決めながら臨みました」と舞台裏を紹介。

片山監督は「殺人を犯す男の溢れる生命力という不気味さを出したかった」と食事場面の狙いを明かし「清水さんは体が細いのにすごく食べる。何度テイクを重ねても同じ量をモリモリと食べてくれるので、どこまで行くのか?と楽しくなりました」とニヤリ。当の清水は食べる量に苦労した様子で「お昼ご飯を抜いておけばよかった」と反省していた。

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本作はロングランヒットを記録中で、上映劇場も続々と増やしている。清水は「これからも沢山の観客の皆さんに愛される作品になってほしい。間違いなく、僕の代表作になったと言い切れます」とさらなる広がりに期待していた。

(取材=石井隼人)

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